「サテライト・ポップスの新星」wacci、2ndアルバム『感情百景』で、第二章スタート!

wacci | 2017.08.15

メインソングライターの橋口洋平(Vo・A.Gt)を中心としたポップバンド、wacciが2ndフルアルバム『感情百景』を完成させた。シングル「Ah!Oh!」(NHK BSプレミアム 連続ドラマ『この世にたやすい仕事はない』主題歌)を含む本作は、「喜怒哀楽に収まり切らない色々な感情を思い出したり、初めての感情に出会えるような」(橋口)カラフルでエモーショナルなポップアルバムに仕上がっている。

EMTG:ニューアルバム『感情百景』は、タイトル通り、様々な感情が表現されたアルバム。15曲収録されていますが、1曲1曲のキャラが立っていて、聴いていてすごく楽しかったです。
橋口:ありがとうございます。前作(『日常ドラマチック』)はデビューから3年9カ月経ってやっと出せたアルバムだったから、シングルを含めた馴染みの曲のコレクションみたいなところもあったんですよ。でも今回はこの1年くらいで作った曲が中心になっていて“初めてアルバムを作った”という感覚もあって。収録曲についても、メンバーとじっくり話しながら決めました。自分たちも好きで、客観的に聴いても“○(まる)”を出せる曲を入れたかったんですよね。僕らがやっているのはポップスだから、老若男女、世代を問わずに届けたいので。
EMTG:サウンドも多岐に渡ってますよね。
橋口:はい、どんなアレンジにも持っていけるのが、自分たちの良さでもあると自負しているところもありまして。例えば、ジャズもラテンもロックもイメージを共有出来るっていう。今回はさらに1曲1曲に向き合って、どういうサウンドがいちばんいいかを突き詰める作業はしっかりやりました。みんなで一緒に作り上げる曲もあれば、メンバーのひとりがアレンジを組み立てる曲もあって。
EMTG:なるほど。ピアノが中心になっている「ピアノ線」は因幡さんのアレンジですか?
橋口:いや、それは横山なんです(笑)。
横山祐介(Dr):デモを聴いたときにアレンジのイメージが湧いたから、「僕がやります」と手を挙げたんですよ。ピアノのフレーズを打ち込んで、始ちゃんに「これをカッコよく弾いてください」って渡して。
因幡始(Key):人間が弾きづらいフレーズもあったから(笑)、「こういうふうにやるけど、どう?」と提案して。
橋口:僕としてはフェスなどでも演奏できるギターロックを想像してたんですけど、メンバーに任せたらピアノがメインになって。だからタイトルを「ピアノ線」にしたんですよね。
EMTG:まさに共同作業ですね。小野さんがアレンジした曲は?
小野裕基(Ba):期間生産限定盤に入っている「Ah!Oh!~Acoustic ver.~」ですね。ボサノバのアレンジになってるんですけど、始ちゃんにカッコいいピアノを弾いてほしくて。始ちゃんは大学のジャズ研の先輩なんですけど、そのときの感じを取り戻してほしいなって(笑)。
因幡:難しかったですけどね(笑)。
EMTG:ファンキーなリズムの「シンデレラ」のアレンジを担当したのは?
橋口:それは始ちゃんですね。
因幡:アレンジの方向性をみんなで話し合って、上に乗っかる音を僕が作った感じです。もともとボーカル(橋口)以外の4人はディスコミュージックをはじめブラックミュージックが好きなので、かなり自由にやらせてもらいました。いい感じで古臭ささが出せたらいいなと思ってたんですけど、結局はwacciのサウンドになるんですよね、いい意味で。
村中慧慈(E.Gt):うん。前作はタイアップが付いたシングルもかなりあって、世界観に沿ったアレンジを考えることが多かったんですけど、今回はもっと自分のエゴを出していこうと思って。いま始ちゃんが言ったように、どんなサウンドでもwacciの曲になるから、好きなようにやれるというか。橋口が歌えば、全部打ち込みの曲とかEDMでもwacciのポップスになると思うんですよね。
EMTG:歌詞についても聞かせてください。今回も素敵なラブソングがたっぷり収録されていますが、そのあたりも意識していますか?
橋口:ラブソングがwacciの特徴だとは思ってないんですけど、「感情」という曲に関しては、「やっとラブソングが書けた」という手応えがありますね。曲を書く者として、以前から「いつかちゃんとしたラブソングを書きたい」と思っていて。“好き”とか“愛してる”って軽はずみに言えないじゃないですか。それと同じで自分のなかで納得できるラブソングがなかなか出来なかったんですよね。ここまで時間がかかりましたけど、この曲が書けたことは自分にとっても大きいですね。いまのツアーでもいちばん良いところで披露してるんですよ。
村中:この曲を初めて聴くはずのお客さんが泣いてくれてたり。もっともっと届けたいなと思いますね。演奏していても、僕のもとを通り過ぎた女の子のことを思い出したり……ここはカットで大丈夫です(笑)。
EMTG:(笑)。1曲目の「僕らの日々」も印象的でした。≪共に同じ時を生きてくよ 僕も≫という歌詞もそうですが、深いメッセージ性を持った曲だなと。
橋口:努力しても叶わないことはたくさんあるし、それでも明日はやってくるじゃないですか。どんなに悔しくても、ちゃんと明日を生きていくってすごいことだなと思うし、みんなで横一線になってがんばろうという歌があってもいいのかなと。もともと僕は狭い範囲のことを歌うことが多かったんですが、wacciを始めてからもっと大きなテーマの曲も必要だなと思うようになったんですよね。「大丈夫」という曲で学んだ部分も大きいんですよ。誰もが思っていることをちゃんと言葉にして歌うことも大切というか…。それが使い古された言葉であっても、聴いている人が人生を重ね合わせるくれればいいので。
EMTG:楽曲の幅も広がっているんですね。
橋口:そうですね。まさか自分が踊るとは思ってなかったし(「Ah!Oh!」のMVで橋口は見事なダンスを披露している)。デビューしてから、スタッフのみなさんからいろんなアドバイスをもらってきたし、ライブを重ねるなかで「お客さんはこういうふうに楽しんでくれてるんだな」ということもわかってきて。学んだことを少しずつ活かしていけたらいいですね。
EMTG:アルバム『感情百景』の新曲をライブで聴けるのも楽しみです。
橋口:音のふり幅、言葉のバリエーションも広がっているので、いままでとは違う雰囲気になるのも必然だと思っていて。リリース直後の東京のワンマンライブでは全曲を披露するという、かなりプレッシャーなのですが(笑)、お客さんがどう反応してくれるのかも、楽しみのひとつですね。
因幡:自分たちの範疇を超えるようなことはやってないし、軸をしっかり持ったうえでいろんなサウンドに挑戦しているので、とっちらかった感じにはならないと思うんですよね。
横山:そうだね。まだ披露していない新曲の中には難しい挑戦をしている曲も多いですが、レコーディングでは演奏できたので(笑)、しっかりとライブ用に仕上げていきます!

