SUPER BEAVER 最新MINI ALBUM『真ん中のこと』リリース

SUPER BEAVER | 2017.08.24

 つい最近、ある地方のイベンターと話す機会があった。 そのイベンターの彼は、SUPER BEAVERのことをこう言った。本物という言葉を背負えるバンドだ、と。 本物とは、どういうことか。どれだけリスナーの気持ちをしっかりキャッチできることじゃないかと、私は思う。
「4人で完結する音楽をやっているわけじゃないので。聴いてくれる人、会場に足を運んでくれる人がいないと、僕たちの音楽は成立しない。だからそうやって僕らの音楽を聴いてくれる人の人生くらいは、ちゃんと背負うというか、しっかりと視野に入れて音楽を作っていきたい。置いてきぼりにしたくないと、思ってます」。 リリースはもちろん、ライブも精力的に展開してきて、確実に自らの楽曲を浸透させてきた彼らが、ミニアルバム『真ん中のこと』をリリースする。メンバー4人に聞いた。

EMTG:少し前の話だけど、アルバム『27』ツアー、日比谷野外大音楽堂などでライブをして、お客さんに自分たちの音楽が、自分達が思うような形で伝わっているなっていう実感はありました?
渋谷:そうですね。例えば、自発的にシンガロングしてくれるようになったり。そういういろいろな形があって。すごく感じましたね。
上杉:男の人が大きな声で自分から言ってくれる感じもすごく強く感じるようになってきた。
藤原:お客さん同士も噂を聞いて来て、ライブに臨んできてくれてるなっていう。そういう一体感みたいなのは感じますね、嬉しいです。
EMTG:アルバム『真ん中のこと』。アレンジの幅、アプローチの遊びが出て来たなという印象でした。
柳沢:まさにそうで、そういう話を最初にしたのは渋谷だったんです。これまでのビーバーの主軸は変えずに、もっと強固にしつつ、バウンドサウンドのアレンジだったり、リズムのアプローチとかの幅を広げたい、と。よりライブをイメージできる音源を作りたいっていうのを渋谷から提案があったんです。
渋谷:このミニアルバムを作る時点で、そういうコンセプトを決めた方がいいなっていうのがあった。それはアレンジもそうだけど、曲数のボリュームに関してもそうで。毎年1枚のフルアルバムを作って、ツアーをやってきたんですけど、それをリスナーとして1年でしっかり消費するのは、ちょっと難しいんじゃないかていうのが実感としてあったんです。1枚に対して、その1枚に対して思い入れをちゃんと作れるのか、ライブの光景までを思い出せるのかって考えた時に、少しもったいないと思ったんです。お客さんもそうだし、曲を作っている僕たちももったいないと思ったんです。この1枚を聴くと、あのライブの場面を思い出すとか、あの気持ちを思い出すとか、そういうものをもっと強固にしたかったんです。
EMTG:なるほど。つまり、自分達と聴き手が、曲で共有する気持ち、つながりをもっと強固なものにしたかった、と。自分たちのためでもあるけど、お客さんのためでもある、と。
渋谷:まさにそうですね。
EMTG:そこが他のバンドと違う。SUPER BEAVERらしい。
渋谷:僕、よくいろんあアーテイストのCDを買うんですけど、聴いてショックを受けた感じとか、その後、ライブに行ってまた衝撃を受けたこととか。音楽を作る人間として、絶対に忘れちゃいけないことだと思うんですよね。バンドをやり始めた時の衝動とか、音楽に対する向き合い方ももちろんすごく大切だけど、それと同じくらい、忘れちゃいけない大切なことだと思ってるから。両方の気持ちを持って音楽をやっていかないといけないと思っているので。
EMTG:優れたミュージシャンは、優れたリスナーでもあると思うんですよね。で、楽曲のバリエーションの話に戻りましょうか。
渋谷:そこは、柳沢も言ったアレンジのバリエーションに関して言うと、僕たちの楽曲って、ほぼ、ど直球のストレートじゃないですか。
EMTG:おっしゃる通りです。冷静ですね。
渋谷:(笑)毎回、渾身のストレートパンチを撃ち続けていると、ストレートの良さに慣れちゃうというか。だから、違う方向からとか、強さを変えたパンチを出していこう、と。そうすることで、本当に強い部分が、より強く響くんじゃないかなと思ったんです。ストレート以外のアプローチの曲を、アルバムのひとつのエッセンスとして作ったことはあったんですけど、そこを主軸にして作った作品はないな、と。そういう作品を作ることで、過去の作品も生きてくると思ったんです。
EMTG:わかりました。このアルバム、曲順が違っていたら、まったく違うアルバムになっていたと思うのですが。
4人:そうですね、本当にそう。
EMTG:前半、1曲目から3曲目くらいまで、新しいアプローチの曲ばかりで。楽しかったです。
柳沢:嬉しいですね。
EMTG:で、前半3曲の目立った変化は、リズムのアプローチ。ダンサブルになったと思うんです。
