androp 歌を最大限に活かした、優しく温かな希望を感じるニューシングル

androp | 2018.08.09

 先日、大成功で幕を閉じた全国ホールツアーでは、立っても座っても楽しめるホールならではの特性も活かされており、また演奏、歌、曲ごとに施された演出でも、身近さから孤高さまで様々な心の距離感が楽しめた。まさに各曲に込められた想いや気持ちが真摯に伝えられたライブでもあった。
そして、それらを上手く繋ぐ形となった今回の新曲「Hikari」(フジテレビ系ドラマ『グッド・ドクター』主題歌)。同曲はボーカル&ソングライター内澤が思う、現在のandropの本旨や姿勢が生死観も交え描かれたもの。歌を最大限に活かしたピアノとストリングスが中心のアレンジも特徴的だ。とは言え、ここに至るには長い時間や様々な経緯をへてのことと聞く。その辺りをメンバー各位から紐解いた。

EMTG:まずは先日、5年ぶりの全国ホールツアーを完遂させた際の感想からお聞かせ下さい。
佐藤拓也(Gt&key) :今後のandropにとってとても大事で、且つ必要なツアーになりました。元々アルバム(『cocoon』)の制作時から、その後ホールツアーを行うことを決めていて。いかんせんホールツアーは5年もやっていませんでしたからね。メンバー内でもやりたい気持ちも高くて。作品にしても、いわゆるホールで鳴らす楽曲作りに挑んだ面もありました。
EMTG:私も拝見しましたが、正直もっと演出や装飾、自分たち以外の楽器の導入などのステージを予想してました。しかし、実際はかなり楽曲自体の伝達に重きが置かれた内容でしたね。
佐藤:当日のステージは、僕たちとサポートの鍵盤の方のみでしたからね。楽曲が完全にメインで。だけどその分、楽曲のバリエーションが多様だったので、色々なタイプの楽曲を織り交ぜて行えたかなって。あと、編成を変えたり。その辺りのバリエーションの出し方はすごく勉強になりました。
前田恭介(Ba):自分たち的にも音楽に立ち戻れた感があって、いい経験になりました。世の中的にも演出が過剰だし、ある意味飽和してますからね。全世界的に“演出に凝るのはダサい”っていう風潮もあったり。僕らミュージシャンなんで、やはり楽曲や歌の本質で戦っていくのが当然のことで。それが出来て良かったなと。
EMTG:前田さんはエレキベース以外もユーフォニウムなどの楽器も演奏されてましたが。
前田:もうしばらくやりたくないです(笑)。やっぱり、もう少しちゃんと練習して挑まなきゃと痛感しました。次はもっと鍛錬してから人前に出たいです。
EMTG:伊藤さんは振り返っていかがでした?
伊藤彬彦(Dr):今となってはかなり以前のような気がして。ツアーが終ってすぐ、今回の制作モードに切り替わったりしてましたからね。振り返ると色々なものがあのツアーに帰着したり、集結していた感はあります。年末のビルボードライブを経たから、(ライブの)間のアコースティックゾーンも展開出来たし。アルバム『cocoon』の世界観の体現もしかり。なんか長い時間をかけてあのツアーに辿り着き、そこで帰着できた感は、今になってみるとすごくあります。
EMTG:ホールならではの立ったり座ったりで楽しむメリハリもキチンと成されていたのも印象深いです。
内澤崇仁(Vo&Gt):あの辺りはホールならではですよね。自分たちのパーソナルなスペースがあり、そこに僕たちの音楽を届ける。あれはライブハウスだとなかなか難しいですからね。
EMTG:今回のツアーではアンコールも一切ありませんでしたね?
内澤:今回は全公演行いませんでした。やはり一番最後に演奏した「Memento mori」できっちりとやりきりたかったので。アルバム同様、最終的に全てをこの曲に注ぎたかったんです。それこそアンコールの隙なんて入らないぐらい圧倒的なものを見せたくて。
EMTG:あの荘厳さはなかなか越えられません。で、最終日はその「Memento mori」の際に作品同様Aimerさんも現われました。
内澤:最終日のみ実現しました。そこまでは1人だけで歌ってましたが、ツアーファイナルで一緒に歌えて、ようやく完成したと実感が湧きました。
EMTG:加えて各曲、ステージと客席との心の距離感が様々だったのも興味深かったです。間近に感じる曲もあれば、孤高でステージと客席の関係性を新ためて気づかされる曲があったり。
内澤:僕らもステージではまさに同じ感覚でした。曲によってすごく距離感の近いものや、引いた状態が美しく感じるもの。あえて引いて観てもらいたかった曲など、曲ごとに違った意識で臨みました。それも考えた上でのセットリストでもあったし。
EMTG:次のホールツアーは5年も空けず、もう少し早目のタームで観たいものです(笑)。
佐藤:僕らもそのつもりです。ライブハウスでもホールでもツアーが出来る。そんなバンドで居たいんです。
内澤:どちらか片方だけしか出来ないバンドにはなりたくない。キチンと両方の特性を活かしたライブが出来るバンドで居たいですね。
EMTG:そんな中、今回の新曲の「Hakari」は、どちらのシチュエーションの方が合いそうですかね?