【取材・文:森 朋之】

リリース情報

感情百景[通常版]

感情百景[通常版]

2017年08月16日

Epic Records Japan

1. 僕らの日々
2. Ah!Oh!
3. 感情
4. あいかわらず
5. ピアノ線
6. 駅
7. ケラケラ
8. あいの唄
9. シンデレラ
10. 恋の宛先
11. 宝物
12. 男友達
13. スマイル
14. サヨナラ
15. 春風

お知らせ

■コメント動画



■ライブ情報

「あっち、こっち、そっち、わっちツアー 2017 ~感情百景~」
8/19(土)【東京】品川インターシティホール
8/26(土)【岩手】the five morioka
9/02(土)【山口】RISING HALL
9/03(日)【鳥取】BEXX YONAGO
9/09(土)【福井】福井CHOP
9/10(日)【長野】LIVE HOUSE J
9/16(土)【奈良】NEVER LAND
9/17(日)【岐阜】club-G
9/23(土祝)【鹿児島】CAPARVO HALL
9/24(日)【熊本】B.9 V2
9/30(土)【愛媛】松山サロンキティ
10/01(日)【香川】高松DIME
10/07(土)【神奈川】鎌倉LOOP ※アコースティック特別編!!
10/15(日)【広島】BLUE LIVE
11/03(金祝)【大阪】バナナホール
11/04(土)【大阪】バナナホール
11/12(日)【宮城】仙台ルフラン ※アコースティック特別編!!
11/18(土)【愛知】名古屋E.L.L
11/26(日)【福岡】DRUM LOGOS
12/10(日)【神奈川】パシフィコ横浜メインホール(会議センター)

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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