ハルカトミユキ、初のベスト・アルバム『BEST 2012-2019』が遂にリリース!

ハルカトミユキ | 2019.05.28

 ハルカトミユキが初のベスト・アルバム『BEST 2012-2019』をリリースする。結成やデビューからの周年でリリースすることが多いベスト・アルバムとは、違った意味がある、という二人。彼女たちの思いが、新曲や新録音を含む32曲、初回盤には入手困難になっていた初期音源も入れるという大作を生み出した。制作の経緯から結成当時の思い出まで、作品のボリュームにふさわしいインタビューとなった。

EMTG:初のベスト・アルバムが完成ですね。このタイミングでリリースすることになったのは?
ハルカ:普通デビュー10年目とかでリリースするんでしょうけど、私たちはデビュー7年目なんですけど、平成元年生まれで今年ちょうど30歳なんです。平成が終わり令和が始まり、という節目でもあるかなと思って。あと昨年11月にシングルで出した「17才」が初めてのTVアニメのタイアップ曲で、明らかに今まで私たちを知らなかった人が聴いてくれているという実感があったので、このタイミングで改めて昔の曲とかも聞いてもらえる、名刺がわりになる作品があるといいのかなと思ったのが大きいですね。
EMTG:なるほど。通常盤でCD2枚組、初回盤は3枚組のボリュームになったのはそんな思いが詰め込まれたからでしょうか。
ハルカ:(笑)最初はこんなに多くするつもりはなく、12曲とかで考えていたんですけど、いろいろ考えている中で、今のファンの人にとってもただベストを出すというのでは面白くないなと思って。じゃあすごいボリュームで2枚にして、もう1枚つけよう、みたいな感じに(笑)
EMTG:曲を選んでいるうちに、2枚それぞれのテーマ<Honesty><Madness>が決まったんでしょうか。
ハルカ:そうですね。昔から光と闇とか希望と絶望とか、対比するようなものをやりたいと思っていて。今回の32曲を選ぶ時に、私たちが作ってきた音楽が、ダークな部分と、特に最近は開けたポップなところがあるのでどっちもいい形で作品にしたいなと思って。ディスクの名前を考えた時に、ハルカの“H”とミユキの“M”をとって、<Honesty><Madness>に。
ミユキ:私たち、普通のシングルを出したことがほとんどないし、ベスト盤を出すのも前は抵抗があって。それだったら普通に新作を出したい。でも、今回はTVアニメのタイアップがあったことで、改めて自己紹介というのもあるし、ファンの人も楽しめるコンセプト的なベスト・アルバムじゃないと出せないと思ったので。うまくテーマにハマってよかったし、改めて曲を並べたら、初回盤の<Early Years>でデビュー前の曲も入れたら、いい意味で変わっていないものがあると思って。色々な楽しみ方ができるものになったと思います。
ハルカ:<Early Years>は本当に、正直世間に出していいのかギリギリの恥ずかしいぐらいのクオリティなんですけど(笑)。1枚目なんて無料で配布したCDだし。でも今では出せない何かが詰まってる気がして、それはそれでファンの人に聴いてもらいたいと思ったし、自分たちも改めて自分たちの歴史だなと思いました。
EMTG:選曲のポイントはあったんでしょうか。
ハルカ:入れたい曲はいっぱいあったんですけど、一応各アルバムから満遍なく取りつつ。ライブの定番曲とみんなが好きな曲はもちろんですけど、実はこういうのもあるよ、みたいな曲も入れたくて。気づいてもらってないかもしれないけど、すごいいい曲だよって、自分の中で自信を持って聴いてもらいたい曲もあったので。だからライブで全然やってない曲とか、意外に思われる曲もあると思うけど、それも出す意味の一つかなと思って。
ミユキ:インディーズの初期のEP2枚からは何を入れるか結構悩んだけど、このベスト盤から色々な作品に手を伸ばしてもらえたらいいと思っていて。今回、選んだ曲で改めて曲順を考えようとなった時に、前とはガラッと変えたものにしたくて、同じ作品からの曲が続かないようにしたり。だから通して聴いてくれたらいいなと思います。
ハルカ:全曲リマスタリングしたので、スタジオで二人で聴いてて、いい並び順だねって言ってたね。リマスタリングは作品によって声とか歌い方とか楽器の厚みとか全然違うものを、統一感があるものにする作業なんですけど、面白かったですね。いい意味でデコボコしてるんだけど、この7、8年が一つにギュッとなってる感じがすごいしましたね。
EMTG:その7、8年を振り返って思うことは?
ハルカ:ファースト・アルバムって、どのアーティストもその時の珠玉の曲を入れるし、私たちもできる限りのものを詰め込んで、すごい自信を持って出して、反応も良くて、”よしきた!”と思ってた時期と、それを超えたくて超えられない感じで悩んだ時期も長くて。毎年新しい作品を苦しみながら作り続けて、やり続けて来て、その一つの答えじゃないですけど「17才」が出て、私はここでもう一度デビューするぐらいのつもりになりたいと思ったんですよね。ここまでの6、7年は全部必要で重要なものではあったけど、ファーストで感じていた、あの衝動とか感覚を、改めてここで感じてもらえるんじゃないかな。そういう予感もあって、昔のものから最新のものまで、このタイミングで出したいというのがありますね。
EMTG:今回、新録が3曲収録されていますね。中でも「二十歳の僕らは澄みきっていた」が気になります。
ハルカ:この曲は書き下ろしです。他2曲はライブでやったりしてたけど、ベスト盤を出すにあたって1曲は神曲が欲しいということで。最初はすごくひらけたものを書こうと思っていたんですけどうまくはまらなくて、ちょっと捻ったものを入れたら曲としては不思議な雰囲気な曲に。「17才」からちょっと成長したものを描きたくて。17才は無責任な青春の悩みだけど、二十歳になって、そうも言ってられないという気持ちが出た頃。曲を書き始めた大学時代の頃の、デビュー前の精神状態を書きたいなと思って。
EMTG:二人の出会いの頃を思わせるリアルな歌詞ですね。森田童子の曲名が出て来たり。
ハルカ:そうですね。中央線に乗ってたなとか池袋のライブハウスに出てた頃のこととか。
ミユキ:森田童子を聴いてたのはハルカ。
ハルカ:ミユキはその頃ニルヴァーナ(笑)。ミユキは結構授業真面目に出てたけど、私は全然行ってなくて。屋上でぼーっとしながら歌を作ったり、そういう時間だったなと思う。
ミユキ:私は教職持ってて。教育実習で母校に行ったんだけど、ちょうど最初のCDができた頃で、コミュニケーションが苦手だったから、生徒にそのCDを渡してコミュニケーションを図ってた(笑)。自分が音楽をやってるのが珍しいから生徒はすごい興味を持ってくれて、聴きましたとか頑張ってくださいとか言ってくれたんだけど、校長先生には、ちゃんと生徒とコミュニケーション取りなさい、モノで釣るな、みたいなこと言われて、すごい怒られた(笑)
ハルカ:私は学校も適当に行ってて何も考えてなかったから、一応就活もしようと思って、言葉が好きだったから出版社とか受けたんだけど、みんなの決まった動きとか決まった受け答えする空気に耐えられなくて(笑)
ミユキ:私は髪を黒くしたくないってだけでアパレル系に行こうとして、面接にCD持って(笑)。アピールがそれしかできないから、音楽が好きですというのをアピールしたら、面接の人にそんなに好きなら音楽やったらって言われて、そうですよねって(笑)。
EMTG:二人もいろいろ経験してますね(笑)
ミユキ:今回「二十歳の僕らは澄みきっていた」は、初めて二人の共作なんです。開けた明るい曲にしたいって思って書いてたんですけど、A、Bのメロはできたんですけどそこから思いつかなくて。2月にロンドンに行くことになってたんで、それまでに何としても作りたかったんだけどなかなかできなくて。行く前日ぐらいに”助けてください”って(笑)、ハルカに連絡したらメチャメチャ暗い曲を送って来たんですよ。でもそれを自分の明るい曲のサビにしたら、すごいハマって。それで完成したんですけど、ここに来て改めて合作ができたのは大きいのかな。
ハルカ:ここから新しいページを始めたいですね。6月のツアーはバンド編成で回りますけど、二人だけでもさらに面白いことをやりたいと思ってます。

