夜の本気ダンス流ポップソング!メジャー2ndシングル『SHINY E.P.』インタビュー

夜の本気ダンス | 2017.04.25

 メジャー2ndシングル『SHINY E.P.』のタイトル曲「SHINY」は、テレビアニメ『境界のRINNE』第3シリーズのオープニングテーマ。爽やかなメロディと力強いビートが絶妙に融合しているナンバーだ。幅広いリスナーを魅了し得る「夜の本気ダンス流ポップソング」でありつつ、海外のロックミュージックに通ずる硬派なテイストも漂わせているこの曲は、どのようにして生まれたのか? 米田貴紀(Vo・G)、西田一紀(G)、マイケル(B)、鈴鹿秋斗(Dr)に、独特な音楽性の背景について語ってもらった。

EMTG:「SHINY」は、『境界のRINNE』のオープニングテーマですね。
米田:はい。アニメのスタッフさんからのイメージとかも頂いてから作った曲です。作品に出てくるワードを入れたり、サウンドもアニメに合うものを考えていったんですけど、こういう作り方は、僕たちにとって初めての試みでした。
鈴鹿:新鮮な作り方ができて楽しかったです。サウンドのアレンジに関しては、「ヒネり過ぎるよりもストレートにやり切る方がいいよね?」と話し合いながら進めていきました。
マイケル:僕はアニソンをたくさん聴いていた時期があるんです。アニソンって意外とベースラインが肝やったりするので、そういうイメージも「SHINY」には入れています。
西田:夜の本気ダンスの「ポップソング」という感じのものは、あまりシングルのリードソングになっていなかったんですけど、今回、そこにフォーカスして幅広い人に届けられる機会だと思います。
EMTG:J-POP的な手法を採り入れつつも、醸し出されている雰囲気やトーンは洋楽のギターロックっぽい乾いたフィーリングですよね。やっぱり夜の本気ダンスは、そういうバンドなんだなと改めて思いました。
米田:その要素や匂いは、やっぱり自然と混ざってくるんです。ロックの持つかっこよさ、楽しさ、面白さとかをみんなに知ってほしいということも思っていますから。「夜の本気ダンスも好きだけど、ロックミュージックも好きだ」という風に思いながらライブに来てくれる人が最近増えているかなと感じるので、それは嬉しいことです。
EMTG:夜の本気ダンスは、ライブの風景も独特ですからね。お客さんの踊り方が艶めかしいというか、スポーティーにタテノリで踊る感じとは違うなと常々感じています。
米田:例えば8ビートに関しても、しっかり身体が乗れるものにしたいんです。今の夜の本気ダンスは、キャッチーなメロディのものでもそういうところに到達できると感じていて、「SHINY」もそのイメージ通りになったのかなと思います。
鈴鹿:ドラムに関しては、例えばシンプルな8ビートでありながらも歌メロが乗っかることによって、いい波が生まれるようなものを考えて叩いています。
マイケル:ライブでそういう波を感じてお客さんが踊ってくれているのを見ると嬉しいです。
EMTG:夜の本気ダンスの音楽って、セクシーでもありますよね。このニュアンスの正体は何だと思います?
鈴鹿:ゆらゆら帝国の坂本慎太郎さんの歌声ってセクシーじゃないないですか。そういう部分を米田も持っているんじゃないかなと思います。
EMTG:米田さんは、ファルセットを粋なスパイスにしますよね。
米田:今回、全部の曲を並べてみたら、ファルセットを結構入れていることに気づきました。そういう面も反映されていますし、しっかり「夜の本気ダンス」っていう部分が出ているEPになったと思います。アニメを観た子供たちが聴いて、ビビっと反応してくれたら面白いですよね。
EMTG:『境界のRINNE』のオープニングを観ながら、全国のお茶の間で子供たちが元気いっぱいなダンスではしゃぐことにもなるかもしれないですよ。
米田:子供たちの反応を見てみたいです。「どうやってリズムをとるんやろ?」とか、気になります。
EMTG:「うちの息子が腰を振って踊るようになっちゃった!」っていうことになるかもしれないですけど。
米田:めっちゃませた子供ですよね(笑)。
マイケル:子供たちにも楽しんでもらいたいです。僕は子供の頃に『らんま1/2』とか、高橋留美子先生のアニメを観ていましたので、こうして夜の本気ダンスの曲を流して頂けるというのが不思議な感覚です。
西田:僕、漫画はあまり読まないんですけど、前にやっていたバンドのドラムが「お前、これ読め」と言って『高橋留美子劇場』を貸してくれたんです。それが丁度1年くらい前だったので、こうしてアニメのオープニングでギターを弾くのがびっくりです。感慨深いものがありますね。
