連載第4回:「スペシャル対談」

ウソツキ | 2018.07.01

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  ウソツキの連載第4回目は、ボーカル・竹田昌和と芸人・岩井勇気とのスペシャル対談。お笑いコンビ、ハライチのボケ担当である岩井は、昨年、放送されたバライエティ番組『ゴッドタン』(テレビ東京)の正月特番に出演。その番組内のコーナーである「マジ歌選手権」で、“お笑い風の”テレビ番組を痛烈に皮肉る「OWA LIAR」という曲を披露して話題になった。そこで、今回はLIAR=嘘という強引な(!)つながりで、お笑い好きの竹田との対談を実現。連載タイトル「青春を、取り戻す。」を軸に青春トークを展開してもらった。芸人、バンドマンという全く違う人生を歩みながら、「新しいものを作りだし、人の心を動かす」という部分に強いこだわりを持つ、ふたりならでは面白い内容になっていると思う。

EMTG:おふたりは一度だけ一緒に飲みに行ったこともあるとか?
岩井:知り合いのミュージシャンと飲もうかって集まった時に竹田くんもいて。一緒に4人ぐらいで飲んだんですよ。
竹田:2年半ぐらい前です。
岩井:あの時、何を喋ったけ? あんまり覚えてないけど、韓国料理が美味かった(笑)。
竹田:あれから飲みに行ってないので、今日はほぼ「はじめまして」ですね。
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EMTG:今回は、岩井さんのネタで「OWA LIAR」という曲があるので、ちょっと強引なんですけど、嘘つながりの対談ということになります。
竹田:僕が初めて地上波のテレビに出た時、ツイッターが「ハライチの岩井が歌ってる!」一色だったんですよ。似てるんですかね。で、もともと岩井さんのことは好きだったんですけど、それから気になるようになって。お笑い番組を見るのも好きなので、今日はすごくありがたいです。
EMTG:岩井さんが「マジ歌」で歌った「OWA LIAR」は、バラエティ番組の芸人さんの振る舞いについて、“お笑い風”だってバッサリと斬る曲で。かなり話題になりましたよね。
岩井:あれは本当に思ってることを歌ってるから、言わされてることは何もないんです。最近はテレビ離れが進んでて、なんとなくボーッとテレビを見てることのほうが多いじゃないですか。「これが見たいから、この時間にテレビの前にいよう」じゃなくて。そうなると、テレビ側も真剣なお笑いをやらなくて良くなってきてると思うんですよね。
EMTG:漫才師とかを目指したりして、とにかく「真剣なお笑い」を目指してたはずなのに?
岩井:うん。大体のことがそうだと思うんですよね。音楽をやってて、やりたいのはこうだと思って始めても、結局CDを売ったり、ライブの動員のほうが大事になるとか。
竹田:目的がありますもんね。
岩井:そういうのは、ずっと僕が言ってたことではあったんですけど、たまたま、あの番組でフィーチャーされたんです。他の番組では言ってもカットされてたから。普通に話してると、めちゃくちゃ棘があることでも、歌にしちゃえば、何でも歌えちゃうんですよね。
竹田:わかります。歌なら何でも言えますよね。
岩井:棘が和らぐというか、意味を共感されやすいんだなあって思いましたね。
竹田:「OWA LIAR」に関しては、僕は共感しすぎて、笑えてないぐらいでした(笑)。
岩井:そもそもウソツキは、どうしてウソツキなんですか?
竹田:僕らは、歌いたい内容として思いつくのがラブソングとか、自分が嫌だなと思ったことなんですけど。気が弱かったので、そういうのを人前で言いたくなくて。でも、それを「ありがとうございました、ウソツキでした」って言ってしまえば、何でも歌えるかな、みたいなところだったんです。「全部嘘です」って言っちゃう。
岩井:たしかに何でもありになるよね。ウソツキって言ってるだけで。
竹田:そしたら、フッと力が抜けて、ようやく曲が書けるようになりましたね。
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岩井:それ、最強のバンド名だと思う。何を歌ってるも許されるようになるから。
EMTG:では、ここからは、連載タイトルの「青春を、取り戻す。」にかけて、「青春ワード」を選んでトークをしていただきます。おふたりに振っていただいたサイコロの目に合わせて、テーマが決まっていますので。
岩井:じゃあ、サイコロを振ります。……1だ。
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EMTG:1は「放課後」です。
岩井:放課後かあ。あの……中学の時、相方の澤部に付き合っていた彼女がいたの。
竹田:中学からですか!?
岩井:そう。で、俺も好きな子がいて。澤部の彼女と、その女の子が仲良かったから、澤部に言って、彼女に言ってもらって、その女の子を卒業式の前日の放課後に呼び出してもらったんですよ。多目的室っていう、空き教室にね。
竹田:ああ、ありましたね。
岩井:そこに呼び出して、告白をしたっていうのがあって。結局、「付き合うのは無理」ってフラれたんだけど。その後、澤部の家に行って、このまま高校に行ったらダメになってしまうから、一発殴ってくれと。中学生のパンチは、もう体が出来上がってて痛いから。厚めの辞書みたいなのを、顔に当てて殴ってもらったっていう。
