Lenny code fictionが3rdシングル「Colors」をリリース

Lenny code fiction | 2017.04.12

 今年2月から3月にかけて初めての全国ツアー「Lenny code fiction LIVE TOUR 2017“Non―fiction”」を敢行するなど、活動の規模を確実に広げているLenny code fictionが3rdシングル「Colors」(テレビ東京系アニメ「バズドラクロス」オープニングテーマ)が届けられた。前身バンドの時代からライブで演奏されてきたというこの曲は、エモ、パンク、ヘビィロックなどの多彩なサウンドを取り入れたロックチューン。ドラマティックに展開するメロディ、メンバー個々のプレイが反映されたサウンドメイクなど、骨太なグルーヴとポップ感が共存した楽曲に仕上がっている。「ライブの武器になる曲」(片桐 航/V&G)というカップリング曲を含め、いまのLenny code fictionのモードが明確に示されたシングルと言えるだろう。

EMTG:メジャーデビューから半年以上が経ちましたが、活動のペースはつかめてきましたか?
片桐 航(V&G、以下、航):うん、スピードにはついていってますね。ライブが続いても余裕になってきたし。いまのところは(笑)。
kazu(Ba):ライブをやって、撮影をやって、制作もやって。デビューしてからはすべてが同時進行ですけど、その忙しさが楽しくて。すごく充実してますね。
ソラ(G):全部が成長できているのを実感してます。常に前を向いているし、見た目のこと、ギターのフレーズ力、バンド全体のライブ力を含めて総合的に化けてきてるんじゃないかなって。
KANDAI(Dr):今年初めの全国ツアーも大きかったですね。各地で待ってくれている人がいることも実感できたので。
EMTG:バンドの方向性も明確になってきた?
航:そうですね。以前は「王道のロックバンド」と言ってたんですけど、それがより具体的になってきて。男っぽくてガッチリしたサウンドだったり、芯のあるメッセージを届けていきたいと思うようになりました。
EMTG:3rdシングル「Colors」も、まさにLenny code fictionの骨太な魅力が表現された楽曲ですよね。曲を書いたのはいつ頃なんですか?
航:じつはすごく前に書いた曲なんです。アレンジが何パターンもあって――エモいバージョンとか、パンクバージョンとか――なかなか完成しなくて。前から一緒にやってたこの2人(航、kazu)はライブでもやってたんですけど、「この曲はもういいかな」と思っていたんですよね。でも、ソラが加入したときに「この曲のメロディは最強だから、すぐリリースしよう」って言い出して。
ソラ:僕はアレンジがなかなか決まらなかった経緯を知らなくて。デモを聴いたときに「他の曲に比べても、一歩抜き出てる。これはやるしかない」と思ったんですよね。選曲会にも上がってなくて、引き出しのなかにずっとしまってあった状態だったんですけど、「この曲をやらないで、何をやるんだよ!」くらいの気概いでアピールしたんです。
KANDAI:ずっと前にライブでこの曲をやっているのを観たことがあって。そのときはたぶんパンクバージョンだったんですけど、このタイミングでリズムのアレンジも新たに考えたんですよね。
kazu:ソラとKANDAIが率先してアレンジしてくれて、そのおかげで新しいインスピレーションも生まれて。それまで試行錯誤してきたことも踏まえて、新たなアレンジが加わった感覚ですね。
航:エモいバージョン、パンクバージョンのいいところをだけを抜き取って、上手く組み合わせというか。
EMTG:長い時間をかけて、ようやく完成したと。
ソラ:諦めちゃダメってことですね(笑)。
航:いままでのシングルのなかにも、個人的な思いから形にした曲が入ってますからね。今回みたいに意見を出し合うのは大事ですね。
EMTG:歌詞も書き直したんですか?
航:ほとんど新しく書き直しましたけど、冒頭の部分はそのまま活かしてます。これは地元にいたときに実際に見た風景なんですけど、雨が降って、通学路だった茜色の道が青色に見えたことがあって。それがすごくキレイだなって思ったんですよ。そこから“人と人が出会うことで生まれる相互作用”というテーマにつなげたのが、シングルになった「Coloros」の歌詞ですね。高校生の頃の感情とメジャーデビューしてから考えたことがひとつになっているというか。いいバランスで書けたと思います。v
kazu:僕は地元が一緒なので、“あの道のことだな”ってわかるんですよ。他の曲もそうなんですけどね。
航:歌詞についてメンバーに説明するのも好きですからね。
ソラ:その説明をもとにして、自分なりにストーリーを考えるんですよ。「この曲の主人公は何才くらいで、何をやっていて」とか。
航:「季節はいつくらいで」とかね。それをメールで送ってくるんですよ。
EMTG:歌詞についてそこまで密にやり取してるって、けっこう稀だと思いますよ。
航:そうなんですか?
ソラ:でも、すごく大事なことだと思いますね。そうやって歌詞のことについてやり取りすることで、片桐航の歌から、Lenny code fictionの歌になるので。
kazu:それがライブの表現にもつながってくるんですよ。どういう風景を浮かべながら演奏するかによって、伝わり方が違ってきますからね。
