FTISLAND、バンドの人生の光と影、物語が詰まった最新アルバム『UNITED SHADOWS』

FTISLAND | 2017.04.12

 メンバー全員が高校生のアイドルバンドとしてデビューしたのが10年前。日本メジャーデビューから7年。今や日韓でアルバム全曲がライブオリエンテッドな自作曲に。ここ数年、アーティストとして、バンドとして、大きな飛躍を遂げたFTISLANDがニューアルバム『UNITED SHADOWS』をリリース。10周年を迎えたこのアルバムにどんな想いを詰め込んだのかを訊いた。

EMTG:7枚目のアルバム『UNITED SHADOWS』完成おめでとうございます! 今回は、楽曲制作をメインに話しをきこうと思います。リード曲「Shadows」はジョンフンさんの曲ですが、この曲ではスウェーデン出身のアーティスト、アンドレアス・オベルグさんとCo-Write方式で制作していますよね。どのように作業したのでしょう。
ジョンフン:オベルグさんとの仕事は初めてでしたけど、彼が韓国に来てくれて、KIM CHANG ROCKさんと僕と3人でセッションしながら作りました。まずコンセプト決めて、ギターを手にしてメロディを作りながら。2時間くらいで30ほどのアレンジのアイディアが出ました。いつもと違うやり方だったので、楽しかったですよ。
EMTG:「Shadows」のようにハードな曲がリード曲になるには、久々ですね。 
ジョンフン:「BE FREE」(2014年アルバム『NEW PAGE』リード曲)以来かな。今、このタイミングで久々に日本で派手な曲がやりたかったんです。「Shadows」は、僕ら5人のこと。僕らは暗闇に落ちることもあるけど、光ある未来を探しているという内容です。
EMTG:エンジニアも「はじめまして」のJosh Wilburさんですが、今年のグラミー賞で最優秀メタル・パフォーマンス賞を受賞したアルバムを手掛けた方ですよね。すごい方に依頼しましたね。
ジョンフン:僕らがお願いしたのは受賞前だったんだけど、狙い通りのエッジの立ったサウンドになりました。
EMTG:「Shadows」では、ホンギさんへのボーカルディレクションもジョンフンさんがやってるんですよね。
ジョンフン:そうです。僕の曲は、ボーカルディレクションも僕がやります。でも、ホンギは歌が上手いから、あまりあれこれ言う事はないですよ。発声はすごくいいから、バイブレーションの付け方とか、雰囲気とかクセが欲しいところを言うくらい。
ホンギ:僕は基本的に自分の歌い方で歌います。ジョンフンがほしいものが僕が考えているものと違ったら、とりあえず両方レコーディングして。それで、「好きな方を使って」って、ジョンフンに選んでもらう。自分の意見を押し通すってことはないですね。だって、ジョンフンの曲だから。
ジョンフン:僕の曲は、自分でガイドボーカルを歌ってみるけど、その時点でホンギがどんな感じ、どんな雰囲気で歌うか想像できてるんです。その感じをホンギと話し合いながら進めていきます。
ホンギ:ジョンフンの曲は、全部そうやって作ってます。でもジェジンは、自分の曲「A light in the forest」のボーカル録りしてる時に来なかったよな(笑)
ジェジン:はい、ホンギさんにお任せです(笑)
ホンギ:「A light in the forest」は自分の曲じゃないから色んなバージョンで歌ってみて、最後に考えて。聴きながら直したりしました。それにしても今回のアルバムは、すごくバラエティに富んだ作品になってると思わない? 俺が作るロックはシンセサウンドを使うけど、ジョンフンの作るロックはダブステップを使ったリギターのトーンも違う。同じロックでもイメージがぜんぜん違う。ジェジンはまた、俺らの曲とはぜんぜん違うタイプの曲で。
スンヒョン:ジェジンの曲は独自のカラーがあるよね。アルバムのアクセントになってるよ。
ミンファン:ジェジンの曲って、難しいんですよ。
ジェジン:僕の作った曲、ホンギさんの反応がよくなかったんですよ。曲作りやめようかな……なんて。
EMTG:え? なんで?
ホンギ:ジェジンの曲は、デモの段階でミックスとかを全然してないんです。だから、完成系の想像が難しいんですよ。曲はすごくいいのに、曲の輪郭がわかりずらいの。もっと整理してから持って来きてほしい。 
ジェジン:あ~、そうか(笑)。デモの段階では、僕だけがわかってる感じなんです。あっちにいくんだなって。
ホンギ:それな、それ。ぜんぜんわっかんねーの。コンピュータでやってるのに、なんでそうなるの?
