おいしくるメロンパン 加速度的進化を感じる3rdミニアルバム『hameln』

おいしくるメロンパン | 2018.07.24

 結成から1年足らずでオーディション『RO69JACK』優勝を見事勝ち取り、それからはフェスやイベントに加え自主企画やツアーなどあらゆるシチュエーションでライブを展開。そのあいだに2枚のミニアルバムをリリースするなど、急速に進化を遂げてきた3人組、おいしくるメロンパン。3枚目となるミニアルバム『hameln』は、まさにその進化がさらに加速したことを告げる作品だ。いったい彼らの何が変わったのか? バンドのここまでのヒストリーも振り返りつつ、今作で訪れた大変化を読み解く、当サイト初インタビューだ。

EMTG: 大学時代に峯岸くんがメンバーを誘ったのが結成のきっかけということですけど、それまでそれぞれにバンド活動はしていたんですか?
峯岸翔雪(Ba):してなかったですね。原は大学の軽音サークルでコピーバンドをやってたんですけど。
原駿太郎(Dr):いろんなバンドのコピーをひたすらやってました。サザンオールスターズだろうが、銀杏BOYZだろうが、東京事変だろうが。
EMTG:ナカシマくんはバンドをそれまでやっていなかったんですよね?
ナカシマ(Vo&Gt):はい、ひとりで曲を作っていました。バンドに興味はあったんですけど、実際にやるまでの行動力はなかったですね(笑)。
峯岸:ナカシマは確かに行動力はなかったですね。バンドやろうぜって誘って「おお、やろう」ってなってからもしばらくは来てくれなかったですから(笑)。でも曲がほんとにヤバかったので、それを聴いて「これしかない」と思って。
EMTG:もう何度も訊かれていると思いますが、バンド名の「おいしくるメロンパン」というのはどこから?
峯岸:これの係、俺だっけ?
ナカシマ:僕だね。峯岸と大学でよく一緒にいることがあって。その当時、ふたりのあいだで語呂のいい言葉を生み出すということが流行ってたんです。ある日メロンパンを食べたときに「おいしくるメロンパン」っていう言葉が生まれて、「いいの出たね」ってストックしていたんですよ。それでバンド組むってなって、バンド名決まらないから、ストックしていたあれ使おうってことで、おいしくるメロンパンになりました。
EMTG:およそ「このバンドに一生賭けてやろう」って人が付ける名前ではないじゃないですか(笑)。でもその感じがおいしくるメロンパンの始まりの空気だったんだろうなと思うんですよ。
峯岸:はははは!
ナカシマ:そうですね。
EMTG:でもそこから2年、いろいろなところでライヴをやったり、リリースをしたり、バンドをやる上での気持ちにも変化が生まれたんじゃないかと思うんですけど、どうですか?
原:そうですね。お客さんも増えてきたし、ちゃんとライヴを観て楽しいとか、音源を聴いていいなって思ってもらえるように……。応援してくれてる人たちにかっこいいものを見せたいなっていうふうに思うようにはなりましたね。
峯岸:最初の1~2年は本当に試行錯誤してたんです。当初はクールにいきたいなと思っていたんですけど、それじゃダメだよとか言われて、本当はやりたくないことも試して。でも、結局今はいちばん最初に考えていたようなライヴに落ち着いているんですよ。いろいろ試したからこそ、より明確に「ここ」にたどり着けたという感じがします。
ナカシマ:前は全然でしたけど、最近はベースやドラムのこともちょっとわかってきたと思うんです。そのぶんメンバーに任せている感じっていうか。任せていいかなっていうウェイトは増えてきていると思います。
EMTG:『hameln』を聴いた印象としては、そこのメカニズムがだいぶ変わったなという印象を受けたんですが。ナカシマくんの曲が引っ張っているんじゃなくて、バンドの形の上にちゃんと乗っているというか。
ナカシマ:うんうん。そうですね。
EMTG:とくに「水葬」「nazca」という2曲は今のおいしくるメロンパンを象徴する曲だと思います。
ナカシマ:「水葬」はずっと作りたいなと思っていた景色があって。僕のアパートから小学校のプールが見えるんですけど、夜のプールってなんかいいなって思ってたんです。それでギターのアルペジオを思いついたときに「プールの曲にしよう」と思って。新しい扉を開けられたなっていう感じがしている曲です。
原:印象として、ナカシマの曲は「きれいだな」って感じる曲が多いんですけど、「水葬」はきれいなんだけどどこか暗い、沈んでいるような感じの雰囲気で来たなあという感覚でしたね。
EMTG:「nazca」という曲は今までナカシマくんが書いてこなかった世界観、スケール感、ストーリーをもっている曲だと思うんですが、こういう部分は今まであえて出してこなかったものなんですか?
ナカシマ:曲調的には自分が好きな感じで、こういうのやりたいなって思っていても作れなかったものがやっと作れたなっていう気持ちはありましたね。
EMTG:「nazca」で「いつの日か」って言葉が出てきたり、「dry flower」で「次の季節へ」ってフレーズが出てきたり、今から未来へ向かっていく意思が見えるなあと。
ナカシマ:なるほど。でもネガティヴなんですよね、前に進むということにかんしては。現在がいちばんきれいで、進むことによって褪せていくっていう。もともとそういうことが言いたかったんだけど……下手だったのかな、今までは(笑)。
EMTG:今回歌詞を書くのは苦労しました?
ナカシマ:あんまり苦労してないですね。イメージを明確にして曲を書くようになったんですよ。「水葬」はストーリーを最初に作ったあとに書いていったんで。
EMTG:おいしくるメロンパンで鳴らすならこういう展開、こういうもののほうがハマるだろうなっていう意識はありましたか?
ナカシマ:自分の好きなように作りますけど、最近はバンドのことも気にするようになりましたね。だよね?
峯岸:どういうふうに?
ナカシマ:アンサンブル。
峯岸:ああ。2枚目出したときくらいから変わりましたね。
ナカシマ:弾き語りじゃできないような感じだもんね、今。単純にバンドのこともわかってきたのかな。ここでインストっぽくやってやろうとか考えたりしながら作りましたね。
EMTG:そういう意味でも、3枚目にして、ふわっと始まったバンドとしてのおいしくるメロンパンの姿がくっきり見える、さあここから始まるっていう作品になったと思います。
峯岸:できたときの満足度としては、取り立ててこれが今まででいちばんいいぜっていうわけではなかったんですけど、やりたいことの分母が桁違いに増えている中で、それをやりきることができたという手応えはありますね。