EMTG:「SHINY」は『境界のRINNE』の世界にすごく合っていると思います。
米田:『境界のRINNE』は、古き良きオールディーズ的なブレない独特なギャグが面白さの1つなんですよね。ロックに通じるものもある気がします。「誇張した非現実的な世界」みたいなところは、ロックにもある部分なんですよ。リアルなものを歌うロックもありますけど、何かを誇張してドーン!と鳴らすのもロックの一面ですから。
EMTG:「誇張した非現実的な世界」って、いいですね。それは夜の本気ダンスの本質も突いていると思います。極端にデフォルメされた異物感みたいな部分は、みなさんの音楽にもありますから。
米田:それは僕のルーツにあるニューウェイヴとかからも醸し出されているんだと思います。いろんな要素が夜の本気ダンスには入っているんですよ。
EMTG:ライブに関しては「MCモンスター」と呼ばれている鈴鹿さんも欠かせない要素ですし。
鈴鹿:MCモンスターとしては、まだまだ波があるんですけど(笑)。「お客さんの緊張をほぐして、いかに次にやる曲を盛り上げられるか?」とか、よく考えています。
EMTG:そういえばこの前、フレデリックの三原健司さんが米田さんのMCに関して、「疑問文が多い」とツイッターでつぶやいていたのを見ました。「たしかにそうだな」と。
米田:僕、基本的に疑問形で喋っていますからね(笑)。「かかってこい!」的な言葉で盛り上げる人も多いですけど、僕はそういうのは似合わないと思っているんです。同意を求めるくらいの感じが、いいのかなと。
EMTG:定番の「踊れる準備はできてますか?」とか、まさにそれですね。
米田:はい(笑)。そういう距離感でお客さんとやっていきたいんです。むりやり乗ってもらうというよりも、一緒に楽しもうという感覚です。
EMTG:最近、マイケルさんのMCも増えていますね。
マイケル:ラジオを始めたというのもありますし、ライブ中に鈴鹿だけにMCを任せると負担が大きいので、僕も喋るようになってきました。
鈴鹿:大きい会場のライブだと、彼(マイケル)は、まだまだ力不足だと思います。でも、伸びしろはありますよ。育っていってほしいです。
マイケル:期待に応えられるように頑張っていきたいです。
鈴鹿:会場が大きくなると、声の反響とかも考えないといけないんですよ。
マイケル:鈴鹿はすごいんですよ。ホール用のMCをちゃんと用意するので。早口で喋ると反響で聞こえにくくなることも計算に入れてます。
米田:お前ら、どういう関係性だよ(笑)。
EMTG:(笑)西田さんは超低音ヴォイスを発しただけでお客さんを沸かせるという、すごい技を発揮していますね。「こんばんは」だけでどよめくじゃないですか。
西田:僕が一言発すると空気やテンポが変わってしまうので、なるべくMCの時は話を聞く側に徹しようと思っています(笑)。
EMTG:(笑)音楽の話に戻りましょう。カップリングの3曲もかっこいいですね。「Blush」はギターサウンドの張りつめた雰囲気がすごく気持ちいいです。
米田:これは西田が入って最初にレコーディングした曲です。他の3曲と違うテイストが出ていると思います。アダルトな要素が出ていますね。
EMTG:「Ride」も独特な雰囲気を醸し出している思います。
米田:「Ride」はUSロック感が出したいなと思ったところから曲作りが始まりました。
EMTG:♪生活はバンジーな状態♪や♪御乱心な世界♪とか、歌詞の英語っぽい響きは、これまでもいろんな曲で発揮してきた手法ですね。
米田:リズムを意識した歌詞のハメ方をしています。仮歌で歌ったものを日本語の歌詞にしてくのは、毎回難しいんですけど、そこを今回もじっくりやりました。「THREE」も、歌ったら気持ちいいですよ。カラオケで歌ったりしたら、その辺をより感じて頂けるかも。
EMTG:実際に歌ったり踊ったり、身体で感じることで様々な発見があるのが、夜の本気ダンスの音楽ではないでしょうか。
米田:そうですね。聴くだけではなく、いろんな体感の仕方ができる音楽やと思うので。
EMTG:バンドでコピーするのも面白いんでしょうね。
マイケル:スコアも出ていますし、やってもらえるとすごく嬉しいです。
EMTG:恵比寿リキッドルームでのライブのMCの時、鈴鹿さんが嬉しそうに発売されたスコアブックをお客さんに見せていたのを思い出しました。
鈴鹿:宣伝しました(笑)。
EMTG:西田さんは加入前にあのスコアを見て練習したんですか?
西田:あれ、一瞬、買おうかと思ったんですけど。
米田:メンバーが買って練習してたら、めっちゃおもろいですよね(笑)。