ジェジン:ホンギさんはチームでやってるけど、僕は1人でやってるから。コンピュータのソフトの使い方が、まだよくわからないんだもん。
EMTG:(笑)。ミンファンさんの曲は久々ですが、「REASON」のテーマは?
ミンファン:これからも頑張って、僕たちを信じてやっていこうという曲。「Shadows」とテーマは似ていますよね。最近、曲作りも頑張ってるんですよ。でも、まだ始めたばかりだから3人には追い付けないけど、1曲ずつ形にしていければと思っています。
EMTG:どれくらい作ってるの?
ミンファン:パソコンには40曲以上入ってます。いい曲ができたなって思ったら、メンバーに聴いてもらったり、周りの音楽仲間に聴かせたり。お母さんにも聴かせてみたり(笑)。
EMTG:メンバーに相談することもありますか。
ミンファン:ジェジンに相談したり、ホンギ兄さんのスタジオに相談しに行ったり。ホンギさんのスタジオにはいろんな人が来てるので、相談できる人が多いんです。逆に、スタジオに行くと僕がホンギさんの曲に対する意見を求められることもあります。
EMTG:ホンギさんが前に使っていたスタジオをミンファンさんが使うって話があったじゃないですか。
ミンファン:あ、あそこはやめちゃいました。今は、自宅で作業しています。
ジョンフン:ミンファンは、どんどん成長してると思う。でも、そろそろスランプが来るんじゃない?
ミンファン:そうなの?
ジョンフン:スランプはくりかえし来るから。それを乗り越えていくのが仕事だ。
EMTG:そういうジョンフンさんのスランプは、どのくらいのペースでくるの?
ジョンフン:けっこう定期的にくるものなんです。1年に4回くらい、春夏秋冬で(笑)。
EMTG:今回はホンギさんは、自分の曲、ジョンフンさん、ジェジンさん、ミンファンさんと4人の曲を歌っていますが、どの曲が歌いやすいとかありますか。
ホンギ:毎回言ってるけど、どんどんキーが高くなってるんだけど。俺、死んじゃうよ(笑)。
メンバー:確かに(笑)。
ホンギ:でも、自分の曲も高いんだよね(笑)。俺的には、自分の曲の「Champagne」が一番歌いやすいかな。
EMTG:ライブどうする? キツイんじゃない?
ホンギ:大丈夫、できるよ。
EMTG:ライブといえば、5月6日の日本ガイシホールから、6月2日の日本武道館まで、『FTISLAND Arena Tour 2017 - UNITED SHADOWS -』もありますね。
スンヒョン:よりカッコよく、より大人っぽく、音楽に集中している僕らを見てほしい。もっとバンドとしてのの力を見せたいと思っています。
ホンギ:いつもは「遊ぼう!」って言ってるけど、今回は「音楽を聴きにきて!」って言いたいライブです。
EMTG:今年は、韓国デビュー10周年というアニバーサリーイヤー。10年を支えてくれたファンのみなさんにひとこと!
ジェジン:僕たち5人を影に例えた「Shadows」をリード曲に、人生の光と影の物語が詰まった、ジョンフン、ホンギ、ジェジン、ミンファン4人が作ったバラエティ豊かな曲が集まったという意味の7枚目のアルバム『UNITED SHADOWS』がリリースされます。10年間、ワガママな僕らを認めてくれて、愛してくれて、頑張るようにしてくれて、本当にありがとうございます。みなさんの暖かい応援を受けて、僕たちFTISLANDはこれからも突っ走って行きます。一生付いて来てください!

【取材・文:坂本ゆかり】

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リリース情報

UNITED SHADOWS(初回限定盤A)

UNITED SHADOWS(初回限定盤A)

2017年04月12日

ワーナーミュージック・ジャパン

01 Shadows
02 Mystery
03 JUST DO IT
04 CRAZY LOVE
05 1234
06 TURN UP
07 Champagne
08 Go again
09 I’ll be there
10 A light in the forest
11 REASON

お知らせ

■ライブ情報

FTISLAND Arena Tour 2017 - UNITED SHADOWS -
05/06(土) 日本ガイシホール
05/12(金) 大阪城ホール
06/01(木) 日本武道館
06/02(金) 日本武道館

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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