キュウソネコカミの鋭い切れ味を改めて示す1枚となった最新シングル「NO MORE 劣化実写化」

キュウソネコカミ | 2017.08.22

 最新シングル「NO MORE 劣化実写化」は、キュウソネコカミの鋭い切れ味を改めて示す1枚となった。タイトル曲「NO MORE 劣化実写化」は、漫画を映画化することによって生じる様々な問題を、粋な表現を連発しながら描いている。既に公開されているMVも素晴らしい仕上がりなので、こちらも要チェック! そして、力強いメッセージがこめられている明治『XYLISH』キャンペーン公式ソング「イキがいいのだ」、潔い歌詞が痛快なタマホーム『20代の家』CMソング「家」――カップリングの2曲も秀逸だ。今作について、メンバーたちに語ってもらった。

EMTG:「NO MORE 劣化実写化」のテーマは明快ですね。
ヤマサキ セイヤ(Vo・G):聴いて頂いた通りです。実写化が増えていて、面白そうなのもありますけど、怪しいのもあるじゃないですか。でも、全部の実写化に対してアレルギーのように「No!」と言う人間にはなっちゃダメだなというのは思っているんですよ。そうなってしまうと、ただただ鬱陶しいやつですから。“そうじゃないよ”っていうことは、ちゃんと歌詞で言っています。“キュウソがこういうことを歌っているのを盾にして、全ての実写化をディスらないでください”っていうことは、この場で言っておきたいですね。タイトルだけ見て誤解する人もいるんですけど、そういう曲ではないですから。僕は中立です。
カワクボ タクロウ(B):「NO MORE 実写化」ではなくて「NO MORE 劣化実写化」なんです。
オカザワ カズマ(G):“劣化”を忘れないでください。
EMTG:誤解している人たちの代弁者に勝手に祀り上げられるのは本意じゃないってことですね。
ヤマサキ:まさにそういうことです。
EMTG:素晴らしい実写化作品もありますからね。例えば『デスノート』で夜神月を演じた藤原竜也さん、すごく良かったじゃないですか。
ヤマサキ:あの映画は面白かったですよね。
ヨコタ シンノスケ(Key・Vo):Lの松山ケンイチさんもそっくりでしたし。
EMTG:実写化についてメンバー同士で話すことは、よくあります?
ヨコタ:ありますね。スタジオで休憩時間に「ついにあれも実写化するらしいけど、大丈夫なのか?」っていう話になったりしますから。
ソゴウ タイスケ(Dr):キャスティングの時点で上手くいくのか不安な作品もありますよね。逆にキャスティングが良いと、観てみようかなってなりますけど。
ヤマサキ:まあ、とにかく、全てに対して怒っているわけではないんですよ。
カワクボ:全部の実写化に対して怒ると、潔癖症みたいになるからな?
ヤマサキ:そういうこと。
カワクボ:実写化って難しいんでしょうね。現実をとことんデフォルメしている作品を実写化すると、「デフォルメしてるから面白いのに……」っていうことになりますから。
ヤマサキ:現実の人間の顔が追い付かないっていうのもあるんじゃないですか。
カワクボ:『ニンジャ・タートルズ』の映画は面白かったですけど。風景に溶け込んだCGでしたから。あそこまでやってくれたら、すごいですよ。
ヤマサキ:あれは出てくる亀がくさそうなところも含めて良かったですね。
EMTG:「NO MORE 劣化実写化」は、ミュージカルっぽい展開を遂げるのも楽しいです。
ヤマサキ:みんなでアイディアを出してこねくりまわした結果、こういうものになりました。ミュージカルっぽいのは、ちょうど『ラ・ラ・ランド』を観てたからちゃう?
ヨコタ:その通り(笑)。正直、『ラ・ラ・ランド』の影響はありました。海外公演があった時、飛行機の中でみんなで観たんです。そこから「ミュージカルみたいなのって、いいよね?」っていう話になりました。
EMTG:“やってみたい!”っていう手法を採り入れて自分たちなりに表現するのが得意なバンドですよね?
ヨコタ:はい。“こういうのはやっちゃいけない”っていうのを思っていないっていうのが大きいんですけど。
オカザワ:やってみて面白かったら、それでいいんじゃないか?っていうことです。
EMTG:学生バンドだった頃のノリを保てているということじゃないでしょうか。
ヨコタ:そうだと思います。文化祭っぽいって、今でもよく言われますから。でも、文化祭のノリをナチュラルにやっているというよりは、そういうバンドだと思われているっていうことを意識してやっているところはあります。普通にやったら、ちゃんとした曲の方が多いバンドですから。前までだったら、例えば「オアシスみたいな曲を作ろう」ってやっても、「どうしてもオアシスにならない」っていう感じだったんですけど、今の僕らはオアシスみたいなのができる可能性があるんです(笑)。だからオアシスになりそうなのを、「いやいやいや、それ求めてない」って引き戻す感じがあります。
ヤマサキ:俺らとオアシスって、比較がデカ過ぎるよ(笑)。
ヨコタ:憧れているものにできないポンコツ感っていうのが、バンドの技術が上がるとできなくなるところがあるんですよね。無邪気ができなくなるというか。
EMTG:「NO MORE 劣化実写化」が本格的なミュージカルみたいになり過ぎると、それはそれで何かが違いますよね。
ヨコタ:もし本格的な仕上がりになったとして、それをシングルでリリースするレコード会社っていうのもすごいですけど。
オカザワ:さすがに会社の人も止めますよね。「お前ら、これ、方向性が変わり過ぎだろ!」って(笑)。
