96猫 メジャー1stシングルとなる「嘘の火花」をリリース

96猫 | 2017.03.14

 ニコニコ動画への投稿によって熱い支持を集めるようになり、昨年、ついにメジャーデビューした96猫。1stシングル「嘘の火花」は、さらに幅広い層のリスナーの心を掴むきっかけとなりそうだ。タイトル曲「嘘の火花」は、テレビアニメ『クズの本懐』のオープニングテーマ。一筋縄ではいかない恋愛模様が繰り広げられる同アニメの世界を的確に捉え、鮮やかに表現している96猫の歌が素晴らしい。そして、カップリング曲でも、多彩なテイストが発揮されている。今作の制作エピソード、各曲にこめた想いなどを本人に語ってもらった。

EMTG:「嘘の火花」は、『クズの本懐』のオープニングテーマですね。
96猫:はい。もともとあった曲の歌詞は和の雰囲気だったんですけど、アニメのオープニングテーマのお話を頂いたので、作品のことを踏まえて寄せていきました。
EMTG:あの物語、なかなかパンチが利いている登場人物たちばかりですが……。
96猫:そうなんです(笑)。でも、誰にとっても共感できる部分があるのかなと思います。
EMTG:どう表現するか、すぐに掴めました?
96猫:難しかったです。何度も歌い直しましたから。主人公の花火ちゃんは高校生ですけど、大人の恋をしている女の子ですので、イメージを掴むまでに時間がかかりました。
EMTG:平均的な高校生というわけではないですからね。
96猫:そうなんです。そもそも私はその年齢の頃に恋とは無縁でしたし(笑)。彼女のようなのめり込み方をしたことがなかったので、「どう入り込もう?」という試行錯誤がありました。今回、音楽を通して恋をしたような感じです。
EMTG:俳優さんも自分が体験したことがないような人生を生きるのが刺激的だとよくおっしゃいますけど、それと通ずるものがある体験?
96猫:多分そうなんだと思います。キャラクターそのものになって演じるのって、ある意味、実体験なのかもしれないです。
EMTG:「嘘の花火」も、もはや96猫さんの人生の1ページですね。
96猫:そう考えると面白いですね。良い勉強にもなりました。「こうなっちゃうのは危険だな」と思いましたから(笑)。
EMTG:(笑)自分以外のものに成り切って歌うことは、今後も挑戦していきたいですか?
96猫:はい。「動物になってみたいな」とか、思ったりもします。ダンゴムシとか。
EMTG:ええっ!
96猫:ダンゴムシも一応、動物ですよね?
EMTG:まあ、そうですけど(笑)。
96猫:もし、そういう曲を歌うことになったら、転がされるダンゴムシの気持ちになって歌います(笑)。
EMTG:(笑)「嘘の火花」はアニメのオープニングで既に流れていますけど、どんな反応がありました?
96猫:気になりまして、最初の放送があった日にツイッターで検索したんですよ。「オープニング、良かった。誰だろうと思って検索したら96猫。知ってるわ」とか「初めて知ったけど、良いね」みたいな反応が多くて嬉しかったです。
EMTG:「歌ってみた」の動画を投稿する人もいるでしょうね。
96猫:ぜひ歌って欲しいです。歌って頂くのは、すごく嬉しいんですよ。気持ちをこめて歌って頂いたものは、いろんな発見があります。なんて言うんですかね? たくさんの娘や息子を見ている気もしてきます……って、私、そんな年齢じゃないですけど(笑)。
EMTG:(笑)「歌い方を掴むまでに試行錯誤した」と先ほどおっしゃいましたが、どんなエピソードがありました?
96猫:納期が迫っていたんですけど、1人のスタッフさんが「やっぱり、これだとクロちゃんらしさがないと思うんだよね」とおっしゃったんです。私もそれは思っていたことだったので、「やっぱりそうですよね」と。私の母にも聴いてもらったら、「これ、あんたじゃなくてもいんじゃないの?」と言っていました。そして、アニメのスタッフさんからも、「最初のラフで歌って頂いたものの感じが良いと思います」という連絡を頂きました。アニメのスタッフのみなさんの真剣なお気持ちも、とても嬉しかったです。
EMTG:96猫さんの抱いていた「これは違うかな」という感覚は、他のみなさんも感じていたんですね。
96猫:はい。自分が思っていることは、音を通して他の人にも伝わるんだなと感じました。みなさんの意見がなかったら、自分が納得していない音源がシングルになっていたのかもしれないです。感謝の気持ちでいっぱいです。
EMTG:「らしさ」って言葉にするのは容易ですけど、イメージを掴むのは難しいんじゃないでしょうか?
96猫:とても難しいですね。私も歌い方に迷っていた時期がありましたから。「歌い方の癖が嫌い」とか「ねちっこく歌い過ぎ」と言われたので、癖をなくしてみた時期があったんです。そうしたら、今度は「癖のある歌い方が好きだった」という言葉も頂いて、「じゃあ、一体どうしたらいいんだろう?」と(笑)。でも、万人に受け入れて頂けるようなものはないんですよね。だから最近は「嫌な人は嫌なのかもしれないけど、この癖も個性として頑張ろう」と考えるようになりました。今回、カップリングに収録させて頂いたボカロカバーとかも、そういう面が出ていると思います。癖強めでパワフルに歌っていますから。
