the peggies ミニアルバム『super boy ! super girl !!』完成!

the peggies | 2018.01.23

 昨年の5月にメジャーデビューしてから2枚のシングルをリリース。ますます独自の存在感を放つようになっているthe peggiesが、ミニアルバム『super boy ! super girl !!』を完成させた。キャッチーなメロディ、カラフルな世界、印象的な歌詞を満載しつつ、表現力豊かなサウンドも最大限に鳴り響かせている1枚だ。ロックバンドとしての誇り、演奏して歌うことの喜びに満ちていて、新境地にも踏み込んでいる今作にこめられている想いとは? 北澤ゆうほ(Vo・G)、石渡マキコ(B)、大貫みく(Dr)に語ってもらった。

EMTG:どのような作品にしたいとイメージしていました?
北澤:最初に考えたのは、「ライブに来たくなるような1枚」というのと「ライブでthe peggiesが好きになってくれた人が手に取りやすいものにもしたい」ということでした。ライブバンドとしての佇まいが伝わるものを作りたかったんです。
大貫:「バンドサウンド」というものにこだわりました。個人的にもステップアップしたかったので、挑戦をたくさんしています。
石渡:みんなそれぞれ曲毎にいろんなアプローチをしたんです。その結果、各曲に合ったサウンドにすることができました。
EMTG:みなさんはライブで育ったバンドですし、そういう面もすごく出ている作品だと思います。
北澤:ありがとうございます。そこをすごく伝えたかったんです。
EMTG:ライブ活動が活発だったことによって学校の先生たちに目をつけられて、みなさんの親御さんが一斉に学校に呼び出されたんですよね?
石渡:はい。9者面談でした。
北澤:教室ではできなくて、会議室で密かに……。
石渡:今までに入ったことのないような部屋でしたね(笑)。
EMTG:(笑)この3人は中学の軽音楽部で出会って、最初はチャットモンチーのコピーをしたんですっけ?
石渡:「やってみようか?」ってなりましたけど、お披露目することもなかった気がします。楽譜をコピーして、そのままだったような感じでしたから。
EMTG:つまり演奏のコピーではなくて、楽譜のコピー?
石渡:そういうことになりますね(笑)。
大貫:私たちは、ライブもたくさん観に行っていたんです。
石渡:学芸大メイプルハウス、新宿レッドクロス、下北沢SHELTER、Basement Barとかによく行っていました。
北澤:自分たちでいろいろ探してアマチュアのバンドを観に行っていたんです。みんなが知らないバンドを知っているのも嬉しかったんですよね。
大貫:ライブの魅力をすごく感じながら育ったのが私たちです。だから今回の作品を聴いた人が、「the peggiesのライブを観たい」っていう気持ちにもなったら嬉しいです。
EMTG: 1曲目の「GLORY」は、まさに「ライブを観たい」ってなる曲ですよ。
北澤:生々しい歌とアルペジオから始めて、ハウリングさせて「バーン!」ってバンドで音を鳴らすっていうことをしたかったんです。ハウリングの「ピー!」っていう音が出るのが怖くて、「むりむりむり!」ってなりながらも何回も録って、一番いいものを選びました(笑)。
EMTG:(笑)『BABY!』の取材の時にゆうほさんが「女の子のかっこよさって“かわいい”の積み重ねなんですよ」っておっしゃっていたのが印象的だったんですけど、そういう女の子ならではのかっこよさもすごく出ている曲です。
北澤:「女の子って何やってもかわいくなっちゃうんだよ」って人から言われたことがあるんです。ほんとそうだなと思いましたし、それをマイナスと捉えるか、プラスと捉えるかの違いなんだなと考えるようになったきっかけでしたね。そして、「私はプラスと捉えていく!」っていうことにしたんです。それまでは自分の創作の中で、「こういうのは“かわいい”と思われちゃうな」とか考えていたんですけど、そういうのがなくなりました。だから今回の1枚も、私の中の女の子が素直に作詞をしているんです。「恋の呪い」「遠距離恋愛」「ハートビート」は、まさにそういう曲ですね。