EMTG:(笑)面白い要素を入れつつ、ちゃんとカッコいいサウンドに仕上げるのが、みなさんの素敵なところです。
ソゴウ:やっぱり良いものにしたいですから。「NO MORE 劣化実写化」も、ライブで盛り上がるようにっていうのを一番に考えて作っていました。
EMTG:毎回、すごく真面目に曲を作っているんだろうなと感じるんですけど、話し合いをしっかりやっているんじゃないですか?
ヨコタ:“エアー”って感じですけど。
カワクボ:“エアー”やな。
ヨコタ:はっきりと“俺たちはどうするべきか”と話し合うのではなく、薄々と空気を感じ合いながらやっているんです。例えば去年出した「わかってんだよ」は、真面目な曲で、今回、ある意味ふざけた曲を出すというのも、メンバー全員がなんとなく「そうなんだろうな」というのがありましたし。つまり、お互いに忖度(そんたく)しているというわけです(笑)。
ソゴウ:なんとなく共有しているものがあるのは感じます。“1人だけキャラ違うな”っていうメンバーはいないですから。暗い部分というか、闇の部分を共有し合っている5人なんだと思います。
EMTG:共有している精神性がある5人だなというのは、リスナーとしても感じます。あと、『ONE PIECE』みたいなキャラクターのバランスの良さもありますね。理想のバンドを描いた漫画の実写版みたいな感じかも。今後、「キュウソネコカミを映画化させてください!」っていう話が来たらどうします?
ヨコタ:僕らを演じる俳優は、ぜひ、イケメンでやってほしいです(笑)。「顔が全然違う!」って言われたとしても。
ヤマサキ:でも、キュウソネコカミは、映画にできそうなドラマチックなことはなかったバンドですよ。
EMTG:そこは映画を作る大人に、うまいことやってもらいましょう。
ヨコタ:映画だとマネージャーが美人だったり? ……嘘になっちゃうじゃないですか!(笑)。そういう味付けがいらないんです。
カワクボ:メンバー同士の殴り合いのシーンをむりやり入れて、「あの時、喧嘩したんでしょ?」とか訊かれても困りますし。
オカザワ:本当の話をしたら、「思ってたのと違う!」ってなるんでしょうか?(笑)。
EMTG:(笑)では、他の収録曲のお話もしましょう。2曲目の「イキがいいのだ」は、明治「XYLISH(キシリッシュ)」 発売20周年記念『イキがいいのだ』キャンペーン公式ソング。「家」は、タマホーム『20代の家』CMソングですね。
ヤマサキ:はい。キャンペーン公式ソングであることを踏まえて、言い回しをいろいろじっくり考えたのが「イキがいいのだ」で、ストレートに語気強めなのが「家」です。
EMTG:「家」は、潔いですね。ひたすら≪家≫と言い続ける歌ですから。
ヤマサキ:3、4パターン作ったんです。先方のご要望が「家って言ってください」というものだったんですけど、一番ストレートに作ったものを選んで頂きました。
ヨコタ:「家」はもうライブでやっていて、めちゃくちゃ盛り上がっていますよ。
オカザワ:そういえば、ウチの弟がタマホームさんで家を建てたんです。
ヤマサキ:20代で家を建てるなんてすげえ!
オカザワ:タマホームの社員さんに「キュウソの弟です」っていう話をして、盛り上がったみたいです。弟の家に行ったんですけど、綺麗な良い家でしたよ。「兄として役に立ったな」と思いました(笑)。
EMTG:心温まるエピソードをありがとうございます(笑)。そして「イキがいいのだ」は、グッとくるメッセージソングですね。
ヤマサキ:AメロとBメロ、俺も好きです。
EMTG:≪残る手段は みんな勢い 大事≫って、すごくキュウソネコカミらしいメッセージですよ。
ヨコタ:何かやる前に二の足を踏んで結局何もしない人も多いですけど、勢いは大事なんです。
オカザワ:この曲は、ギリギリの進行でAメロ、Bメロを作ったのが印象に残っています。
ヨコタ:作りながら録ったような感じでしたね。
オカザワ:でも、すごく良いメロディだったので、すげえな!って思っていました。
カワクボ:「いつの間にこんな良いメロディを!」って現場でなっていましたね。俺らもしんどい時だったので、すごくグッときました。
ソゴウ:ライブの最後を締める曲としてもいけるかもねっていう話もしながら作っていました。この曲ができたことで、今までと違う感じのセットリストでやれるかもなと思っています。
ヨコタ:純粋にメロディが良い曲ですよ。弾き語りとかでもできるかもしれないです。
EMTG:そのうちアンプラグドのライブの話とかもあるかもしれないですよ。
ヨコタ:その際は「アンプに繋がせてください」ってお願いします(笑)。
ソゴウ:あるいは自家発電して、電気が貯まってからライブをやるとか(笑)。
EMTG:(笑)キュウソネコカミは、ユニークなアイディアがどんどん出てくるバンドですね。相変わらず尖っているバンドだと、今回のシングルは示しているんじゃないでしょうか。
ヤマサキ:「尖ってる」って、ぜひ記事に書いてください。
ヨコタ:「彼らは相変わらず尖っていた!」と(笑)。
EMTG:書いておきます(笑)。尖っているキュウソネコカミの今後の活動は、いかがでしょう?
ヨコタ:ここからまだまだ進みますよ。去年もツアーでたくさんライブをやったんですけど、このシングルを出した後も、10月から来年にかけてめっちゃいろんなところ回ります。あと、最近、新曲を作りまくっているので、どこかのタイミングでちゃんとリリースしたいと思っています。こちらも楽しみにしていてください。