【取材・文:今井 智子】

tag一覧 J-POP アルバム インタビュー 女性ボーカル ハルカトミユキ

リリース情報

BEST 2012-2019

BEST 2012-2019

2019年05月29日

SMAR

Disc-1: Honesty
1.17才
2.世界
3.光れ
4.どうせ価値無き命なら (新録)
5.ヨーグルト・ホリック
6.シアノタイプ
7.春の雨
8.Vanilla
9.夜明けの月
10.ドライアイス
11.肯定する
12.宝物
13.感情七号線
14.種を蒔く人
15.手紙
16.LIFE 2 (新録)

Disc-2: Madness
1.二十歳の僕らは澄みきっていた (新録)
2.ニュートンの林檎
3.振り出しに戻る
4.Hate you
5.インスタントラブ
6.マネキン
7.その日が来たら
8.Pain
9.奇跡を祈ることはもうしない
10.絶望ごっこ
11.わらべうた
12.バッドエンドの続きを
13.DRAG & HUG
14.近眼のゾンビ
15.青い夜更け
16.終わりの始まり

お知らせ

■マイ検索ワード

ハルカ(Vo/Gt)
喉を起こす方法
例えば朝起きたばかりとか寝不足だったりすると、いつまで経っても喉が起きない時があって。今日もお昼の12時からライブだったので、ちょっと喉が起きてない感じがして。いつもならライブは夜だから喉は起きてるんですけど。それで調べてたら、ずーっと小さい声を出してると起きるっていうのが出て来たんですけど、これ前にも調べたことあるなあ、私知ってるこれと思って(笑)。いきなり強い発声すると喉を壊しちゃうから、その前に準備運動みたいな感じですね。

ミユキ(Key/Cho)
ブロンドヘアー
染めようとしてるんで、カラーのニュアンスが知りたくて。外国人のブロンドにどれが近いんだろうと思って(笑)。クイーンの映画『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリーのの恋人役の女性、ルーシー・ボーイントンぐらいか、もう1回カート・コバーンに戻すか(笑)。でもあの人ムラがあるから。いつも行ってるサロンの人に、相談するのにサンプルが欲しいと思って、ツアーに向けてと思ってるんですけど、でもやめるかもしれない(笑)



■ライブ情報

ハルカトミユキ BAND TOUR 2019
6/7(金) 大阪・梅田Shangri-La
6/8(土) 愛知・名古屋APOLLO BASE0
6/15(土) 東京・渋谷CLUB QUATTRO

---------

LIVEHOLIC 4th Anniversary series vol.25 7/3(水) 東京・下北沢LIVEHOLIC
w)Drop’s / シナリオアート

TOUGHNESS
7/10(水) 東京・代官山SPACE ODD
w)NakamuraEmi

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

トップに戻る