内澤:この楽曲自体、どんな手法でも届けられる楽曲だと自負していて。例えば弾き語りでビルボード的な会場でもいいし、バンドサウンドならライブハウスでもいい。壮大な形にしてホールでも鳴らせるでしょう。それはこの曲の樹がしっかりしているとの自信からくるものでもあって。
EMTG:おっしゃる通り今作は「Hikari」を2つの異なる伝え方で収めていますが、同じ曲ながら違って聴こえますもんね。
内澤:片方はバンドだし、片方はピアノの弾き語りスタイルですからね。
EMTG:今回はフジテレビ系ドラマ『グッド・ドクター』の主題歌なんですね。
内澤:この楽曲に関しては制作前に先方からリクエストがあったんです。「ミディアムテンポで、バラードでも聴かせられるし、哀しい場面でも流せるような……例えテンポを落としても聴かせられる。それらを兼ね備えた楽曲が欲しい」って。
EMTG:それ、かなり難しい注文では?
内澤:でしたね。バンドバージョンの方の譜割で作ってしまうとスローにした際に演歌みたいになったり……。
EMTG:意外だったのはその伝え方でした。androp=バンド的なイメージの中、あえて歌を中心にピアノやストリングスなど、自身以外の楽器を主に、ウォームで柔らかく優しく伝える手法だったもので。とは言え、それらの手法は先のホールツアーでも一部表現されてましたよね。そう考えると、あのツアーともどこか繋がっていたなって。
佐藤:それはあると思います。あと、アレンジ面に関しては、内澤君が楽曲に込めた想いを壊さないようにと強く意識して弾きましたね。そこに込められた想いや願いがブレたり濁ったりしないように、ストレートに聴き手に伝わるようなプレイだけを意識しました。
伊藤:まさに『cocoon』ライブ中盤での演奏。あの表現スタイルや伝達手段を体感できたことは、今回のレコーディングでは大きくて。あの日、サポートで参加して下さったキーボードの(佐藤)雄大さんが僕たちに持ち込んでくれたアレンジの方法論や新しい空気感が、未だにバンドの中で強く残っていた時期でもあったし。今までも方法論的には理解していたし、入れ込みたかったけど、実際どう落とし込んでいくかが、あのツアーを経てより明快になりましたからね。
EMTG:今回のこの着地点へはすんなりと?
内澤:いや~、途中何度も路頭に迷いました。制作サイドも自分たちも納得の行く落としどころになかなか辿り着かなくて。ドラマの第一話が始まった時には、まだTVサイズのみで、楽曲が完成してませんでしたから。
EMTG:えっ!?
内澤:本当はドラマ開始の1ヵ月前までは楽曲も完パケてなくちゃならなかったんですが、全然間に合わなくて。それこそドラマ開始の2日前に1コーラスのみ納得のいくものが出来たので、急いで入れ込んでもらいました。
EMTG:それって可能なんですか?
内澤:基本ダメでしょう。だけどすごく理解のあるスタッフの方々で。なので第1話の時点では僕はまだこの曲の歌詞を書いてました。それもあり、1話、2話はワンコーラスだけだし、ストリングスも打ち込みで。それをどんどん差し替えて、ドラマが進むごとに楽曲もパワーアップして、完璧に近づけていったと。実際ドラマが始まって、ワンコーラスの自分の歌を聴き、「ちょっと強く歌い過ぎちゃったかな?」と感じて、そこからまたもう少し柔らかく歌い直したりしましたから。
EMTG:そんなこと出来るんですね。いわゆる完パケ一発納品で、それで最後までやり通すと思ってました。
内澤:いや、本当はやっちゃダメなんでしょうけど。あまり前例がないと思います。
でも、そこにつき合ってくれるスタッフの方々が熱量のある方じゃないと絶対に対応してくれないでしょうから、心から感謝しています。そのおかげで納得のいくものが出来たので。是非1話2話を観て変化や違いも味わって下さい(笑)。
EMTG:決まってからはすんなりと?
内澤:今回は完璧なワンコーラスを先に作り上げたので、そこから更に広げていきました。結果、フルコーラスまで辿り着けたと。
EMTG:フルコーラスの方には、もの凄い感動的なDメロが入っているのも特徴です。
内澤:あの箇所だけ、クワイアを入れ込んでみました。実は僕、今回の歌詞を書くにあたって、医療や人の生死を扱うドラマだったこともあり、実際に医療の現場に行かせてもらったんです。小児医療センターへ。そこで実際に見聞きしたものが、今回の楽曲にはすごく反映されていて。ことDメロに関しては、その小児医療センターの霊安室が印象深くあるんです。
EMTG:霊安室ですか?
内澤:一番天国に近い所で弔ってあげたいという想いかららしく、その病院の一番光に近い場所、光のあたる場所、天国に近い場所に霊安室を設けたそうなんです。実際にそこはすごく綺麗な部屋で。ステンドグラス等もあり、すごく厳かで神聖で美しい場所だったんです。そこのイメージが強く残っていて。それもありDメロにはクワイアも入れたんです。
EMTG:この楽曲に宿っている神々しさの理由が分かりました。
内澤:と同時に、病院では新しい命も生まれるわけで。そのような自分なりの死生観を上手く曲に表してみました。その辺りはドラマを観ている人だけでなく、自分たちの音源を待ってる人たちにも届くような形でなんとかしたいというのはありました。なので、ドラマを聴いて気に入って下さった方はもちろん、幅広い、多くの方に聴いてもらいたいですね。