【取材・文:田中 大】

tag一覧 J-POP シングル インタビュー 男性ボーカル キュウソネコカミ

リリース情報

NO MORE 劣化実写化

NO MORE 劣化実写化

2017年08月23日

ビクターエンタテインメント

1. NO MORE 劣化実写化
2. イキがいいのだ
3. 家

お知らせ

■コメント動画



■ライブ情報

ヒッサツマエバ〜とぎなおし〜’17-18ツアー
10/24(火) 高崎 club FLEEZ
10/25(水) 宇都宮 HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
10/27(金) 渋谷 TSUTAYA O-EAST
11/01(水) 福岡 DRUM Be-1
11/03(金・祝) 長崎 DRUM Be-7
11/06(月) 大分 DRUM Be-0
11/16(木) 根室 HYWATT HALL
11/18(土) 帯広 MEGA STONE
11/20(月) 札幌 ペニーレーン24
11/22(水) 函館 club COCOA
11/23(木・祝) 弘前 マグネット
11/25(土) 山形 昭和セッション
11/27(月) 仙台 Rensa
12/08(金) 川崎 CLUB CITTA’
12/09(土) 松本 Sound Hall a.C
12/11(月) 岐阜 club-G
12/12(火) 浜松 窓枠
12/14(木) 大阪 なんばHatch
12/18(月) 奈良NEVER LAND
12/20(水) 滋賀U☆STONE

[2018年]
01/12(金) 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
01/14(日) 松江 canova
01/16(火) 山口 周南RISING HALL
01/20(土) 松山 WstudioRED
01/21(日) 高知 キャラバンサライ
01/23(火) 福井 CHOP
01/24(水) 金沢 EIGHT HALL
01/30(火) 徳島 GRINDHOUSE
02/01(木) 名古屋 DIAMOND HALL

SWEET LOVE SHOWER 2017
08/26(土) 山梨県・山中湖交流プラザきらら

怒涛 第十回
08/28(月) 渋谷WWW X

リバーシブル吉岡のいた世界
08/31(木) BIG CAT

OTODAMA’17-音泉魂-
09/03(日) 泉大津フェニックス

BAYCAMP 2017
09/09(土) 川崎市東扇島東公園 特設ステージ

PIA 45th Anniversary"MUSIC COMPLEX 2017"
09/10(日) 木場 若洲公園

今年は何かとはっちゃけたい全国ツアー
9/23(土) 熊本B.9 V1
9/24(日) 鹿児島CAPALVO HALL

マグロック 2017
10/01(日) 清水マリンパーク内イベント広場

蜜蜂ナイト3
10/06(金) なんばHatch

Bowline 2017 curated by BLUE ENCOUNT
11/10(金)沖縄・ミュージックタウン音市場

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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