The Floor 最新シングル「革命を鳴らせ」でバンドはまた新たな表現力を獲得

The Floor | 2018.10.02

 The Floorのニューシングル「革命を鳴らせ」のタイトル曲を一聴して驚いた。これまでの彼らとはまた違った新しさが、そこにはあったからだ。とても力強いメロディとエモい曲ながら、あえてそれをエモさ全開に伝えない練られた伝達方法。勢いを擁しつつ、アーシーなダイナミズムを共存させている、その楽曲構成。また歌に込めたメッセージにも、これまで以上の求心性を覚え、全てにおいて「良い曲感」に満ちている。その辺り、私がここ最近の彼らのライブから感じていた、「一緒に共有しよう!」から「さぁ、僕らについて来て!!」や「行こうよ!!」等の<促し>の方向性への移行とリンクも窺えた。何が要因で彼らはこの楽曲に至ったのか?色々とドラマがありそうだ。そう、The Floorのこの「革命を鳴らせ」についていけば、与えてくれるバイタリティが、これまで見たことのない景色を眼前に広げてくれるはずだ!!

EMTG:ここ最近のThe Floorのライブからは、従来の「一緒にいい景色を見に行こう!!」等の楽しさの共創から、もう少し、「ついて来て」との先に立っての誘い(いざない)への意識の移行を感じます。
永田:はい、その辺り顕著なのが(ササキ)ハヤトの心情面なんじゃないかなって。そのハヤトのメンタル的なものが、おっしゃっていただいた、「共有」から「引っ張っていく」「連れていく」方向性に移ってきている面は確かにあります。ハヤトの中では、常に「自分を引っ張り上げたい」とか、「自分を持ちあげたい」等が潜在意識としてあるようで。その辺りがライブや今回のシングルにも表れ出しているんでしょう。
ササキ:そうですね。その辺り、元々は持ってはいたんですが、より強くはなってきてます。より自覚的になってきたというか。
EMTG:でも、そうでありつつも、それが強引や強制的ではなく、「自由にやっていいんだよ」的な提示で。その同居も面白いです。なんか「自分のペースでいいから、ついて来て!」とでも言うか…。
ササキ:基本、背中をそっと押してあげたいタイプの人間ですからね、僕が。腕をグイっと引っ張って無理やりや、背中を強く押して連れて行ったりするのではなく、どちらかというと…。
ミヤシタ:Shall weな感じ?(「(私が)~しましょうか」という「提案」や「申し出」の類)
ササキ:そうそう、そのShall weな感じ。「来いよ!」というより、「おいでよ!」といったニュアンスのもので。押しつけがましくもなく、聴いた時にスッと入って、しかも前向きになれる、そんな音楽を演りたいとの気持ちが今はどんどん強くなってきてます。
EMTG:と言うことは、今回の「革命を鳴らせ」のタイトル曲では、その辺り、かなり理想的なことが出来たのでは?
ササキ:自分でもそれはかなり感じます。
永田:それもあるだろうけど、逆に、むしろ今回の曲から、その意識に気づいた感があるんじゃない?この曲を通して、改めて自分の潜在的にあった想いに気づけたというか。
EMTG:それにしても、この「革命を鳴らせ」は、むっちゃいい曲です。驚きました。曲の良さもですが、色々な面で明らかに、これまでの楽曲とは違う。みなさん的にも取り組んだ意識も違ってたんじゃないですか?
ササキ:もう根(こん)の詰め方からして全然違いました。そのぶん自信は凄くあります。今までの自分たちとはまた違ったタイプの曲だし。僕ら毎度、悩んで悩んで曲が出来るタイプなんですが、そんな中でも今回は特に、悩んだ末に辿り着いた感があって。永田が作ってくれた、このメロディが先にあって出来上がっていったんですが。もう曲が届いた瞬間からメンバーみんな、「この曲いいな…」となって。そのメロディが今までの僕らがありつつ、非常に進化した印象を受けたんです。そこからですね、“これを今のThe Floorらしく鳴らすにはどうしたらいいのだろうか…?”と色々と試行錯誤し出したのは。
永田:これまで多く作曲してきましたが、この曲に関しては初めてめちゃめちゃ他者から映る「The Floorらしさ」を意識したんです。他者の思うFloorらしさと、自分たちの思うFloorらしさ、そこには絶対にギャップがあるわけで。その2つの円の重なる部分を確信的に取りにいこうと、狙い作っていったのがこの曲なんです。
EMTG:分かります。こういっちゃなんですが、私もこの曲を聴きながら、“色々と研究した末の<発見>みたいな楽曲だな…”と感じながら聴いてました。
永田:正直、作った自分で聴き返しても面倒臭い曲だとは思います(笑)。「なんだ?この長いイントロは?」とか(笑)。ギターが2本左右でテケテケ鳴ってるし、反面サビは妙に雄大だし、間にはシンセがゴリゴリ出てくるし…って。だけど、それがさっきの円の中心だと今は確信を持って言えるんです。他者を意識することで、自分の中に元々秘めていたものが、これを機に引き出された感が凄くあって。今までは主観ばかりだったものが、キチンと客観性もそこに備わり始めましたからね。
ミヤシタ:この曲の歌詞ってけっこうメッセージ性が強いじゃないですか。今までだとその場合、歌詞を活かすアレンジになっていたんです。それを今回は自分たちらしいアレンジで両立できたかなって。そこは今回の大きな収穫でしたね。リズム隊に関しては、ちょこちょこ色々なところでさりげなく遊んでます(笑)。
コウタロウ:曲に最適なドラミングを色々と施した結果、かなり面倒くさい、めまぐるしい形になりました(笑)。でも、曲内で様々に変わっていったりするのもFloorらしさや、お客さんも楽しみにしてる部分だと自覚しているので、その辺りはいつも通り、その曲が最も映えるようなドラミングを意識しました。