EMTG:僕は男なので女の子のことに関してわかったようなことは言えないんですけど、「女の子ってこうなんだろうな」というのが各曲にありますし、表れている感情に女の子ならではの凛々しさみたいなものを感じています。
北澤:男の人が偶像視する女の子ではなくて、毒々しいところとか、性格の悪いところ、意地悪なところ、それでもやっぱりキュートなところ。そういうのをすべてひっくるめた「女の子らしさ」っていうのが、表現できたのかなと感じています。でも、リアルなことを表現するからといって感情的になるのではなくて、ちゃんときれいに作品として収まるものにしたいんです。そこは毎回葛藤するところですね。
石渡:すごく想像しやすい歌詞になったと思います。歌詞カードをじっくり読まなくても聴き取れるシンプルな言葉にどんどんなってきていますね。
EMTG:ざっくり言うと「宇宙」っていう感じではなくなった気がします。インディーズ時代の歌詞は、宇宙のイメージを描くことがよくありましたけど、身近な世界を描くようになっていますよね?
北澤:たしかに宇宙に行かなくなりました(笑)。
石渡:今回、大気圏内です(笑)。
大貫:地球人になってよかった(笑)。
北澤:でも、the peggiesの曲って、「生活感」みたいなのがあまり出ないのかなというのも感じています。「生活感がないというのは、みんなの生活のそばにいないっていうことなのかな?」というのが気になった時期もあったんですけど、それも特徴の1つだと捉えるようになっています。
EMTG:ファンタジーって必ずしも「絵空事」ではないんだと思いますよ。例えば「GLORY」や「ネバーランド」もドリーミーな雰囲気がありますけど、現実と格闘している姿が生々しく伝わってきますから。
北澤:そうですね。自分の中にある葛藤を久しぶりにすごく正直に出したのが、「ネバーランド」です。メジャーデビューしてから音楽をするのが純粋にすごく楽しくて、自信のなさが自分の心の大半を占めることが、ほぼなかったんですけど、the peggiesのシリアスな面が久しぶりに出たと思っています。
EMTG:「ネバーランド」には、生きている中で自分に刺さってくるいろいろな「棘」に関する描写が出てきますね。《たったひとつ抜けないそれが 君の「本当」だ》というのが、すごくグッときます。
北澤:他の人からいろいろなことを言われて傷ついたりもしますし、意見とかに左右されたりもしますけど、そういう棘みたいなものを1本1本抜いていって、最後に残ったものが自分なんだろうなというのを自分自身に対しても言いたいなと思って、そこの歌詞は書きました。傷つくのが怖いから閉ざすのではなくて、刺さるだけ刺さって、その中から自分を抽出する作業みたいなのが大事なんだと思います。
EMTG:「GLORY」の《言葉の意味を知るほど 上手く使えなくなる 伝えたいのに》という一節は、クリエイターとしての葛藤だなと感じました。
北澤:そういうことはよく思いますね。今回、こういう曲も入れることができましたし、多面性がすごく出ていると思います。
石渡:女の子って多面性がありますからね。女友達といる時と、男の人といる時とでは全然違いますし(笑)。そういう意味でも今回の6曲は、すべてがthe peggiesだと思います。
EMTG:「恋の呪い」「遠距離恋愛」「ハートビート」は、恋愛を描いていますけど、前までのthe peggiesのラブソングとは作風が変化していると感じました。
北澤:そうですね。先ほど少し言った「生活感」や「リアリティ」みたいなものを私なりに出したラブソングを書いてみたかったんです。
EMTG:「恋の呪い」は、ストレートな言葉で表すならば、「早く告ってよ!」っていう女の子の気持ちですよね?
北澤:はい(笑)。こういうのも女の子じゃないと描けないことなのかなと思っています。「女の子は清く正しい」っていう考えの下では生まれない歌詞ですね。
大貫:こういうのあるよね?
北澤:うん。恋って魔法じゃなくて呪いみたいだし。
石渡:そういう毒っ気も、ゆうほっぽいワードセンスだと思いました。
