ORANGE RANGE 約3年ぶりのオリジナルアルバム『ELEVEN PIECE』

ORANGE RANGE | 2018.08.29

 ORANGE RANGEが前作『TEN』以来、約3年ぶりになる11thアルバム『ELEVEN PIECE』を完成させた。今作の冒頭を飾る「Ryukyu Wind」はJリーグクラブ FC琉球公式ソング、「センチメンタル」は沖縄バヤリース"バヤガール編"CMソング、「Hopping」はWOW WOW NBAバスケットボール2018 イメージソングとタイアップを含む全11曲。今作はメンバーの地元沖縄・コザで録音された空気を反映した実に風通しのいい一枚に仕上がった。前作を継承したORANGE RANGE流のミクスチャー・サウンドはさらに伸び伸びと自由を謳歌し、聴く者を笑顔で包み込む極上のヴァイヴスを運んでくる。NAOTO(G)単独で今作の魅力について話を聞いた。

EMTG:今作もすごくいい作品が出来ましたね。何より音楽の楽しさが詰まっているし、全曲ライブで映えるだろうなという絵も浮かんできました。
NAOTO:うん、僕も楽しかったですね。今回はいろんな曲があるし、ORANGE RANGEらしい雑多感もありますからね。前作『TEN』を作って、バラエティ豊富な方が好きだし、作る過程も楽しかったんですよ。なので、今回はその路線でやりたいなと。今後もそういう意識でやっていくと思います。
EMTG:今後の指針にもなる作品になったと?
NAOTO:そうですね。何かに縛られず、一つの作品にいろいろ入っている方がらしいと思うから。
EMTG:その意味で前作は手応えがあったんですね?
NAOTO:落ち着くんですよ、バラエティ豊かな方が(笑)。やりやすいし、一つのことだけを考えなくていいから。性格的にもそっちの方が合ってるなと。
EMTG:コンセプトを絞った方が落ち着く気もしますけど、ORANGE RANGEは逆なんですね(笑)。
NAOTO:一つのことを突き詰める方がウチらは難しいんじゃないかな。途中でめげちゃうというか。
EMTG:はははは、そうですか。
NAOTO:ロックっぽい曲をやって気持ちが乗らないときは、打ち込みっぽい曲をやってうまく行くことがあるんですよ。で、どっちもうまく行かなかったら、その真ん中の曲をやったりして。だから、ストレスを感じずにやれるんですよね。
EMTG:今、NAOTOさんが思う「ORANGE RANGEらしさ」とは?
NAOTO:ちょっと緩いというか、それは県民性もあるのかもしれないんですが、今作を改めて聴いても、やってやるぞ!というより日常が歌詞や音に表れているなと思ったんですよ。実際の録音もみんな家が近いから、暇ならいつでも来ていいよ!ってノリなんですよ。だから、音楽が生活の一部になっているし、無理して変なテンションにならないですからね(笑)。なので、歌詞や歌もパーソナルな部分が出やすいのかもしれない。
EMTG:今もメンバー皆さん、地元コザに住んでいるんですよね?
NAOTO:はい。みんな家も近いし、HIROKIなんて歩いて5分の距離だから(笑)。前作よりもマイペース感は出てると思います。
EMTG:では、今作を作る上で特に意識したことはありました?
NAOTO:ほかの曲との調和と言うより、1曲単位で突っ走ろうと。全体のバランスも考えずに、とっ散らかってナンボだなって。結果うまくまとまればラッキーだし、まとまらなくてもいいかなと。
EMTG:にもかかわらず、作品通してORANGE RANGEらしさが濃厚に出てますよね。
NAOTO:うん、やってきた歴史もあるし、3人のヴォーカルのキャラもわかりやすくなってますからね。
EMTG:地元レベゼン的な「Theme of KOZA」はトラックにラップを乗せた振り切った曲調で、これもかっこ良かったです。
NAOTO:最近はなかなか行けてなかったんですけど、友達と朝までコザで遊んだら、すごく楽しかったんですよ。どこにもない雰囲気だし、俺たちがまだ高校生の頃と変わらず・・・そこに育ったことも大きいけど、やっぱり落ち着くし楽しいんですよね。これは誇れるなと思って。20年前と比べたら活気はないけど、ディープなところは残ってますからね。そういう曲を作りたいなと。
EMTG:個人的に「Hopping」?「楽園Paradise」の流れが好きで、特に後者はカラッとした明るい空気が最高で、今のORANGE RANGEを象徴している曲なのかなと。
NAOTO:「Hopping」は初期に近いというか、自分たちが昔やっていたものを聴いて、そこから新鮮な感覚を貰って作りました。「ファンクテューン」という曲が02年のミニアルバム(『オレンジボール』)に入っているんですけど、ウチらはまだ高校生の頃で・・・聴き直したら、楽しかったのでやってみたいなと。Aメロもワンコードで押し切ったり、練ったものよりミニマルテクノもそうだけど、同じことを繰り返すものがいいなって。でも人間がやるからズレも生じるし、それもいいなと。シンプルなリズムの心地良さ、かっこ良さを再確認できました。
EMTG:「"楽しむ" それがやっぱ一番 世界の中心 自分らしく 俺とお前のセッション 相乗効果生み出すテンション ここにいるみんなが共鳴 最高だっていう証明」(「Hopping」)の歌詞にある通り、お客さんと音楽を分かち合って、楽しく騒ごう!というモードなのかなと。
NAOTO:ヴォーカル3人がライブでよく言ってるんですけど、曲はライブでみんなと歌って、そこで完成なんだよと。お客さんと一緒に曲を完成できたらいいなと思ってます。
EMTG:「大きな夢の木」もライブを意識した作りですもんね。あと、最後の曲「Girl/Boy Song feat.ソイソース」はシンプルな曲調ですけど、この曲からも沖縄らしさを感じました。「助け合いの心」と歌詞を連呼しているパートは、"ゆいまーる精神"を表現しているのかなと。
NAOTO:そうですね。僕らのアルバムは最後に曖昧にすることが多くて。不思議な感じで終わるというか・・・ハッピーでもなければ、爽快でもない。これも何を表現したいんだろって、不安にさせたいんですよ。なぜこの曲で終わるんだろう?と思わせたくて。最後の最後にまとめたくないんですよね(笑)。
EMTG:その気持ちはどこから来ているんですかね?
NAOTO:次作はどうなるのかなって、掴めない感じというか、ワクワクさせたいんですよ。自分たちも次は何をやるのか決め込むないですから。
EMTG:なるほど。それと、「きっと変わらないものが本当の幸せ」(「Happy Life」)、「変わらない顔ぶれなんだけど かけがえのない仲間と思ってるんだ」(「大きな夢の木」)の歌詞には共通点があって、変わりゆく世の中で、変わらないものこそ大切なものなんじゃないか、というメッセージを感じました。
NAOTO:「Happy Life」は風邪をひいたときに健康が一番だなと思うじゃないですか。特別なことをやるより、普通に飯を食ってるときにそれが一番だなと思う瞬間があるので、それだけの話なんです。幸せを求めるというより、風邪をひかないのが一番って話なんですよ(笑)。
EMTG:そういう表現も大人になったなと感じたし、今作のORANGE RANGEの作風やアプローチにも通じるのかなと。遠いところに手を伸ばすのではなく、自分たちの身近にあるものを表現してるじゃないですか。
NAOTO:ああ、確かにそうですね。背伸びもしてないし、それは作品全体にも言えますからね。
EMTG:しかも上から言うわけでもなく、普通のテンションで表現するという。
NAOTO:今は自分たちの範疇でやってますからね。ペヤングおいしいと思いますからね、結局。
EMTG:何ですか、それは(笑)。
NAOTO:いろんなものを食べても、いつも食べてるペヤングがおいしく感じんですよ。落ち着くんですよね。小さな幸せや普通を感じられることがいいなあ、と思う段階に入ってるのかもしれない。
EMTG:そして、今作のレコ発ツアー初日は台湾公演だったり、今回の音源自体も日台同時リリースですよね?
NAOTO:はい。台湾は作品を出すたびに毎回行ってるんですけど、着々と関係性ができているので、満を持してリリース・タイミングでライブをやるんですよ。海外のお客さんは楽しみ方が自由なんですよね。もちろん悪い演奏をすれば、ん?という反応が来るし、いい演奏すればワーッ!となるので、それも楽しくて。台湾のライブで得ることも多いですからね。台湾、日本と楽しくツアーを回りたいですね。