竹田:青春ですね。
岩井:その痛みを、今も覚えてる。そういう青春、ない? 好きな子とかいなかった?
竹田:いましたけど……そういうエピソードはないなあ。なんか岩井さんのラジオを聞いて知ったんですけど、足が速かったらしいじゃないですか。
岩井:うん、俺、めちゃめちゃ足速かった。
竹田:で、サッカー部なんですよね。
岩井:そうそう。あっ、竹田くんは、そんなに明るいグループじゃなかったんでしょ?
竹田:完全なる地面ですよね。踏まれても誰も気づかない、みたいな。
岩井:うわっ……俺は足が速くて、サッカー部で勉強もできて。
竹田:もう最強じゃないですか。
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岩井:結局、高校の時もダンスをやって。彼女もいたし、めちゃくちゃリア充だった。
竹田:どうして腐れ芸人になったんですか? どのタイミングで?
岩井:リア充だったからじゃないかなあ。結局、俺は腐ってるって思ってないからね。自分は真っすぐに行ってると思ってるけど、周りがそれを見て、真っすぐに行くやつは、腐ってるっていうふうに言う。だから、今の世の中が腐ってるんだよね。
竹田:世の中を敵に回しましたね(笑)。
岩井:敵に回してるとも思ってない。俺が善で、周りが悪っていうだけで(笑)。よく「大人になれよ」っていう話があるじゃないですか。あれって妥協しろよとか、嘘をつけるようになれよっていうことだけど、だったら大人にならなくていいやっていう感じなんですよね。
竹田:ああ、僕はずっと地面だったから、そういうのはすごくわかります。
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EMTG:では、竹田くんもサイコロを振って。
竹田:5です。
EMTG:5は、ラブレターですね。
竹田:ラブレターの話なんて、1個もない……。
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岩井:書いたことないの?
竹田:1回だけあるんですけど。僕、中学の時、ソフトテニス部だったんですよ。地面だったんですけど。もうひとり地面がいて。そいつとはすごく仲が良かったんです。ミヨシくんっていうんですけど。ミヨシくんが身長128cmぐらいで。で、僕が131cmなんです。
岩井:小っさ!
竹田:そう。で、このふたりはずっとジャレ合って楽しかったんですけど。なぜか、あるバレンタインデーの日に、僕がミヨシくんにラブレターを渡したんですよ。別に「好き」っていうわけじゃなくて、イタズラで。今思うと、最低なんですけど。
岩井:うわぁ。
竹田:で、屋上に呼び出したんですけど、結局、ミヨシくんは来なくて……。
岩井:何? ミヨシくんはわかったのかな?
竹田:わかってなかったと思います。勇気がなかったんじゃないかな。
岩井:それ、あとでミヨシくんに言ったの?
竹田:言ってないです。
岩井:じゃあ、ミヨシくんは、「あの時、行ってたら俺の人生が変わるかもしれない」とか思ってるかもしれないよね。残酷なことしてるね(笑)。
竹田:それぐらいかなあ。ラブレターは書かないなあ。「一生分のラブレター」っていう曲はありますけど。それがラブソング処女作でしたね。
岩井:ラブソングを好きな子に送ったりはしないの?
竹田:ないです! ないです! ミスチルのライブとかを見ると、ラブソングで1万人が泣いてるじゃないですか。あれって、ラブレターを回し読みしてるみたいに感じるんですよ。
岩井:ああ、わかる。
竹田:ずっと自分ではラブソングを歌えなかったんですよね。今は僕も何曲かラブソングを書いてますけど、届いたことがないので。いま作ってる最新のアルバムでは、「結局、ラブソングは無力だ」っていう曲を書きました。「“愛してる”っていうことも届きはしないけど」っていう曲を書きましたね。
EMTG:岩井さんはラブレターを書いたことはありますか?
岩井:小学生の時に、クラスの好きな女の子に書きましたね。でも、これは渡せないなあと思って、家にあったゲーム雑誌の後ろのほうに挟んでたの。そしたら、年末の大掃除の時に、母親に「この雑誌を捨てるよ」って言われて。バレる! と思って、そのラブレターをトイレに流そうとしたんだけど。
竹田:ふつうに捨てればいいのに。
岩井:そう(笑)。全然流れないんだよね、あれ。ブワーって5回ぐらいでやっと流した。
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EMTG:(笑)。では、「青春」テーマトークはこのあたりで終了です。
岩井:他のテーマは何があったんですか?
EMTG:夏祭り、自転車、制汗剤とかが用意されました。何か話したいテーマはあります?
竹田:話したいテーマ!? 企画が破綻してるけど(笑)。夏祭りデビューしたのは、20歳越えてからですよ。
岩井:うわっ、遅い!
竹田:僕んち、海が近かったので、家から花火が見えたんですよね。
岩井:つよがりだなあ。何が楽しかった? 学生時代。
竹田:高校2年生でギターを始めるんですよ。そのへんから楽しかったですね。僕、ギターの才能はあったみたいで、すぐに弾けるようになったんですよ。
EMTG:そこから少しずつ周りの見る目が変わったりしなかったですか?
