SUPER BEAVER、約2年ぶりのフルアルバム『歓声前夜』をリリース!

SUPER BEAVER | 2018.06.25

 今年4月に初の日本武道館公演を大成功に収めたSUPER BEAVER。その余韻もいまだ冷めぬ中、彼らがニュー・アルバム『歓声前夜』を完成させた。今作には武道館という一つの山を越えたバンドのリアルな心情が刻まれているようで、より聴き手と真正面から向き合った歌詞やサウンドがぎっしり詰まっている。人の心に残る歌を紡ぐために、これまでになくわかりやすい言葉使いや、ポジティヴな祝福感を備えた楽曲がずらり揃った。聴いてもらうのが一番早いのだが、これは本当に最高傑作と言える出来映えだ。7月からは初のワンマン・ツア ーを控えているSUPER BEAVERに武道館公演の感想を含めて、じっくりと話を聞いた。

EMTG:初の日本武道館公演を終えて、今の心境から教えてもらえますか?
渋谷龍太(以下、渋谷):バンド4人の感覚としては楽しめたなと。せっかく行けた場所なので特別ではありますが、毎日繰り返す日々と変わりはないので、無理矢理な到達感は出したくなくて。「感動」と「楽しい」という気持ちを両立できたかなと。14年目の武道館なので大感動みたいな感じでやれたかもしれないけど、そうしたくなくて。
柳沢亮太(以下、柳沢):うん。武道館が天辺だったよね、という空気は一切なかったし。この先を見たくなるライブができたんじゃないかと。
EMTG:アンコールで「ラブソング」で披露した後、渋谷さんは数秒間に渡って下を向いていたじゃないですか。ここで泣けば大感動が起きるのにと思ったんですが。
全員:はははははは。
渋谷:我慢しなかったから、平気で泣いてましたね。初めてZeppダイバーシティでワンマンをやったときは泣いちゃったんですけど・・・それよりも規模が大きいし、それ以上に素敵な景色だったと思うんですが、あそこで泣いたらほんとに終わると思って。
EMTG:ああ、なるほど。
渋谷:おめでとう! となったら、完全完結しそうだったから。ここで泣くと泣かないではこの先が違うなと。
藤原"30才"広明(以下、藤原):わかる。僕も泣いてほしくなかったし、いい意味で普段通りでいいと思ったから。
上杉研太(以下、上杉):武道館がスピンオフにならなくて良かったなと。さらに次がある上で武道館をやりたかったから。ヘンな言い方だけど、健全にライブができました。
EMTG:何年後になってもいいので、また武道館で観たいですよね。
柳沢:それは思いましたね。気持ち良かったから、またあそこで何度でもやりたいよね、という感覚になれたらいいなと。そのために自分たちも精進しなきゃいけないなと。
EMTG:さらにこの先の夢が膨らむ武道館公演にしたかったと。そして、今作の話に移りたいんですが、1曲目を飾る「ふがいない夜こそ」の1行目≪不甲斐ない夜こそ本当の出口だ≫の歌詞を聴き終えた時点で、既にギュッ! と胸を鷲掴みにされましたよ。
全員:ははははは(笑)。
渋谷:嬉しいですねぇ。
柳沢:アレンジを決めてるときに幕開け感があるなと思って。いままでも不甲斐ないという感情にフォーカスを当てることが多かったけど。活動するにつれて、不甲斐ないと思うことは何度もあるわけで・・・それ自体を悔やむのではなく、そうなったときにどうすればいいのかなと。不甲斐ないと思ったときこそ、自分が変わるチャンスじゃないかって。そこにフォーカスを当てられるようになったことが大きくて。あと、不甲斐ないという感情は自分だけでは成り立たない気がして。誰かがいて、その人とのやりとりの中で自分が不甲斐ないと思い、自分を変えたい思うわけじゃないですか。そういう意味でSUPER BEAVERらしい曲だなと思います。
EMTG:今作を象徴する1曲ですよね。
渋谷:そうですね。武道館をやったことで、不甲斐ない部分とそこから抜け出す出口をはっきりと言えるようになったから。よりリアリティをもって響かせるのかなと。
EMTG:曲調的にも新しいテイストで、体が自然と動き出すテンポ感もいいですね。
藤原:イントロのドラムは祝祭感だったり、明るい未来が見えるようなフレーズを叩きたくて。三三七拍子じゃないけど、そういう喜び感をリズムで出したいなと。
柳沢:前夜祭感というか、何かが始まるんじゃないかというワクワク感をアレンジでも意識しました。
上杉:何かに向かっていく感じだったりね。目的があって、闘いにいく勇者みたいな感じで。歌詞もそうだけど、サウンドにもそういう色が入っているかなと。この曲もそうだけど、ほかにも散りばめてます。
柳沢:うん、結果的に喜びがどの曲にも入ってますね。ネガティヴからポジティヴに気付いてというより、ポジティヴなものにちゃんと気付いて、ポジティヴに発信しようと。
EMTG:今作は武道館公演後ににリリースされることはわかっていたと思いますが、制作する上で武道館を意識した部分もありました?
渋谷:僕は意識してましたね。武道館に立つことは決まっていたので、こういう曲だったら、立ちでも座りでも聴かせられるかなとか。ライブハウスにこだわっているバンドだけど、そこに固執しているわけじゃないし。自分たちの可能性を広げるという意味では、今じゃなきゃできないことをやりたくて。自分がどういう活動をやりたいのか。それを具体的にイメージして作ったのは初めてかもしれない。
上杉:いままでは最大でZepp Tokyoだったとするなら、武道館以上のホールだったり、東京ドームだったり、そういう人たちにもちゃんと届けられるものにしたいなと。ライブハウスはもちろんですけどね。
EMTG:それはバンド的には大きな意識改革ですね。
渋谷:観に来てくださる方に小さな子もいれば、僕らより何年も先輩の方もいるので、もっと素直に届けられたらいいなと。具体的にそういう人たちの顔も浮かびましたからね。
柳沢:武道館でライブをやれることが見えてなかった時代に作った楽曲たちも、武道館でやったときにすごく映えたなと思って。そう思えたことも大きかったですね。
渋谷:今作には昔やっていた「シアワセ」という曲が入っているんですけど、そういう曲も伝えていきたいし。
EMTG:「シアワセ」は武道館でストリング入りで披露しましたけど、今作にもそのバージョンで収録されてます。
渋谷:coldrainのメンバーが「シアワセ」が好きで、ずっとやってよ! と言われてて。対バンしたときにその曲をやったら、メンバー4人がめっちゃいい曲だ! って、グッと来ちゃって(笑)。
EMTG:「シアワセ」の≪僕があなたに伝えたいたくさんの言葉は/いつの間にか意味を変えて大切なものになった≫の歌詞も今歌うと、また重みが違うんじゃないですか?
柳沢:そうなんですよね。
渋谷:あのときに言っていた未来に僕らはきっと立ってて、いろんなものが地続きなんだなと思いました。
柳沢:だから、10年前に作った曲を今歌えるのも自信に繋がったんですよ。ずっと歌える曲を作り続けてきたんだなと。
EMTG:ええ。あと、「ひとこと」も「シアワセ」同様にストリングスを入れた静謐な曲調です。
柳沢:ミニ・アルバム『真ん中のこと』のときにあった曲なんですけど、その作品ではないんじゃないかと。いろんなバージョンを試したけど、いっそピアノも入れてしまおうと。
上杉:でっかい場所で聴きたい曲になりましたね。アレンジに関して言えば、俺なんてほとんどいないですからね(笑)。自分がいることより、いないことの方に正解を感じたから。この曲はネクスト感が出てると思います。
EMTG:それこそ場所を選ばない曲ですよね。ライブハウスはもちろん、教会で聴いても似合うだろうし、夜に野外フェスで聴いたら最高だなと。
柳沢:ああ、やばいっすねぇ!
EMTG:「ひとこと」の歌詞もすごく好きで、≪簡単だな 簡単だよ/難しくしているのは自分だ≫の歌詞は骨身に沁みました。
柳沢:言葉の選び方としては絵本というか、誰でもわかる言葉と誰でもわかりうる気持ちみたいなものを素直に歌えた気がして。小さな勇気が大きな変化をもたらす。SUPER BEAVERらしい世界観の曲だなと。
EMTG:童謡に通じるような、温かみもこの曲から感じました。
柳沢:それは意識しました。歌い手の渋谷も僕に言ってましたからね。
渋谷:歌詞カードを読まないとわからないのは、少し寂しいなと思うんですよ。まず飛び込んでくるものにバチッと反応ができるのは音楽だと思うから。たまにライブで歌いたいのに歌えない人を見ると、もどかしく感じちゃって(笑)。届かせるには覚えてもらわなきゃいけないし、単純に一緒に歌えたら楽しいですからね。歌がその人の中に残ってほしいから。
EMTG:それと、ラスト曲「全部」の「あなたがいるという醍醐味を生きがいと言うのだろう」の歌詞は今作を総括する言葉だなと。
柳沢:そうですねえ。あなたという対象がいることで発生する気持ちをいつも歌ってますからね。この一文で締め括るのは自分たちでもすごくいいなあと思いました。
EMTG:今作のレコ発ツアーは豊洲PITの2daysを経て、ファイナルはshibuya eggmanですね。
渋谷:日本武道館の後はどうしようかなと思ってて。初のワンマンツアーだし、豊洲は押さえたけど、何か面白味に欠けるなと。武道館よりでかいところも考えたけど、FROMライブハウスのバンドだから、shibuya eggmanでファイナルを迎えたら、このツアーの色味を変えられるなと思って。味わい深くなるし、グッと来るんじゃないかと。
柳沢:キャパはみんなが来れる大きさではないけど、shibuya eggmanがあることで来る人/来れなかった人にも血が通っているような体温感を伝えられるんじゃないかと。ここが終着点じゃない、というワクワク感をずっと打ち出していきたいですからね。

