メロディックシーンの若手注目株・KUZIRAに初インタビュー!

KUZIRA | 2019.08.07

 岐阜発のメロディックパンク3人組、KUZIRAのForth A面E.P『Pay The Piper』がとにかく素晴らしい。前作『Deep Down』がいきなり4,000枚という好セールスを叩き出し、メキメキと頭角を現している彼ら。2ビートを用いた怒濤のメロディック曲から脳裏に情景が浮かび上がるセンチメンタルなナンバーまで、4色の異なるタイプの楽曲を揃えた今作は聴き応え十分だ。青空に突き抜けるようなハイトーンボーカルに、汗や涙が溢れ出たエモさ100倍の歌詞を乗せ、そのギャップ感も大きな音楽的魅力になっている。末武竜之介(Vo/Gt)、熊野和也(Ba/Vo)、ふち(Dr)のメンバー3人に初取材を試みたが、その一筋縄ではいかない人間性を含めて、KUZIRAは要注目の気鋭バンドだ。

EMTG:海のない岐阜県で、なぜKUZIRAというバンド名を付けたんですか?
末武:僕は海に憧れがあったから、それっぽい名前を付けたくて。あと、スタジオで練習するのは夜が多くて、9時から始めてたので、それでKUZIRAでよくない?って。
熊野:……あの……全部ウソです。
EMTG:えっ!?
ふち:(末武を見て)それでいくの?(笑)。
EMTG:全部作り話ですか?
末武:インタビューはストーリーがあったほうがいいかなと(笑)。
ふち:ほんとは僕がクジラ好きで、めっちゃバンド名も悩んで、みんなで案を出しまくったんですけど。おまえが好きなクジラでいいよって。
末武:ただ、海に憧れているのはほんとです。「海のように大きくなれたら」いいなと。
EMTG:それ、10-FEETの「goes on」の歌詞じゃないですか!
熊野:はははは。(末武は)今日はいつもよりスイッチが入ってますね(笑)。
EMTG:では、音楽の話に移りますが、KUZIRAは英語詞の3ピース・バンドということで、メロディックパンクの王道スタイルですけど、やはりその辺のバンドに影響を受けたんですか?
熊野:僕は先輩が3ピースのコピバンやってて。Hi-STANDARDだったり、BBQ CHICKENSだったり。歌も演奏もヘタだったけど、めちゃくちゃかっこよくて、これだ!って。
ふち:僕はお姉ちゃんの影響でORANGE RANGEを聴いて……僕は特に3ピースに対するこだわりはないですね。
末武:Hi-STANDARD、SHANK、海外だとGREEN DAY、BLINK-182が好きで。3ピースが一番かっこいいと思ってます。
EMTG:ちなみにGREEN DAYだと、どの作品がいちばん好きですか?
末武:『NIMROD』(5thアルバム)が特に好きです。奇数の曲がGREEN DAYぽいけど、偶数の曲があるからこそ、このアルバムは映えてるんだなってある時に気付いて。
EMTG:なるほど。そして、去年8月にデビュー・ミニアルバム『Deep Down』を発表して、好セールスを記録したようですが、周囲の反応はどうですか?
末武:CDが売れない時代にもかかわらず、社長に「売れてるよ!」って言われたので自信はつきましたね。
熊野:楽曲に自信はあるし、(末武が)持ってくるメロディもいいですからね。
末武:さっき海に憧れがあると言いましたけど、海沿いを走ったり、青空の下でドライブして、窓を開けてサングラスかけてるような情景が好きだから。それに合うような曲を作りたいんですよ。最近、お客さんからそういう感想をもらうことも増えたので、そこは狙いどおりです。岐阜県は車がないと生きていけないし、小さい頃からドライブと密接に関わってきたので。
熊野:都会に住んでたら、電車の中でイヤホンで音楽を聴くことが多いだろうけど、僕らは車の中で爆音で音楽に触れるからね。
末武:僕は自分の車のことを"ライブハウス"と呼んでて……。
EMTG:それはほんとですか?(笑)。
末武:ほんとです!(笑)。
EMTG:KUZIRAの音楽は、ドライブに合う曲を作りたい?
末武:そうですね。
熊野:いいところ拾ってくれましたね。どのバンドもライブで鳴らすことを意識してると思うけど、竜(末武)は楽曲、音源を聴かせたいという気持ちが強くて。それこそ今作はドライブに合う曲ばかりだと思います。
末武:3曲目(「Clown」)は再録なんですよ。バンドを組んで2、3曲目に作った曲だけど、未完成すぎて、ライブでもやらなくなって。
熊野:ライブでは盛り上がってた曲なんですけどね。今回ギリギリまでやりたくないという意見も出たけど……時間がなかったから(笑)。
ふち:ほんとは全曲新曲でいきたかったんですけどね。今回の4曲は、自分たちの1stデモの4曲に似せたかったんですよ。いい曲、爽やかな曲、かっこいい曲とか、いろんなタイプの曲が揃ってて。でもかっこいい曲を作るのが難しくて……この曲を再録しました。
