GLIM SPANKY 映画『不能犯』の主題歌となる新曲「愚か者たち」をリリース

GLIM SPANKY | 2018.01.17

 GLIM SPANKYの2018年は、松坂桃李、沢尻エリカが出演する映画『不能犯』の主題歌となる「愚か者たち」でスタートする。1月5、6日に新木場スタジオ・コーストで行われた『BIZARRE CARNIVAL Tour 2017-2018』ファイナルで初披露したが、GLIM SPANKYらしいエッジの効いたロックは、彼らならではのもの。対照的なカップリング曲「In the air」、キャロル・キングの代表曲を独自のスタイルでカヴァーした「I Feel The Earth Move」も必聴だ。このシングルのリリースから、5月12日の日本武道館まで、松尾レミ(Vo・Gt)と亀本寛貴(Gt)の二人は一気に駆け抜ける。

EMTG:新曲「愚か者たち」は、映画『不能犯』主題歌ですね。同題のコミック(原作:宮月新、作画:神崎裕也)が原作ですが、映画や原作からどんなイメージを?
松尾:原作を読んで映画も見て、どんな感じにするかという話を作る前から二人でしていたんです。最初に白石晃士監督とミーティングをしたんですけど、監督からは「ダークな映画なので、それに合うような、でもお茶の間に届くような」って全部盛りの(笑)リクエストをいただいて。でもGLIM SPANKYに依頼するってことは、自分たちらしくやっていいのかなって、サウンドはトゲのある感じにしつつ、メロディアスな感じで。松坂桃李さんの演じる主人公が色気のある役柄なんで、そういう妖しさもありつつって感じでイメージはすぐ出来ましたね。
EMTG:なんとも言えない緊張感が漂い続けているのが原作と通じます。
松尾:わかりやすい構成なんですけど、特にサビのところは、歌はメロディアスだけどバックは無骨なロック感を出して。それに、TVで流れてきたときに「なんだこれ?」って思わせる歌詞で、トゲもありつついい感じのバランスになったと思います。
EMTG:イントロのギターが印象的で耳に残ります。
松尾:そういうフレーズを作りたくて。亀田(誠治)さんのスタジオでいろいろ試してるときに、私がトイレであのフレーズが浮かんで(笑)、そのままやったんです。
EMTG:(笑)。亀田さんは頼りになる存在なんですね。
松尾:こういう大きいタイアップのときには、プロデューサーさんとやることで私たちもやりたいことを通せるし、映画側から言われたことに私たちが「そんなのできないよー」って思ってもその不安を和らげてくれるんですよ。
EMTG:歌詞の、いしわたり淳治さんも同様でしょうか。
松尾:頼りになります。私はこういうことを歌いたいというのと、映画側の要望を、いい具合に入れた提案を淳治さんがしてくれるんですね。タイトルもそういう中で生まれたんです。
EMTG:どういうニュアンスで「愚か者たち」というタイトルに?
松尾:映画とリンクする部分もあるんですが、映画を見た後に「自分が愚か者かもしれない」と思うぐらいの歌詞がいいかなと思って。これを聴いた人に問いただしているんです。「右か左か さあどうする」って、愚か者になるかならないか、自分で選択しろ、と。
EMTG:映画に合わせて作ったけれども、曲として独り立ちしている。
松尾:そうですね。ちなみに、この曲はアルバム『BIZARRE CARNIVAL』ができる前にレコーディングが終わっていたんですよ。
亀本:これはアルバム前なんで、不思議だよね。
松尾:この曲からアルバムにつながってるところもあるからね。
亀本:ハードな、がっつり歪んだギターでというのをあまり作ってなかったんで、ある意味やりやすいというか。自分の中にあるものを出した感じ。カップリングの「In the air」は何もないところから手探りで作ってるんで、そういう意味では真逆な2曲です。
EMTG:今までもタイアップ曲をたくさん作ってますけど、タイアップならではの面白みとか苦労とかもあると思いますが。
松尾:一番言われるのが、お茶の間の人でも覚えられるワードが欲しいとか。でもGLIM SPANKYにオファーしてくれるってことは、みんながルンルン歌えるようなフレーズじゃなくて、ひっかかるもの。「なんじゃこりゃ?」みたいなイビツなキャッチーさもあると思うんですよね。だから自分が表現したい中で、より人に届くのは何かを考えるだけです。例えばそれが「愚か者たち」というフレーズだったり。サウンドがダーティでも、そこにキラーワードがあれば一気にキャッチーになったりするので。私たちはそういうアプローチをしてますね。100人聴いて100人にいいと思われなくても全然よくて、50人が嫌いでも50人が好きというのがいいかな。それがロックなんで、と思ってます。