上杉:それは渋谷が提案してくれて。“こういうリズムパターン欲しいよね、こういうリズムの楽曲あったら、次面白いよね”って。それを元に4人で話して、形にしていった感じ。
EMTG:その行程を具体的に楽曲を例に出して教えていただけますか?
上杉:例えば最初の曲の「ファンファーレ」の、ツタツタツタッっていう早いリズムとか「正攻法」のサビの2ビートの感じとかは、新しいと思いますよね。身体が自然に動く、今後のライブで流れの中のギアになっていくっていうのがコンセプトにあって作り上げていったんですよね。
EMTG:例えば渋谷さんから“もっと速い曲が欲しい”みたいなリクエストはなかったんですか?
柳沢:(笑)確かに頭2曲、めちゃくちゃ早い。「ファンファーレ」とか特に早いもんな。
藤原:そう、ギリですね。
EMTG:えぇ?
藤原:いや、全然、ギリじゃないですけど、まだまだいけますけど(笑)
柳沢:今までと比べてと……改めて考えるとちょっとずつ全部早いね。
柳沢:今回、頭で作ったなって感じはあって。明確に渋谷からお題があって、こうあって欲しいみたいなのがあった。前回のアルバム『27』で、自分でも出し切れたって感じがあったんですね。だから無理なこと言われても、出来るかなって思う、そんな気持ちがあったんですよね。1度曲にして俯瞰して、お客さん側にたって考えたりすることができたんですよね。いろいろなバンドと対バンすることが多くなって、いろんなお客さんのノリをみて感じることがあったから、いろいろなパターンにも、すんなりやろうって思うことが出来たんだと思いますね。
EMTG:アレンジとメロディーのバランスについてはどう考えた?
柳沢:新しいことにチャレンジしたいなとは思いつつ、自分の中でのこれでも王道の作り方みたいなのも、同時進行でやっていったんですけど、作る時に“こういうリズムの感じになったらいいな”って思いながら作っていった曲もあったんですね。「ファンファーレ」とかまさにそうで。ただやっぱりそこで曲を作る人間として、最も意識したのは、そういったこれまでにないアプローチをしながら、SUPER BEAVERのこれまで大事にしてきたもの…やっぱり、歌詞がちゃんと入っていくかとか、歌がどれだけ真ん中にあるかということだったんですよね。渋谷が今、歌いたいことはなんだろう、MCでこんなこと言ってたなとか、そういうことはいつもどおりに考えた。
ただ、大きく違ったのは、これまでは弾き語りでも成立する形に、バンドサウンドを肉付けしていっていたものが、リズムパターンが決まっているとかという形だった。引き出しをいっぱい開いたっていうよりは、元々ボックスが違う場所の引き出しを開く、みたいな。そんな柔軟さをもって、4人が曲作りに挑んだのが今回のアルバムだった。だからこそ、元々のSUPER BEAVERの良さ、強さも見失わずに、新しいアプローチを試したり、楽しんだりすることもできたんだと思います。
EMTG:収録曲の「贈りもの」にかけて。最近もらった“贈り物”で印象的だったものは?
渋谷:指輪です。これは、名古屋で主に活動しているカメラマンさんがいらっしゃって。僕たちのアーティスト写真も撮ってくれてるんですけど。その方が、何年も何年もつけている2つの指輪のうちのひとつを“それカッコいいな”って言ったら“お前になら譲ってやるよ”って言って、1個譲ってもらったって言うのが、すごく嬉しかったです。いろんなバンドと関わっている人なのに“お前になら託すよ”って言ってくれて。うわ、頑張らないとな、と。心が引き締まりました。
上杉:親父がくれたコチュジャン(一同笑)。それで炒め物を作ってみました。美味しかった。
柳沢:ほんとうに、つまんないんですけど、栄養ドリンクですね。いただいたものをちゃんと家に持って帰って、冷蔵庫にしまってあります。
藤原:バンドにまつわる話がいいですかぁ? コチュジャン系がいいですかぁ?
渋谷:コチュジャン、コチュジャン!(笑)
柳沢:バンド系だと、真面目になりそうだからな。
藤原:では、コチュジャン系で(笑)。かぶってるんですけど。僕、最近、引っ越したんですけど、母親が味噌をくれまして。
渋谷:本当にかぶってんな、味噌だし(一同爆笑)
柳沢:両方、大豆系(笑)
藤原:本当に大量の味噌をもらって。僕、1回も自炊なんてしたことないんですけど、そっから毎日味噌汁作ってて。すっごいうまくなってきたの!
渋谷:ほんと! お湯に味噌だけ溶いてた藤原が? お出汁をとることさえ知らなかった藤原が? お味噌汁が得意に!
藤原:はい! あ、得意ではない!(笑)でも味噌汁ってすごいな、一生、飲んでられるな、と。
EMTG:9月からはまたツアーが始まりますが。
柳沢:今回の『真ん中のこと』は、6曲のアルバムなので、アルバム以外の曲がたくさんやれる。そういうこれまでにない変化もあるし、もちろんこれまでどおり、SUPER BEAVERらしい部分もある。その両方を思う存分、お客さんと一緒に楽しめるライブにしたいなと思います。