竹田:それまで女の子に話しかけられることなんてなかったのが、高2の夏に話しかけられたんですよ。もともと僕は音楽に全く興味がなくて、ドラムのやつが貸してくれたハードロックのCDがめちゃくちゃかっこよくて、音楽に目覚めたんですね。だからJ-POPの有名な曲を知らなかったんです。で、ある女の子が、僕にサスケの「青いベンチ」ってかっこいいよねって言ってきたんですよ。たぶん僕がギターをやってるのを知ってたから、音楽の話を振ろうとしたんですけど。でも、僕、知らなかったから、「何それ?」って言っちゃったんです。そしたら、「なんで、かっこつけるの?」って言われて。
岩井:マジで知らなかったのに「スカしてるなあ」みたいになっちゃったんだ。
竹田:斜に構えてるように見えたんでしょうね。そこで僕の青春は終わりですよね。
岩井:それは逃したねえ(笑)。
EMTG:岩井さんの音楽好きは有名ですけど、学生時代にはどんな曲を聴いていましたか?
岩井:僕は母親が車の中でかけてた流行りの曲をよく聴いてたんですよね。その中から、自分の好きな曲を聴くようになったんですけど。スピッツがめちゃくちゃ好きで。中学時代におこづかいがアップしてからは、ずっとCDを買い続けてます。それは今でも。ファンクラブにも入ってるし、家にはスピッツのグッズがめちゃくちゃありますよ。
EMTG:岩井さん世代のど真ん中のスピッツの曲って何でした?
岩井:「冷たい頬」ですね。『フェイクファー』っていうアルバムに入ってるんですけど。CMソングで使われてたんですよ。で、そのCMが、裸の女の人が体育座りをしてて、大事なところを隠しながら、カメラでシャッターを切るみたいなエロい映像だったんです。そのエロさとスピッツの曲との親和性もあって。ますます好きになりましたね。
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EMTG:スピッツって爽やかって言われるけど、けっこう毒もあるバンドですよね。
岩井:そうですね。毒っぽいこともエロいことも言ってますよね。
EMTG:竹田くんがポカーンとしてますが。
竹田:僕、ふつうに生きてたら聴いてる曲を聴いてないんですよね。高校2年生の時にハードロックから始まってるから、スタートが全然遅くて。その当時、流行ってた曲は全然聴いてないんですけど。サスケの「青いベンチ」だけは……。
岩井:あはははは!
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EMTG:とはいえ、竹田くんがウソツキとして曲をアウトプットする時には、J-POPのリスナーにもハマるような素敵なメロディを書きますよね。
竹田:バンドを組んでから、当時のベースのやつがミスチルとBUMP OF CHICKENをすごく好きで、そこからJ-POPを教えてもらって。こういう音楽をやりたいっていう方向性になったんですよね。
EMTG:岩井さん、ウソツキの音楽に関しては、どんな風に思いますか?
岩井:ウソツキのライブにも行ったことがあるんですけど、自分から出る言葉を自然なかたちで歌詞にしてて、爽やかな感じで歌ってるんだけど、熱量もあって。「この人が言いたいのは、こういうことだ」っていうのが、すごく伝わってくる音楽だなと思いました。
EMTG:竹田くんはバンド、岩井さんは漫才っていうことで、それぞれ青春時代に始めたことを今でも職業として続けていますけど、続けてきた原動力は?
岩井:とにかく学生時代のノリな気がしますけどね、特に(相方)澤部との関係性は。僕はテレビのお笑いに憧れたわけじゃなかったんですよ。ネタを作るのが好きで漫才を始めたので。ネタ作りが楽しいっていう感じが、今もずっと続いてるんだと思います。
竹田:僕も最初は、生で体感した音楽より、ステレオで聴いた音楽をかっこいいと思ったんですよね。だから、音楽をやっていていちばん楽しいのはレコーディングなんです。
岩井:やっぱり作ってる時は楽しいですよね。
EMTG:そろそろ取材が終わる時間になるんですけど、青春トークはいかがでしたか?
岩井:竹田くんとは青春時代に同級生だったら、同じグループにはいなかったけど。
竹田:確実に(笑)。
岩井:でも、なんか通じるものはあって。仲良くなれた気もします。
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EMTG:竹田くんは、岩井さんとお話してみた感想は?
竹田:僕ら、この連載の第1回目で「ワルになる」っていうテーマでメンバーと話をしたんですよ。で、ワルって何? ってなったときに、最終到達点が「足が速い」だったんですよね。足が速いやつ→サッカー部入る→金髪に染める→ワルみたいな。
岩井:ほとんど俺だね。
竹田:なので今日は自分が経験できなかった青春時代を教えてもらうみたいな感じで、良かったなと思いました。
EMTG:意外とイケてるグループにいた岩井さんと、「地面」だった竹田くんが、いま一緒に何かやったら面白いものができそうじゃないですか?
竹田:僕、昔から「マジ歌」を見続けてるから、「マジ歌」で曲を作りたいです。
岩井:竹田くんっぽいメロディに、エグいことを言ってたら面白そうだよね。
竹田:「一生分のラブレター」みたいな曲に(笑)。
岩井:あはははは! ああいう切ない曲にね。うん、良いんじゃないですかね。
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【取材・文:秦理絵】