【取材・文:荒金良介】

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リリース情報

ELEVEN PIECE

ELEVEN PIECE

2018年08月29日

SUPER((ECHO))LABEL

01. Ryukyu Wind -ELEVEN PIECE ver.-
02. センチメンタル
03. Destroy Rock and Roll
04. Hopping
05. 楽園Paradise
06. Happy Life
07. 大きな夢の木
08. ワジワジ feat.ペチュニアロックス
09. Theme of KOZA
10. KONNICHIWA東京
11. Girl/Boy Song feat.ソイソース

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NINE INCH NAILSが良かったです、ステージングもかっこ良かったですからね。
基本、照明も1曲に2色しか使ってなくて、シンプルだけど派手だったし、曲に合ってましたからね。
トレント・レズナーの人間力、エネルギーが凄かったです。ただ、音が小さかったんですよね。
でもマイブラ(MY BLOODY VALENTINE)は音がでかかったんですよ。出せるんじゃん!って思いました(笑)。



ライブ情報

ORANGE RANGE LIVE TOUR 018-019 〜ELEVEN PIECE〜
<2018年>
09/28(金)[台湾]Lagacy Taipei
10/25(木)[埼玉]サンシティ越谷市民ホール
10/27(土)[愛知]豊田市民文化会館 
10/28(日)[三重]鈴鹿市民会館 
11/09(金)[秋田]横手市民会館
11/10(土)[山形]山形市民会館 
11/17(土)[長崎]島原文化会館
11/21(水)[宮城]多賀城市民会館
11/23(金・祝)[北海道]中標津町総合文化会館 しるべっとホール 
11/25(日)[北海道]札幌市教育文化会館 大ホール
12/01(土)[茨城]常陸太田市パルティホール
12/02(日)[埼玉]狭山市市民会館 
12/09(日)[神奈川]相模女子大学グリーンホール
12/14(金)[高知]高知市文化プラザ かるぽーと
12/15(土)[香川]ハイスタッフホール(観音寺市民会館)
12/22(土)[鹿児島]鹿屋市文化会館 
12/23(日)[熊本]市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
<2019年>
01/05(土)[滋賀]栗東芸術文化会館SAKIRA
01/06(日)[大阪]オリックス劇場
01/11(金)[広島]JMSアステールプラザ 大ホール 
01/12(土)[岡山]倉敷市芸文館
01/14(月・祝)[島根]安来市総合文化ホール アルテピア 大ホール
01/19(土)[福岡]福岡市民会館
01/20(日)[佐賀]鳥栖市民文化会館
01/26(土)[静岡]焼津文化会館
01/27(日)[愛知]東海市芸術劇場
02/02(土)[大分]宇佐文化会館・ウサノピア
02/03(日)[宮崎]延岡総合文化センター
02/08(金)[東京]NHKホール 

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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