Attractions 1st Limited Single『Satisfaction』

Attractions | 2019.07.30

 ファーストアルバム『DISTANCE』を引っさげ、今年3月から開催した初のワンマンツアーは全箇所ソールドアウト。本拠地・福岡から広がったAttractionsに対する注目と期待はますます高まっているといっていい。そんな中届いた1st Limited Single『Satisfaction』は、その注目と期待を上回るパワーと迫力でシーンに食らわすカウンターパンチだ。肉感のあるグルーヴとコシの強いリズムがズドンと響くタフなディスコナンバー。さらに上を目指す意志を刻んだ歌詞も、これまでになくはっきりとメッセージを伝えている。つまり、今まで以上に多くの人に刺さるポテンシャルをもった楽曲ということ。頼もしい。早くも未来を見据える4人に話を聞いた。

EMTG:ワンマンツアー、やってみてどうでした?
TARO(Vo):嬉しかったですね。福岡を拠点に活動しながら全国でワンマンできたことが自信になったっていうか。
AKIRA(Dr):ここからだなって感じです。福岡で自分たちがずっとやってきたぐらいのキャパでスタートして、ソールドアウトできたというのは、全国に向けて発信するという点でひとつスタートを切れたなという感じがします。
EMTG:東京のライブを観せてもらいましたが、メンバーもエキサイトしていたし、お客さんもバンドと一緒に上がっていくんだっていう空気がすごく満ちていて、とてもいい雰囲気でした。
TAKE(G):ありがたいことに。東京、どれぐらい入るのかって想像つかなかったんですけど、あれだけのお客さんが来てくれて、一緒に楽しんでいる感がすごくあって。この空気感のまま、お客さんと一緒に成長できたらなっていうのは思いますね。
EMTG:今回の「Satisfaction」もそういう意味ですごくパワフルなものになったと思うんですが、これはいつごろどういうふうに作っていったんですか?
TAKE:これは今年に入ってトラックから作っていったんですけど……『DISTANCE』を作って、皆んなの中でかなり満足のいく作品を作ることができたという思いは自分の中に絶対的にあって。ただ、今の自分達に満足せず、前進するために、秘めた思いを出したくて。攻めた姿勢であったり、聴いていてガツンと食らうような思いをAttractionsなりに表現しました。
JUN:福岡にいると「調子いいね」って言ってくれる人がすごく多いんですけど、実際東京来たらまだ知られてなかったりして、その差がもどかしいんですよね。僕ら、福岡だけでちょっと有名な人になりたいとかじゃなくて、やっぱり「トップを目指したい」って……今回の歌詞にもあるんですけど、そういう思いがやっぱり強いなと。
EMTG:確かに今回のシングルを聴いたあとに『DISTANCE』を聴き直すと、いろいろなものを試していたんだなっていう感じはしますよね。それはファーストアルバムとしてはすごく正しかったと思うんですけど。それに対して、「Satisfaction」はど真ん中に重い球を投げている感じ。
TAKE:そうですね。心境がそのまま出てる。
EMTG:音楽的な着想はどのへんから得ていったんですか?
TAKE:80s感はもちろん意識しましたし、歌は結構セクションによって分かれていて。Aメロはマイケル・ジャクソンやプリンスみたいな雰囲気を出したり、Bメロはボーカルエフェクトがビートルズみたいなちょっとサイケデリックなものを意識して、サビはガツンとUKロック的な歌っていう。いろいろ試していったらがっちりハマったという感じですね。
EMTG:こういうディスコっぽい曲調とかファンクっぽい曲調って今までもありましたけど、それが2000年代を通過したディスコやファンクだったとしたら、「Satisfaction」は本当に80年代の生っぽい感じまで掘り下げている感じがしますよね。フィジカル感が強い。
TAKE:ライブでの熱量が仕上がり感には影響しているかもしれないですね。熱量を出したいところと、ここはクールにいきたいというところがはっきりわかったというか。この曲をレコーディングをした後は、ライブの感じもちょっと変わっていると思うんです。どこで熱くいってどこでクールにするのかっていうのは結構意識するようになった。
TARO:歌のレコーディングも、サビの勢いがちゃんと出ているかどうかっていうのを何度も何度も試しました。この歌い方がいちばん届くだろうっていう。あとこの曲日本語が多いじゃないですか。もともとEnglish Versionでライブしていたんですけど、レコーディングのときに「日本語を入れた方がいいんじゃないか?」っていうことになって。俺らの伝えたいメッセージ、自分たちの壁を越えていくんだっていうことを英語で表現するのは難しくて。なかなか伝わりづらいんで、今回は日本語をふんだんに使いました。
