南九州、宮崎出身の3ピースMINAMI NiNEの1stミニアルバム『LAMP OF HOPE』

MINAMI NiNE | 2017.09.21

 ヒロキ(Vo.&B.)、ワラビノ(G.&Cho.)、スケロク(Dr.&Cho.)からなるMINAMI NiNE(ミナミナイン)。バンド名からも伺える通り、出身地の南九州は宮崎を自身のアイデンティティに持つ3ピースバンドだ。幅広い人が親しめるパンキッシュなサウンドやマイペース感漂うダウンビート等の上、分かりやすく共感できる歌とメロディも印象的な彼ら。ライブでは、まさに一緒に楽しむかのような空間を作り出しており、ここ近年、友だちを増やしていくが如くライブでの動員を伸ばしてきている。
そんな彼らが1stミニアルバム『LAMP OF HOPE』を発表した。この1年間に於ける彼らが思ったこと、感じたこと、得たもの、伝えたいメッセージがオール新曲のみで届けられた今作は、より分かりやすく伝わりやすい曲が満載。スケールの大きな曲やダイナミズム溢れる曲等も耳を惹き、更に幅広い層にグリップできる1枚となっている。きっとまた多くの新しい「友だち」と出会えるキッカケとなることだろう。

EMTG:MIMAMI NiNEにはオープンで開放的なバンド印象を持っているのですが、なんでも前身バンドはけっこう暗い音楽性だったとか?
ヒロキ:ACTIVE’69というバンドをやっていたんですが、いかんせん暗かったですね(笑)。当時はまだドラムも前任だったんですが、トーンも低く。いま思えば、いったい何を考えてやってたのか…(笑)。スケロクさんがサポートで加わってからですね、変わったのは。おかげさまで音楽性のみならず人間性も変わりました。
ワラビノ:前のバンドは変にかっこつけてましたからね。ライブで全くMCを入れなかったり、照明無しでやったり。カッコイイと思えるポイントがかなり周りとズレてたんでしょう。
スケロク:ほんと暗かったんですよ、この2人。一緒にバンドを始めるまでは、ほとんど話した記憶がなくて。ワラビノ君に至っては10年前に知り合っていながら、一緒にバンド演る5年前までは会釈程度で言葉を交わしたことがなかったですから(笑)。
EMTG:ちなみにスケロクさんは、以前はどんなタイプのバンドを?
スケロク:パンクやロックンロール系でした。二人とは対照的に明る目の音楽性で。ドラマーなのにボーカルのマイクを奪って歌ったりしてました (笑)。
ヒロキ:スケロクさんが加わって、それまでテクニック重視だったのが、ノリや勢いの良さの気持ち良さや快感を覚え出したというか…。その頃からですね、“色々な人が入ってきやすいように”を意識し始めたのも。
ワラビノ:3人共それまでのバンドでの失敗を、このMIMAMI NiNEの反面教師にしようと(笑)。
EMTG:でも、キチンと歌心が楽曲の中心にあった部分は、前身バンドの頃から変わっていないとも聞きます。
ヒロキ:いや、このバンドになり、その辺りの意識は更に強くなりましたね。歌に載せる言葉やメッセージにも気を使うようになって。それこそ若者からお年寄りまで、幅広い人が分かる歌や歌詞に変わってきましたから。誰でも分かる言葉で、一度聴いただけでキチンと伝わる歌やメロディを心掛けるようになりました。
EMTG:その、<分かる>も言葉だけでなく、聴いていて思い当る節がある等の共通項でもありますよね。
ヒロキ:誰でも経験したことのありそうな身近なことを歌ってます。みんなが抱える悩みや共通して伝わったり理解できるテーマを歌にしてます。
ワラビノ:それを楽器類でも、より演出することを心掛けていて。景色感や壮大さ、よりビジョンが浮かびやすいギターを目指してます。
スケロク:ドラムも歌やメロディを邪魔しないのを前提に、且つ控え目になり過ぎないよう叩いてます。それもあって徐々にシンプルになってきてるかな。元来、俺が!俺が!ってタイプなので、その辺りはセーブしてます(笑)。
EMTG:MINAMI NiNEへの改名後は、地元・宮崎出身であることをより強調し出した感もあります。
ヒロキ:宮崎に居た頃は全然面白くなかったし、早く町を出たくてしかたがなかったんですが、不思議ですよね。上京して、ずっとこっちで生活していると、景色もそうですが、宮崎の良さや素晴らしさ、自分たちを形成してくれたのは、あの町があってこそだったことに改めて気づいたんです。そこからですね。感謝や恩返しも含めて、宮崎の素晴らしさを伝えることを意識し始めたのは。
EMTG:まさに、故郷は遠くに在りてなんとやら、ですね。
ヒロキ:今や宮崎が恋しくてしかたがないですもん。もっと色々な人に宮崎のことを知ってもらいたいし、親しんでもらいたいので、ライブではアンプ等の上に宮崎の特産物や代表的なものを置いたり、歌詞にも特産物や名物等を交えて歌ってます。
