Hilcrhyme TOCの前を向く強い思いと、ファンへの感謝の気持ちが詰まった最新作

Hilcrhyme | 2018.07.04

 今年3月、HilcrhymeからDJ KATSUが脱退して、MCのTOC1人によるプロジェクトとして再スタートを切ることになった。そんな新生Hilcrhymeとしての第1弾シングル『One Man』が7月4日にリリースされる。この作品には、新たに書き下ろされた新曲3曲と、彼らの人気曲2曲をリメイクした計5曲が収録されている。『One Man』というタイトルどおり、これからもHilcrhymeを続けていこうというTOCの強い意志と、これまで支えてくれていたファンの人たちへの感謝の気持ちも込められた、とてもHilcrhymeらしい、そしてしっかりと前を見た作品になっている。

EMTG:Hilcrhymeが、TOCさんひとりのプロジェクトとして再スタートすることになりました。
TOC:今回のシングル『One Man』のタイトルのとおり、これからひとりでHilcrhymeをやっていくということを、この1枚でまず示せればなと思って作りました。2人でやってきた歴史が12年あるけど、それらを一回、すべて幕を閉じて、新しいHilcrhyme、第2章というよりも新しい本を書き始めるくらいの意味合いでやっていくよ、という意志の1枚です。
EMTG:TOCさんはソロ・アーティストとしても活動されていましたが、あくまでもHilcrhymeとして活動を継続していく、ということですね。
TOC:自分の中でHilcrhymeとソロとの差を付けて活動していたわけではなくて、でも、もし“どっちを選ぶ?”って訊かれたとしたら、Hilcrhymeをなくすことは考えられなかったんです。自分たちで立ち上げてやってきたので、思い入れがすごくあるし、さらにこの12年間で関わってくれた人だったり、起こしてきたことだったり、残してきた曲だったり、付いてきてくれたファンだったりを、とても消せるものではないです。
EMTG:今回の『One Man』ですが、1曲目の「アタリマエ」は、どういうイメージで制作されたのですか?
TOC:今回はHilcrhymeの王道で行きたいという思いがあって、すべてラブソングにしようと。それでまずコード展開だけがあるオケを13曲分くらいもらって、その中から歌詞がうまくはまったのが「アタリマエ」です。このタイミングだからこそ歌えることがあるから、それをそのまま歌詞にしました。昨日まで当たり前に聴けていたHilcrhymeの曲がいきなり聴けない状態になってしまって、それが非常に苦しくて、その状態をいち早く解除したいっていう思い、Hilcrhymeの曲が当たり前のようにスマホに入っているようになりたい、当たり前のように隣にいたいということが大前提にあって、でもHilcrhymeにフォーカスしすぎたくないので、男女がよりを戻す、という感じのラブ・ソングにしました。
EMTG:男女のラブ・ソングとしてだけではなく、家族だったり、友達だったり、ひょっとしたらアーティストとファンだったりにも当てはまる歌詞だなって感じます。
TOC:そうですね。親子とか家族とかもそうかも知れないし、隣にいる存在を常に大事にしようということを、ぼく自身がすごく実感しています。一人暮らしをして、初めて親のありがたみがわかるというような、当たり前だと思っていることが、実は当たり前じゃないんだよということがいちばんのテーマだから、いろいろな捉え方をしていただいていいと思います。
EMTG:すごくHilcrhymeらしいラブ・ソングだと思います。
TOC:これまではDJ KATSUがかなり作り込んできたトラックにメロディと歌詞を乗っけていたんですけど、今回はぼくがピアノでコード進行をバーンと弾いたり、作家さんにコード進行だけのオケをもらったりして、そこに鼻歌で乗せていったものを録音して、それをアレンジャーに投げて、返ってきたものをさらに発展させて、というのを繰り返して仕上げていったんですけど、それで果たしてHilcrhymeになるのかなって不安でした。でもできたものを聴いて、ちゃんとHilcrhymeになっているなって感じて安心しました。
EMTG:2曲目の「Good Luck」は、友へのラブ・ソングともいうべき楽曲ですね。
TOC:この歌詞を書かないと前に進めないくらい溜まっていた思いがあったので、それを作品にしました。でも歌詞にバッド・マインドは絶対に入れたくなかったので、自分が友に言いたいことは何なんだろうって考えて、このサビが出来ました。この思いを作品にすることで、ようやく自分の中でバランスが取れたというか。
EMTG:3/4拍子というのも新鮮ですね。
TOC:3/4拍子の曲は初めて作りました。2年くらい前から、いつかやりたいと考えていたんですけど、ラップを乗せるのがすごく難しくて。歌とラップを自在に行き来できるのが自分のいいところだと思っているんですけど、今回すごくいいメロディが降りてきて、実は今回の新曲の中でこの曲がいちばん最初に出来たんです。
EMTG:3曲目の「愛更新」も、新感覚のラブ・ソングですね。
TOC:Hilcrhymeのアルバムの中にあるラブ・ソングみたいな立ち位置ですよね。自分の愛する人のことが前よりも好きになっている、毎日その人のことがより好きになっていくっていう感情は、前から歌いたかったんです。それでタイトルの「愛更新」という言葉がポンと出てきて、それがすごく気に入って、それを2回言おうと。大事なことは2回言う、という自分のルールができつつあります。「言えない 言えない」という曲もありましたけど、同じ言葉を2回繰り返すとなんて素晴らしいパンチになるんだろうって。
EMTG:サビの“あれ? 俺、前より”のリズムの乗り方がいいですね。
TOC:あそこはキモですね。最初ディレクターに“もっと流暢に歌えば?”って言われたんですけど、“そこを区切るのがいいんですよ”って。
EMTG:さらに「ルーズリーフ」と「涙の種、幸せの花」のリメイク・バージョンも収録されていますね。
TOC:Hilcrhymeの楽曲が今あまり聴けない状態なので、人気曲をリメイクして出したかったんです。それでライブでも盛り上がるアップ・テンポの曲がいいだろうということで「ルーズリーフ」にしました。「涙の種、幸せの花」はいちばん新しいシングルなんですけど、リリースされてすぐに聴けなくなってしまったので、この曲ももう一度出してあげたいなと思って。
EMTG:この作品で、リスナーにはどういった思いを伝えたいですか?
TOC:Hilcrhymeを知ってほしいという気持ちがいちばんです。この1年の思いが、この1枚を聴いてもらえればわかると思うし、ラップでラブ・ソングをここまで高らかに歌っているヤツは、たぶん他にはいないと思うので、あらためてHilcrhymeというものを知ってほしいですね。
EMTG:そして9月2日に、日比谷野外音楽堂での復活ライブが予定されています。
TOC:いつもどおりのHilcrhymeのライブを見せたいなと思っています。ぼく1人でステージに立つので、いつもどおりの画ではないんですけど、Hilcrhymeのライブってやっぱりいいねって思ってもらえるようなものにしたいです。1年間ライブをやらなかったし、新曲の1年間出さなかったので、その思いをこの日すべて解放します。

【取材・文:熊谷美広】

tag一覧 J-POP シングル インタビュー 男性ボーカル Hilcrhyme

リリース情報

One Man

One Man

2018年07月04日

ユニバーサルミュージック

1.アタリマエ
2.Good Luck
3.愛更新
4.ルーズリーフ <Remake>
5.涙の種、幸せの花 <Remake>

お知らせ

■ライブ情報

Hilcrhyme LIVE 2018「One Man」
09/02(日) 日比谷野外大音楽堂

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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