the quiet room、最新ミニアルバム『Little City Films』をリリース

the quiet room | 2017.03.28

 茨城県水戸市出身の4ピースバンド、the quiet roomが最新ミニアルバム『Little City Films』を完成させた。「短編映画集をイメージして制作した」(菊池遼/V&G)という本作には、ポップに振り切った爽やか系ラブソング「Fressy」、ヘビィかつダイナミックなバンドサウンドが強烈なインパクトを残す「Locus」、菊池のメロディ・メイカーとしてのセンスが伝わるバラードナンバー「Cattleya」など多彩な楽曲を収録。メンバー個々のアイデアとプレイが盛り込まれたアレンジを含め、このバンドの表現の広がりを実感できる作品に仕上がっている。
今回はメンバー4人全員にインタビュー。制作スタイルが変化したという『Little City Films』と4月からスタートするリリースツアー(ファイナルは6月2日の渋谷 CLUB QUATTROワンマンライブ)について語ってもらった。

EMTG:EMTG MUSICでのインタビューはミニアルバム「Circle」(2015年7月)のリリース以来になります。昨年は「Jubilee」を発表、渋谷CLUB QUATTROのワンマンライブを成功させるなど充実した1年だったと思うのですが、振り返ってみてどうですか?
菊池遼(V&G):挑戦の年だったと思いますね。高い目標を決めて、もっと上にいこうとしていたというか。手応えもありました。メンバーのなかにも「スタッフに任せっきりにしないで、自分たちで動いていこう」という意識が出てきて。やれることは自分たちでやろうという気持ちが強くなってきたんですよね。
斉藤弦(G):ライブを前提にした曲作りを取り入れるようになったのも、この1~2年の変化ですね。わかりやすいところで言うと、お客さんが一緒に歌えるパートを入れるとか。ライブで他の曲とつなぐことを考えて、「最初から楽曲のアレンジに組み込んじゃおう」ということもあるし。
菊池:そうだね。音源を聴いたときにライブの一体感がイメージできたり、「ライブで聴いたら楽しそう」って思ってもらえるように。それは「売れそうだから」ということではなくて、お客さんが盛り上がっていると僕らも嬉しいし、楽しいからなんですよ。やりたいことを自然にやってると、こうなるというか。
コビキユウジ:「どういうリズムにしたら盛り上がるかな」って考えるのが楽しいので。
斉藤:わりと“自分たち本位”だよね(笑)。
前田翔平(Ba):アレンジも全員でやるようになったのも良い変化だと思います。他のパートに対しても「こうしたい」とか「それは良くない」ってどんどん口出しするようになって。それは今回のアルバムにも出てますね。
EMTG:確かに。新作『Little City Films』を聴いたときの最初の印象は「メンバー全員の音がせめぎ合ってる」だったので。
菊池:足し算のバンドかもしれないですね(笑)。全員が音を詰め込もうとするし、僕も言葉の数を増やしたいところがあるので。みんなでアレンジしてると、自然とそうなっていくんですよね。
斉藤:誰かがフレーズを足してくると「こっちも負けない」という感じでさらに弾くっていう。
菊池:それがいいのかどうかわからないけど(笑)、ギリギリまでせめぎ合うのが、自分たちのいまのスタンスなんだと思います。作詞作曲は僕がやってるんですけど、アレンジはメンバーに丸投げなんですよ。僕からは少しイメージを伝えるだけで、フレーズを決めることはほとんどないので。そのほうがおもしろいんですよね、自分ひとりで作るよりも。
斉藤:曲の構成もみんなで考えますからね。
菊池:うん。そのほうが「バンドをやってる」という実感があるというか。
コビキ:時間はかかるけどね(笑)。
菊池:今回のアルバムでいうと、2曲目の「Locus」がまさにそうで。この曲のアレンジをしているとき、僕だけスタジオに遅れていったんですよ。そうしたら、全然知らない曲になってて(笑)。
斉藤・前田・コビキ:ハハハハハ!
菊池:イントロにはまったく関与してないんです。すごく激しいサウンドなんですけど、「この曲、何?」っていう。
斉藤:コビキが激しいリズムを叩き始めて、「じゃあ、それを頭に持ってこよう」なんてやってるうちに、どんどんイントロが激しくなっていったんですよね。
菊池:普通だったら「自分のイメージとは違うから、このイントロはやめよう」って言いそうなところですけど、僕は「おもしろいな」って思って。アウトロのギターなんて、猛獣の鳴き声みたいになってますからね(笑)。まさか「Locus」がリード曲になるとは思わなかったけど。
EMTG:確かにサウンドはヘビィですけど、しっかり歌が聴こえてくるところはthe queit roomらしさですよね。
前田:(菊池が)歌いにくそうなときは、誰かが言いますからね。
菊池:「歌がいちばん上にある」という意識はみんな持ってるので。それはこのバンドを始めるときに決めたことなんですよ。
EMTG:なるほど。アルバム全体のコンセプトはどういうものだったんですか?
菊池:短編映画集のようなアルバムにしようと思って。まず、歌詞の書き方が違うんです。いままでは自分に実際に起きたことを主観的に歌詞にすることが多かったんですけど、今回はそうじゃなくて。小説や映画をインプットして、自分の印象に残っていたシーンを歌詞にしていくっていう。1曲1曲に違う主人公がいるから、サウンドの方向もそれぞれ違う感じにしたかったんですよね。
EMTG:どうして作り方を変えようと思ったんですか?
菊池:ちょっと限界を感じてたんです、いままでのやり方に。「Jubilee」を作ったときに「書き切った」という感じがあったし、自分が空っぽになった気がして。去年のクアトロのライブも大きかったんですよね。1年間、そこを目標にしてがんばってきたから、ライブが終わったときに「次、どうしようかな」と思って。そこからですね「曲の書き方を変えてみよう」と思ったのは。ただ、ストーリーを作りながら書いたと言っても、何%かは自分の気持ちも入ってるでしょうけど。
EMTG:「Fressy」のようにポップに振り切った曲も、架空のストーリーから生まれたんですね。
菊池:そうですね。「海沿いの街を恋人たちがデートしてる」というだけの歌なんですけど、僕も気に入ってます。
斉藤:コーラスをやってるんですけど、「曲中、何回“愛してよ”って言うんだよ!」って思いました(笑)。ちょっと恥ずかしかった…。
菊池:(笑)こういう曲がいちばん好きなんですよ。「Polaroid」とかはちょっと卑屈な気持ちが入ってますからね。「仕方なく笑ってるんだ」って書いてたり。
斉藤:2面性があるよね。
菊池:テンションの差が激しいんですよね、明るいときと暗いときの。ライブでちょっとミスしただけでも、すぐ落ち込むし。
斉藤:そういうとき、楽屋の端の方でずっとケータイ見てますからね(笑)。こっちまで落ち込みそうだから、ほっといてますけど。
菊池:そういう感情の起伏は歌詞にも出てるかもしれないです。
EMTG:「Cattleya」も印象的でした。こういうバラードナンバーもあまりやってなかったですよね?
菊池:うん、新境地だと思います。バラードが書きたかったんですよね、久しぶりに。
前田:すごい久々だよね。
菊池:大人になったのかもしれないけど、ゆっくりした曲もやりたいんですよね。ライブの一体感も大きなテーマなんだけど、それだけではなくて、じっくり歌を聴いてもらいたいという気持ちもあるので。そのためにはメロディと歌詞でグッとくる曲を作らないと。
EMTG:いい曲ですよね。ロマンティックで。
菊池:「Cattleya」(カトレア)の花言葉をもとにして歌詞を書いたんです。「あなたは美しい」とか、いろんな意味があるんですけど、花言葉から歌詞を書こうとすること自体が…。
斉藤:女の子っぽいよね(笑)。
菊池:(笑)少女マンガを読むのも好きですからね。
EMTG:リリース後には全国ツアーがスタート。ファイナルは6月2日(金)の渋谷CLUB QUATTROのワンマンライブですね。
菊池:クアトロでワンマンライブはやるのは2回目なんですけど、前回よりもさらにいいライブにしたいですね。前回はドキドキ感のほうが強かったので。
斉藤:ちょっと浮足立ってたかもね、いま思うと。
前田:「大丈夫かな?」という不安もあったし。
コビキ:アルバムの曲を演奏するのも楽しみですね。
菊池:うん。しっかりソールドアウトさせたいんですけど、数字だけじゃなくて、演奏でしっかりお客さんを楽しませたいです!