【取材・文:荒金良介】




<ミュージック・ビデオ>

SUPER BEAVER「ラヴソング」MV


OFFICIAL FAN CLUB SUPER BEAVER友の会
http://sp.super-beaver.com/

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リリース情報

歓声前夜

歓声前夜

2018年06月27日

[NOiD] / murffin discs

1, ふがいない夜こそ
2, 虹
3, 閃光
4, ラヴソング
5, シンプリー
6, まちがえた
7, シアワセ
8, 美しい日
9, 嬉しい涙
10, ひとこと
11, なかま
12, 全部

お知らせ

■コメント動画




■ライブ情報

SUPER BEAVER『歓声前夜』Release Tour 2018 ~初めての、ラクダ運転~
07/14(土) 京都KBSホール
07/20(金) 岡山 CRAZY MAMA KINGDOM
09/7(金) 金沢 EIGHT HALL
09/14(金) 福岡 DRUM LOGOS
09/15(土) 広島 BLUE LIVE
09/17(月) 高松 festhalle
09/21(金) 札幌 PENNY LANE24
09/23(日) 新潟LOTS
09/24(月) 仙台PIT
09/29(土) Zepp NAGOYA
09/30(日) Zepp OSAKA Bayside
10/13(土) 豊洲PIT※2days
10/14(日) 豊洲PIT※2days
10/16(火) shibuya eggman

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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