【取材・文:田中 大】

tag一覧 男性ボーカル アルバム 夜の本気ダンス

リリース情報

SHINY E.P.

SHINY E.P.

2017年04月26日

ビクターエンタテインメント

1.SHINY
2.Ride
3.Blush
4.THREE

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■マイ検索ワード

米田貴紀(Vo・G)
KiiVA
昨日、京都から東京に車で向かう途中で寄ったサービスエリアのコンビニで見つけたエナジードリンクです。めっちゃでかい500mlのロング缶なのが気になったので、買って飲んでみました。元レーシングドライバーの人が立ち上げた会社の商品らしいです。僕、エナジードリンクが好きで、ライブ前によく飲むんです。

西田一紀(G)
石清水八幡宮 徒然草
僕、神社が好きなんです。石清水八幡宮に行きたいなと思って、「石清水八幡宮と言えば『徒然草』やな」と、どういう話だったのか調べました。仁和寺のお坊さんがふもとの神社を石清水八幡宮だと勘違いする話ですけど、「俺はちゃんと上まで登るぞ」と思っています(笑)。

マイケル(B)
MCU
マーベル・シネマティック・ユニバース(Marvel Cinematic Universe)の略です。僕はアメリカンコミックが原作の映画が好きなんですけど、「マーベル」というアメコミの会社が作っている映画は、マーベル・シネマティック・ユニバースという1つの世界で繋がっているんです。各作品がどういう時間の順番なのか調べました。

鈴鹿秋斗(Dr)
新庄剛志
ちょっと前に『しくじり先生』に出てはって、「久しぶりに昔のプレイを観たいなあ」と思って調べました。巨人の槇原選手の敬遠球を新庄さんが打ったシーンは、いつ観ても感動します。あと、オールスター戦でホームスチールをしたシーンも、何度観ても鳥肌ものです。「さすがスターやな」と思いました。


■ライブ情報

" No rain , new days o’ scene " TOUR
06/04(日) Zepp OSAKA Bayside
06/07(水) 千葉 LOOK
06/08(木) 横浜 F.A.D
06/10(土) 高松 MONSTER
06/17(土) 札幌 PENNY LANE 24
06/22(木) 名古屋 CLUB QUATTRO
06/30(金) 福岡 BEAT STATION
07/04(火) 六本木 EX THEATER (ワンマン)

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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