【取材・文:池田スカオ和宏】




◆androp「Hikari」Music Video (short ver.)

◆新曲「Hikari」先行配信中!!
iTunes:https://itunes.apple.com/jp/album/id1419396886?app=itunes&at=10I3LI
レコチョク:http://recochoku.jp/song/S1007217773/
Apple Music:https://itunes.apple.com/jp/album/id1419396886
LINE MUSIC:https://music.line.me/launch?target=album&item=mb00000000016c2752&cc=JP
Spotify:http://open.spotify.com/album/7suuHpDsTvt6OfQcpOjug5

■フジテレビ系 木曜劇場「グッド・ドクター」
ドラマ公式ホームページ:http://www.fujitv.co.jp/gooddoctor/
ドラマ公式Twitter:https://twitter.com/GoodDoctor2018

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リリース情報

Hikari

Hikari

2018年08月29日

ワーナーミュージックジャパン

○初回限定盤(CD+DVD)
UPCH-7434
2,300円(税別)

【CD】
01. Hikari   ※フジテレビ系 木曜劇場「グッド・ドクター」主題歌 先行配信中!
02. Hikari (piano TV ver.)
03. Catch Me (one-man live tour 2018 “cocoon” tour final)
04. Hanabi (one-man live tour 2018 “cocoon” tour final)

【DVD】
「Hikari」Music Video
「Hikari」Making Video


○通常盤(CDのみ)
UPCH-5947
1,200円(税別)

01. Hikari   ※フジテレビ系 木曜劇場「グッド・ドクター」主題歌 先行配信中!
02. Hikari (piano TV ver.)
03. Sorry (one-man live tour 2018 “cocoon” tour final)
04. Hanabi (one-man live tour 2018 “cocoon” tour final)

お知らせ

■コメント動画





■ライブ情報

one-man live tour 2018 "angstrom 0.9 pm"
09/04(火)【千葉】千葉LOOK
09/07(金)【宮城】Sendai Rensa
09/08(土)【福島】郡山CLUB#9
09/14(金)【埼玉】HEAVEN’S ROCK さいたま新都心VJ-3
09/21(金)【大阪】大阪BIGCAT
09/22(土)【大阪】大阪BIGCAT
10/05(金)【群馬】高崎 club FLEEZ
10/06(土)【新潟】NEXS NIIGATA
10/08(月・祝)【山梨】甲府CONVICTION
10/14(日)【東京】LIQUIDROOM
10/17(水)【愛知】NAGOYA CLUB QUATTRO
10/18(木)【愛知】NAGOYA CLUB QUATTRO
10/21(日)【神奈川】F.A.D YOKOHAMA
10/30(火)【福岡】福岡DRUM Be-1
10/31(水)【福岡】福岡DRUM Be-1
11/10(土)【栃木】HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
11/15(木)【東京】代官山UNIT
11/16(金)【東京】代官山UNIT

※チケット代:スタンディング4,500円(税込)
※別途ドリンク代必要、6歳以下の入場不可。
※詳細は公式ホームページ(http://www.androp.jp/)をご確認ください。

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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