亀本:GLIM SPANKYらしい曲をって、絶対言われるじゃないですか。でも人が思ってるらしさと、自分たちが思ってるらしさは違うと思うんですけど、客観的に見たらこういうことだろうなと、自分なりにやれてる感じです。タイアップっていろんな人に聴いてもらえる機会が増えるということだと思うんで、僕らは例えばレッド・ツェッペリンのギターはジミー・ペイジというのが常識と思ってるけど、そうではない人たちに伝わるようにするには、って考えながら音とかフレーズを考えていかないと。そういうのを楽しんでやってるかな。
松尾:それが面白いんですね、例えば「愚か者たち」では、ギターはファズみたいのを使ってブチブチ鳴ってるんですけど、映画を観に来る松坂桃李さんのファンの“ロックなんか興味ない”って女の子たちがそれを聴いたら……って思うとめっちゃ面白い。
EMTG:2曲目「In the air」は真逆とおっしゃいましたが、確かに浮遊感のあるダンスチューンで、「愚か者たち」とは対照的ですね。
亀本:GLIM SPANKYは2人なんで、何やってもいいじゃないですか。3人とか4人とかのバンドも同じだと思うんですけど、いわゆるバンド・サウンドとかギター・ロックのバンドが日本はほとんどですよね。世界的に見たらそんなことなくて。僕らは世界のシーンを意識していたいし、と言ってワールドワイドな商業音楽が好きなわけではなくて、オルタナティヴなものやインディペンデントなものが好きなんですけど、そうするとリズムトラックを使ったり、すごく柔軟で多彩なサウンドが当たり前。僕もそういうの大好きなんで、もう少し価値観を変えられるようなものを作りたいと思ってるんで。ギターのフレーズとかも大事なところは目立つようにしてますけど、パッと聴きステレオタイプなロック・サウンドに聴こえないようにしようと思って作りました。
松尾:この曲はトラックの最初の部分があって、こういうの作りたいんだよねってカメに言われて作り始めて、単にいい歌ものにしたら面白くないなと思って。1曲目が感情移入してる曲なので、こっちはサウンドも浮遊感があるし、歌もどれがメインの旋律かわからないぐらいいろんなメロディが入ってるものにしました。全然違うメロディが奇跡的に合ってるハーモニーみたいなのが好きで、作るのも得意なので、これは主旋律を2つ作って重ねてみたら、いい感じに絡んだり離れたりになりましたね。
EMTG:もう1曲は、CMで流れているキャロル・キング「I Feel The Earth Move」のカヴァーですが、こういうポピュラーな曲をカヴァーする苦労もあると思うんですが。
松尾:CMで歌う前に自分たちでカヴァーしてたんですけど、キャロル・キングってピアノ弾いて歌ってるんで、GLIM SPANKY的にはピアノじゃなくてギターをフィーチャーして。歌の発音もよくしたくて、レコード会社の英語が上手い人に来てもらって。その人、アメリカで育った帰国子女なんですけど、ビートルズのコピー・バンドもやってて、歌も上手いんですよ。だから発音をよくするだけじゃなくて、ここはギターフレーズが入ってくるからSkyのSを強く発音しましょうとか、歌う感じも教えてくれて、本当に参考になりましたね。
EMTG:入魂の3曲が入ったシングルなんですね。「愚か者たち」は、ツアーファイナルの新木場スタジオ・コーストで初披露してましたが、次は日本武道館ですね。
松尾:武道館は、ビートルズや歴史的ないろんなバンドが立った場所なので、そこで私たちもやれるのは本当に光栄なことですけど、武道館が目標なわけではなくて、もっとその先を見ているつもりです。私は世界に紹介されるアジアのロックとしてGLIM SPANKYが選ばれるのを目標としているし、世界と戦えるロックをしているかというのが重要なんです。だからずっと攻め続けたい。マニアックでサブカルなまま、ちゃんとロックし続けたい。武道館も大事ですけど、次の作品がすごいかどうか、そこで戦っていきたいですね。

【取材・文:今井智子】




<配信情報>

■iTunes 「愚か者たち」先行配信&バンドル予約
※バンドル価格4曲 500円
04.怒りをくれよ(2017.6.4 日比谷野外大音楽堂 Live ver.) ※配信限定
URL:http://po.st/it_glim_oroka

■レコチョク 「愚か者たち」
URL:URL:http://po.st/it_glim_oro

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リリース情報

愚か者たち

愚か者たち

2017年01月31日

ユニバーサルミュージック

01.愚か者たち
02. In the air
03. I Feel The Earth Move(原曲:キャロル・キング)

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■ライブ情報

GLIM SPANKY LIVE AT 日本武道館
05/12(土) 日本武道館

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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