北澤:この曲、楽器も挑戦だったので、涙のレコーディングでした。ギターがなかなか思うように弾けなくて、途中で止めて「もう1回やります」っていうのを繰り返していたら、涙か出てきて(笑)。スタッフに「フレーズを変えるのもありだと思うよ」って言われたんですけど、負けず嫌いモードが発動して「絶対にこれで行きます。ちょっと時間をください」って言って、1ヶ月練習してからレコーディングし直したんです。こうしていい曲になって、「ちゃんと音楽できてるな」という自信に繋がりました。
EMTG:「遠距離恋愛」は、ドラマチックな展開を遂げるサウンドがかっこいいです。
北澤:寂しさをギターのアルペジオで出していたと思ったら、ギターソロでシューゲイザーみたいな轟音になりますし、すごくこだわって作りました。
大貫:この曲をデモで初めて聴いた時、「映画のエンドロールで流れてほしい」って想像しました。いろんな物語や体験にリンクできる曲だなと感じています。
石渡:この曲は1年くらい前にスタジオにみんなで集まって作ったんですけど、爆音が鳴っている中でところどころ聞こえた歌詞が胸キュンで「すごくいい!」と思っていたんです。いろんな音が重なったことによってポップとロックが合わさったものになりました。
北澤:今までは恋愛を俯瞰して描くことに対する謎のプライドみたいなのがあったんです(笑)。でも、この曲によって一歩自分自身に踏み込んで、感傷的になり過ぎない落ち着いた雰囲気のものにすることができました。今後の曲作りにも繋がりそうです。
EMTG:今回のミニアルバムを作ったことによって、いろんな面で手応えを感じられて、自信も深まったみたいですね。
北澤:はい。ツアーによっても、自信はさらに深まるのかなと思っています。新しい曲たちをちゃんと演奏できるようになると、バンドとしてさらに成長できそうです。
石渡:私たちも同世代のかっこいいライブを観ると、「バンドやりたい!」って思うんですよ。私たちもバンドをやっているのに(笑)。そういう感じで、the peggiesのライブを観た人が「バンドやりたい!」って思えるようになりたいです。
大貫:今回のミニアルバムを自分でもよく聴いているんですけど、自然に身体が動いたりしています。早くライブで演奏したいです。
EMTG:「バンドって、こんなにもいろんな表現ができるんだよ」っていうのも、今回、示せていると思います。試し書きを集めて作詞をした「I 御中~文房具屋さんにあった試し書きだけで歌をつくってみました。~」を聴いて、ビックリする人もいるでしょうし。
北澤:そうでしょうね(笑)。表現するための方法や手段がいっぱい増えましたし、それが自分たちの中の「自由」と結びついて、アイディアとかに磨きをかけることに繋げられるようになりました。

【取材・文:田中 大】

tag一覧 J-POP ミニアルバム インタビュー 女性ボーカル the peggies

リリース情報

super boy ! super girl !!

super boy ! super girl !!

2018年01月24日

Epic Record Japan

1. GLORY
2. ネバーランド
3. 恋の呪い
4. 遠距離恋愛
5. ハートビート
6. I 御中~文房具屋さんにあった試し書きだけで歌をつくってみました。

お知らせ

■コメント動画



■ライブ情報

the peggies super boy ! super girl !! tour 2018 ~SUPERMARKET TRIP !!!~
02/21(水)[香川]高松DIME
02/23(金)[福岡]DRUM Be-1
02/24(土)[広島]CAVE-BE
03/04(日)[北海道]札幌COLONY
03/09(金)[新潟]CLUB RIVERST
03/10(土)[宮城]仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
03/15(木)[石川]金沢 vanvan V4
03/17(土)[愛知]名古屋 CLUB QUATTRO
03/18(日)[大阪]梅田CLUB QUATTRO
03/25(日)[東京]マイナビBLITZ赤坂

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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