EMTG:ある種の宮崎PRの観光大使的役割ですね。あと、宮崎の子たちもバンドを始めるキッカケになるといいですね。
ワラビノ:それが実現したら本望です。実は自分の甥っ子もバンドを始めて。で、「WANIMAのギターを教えてくれ」と(笑)。「いや、いや、それよりMINAMI NINEからだろ!!」と教えたら、最近は練習してくれてるみたいで。そんな子たちが僕たちを観て徐々に増えたら嬉しいですね。
EMTG:そんななか今回『LAMP OF HOPE』が発売されましたが、これまで以上に分かりやすく伝わりやすい作品印象を持ちました。
ヒロキ:前作のフルアルバムの『SWEET』は、初の全国流通でもあったんで、結成からのこの5年間の集大成的な作品にしたのに対して、今作はそれ以降。全てこの1年間で書いた新曲で成立してます。是非、この1年の自分たちの変化や成長を感じて欲しいですね。
EMTG:ミニアルバムながら、かなり幅広いタイプの楽曲が収まってますね。
スケロク:バラードや壮大な曲も含め、激しいのから聴かせる曲まで、幅広い楽曲が揃ったとは自分たちでも感じてます。元々音楽性に捉われない何でもありなバンドですが、その範疇さえも超える様々なことが出来たかなと。
ワラビノ:フルよりも曲が限られてるけど、そのぶんバランスやバラエティさ、珠玉の曲たちのみを収められたかなって。新しい挑戦も色々としてますから。
ヒロキ:それこそロックやパンク好きじゃない方にも是非とも聴いてもらいたいです。カッコ良ければいい、それだけがOK基準でしたが、勢いやスピードに頼らない勝負できる曲たちが出来たかなって。
EMTG:どの曲からも、根底には「一緒に行こうよ」的なメッセージ性が流れているようにも感じました。
ヒロキ:結果プラスの方向に持っていきたいですからね。それもあり、どんな内容やテーマの曲でも最終的にはポジティブになれるようにを心掛けました。終わり良ければ全て良し、みたいな。結果、どの曲も後味のいい感じにはなったんじゃないかな。
EMTG:今回アコギもかなり多用されていますよね?
ワラビノ:気づいてもらえて嬉しいです。指が痛くなるまで弾いた甲斐がありました(笑)。勢いのある曲も含め、ほとんどの曲に入れてます。おかげさまでシャープな部分はよりシャープに、全体的に温かい人肌的な耳障りになりました。
EMTG:カバー曲「悲しくてやりきれない」(オリジナル:フォーク・クルセダース)も収まってますが。どうしてこの選曲を?
ヒロキ:3人がなんか耳に残ってる曲だったんです。メロディの良さや郷愁感もそうですが、この曲のモヤモヤとした最後まで救いがなく苦しみが続いていきそうながら、どこか希望が持てそうな面が、自分たちが目指していたり楽曲に近いなって。
スケロク:親もこの曲が特に食いつきが良かったです。この曲を機に幅広い層が僕たちに興味を持ってもらえると嬉しいですね。
EMTG:他にも「リメンバー」や「Smile」も親子の絆を歌っていたり、幅広い層の共通項が他にも幾つか存在しますしね。あとは全体的に、かなりライブで共有できる作風にも映りました。
ヒロキ:その辺りは意識しました。みんなで歌いたいなとか、ここでコブシが上がったら気持ちが良いだろうなとか。聴き手もライブをイメージしながら聴いてくれたらなと。実際、ライブでも、より楽しんで欲しいです。
EMTG:最後にMINAMI NiNEの今後のビジョンを聞かせて下さい。
ヒロキ:是非ライブも観てもらいたいですね。ライブを通し何かを感じてもらえるバンドでもあるので。
ワラビノ:ライブはライブの良さも含め、自分たちを伝えてますからね。
ヒロキ:ライブを観てもらえば、もっと自分たちのことを好きになってもらえる自信がありますから。僕たちも鍛え磨いていくので、是非ライブで一緒に歌ったりしながら共に楽しんでくれたらなと。
スケロク:あと、僕たちを通して是非もっと宮崎を知って欲しいです。僕たちがツアーで宮崎を入れると、他県の方もわざわざ宮崎まで観に来てくれるようで、来たついでに郷土料理を食べたり、観光もしていってもらえるようなので。
EMTG:おっ、宮崎の経済効果アップにもシッカリ寄与してるじゃないですか。
ヒロキ:超微々たるものですが(笑)。で、いずれは宮崎で自分たち主催のフェスを開きたいですね。他県から色々なバンドやお客さんを宮崎に呼んで。いまはMINMIさんの『FREEDOM aozora』やジャズのフェスがあるぐらいなので、是非ロックフェスを開催したいです。
スケロク:ライブハウス内のみならず、バンドやライブの楽しさを宮崎のみんなにも是非味わってもらいですからね。そうそう、宮崎ってけっこうツアーでも飛ばされるので、それらを機に必ず宮崎もツアーに入れる、そんなキッカケにもなれたらなと。
ワラビノ:最終的には自他共に認める宮崎の観光大使バンドになりたいですね。