EMTG:ボカロのカバーはCDのタイプによって収録される曲が変わりますが……「ブリキノダンス」「ラズベリー*モンスター」「S・K・Y」ですね。
96猫:まず、「ブリキノダンス」は前から歌いたいと思っていた曲の1つです。ニコニコ動画の生放送で歌ったことがあって、自分でも手応えを感じていたので、今回収録させて頂きました。すごくロックなサウンドの「ラズベリー*モンスター」は、ガイドのメロディが入った状態でしか歌ったことがなかったんですけど、オフボーカルのトラックで歌うことに挑戦しました。「S・K・Y」は、作詞作曲をしたライブPさんと6、7年前から仲良くさせて頂いています。ライブでもよく歌っている曲なんですけど、今回、初めてレコーディングしました。
EMTG:オリジナル曲の「独り言」は、全てのタイプのCDに共通して収録されるカップリングですが、これに関してはいかがでしょう?
96猫:「嘘の火花」は若い女の子の曲ですけど、「独り言」は20代半ばの女性という感じですね。『Crimson Stain』(昨年の6月にリリースしたデビューアルバム)の時にnanosleepさんから提供して頂いた曲で、すごく好きだったんですけど、収録できなかったのをずっと残念に思っていたんです。
EMTG:念願が叶ったわけですね。
96猫:そうなんです。スタッフも「あの曲、良いよね」って言っていましたから。nanosleepさんは今回のシングルのために歌詞とかアレンジを練り直して、レコーディングにも立ち会ってくださいました。この曲、「出会えて良かった」ということも感じています。
EMTG:提供して頂いた曲を歌って、リリースできるっていうのは、出会いと縁ですよね。
96猫:はい。作ってくださった方々の想いや、書き上げるまでの過程を考えると、どの曲も大事だと感じます。でも、全ての曲をレコーディングしてリリースすることはできないんですよね。だからこそ、こうしてリリースできる曲にしっかり寄り添いたいです。最近、あらゆる出会いを楽しんでいます。書店に並んでいる本を見て気になったら、「これは出会いなのかな?」と思ったりしていますから。
EMTG:ファンのみなさんとの出会いも縁ですよね。96猫さんの歌を聴きながら各々の人生を歩んでいると想像すると、何とも言えない気持ちになるのでは?
96猫:そうなんですよ。独身だった人が結婚して、「もう子供も生まれたよ」みたいなことをおっしゃってくださると、「ほんとに? 良かったねー」って、なんだか親戚のおばちゃんにでもなったような気持ちになります(笑)。「みなさんと一緒に生きてる」っていうのを感じますね。
EMTG:今作をリリースした後はワンマンライブ(3/29・大阪・なんばHatch、3/31・東京・Zepp Diver City)もありますが、そこもファンのみなさんとの大切な空間になるんじゃないでしょうか。
96猫:本当にそうですね。動画とはまた一味違う歌をお届けしたいです。ワンマンライブは2年ぶりですので、緊張していますけど。
EMTG:お客さんの前で歌うのは、やはり緊張するものですか?
96猫:はい(笑)。
EMTG:動画サイトに投稿する歌を正座して歌っているっておっしゃっていたじゃないですか。正座で歌えば緊張が和らぐのではないでしょうか?
96猫:「ライブでも正座した方が良いね」って言われたら、今後ずっとやり続けることになっちゃいますよ。正座して歌うと、後ろの方のお客さんが見えなくなっちゃいますし(笑)。
EMTG:(笑)どのような意気込みで当日を迎えようと思いますか?
96猫:今までにやったことがない何かにもチャレンジしつつ、来てくださるみなさんと楽しみたいと思います。一緒に盛り上がって頂けると嬉しいです。

【取材・文:田中 大】

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リリース情報

嘘の火花【アニメ盤(期間生産限定盤)】

嘘の火花【アニメ盤(期間生産限定盤)】

2017年03月15日

Sony Music Records

DISC 1
1. 嘘の火花
2. 独り言
3. ラズベリー*モンスター
4. 嘘の火花 -Instrumental-
5. 独り言 -Instrumental-

DISC 2
1. 「嘘の火花」 Music Video
2. TVアニメ「クズの本懐」オープニング映像(ノンクレジットver.)

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シャーロック
『シャーロック・ホームズ』の海外ドラマです。最近、Huluでずっと観ています。シーズン3まで観たので、「この続きはあるのかな?」と思って調べました。シーズン4はもうテレビで放送されたみたいなんですけど、いつHuluで観られるようになるのかなと。シャーロック役のベネディクト・カンバーバッチさんは、『ドクター・ストレンジ』にも出演していましたけど、変人役がお上手なんですよね。そこに惹かれています。


■ライブ情報

ワンマンライブ
03/29(水) なんばHatch

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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