【取材・文:小川智宏】

リリース情報

hameln

hameln

2018年07月25日

RO JAPAN RECORDS

1.水葬
2.命日
3.flower
4.蜂蜜
5.nazca

お知らせ

■コメント動画




■ライブ情報

おいしくるメロンパン hameln リリース記念イベント(ミニライブ&サイン会)
※ミニライブの観覧・サイン会への参加には対象商品のご購入が必要となります。
07/26(木) タワーレコード渋谷店 B1F CUT UP STUDIO
07/28(土) タワーレコード札幌ピヴォ店 特設イベントスペース
07/29(日) タワーレコード福岡パルコ店 特設イベントスペース
08/3(金) タワーレコード梅田NU茶屋町店 特設イベントスペース

ジャイガ-OSAKA MAISHIMA ROCK FES 2018-
08/04(土) 大阪・舞洲スポーツアイランド 太陽の広場 "ジャイガ" 特設会場 YUMESHIMAステージ

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018
08/12(日) 国営ひたち海浜公園 SOUND OF FOREST

音速ライン15th ANNIVERSARY 2017~2018プロジェクト第7弾「音速ラインTOUR がっぷりよつ2018」
08/20(月) 宮城・仙台FLYING SON
08/21(火) 福島・郡山CLUB♯9

マカロニえんぴつのマカロックおかわりツアー~シメのデザート篇~
08/23(木) 愛知・池下CLUB UPSET
08/24(金) 大阪・梅田Shangri-La

hamelnレコ発ワンマンツアー ~ピーヒョロピッピッピ♫~
09/20(木) 大阪・梅田CLUB QUATTRO
09/22(土) 福岡・DRUM Be-1
09/24(月・祝) 香川・高松DIME
09/29(土) 茨城・水戸LIGHT HOUSE
10/11(木) 宮城・仙台MACANA
10/18(木) 北海道・札幌BESSIE HALL
10/24(水) 広島・SECOND CRUTCH
10/25(木) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
11/09(金) 石川・金沢vanvan V4
11/10(土) 新潟・CLUB RIVERST
11/14(水) 東京・マイナビBLITZ赤坂

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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