EMTG:「Clown」はかっこいい曲というポジションなんですね。
熊野:マイナー調の曲はあまりないですからね。
末武:当時、表現できなかったことをちゃんと形にできたと思います。ここ2年間で吸収したものもあるから。
熊野:めっちゃ変わってるので賛否両論あるかもしれないけど、僕らはこっちのほうがかっこいいと思ってます。
EMTG:前作以降、自分たちの中で成長した部分というと?
末武:いろんな曲を聴いたほうが楽曲に取り入れられるっていろんな人から言われて。レゲエ、メタル、ハードロック、EDMとか食わず嫌いせずに聴いてみたりして。
ふち:もともとミクスチャーも好きなんですよ。
末武:Rage Against The Machine、Red Hot Chili Peppersとかずっと好きですからね。「Clown」はそのタテノリ感も入れてみようと。
EMTG:今作の最初のビジョンは?
末武:前作は短い曲が多かったけど、今作はAメロ、Bメロ、Cメロとか入れて、ちょっと凝った構成にして重厚感を出すように心がけました。4曲だから、聴き応えのある内容にしたいなと。
EMTG:今作は3分台の楽曲ばかりですもんね。
熊野:前作は9曲で16分だけど、今回は4曲で12分ぐらいありますからね(笑)。
末武:短い曲ばかりだとライブの構成も似てくるから、長めの曲を入れたかったんです。
EMTG:なるほど。KUZIRAは歌詞もすごくいいですね。1曲目「Backward」の冒頭から「僕は何もしない なぜなら批判されないし失敗しないから」(和訳詞)という歌詞で始まります。自分の最も弱い、ダメダメなところを真正面から歌い上げてて、なんてエモいバンドなんだろうと。
末武:僕、マキシマム ザ ホルモンが大好きで。曲はいろんな展開があるけど、歌詞には深い意味を込めてるじゃないですか。英語で歌ってるけど、歌詞は大事にしたくて。KUZIRAの曲はめっちゃ爽やかだけど、暗いことを歌ってることもあって、そのギャップが好きなんですよ。ELLEGARDENも和訳を読むと、情けない男のことを歌ってたりするから。その和訳を読んで曲を聴くと、もっとエモく聴こえるし。
EMTG:おふたりは、歌詞に関しては?
熊野:「Backward」なら、竜の中で題材になった人がいて、その人について書いてるのかなと。いつもいい歌詞を書いてるけど、そういう印象ですね。一緒に生活してる僕らからすると、竜の中からこういう歌詞が出てくるとは思わなくて。
ふち:そうだね(笑)。
末武:小説や映画を観るのも好きなので、そういうところからもインスピレーションを得てます。
熊野:人間臭くないのに、そういう歌詞を書けるのは彼の才能ですね。
ふち:人間臭くないからこそ、人間臭い人を理解できるというか。
末武:パンクロックは人間臭いほうがかっこいいじゃないですか。でもそれができないから演じてます。
熊野:めちゃくちゃぶっちゃけてますね(笑)。
EMTG:自分にないものに憧れる気持ちが強い?
末武:それだ! ないものねだりですね。
EMTG:4曲目「A Sign of Autumn」は歌詞も曲調もストーリー性があり、今までになかったタイプの楽曲ですよね?
末武:それは別れについて書きたかった曲なんですよ。
熊野:人について?
末武:まあ、なんでも。物、人、組織だったり。別れがいちばん泣けるし、心にくるから。夕焼けの海を思い浮かべてくれたら、僕の勝ちですね。
EMTG:めちゃくちゃいい曲だと思います。
熊野:僕らも好きな曲ですね。
末武:心臓が3ミリぐらいになるような、キュッとなる感じが好きなんですよ。漫画『あひるの空』とか読んでもそうなるし、TVドラマ『プロポーズ大作戦』とか観てても「なんでそこで擦れ違うの!」みたいな。その切なさが気持ちよくて……僕らの曲にもそういうポイントを作ってるし、この曲は特にそれを出しました。
ふち:今までは明るい曲に暗めの歌詞を乗せてたけど、これは暗めの曲にストレートに暗めの歌詞を乗せてるからね。
末武:そうそう。新しい扉を開けたくて、そういう曲を作りました。
EMTG:わかりました。KUZIRAとしての今後の目標は?
ふち:個人的には海外でライブをやりたいですね。
熊野:僕は10年後、20年後もツアーができたらいいなと。別に尖ってるからとかじゃなく、『ミュージックステーション』に出るためにバンドをやってるわけではなくて、ずっとライブハウスでやり続けたいし、ツアーを回れたらそれで幸せですね。
末武:うん。ライブハウスのほうが楽しいし、楽しいことをやりたくてバンドをやってますからね。10年後、20年後もこのメンバーでバンドをやるのが目標です。