【取材・文:伊藤亜希】

tag一覧 J-POP ミニアルバム インタビュー 男性ボーカル SUPER BEAVER

リリース情報

真ん中のこと

真ん中のこと

2017年09月06日

[NOiD] / murffin discs

1,ファンファーレ
2,正攻法
3,ひなた
4,irony
5,贈りもの
6,それくらいのこと

お知らせ

■コメント動画



■ライブ情報

SUPER BEAVER 『真ん中のこと』Release Tour 2017 ~ラクダの、中心~
09/15(金) 千葉LOOK
09/16(土) F.A.D YOKOHAMA
09/20(水) KYOTO MUSE
09/23(土) 高知X-Pt.
09/24(水) 松山Wstudio RED
09/26(火) 周南RISING HALL
09/27(水) 熊本B.9 V1
09/29(金) 鹿児島CAPALVO HALL
10/1(水) 岡山YEBISU YA PRO
10/2(月) 神戸太陽と虎
10/6(金) 高崎club FLEEZ
10/7(土) 長野CLUB JUNK BOX
10/9(月) 金沢EIGHT HALL
10/20(金) 水戸LIGHT HOUSE
10/21(土) HEAVEN’S ROCK宇都宮 VJ-2
10/22(水) HEAVEN’S ROCK熊谷 VJ-1
11/4(土) 広島CLUB QUATTRO
11/5(水) 福岡DRUM LOGOS
11/11(土) 新潟LOTS
11/12(水) 仙台CLUB JUNK BOX
11/14(火) 札幌cube garden
11/18(土) 高松オリーブホール
11/19(水) なんばHatch
11/25(土) 名古屋DIA月D HALL
12/15(金) Zepp Tokyo
12/16(土) Zepp Tokyo

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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