<青春ワード>

1.放課後 2.部活 3.自転車 
4. 夏祭り 5.ラブレター 6.制汗剤


tag一覧 J-POP 男性ボーカル ウソツキ

リリース情報

[配信]恋はハードモード

[配信]恋はハードモード

2018年03月23日

DAIZAWA RECORDS / UK.PROJECT

1.恋はハードモード

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■ライブ情報

見放題2018
7/7(土)大阪複数箇所

UKFC on the Road 2018
7/8(日)池下CLUB UPSET

JAPAN’S NEXT 渋谷JACK 2018 SUMMER
7/15(日)渋谷複数会場

フロア!ウソツキ !よよいのよい!
7/20(金)新代田FEVER

TREASURE05X 2018-WAITING FOR IGNITION-
8/12(日)名古屋ELL / ell.FITS ALL / ell.SIZE

UKFC on the Road 2018
8/22(水)新木場STUDIO COAST「UKFC on the Road 2018」

ハレソウツアー2018
9/1(土)札幌COLONY
9/8(土)広島Cave-be
9/9(日)福岡Queblick
10/13(土)名古屋JAMMIN’
10/14(日)心斎橋Music Club JANUS
10/19(金)仙台MACANA
10/20(土)代官山UNIT

TOKYO CALLING 2018
9/15(土)〜9/17(月祝)新宿、下北沢、渋谷

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