KANDAI:うん。思い描いている風景がドラムの後ろから立ち上がるイメージで演奏しているので。
航:たとえば「ありがとう」という言葉にしても、泣きながら膝を突き合わせて言うのか、笑顔で言うのかによって、まったくニュアンスが違うじゃないですか。言葉に込めた感情を共有することで、絶対にライブも良くなるはずなので。ライブで大切なのは、まず気持ちの込め方だと思うんですよね。
EMTG:カップリングには「Alabama」「Romance」というアッパーチューンを収録。
航:今回のシングルはライブで盛り上がる3曲にしたかったんです。いま自分たちが持っている、ライブで勝てる曲というか。「Alabama」「Romance」はもともとドッシリした感じの曲だったんですけど、疾走感のあるアレンジに寄せたんです。BPMも上げたし、展開も変えて。
EMTG:激しくてヘビィな感じもしっかりあって、いまのLenny code fictionがやりたい音がはっきり提示されてますね。
ソラ:「Alabama」は4つ打ちのリズムを使ってるんですけど、普通の4つ打ちソングにはしたくなくて。カギは重厚感だと思ったので、サウンドもかなり凶悪になってます(笑)。
kazu:ヘビィで激しい曲にするために、ベースの音もいままででいちばん歪ませてるんですよ。フレーズに関してもやりたい放題やらせてもらって、「これだけやっといたから、ギターよろしく」ってソラに渡して。
ソラ:この曲のベースを聴いたときはビビりましたね(笑)。「マジか、中途半端なことはできないな」って。音作りにも時間をかけたし、思い入れはすごく強いです。もともと自分が好きなサウンドも、こういう音に近いので。
kazu:うん。重くしようって意識したというより、自分たちが気持ちいいと感じる音をそのままやったというか。
KANDAI:こういう速いビートはLenny code fictionに入ってから得意になりました。腕の筋肉も倍くらいになったかも。
航:倍はヤバいやろ。ポパイか(笑)。
KANDAI:(笑)フィジカルの力で持っていかないといけないフレーズもありますからね。
EMTG:歌詞の内容もライブを意識しているんですか?
航:「Alabama」と「Romance」は2曲でひとつになってるんです。「トゥルー・ロマンス」という映画をモチーフにしているんですけど――ヒロインの名前が「Alabama」なんですよ――ロマンティックでヤンチャな青春を女性目線と男性目線で書いたので。歌詞がつながっているところもあるので、そこもおもしろい部分かなって。ライブも意識してますね。ライブにおける「いまが良ければどうなってもいい」感だったり、「このままイッてしまえ!」という感じだったり…。そういう激しい部分を表現したいと思ったんですよね。
EMTG:そういう衝動的な部分も大事ですからね、ロックバンドにとっては。
航:そうですね。1本のライブを通してストーリーを描きたいと思ってるんですけど、そのなかで自分たち自身が思い切り楽しめるゾーンも必要だと思っていて。そのときにぶち込む曲ですね、「Alabama」と「Romance」は。
EMTG:ライブでも間違いなく大きな武器になると思います。いまも制作は続いてるんですか?
航:はい。昨日もメンバーと曲のアレンジを詰める作業をやっていました。
ソラ:楽しい作業ですね!
航:曲がなくて困ってることは全然なくて、「何を出そう?」って選ぶのが大変っていう。やりたいこともハッキリしてきてるし、いい感じだと思います。

【取材・文:森朋之】

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リリース情報

Colors

Colors

2017年04月12日

Ki/oon Music

1. Colors
2. Alabama
3. Romance

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■ライブ情報

Lenny code fiction New Single「Colors」レコ発イベント”これカラーズ”
04/19(水) shibuya eggman(東京)

Shout it Out 「青年の主張」リリースツアー
04/22(土) 松本ALECX(長野)

「サルベージ計画 vol.8」
04/25(火) Music Club JANUS(大阪)

VIVA LA ROCK 2017(埼玉)
05/03,04,05(水祝,木祝,金祝)
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06/3(土) ・6/4(日)
石川県産業展示館1?4号館

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06/18(日) 岡山IMAGE(岡山)
07/01(土) 熊本Django(熊本)
07/02(日) 福岡Queblick(福岡)

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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