【取材・文:森朋之】

tag一覧 J-POP ミニアルバム インタビュー the quiet room

リリース情報

Little City Films

Little City Films

2017年03月29日

mini muff records

1. Fressy
2. Locus
3. Polaroid
4. Take me higher
5. 灯りをともして
6. Cattleya
7. Twilight

お知らせ

■コメント動画



■ライブ情報

murffin discs presents ■murffin night 2017 in OSAKA DAY1■
03/29(水) 心斎橋JANUS

「Little City Films」リリース記念インストアライブ
03/30(木) TOWER RECORDS 難波店 店内イベントスペース
04/01(土) TOWER RECORDS 新宿店 店内イベントスペース
04/02(日) 新星堂水戸店 水戸駅ビルExcel 6階エクセルホール

murffin night 2017 -EXTRA-
04/06(木) 新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
04/07(金) 仙台enn 3rd

the quiet room presents New Flag Fes ’17
04/29(土) 水戸LIGHT HOUSE/SONIC/参丁目劇場

Swimy presents L.O.L page-1~縷々るル~
05/02(火) 京都MUSE

the quiet room × eyedentity presents Little City Films Release Tour 2017
05/04(木) 静岡UMBER

ミソッカス presents ミソパニッククーデター
05/13(土) 稲毛K’s Dream

the quiet room presents Little City Films Release Tour
05/26(金) 名古屋ell.SIZE
05/27(土) 阿倍野ROCKTOWN
06/02(金) 渋谷CLUB QUATTRO

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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