EMTG:あと、この曲の凄さって、基本エモな曲なのに、あえてそれをエモさ全開にしていないところなんです。キチンとスタイリッシュさをブレンドすることで、秘めたエモさに留めている。
ミヤシタ:今まではエモい曲をエモいアレンジで、そのまま表してましたからね。今回はそんな中、投げる球種を考えて作られてはいます。
永田:正直、最初はそのエモさ全開のアレンジで始めたんです。もっと疾走感押しみたいな。真っすぐにがーっと突き進む形だったんです。
ササキ:いざ聴き返してみたら、「これ、どこかで聴いたことがありそうな曲だな…」となって。そこから、もっと「こんな曲、聴いたことがねぇぞ」って方向に持って行こうと。今回の一番の進化はその辺りでしょう。もうずっと“どうしたら自分たちも納得して且つ面白いものが出来るのか?”、そればかり考えてましたから。その結果、ただのエモい曲で終わらなかったんです。
EMTG:エモいけど、凄く丁寧な音作りや歌い方なのも耳を惹きました。
永田:その辺りは僕たちのセンスの良さが露見しちゃいましたね(笑)。実はこの曲は、秦 基博さんが歌っているのをイメージして作ったんです。
EMTG:意外です。
永田:もとから、「これまでの自分たちにないタイプの楽曲を作ってやろう!!」との気概で制作に臨みましたから。今までの僕らにはなかった雄大なメロディで、サビも下から入ってぶわっと景色が広がっていく。そんなイメージで作ったんです。谷を抜けて、そこに光が差し込んでくるような、何かを変えるような、それこそ革命を鳴らすような、そんなイメージをこのサビを作る際には想い描いてました。
EMTG:歌詞はササキさんとコウタロウとの共作なんですよね?ここからも先の「こっちにおいでよ!!」感が多分に伝わってきます。
ササキ:共作は初めての試みでした。そもそもは僕とコウちゃん(コウタロウ)とで並行して、この曲の歌詞を書いていたんです。僕の方はサビの頭の♪革命を鳴らせ♪のフレーズが既に先に作ってあって。周りからは「どちらものもいいよね」との感想だったんです。結果、♪革命を鳴らせ♪のフレーズを活かし、あとは一行一行、それこそ2人で作っていきました。それもあり、自分ひとりではこれまで書くことの出来なかった、より聴き手に寄り添える歌詞に至れたかなって。
コウタロウ:♪革命を鳴らせ♪のワードが最初ハヤトから出てきて、色々と話しているうちに、ハヤトが歌いたいことをキチンと共有することが出来たんです。そのハヤトが歌いたいことを僕が客観的に書いてみたというか。その分、俺が俺が的な歌詞にならず、他者の目線も交え、ハヤトが歌いたかったことを導けたんじゃないかな。主観と客観が上手く織り交った歌詞だなと我ながら思うし。そういった意味ではホント新しい方法論を見つけられました。
ササキ:僕の伝えたかったことを、コウちゃんがより分かりやすくストレートに表してくれた感じですね。
EMTG:合わせて歌い方もこれまでとは全く違った印象を受けました。エモく勢いがある曲なんだけど、歌は凄く丁寧で大切にうたわれているなって。
ササキ:その辺りは楽曲に導かれた感があります。より気持ちを込めたり、気持ちに乗せて歌うことを意識したし。歌っている時もブースで、誰にも見えないのをいいことに、コブシをグッと握り締めて歌ったりしてましたから(笑)。それこそ永田のイメージでは秦 基博さんがあったようで、実際、そのようなリクエストもされたので、今一度、彼の作品を聴き直して、“ああ、言わんとしていることはこうなんだろうな…””こういった歌い方のテクニックってあるんだな…”等、改めての発見もあって。それを自分流に体得して歌に反映してみました。
EMTG:歌にも今まで以上の進化が窺えます。
ササキ:ありがとうございます。おかげさまで荒っぽくならずに、且つ上手く強さが出た歌い方になったかなって。これらはホント新しい発見でした。あっ、そうそう。あとは今回、歌のマイクが変わりました。より精度の高いマイクに変わったので、その分、自分の繊細な力が伝わったのかなって。是非その辺りの細部も聴いて色々な発見をして欲しいですね。

【取材・文:池田スカオ和宏】

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リリース情報

革命を鳴らせ

革命を鳴らせ

2018年10月10日

ビクターエンタテインメント

1.革命を鳴らせ
2.マジック
3.FASHION

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■ライブ情報

ピノキオ4
10/05(金)京都 MOJO

Eggs presents FM802 MINAMI WHEEL 2018 ~20th Anniversary~
10/06(土)アメ村 サーキット

Sapporo Neutral 2018
10/13(土)Sound Lab mole / BESSIE HALL / COLONY / KRAPS HALL / SPIRITUAL LOUNGE / Klub Counter Action

The Floor Presents
「fantastic!! Tour」

11/11(日)名古屋 CLUB ROCK’N’ROLL
11/22(木)札幌 Sound lab mole
11/25(日)心斎橋 Music Club JANUS
12/20(木)新代田 LIVE HOUSE FEVER

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