【取材・文:荒金良介】




KUZIRA【Backward】Music Video

KUZIRA【The Otherside】Music Video

tag一覧 J-POP インタビュー 男性ボーカル KUZIRA

リリース情報

Pay The Piper

Pay The Piper

2019年08月07日

TRUST RECORDS

01.Backward
02.The Otherside
03.Clown
04.A Sign of Autumn

お知らせ

■コメント動画




■ライブ情報

KUZIRA presents
Pay The Piper Release Tour

08/23(金)柳ヶ瀬 Ants
08/26(月)名古屋 R.A.D
08/30(金)小倉 FUSE
08/31(土)出雲 APOLLO
09/01(日)岡山 CRAZYMAMA 2ndRoom
09/06(金)上越 EARTH
09/08(日)金沢 GOLD CREEK
09/12(木)千葉 LOOK
09/14(土)宇都宮 HELLO DOLLY
09/27(金)仙台 enn 3rd
09/28(土)八戸 FOR ME
10/01(火)大阪 火影
10/19(土)神戸 太陽と虎
10/20(日)高松 RIZIN’
10/27(日)豊橋 club KNOT
10/30(水)水戸 LIGHT HOUSE
11/07(木)金沢 vanvan V4
11/09(土)富山 Soul Power
11/10(日)松本 ALECX
11/22(金)福岡 Queblick
11/23(土)大分 Bitts Hall
11/25(月)周南 live rise
11/26(火)広島 Cave-Be
11/28(木)静岡 UMBER
12/04(水)the five morioka
12/06(金)横須賀 かぼちゃ屋
12/14(土)松本 ALECX
12/15(日)新潟 GOLDEN PIGS BLACK STAGE
12/20(金)京都 MUSE
To Be Continued...



SeeYouSmile presents
MILESTONES TOUR 2019

08/14(水)神戸 太陽と虎
w/ SeeYouSmile / Track’s / AIRFLIP

THE NINTH APOLLO & TRUST RECORDS presents 敵は敵でも好敵手
08/15(木)心斎橋 BIGCAT
w/ SAME / LUCCI / moon drop / Maki / SideChest / カネヨリマサル / DYINGDAY / Danablu / HERO COMPLEX / two step glory / Track’s / DETOX / OCEANS

Down the Rabbit-Hole presents Sick Sound Tracks Tour
08/17(土)北浦和 KYARA
w/ Down the Rabbit-Hole / Crest of Thread / Day tripper / SPACE BOYS / カルナロッタ

Down the Rabbit-Hole presents
「MAD TEA PARTY chapter.24」

08/18(日)立川 COSMIC HALL
w/ Down the Rabbit-Hole / GIZMO / SPACE BOYS / Day tripper / HERO FOR A DAY

SKALAPPER / 響のホール presents
LOCAL SOUND CALLING 2019

09/07(土)福井駅前 4会場

TOKYO CALLING 2019
09/15(日)下北沢 ライブハウス13会場

Ken Yokoyama presents Still Age Tour II
w/ Ken Yokoyama
09/16(月・祝)釧路 NAVANA STUDIO
09/18(水)帯広 MEGA STONE
09/19(木)札幌 PENNY LANE24
09/21(土)函館 club COCOA

BUZZ THE BEARS presents 愛媛無双2019
10/14(火)WStudioRED、Double-u Studio
w/ BUZZ THE BEARS / THE FOREVER YOUNG / SECRET 7 LINE / Northern19 / EGG BRAIN / POT / HAIR MONEY KIDS / ハルカミライ / KUZIRA / kobore / Track’s / and more

LONELINESS FEST 2019
11/17(日)YOKOHAMA BayHall
w/ locofrank / and more

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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