【取材・文:池田スカオ和宏】

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リリース情報

LAMP OF HOPE

LAMP OF HOPE

2017年09月13日

MINAMI NiNE

1.Step
2.Happy go lucky
3.オーバーフロー
4.One day
5.明日の為の唄
6.リメンバー
7.Smile
8.悲しくてやりきれない
9.想

お知らせ

■コメント動画



■ライブ情報

MINAMI NiNE「LAMP OF HOPE」Release Tour
10/06(金) OSAKA MUSE
10/13(金) 新潟CLUB RIVERST
10/14(土) 岩手the five morioka
10/15(日) 八戸ROXX
10/20(金) Hiroshima CAVE-BE
10/27(金) 名古屋ell.FITSALL
10/28(土) Music Zoo KOBE 太陽と虎
11/03(金) 札幌COLONY
11/11(土) 前橋DYVER
11/16(木) 水戸LIGHT HOUSE
11/17(金) 仙台MACANA
11/18(土) 酒田hope
11/22(水) KYOTO MUSE
11/23(木) 岡山CRAZYMAMA 2nd Room
11/24(金) 山口LIVE rise SHUNAN
11/26(日) 横浜Bay Hall
11/29(水) 高松DIME
11/30(木) 大分club SPOT
12/02(土) 福岡LIVE HOUSE Queblick
12/03(日) 宮崎SR BOX
12/12(火) 渋谷TSUTAYA O-WEST

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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