EMTG:その「伝わる」っていうのは大きなポイントですよね。音楽的にも歌詞的にも、「聴けばわかる」っていう堂々とした感じというか。
TARO:そうですね。
EMTG:ライブを観た人はわかると思うんですけど、Attractionsって、音源だけ聴いてとか、写真だけ観てだけだと、ちょっとオシャレな洗練されたイメージがあるんだけど、実はエモいし暑苦しいバンドだと思うんですよ。
TAKE:ああー。
TARO:ははははは。
EMTG:そっちの側面、本質がこの曲ならちゃんと伝わるなと思います。
TARO:結構、ボーカリストとしても好きなボーカルってこう、お客さんを巻き込むような感じなんで。でも今後はもっとAttractionsの世界観を大事にしていこうかなと思ってるんですけどね。
EMTG:でも、基本的にそういう人なんですよね?
TAKE:基本的にはそうですね。天然なタイプなんで(笑)。
EMTG:この曲のボーカルレコーディングではいろいろなトライアルをしたって話してくれましたけど、結果、やっぱりすごくエモーショナルな歌になっていると思いますよ。
TARO:そうですね……今回はある程度デモの段階で「こういう表現をしたい」というのは固まっていたんですよ。ただ、レコーディングになるとまた変わるんですよね。思いがけない力が出てしまったりとか、思いがけないハプニングによっていいニュアンスが出てきたりとか。そういうことがこの「Satisfaction」ではいろいろ起こって。結果的にすごくエキサイティングな展開になったなと思います。あと、英語バージョンと日本語バージョンを聴き比べるとわかると思うんですけど、ノリが違うというか。日本語のほうが、なんていうんですかね、気合い入ってるなっていう感じ(笑)。
TAKE:確かにね(笑)。歌詞のハマりかたなんですかね。
EMTG:どっちのほうが自分に近い感じがしますか?
TARO:どっちもですかね。今後も日本語は挑戦しようと思ってるし、もちろん英語で歌うことも好きですし。日本語の場合は自分はまだまだ初心者というか。これから挑戦しなきゃいけないなって思ってるんで。
EMTG:すごくいい歌詞ですよ。
TARO:そうでしょ?(笑)
EMTG:自信満々だ(笑)。
TARO:いや(笑)、僕、日本語下手くそだから、結構メンバーに手伝ってもらったんですよ。「こういう表現したいんだけどいい言葉ない?」みたいな感じで。結構付き合ってもらったよね。
TAKE:うん。
TARO:申し訳ない(笑)。
TAKE:申し訳なくはない(笑)。
JUN:音の雰囲気をより実感してもらえるような言葉選びとか。やっぱり音楽なんで、口ずさめるようなリズム感、カタカナ英語を多用しているんですけど、そういうところは意識しましたね。
EMTG:このシングルで2曲出るわけですけど、それ以外にも曲はたくさん作ってるんですか?
TAKE:作ってます。今回も東京のライブのタイミングでレコーディング、2曲録ってっていう感じですね。作曲は常にしているので。
EMTG:この「Satisfaction」を経て、作る曲は変わってきている感じはします?
AKIRA:いい波が来ている感じはありますね。
TAKE:「Satisfaction」作ったことで、自分たちの性に合っていること、やれることと、挑戦できることが見えてきたなっていうところはあって。『DISTANCE』は「何ができるだろうか」っていうのを試したアルバムだったんですけど、今回からそこががっつり見えてきたっていう。
EMTG:フォーカスが絞れてきたというか。
TAKE:そう。「Satisfaction」はその1個の軸になれる曲かなって思います。
EMTG:その見えてきたものっていうのはあえて言葉にするならどういうもの?
TAKE:自分たちが聴いてきた音楽をいいバランスでミックスして、今の自分たちで消化していくのは変わらないんですけど、結果的にロック魂が出ているようなバンドだと思うんですよね。きちんと作品として包んでも隠しきれないロック感というのがAttractionsにはあると思ってて。そこは自分らの個性というか特徴だと思ってるんです。そういうところを感じられるような曲を作れたらなと思います。
TARO:「Satisfaction」のコンセプトとも近いなと思うんですけど、歌詞に「NEW WAVE」って言葉が出てくるじゃないですか。そもそもニューウェイブってパンクとブラックミュージックの融合で生まれたんですよね。そういう、ロック魂がありつつも、ブラックミュージックの魂が融合した音楽がやっとできてきたと思うんです。新しく作っている曲たちもそのコンセプトに合ってると思うし、次のアルバム、作るのが超楽しみですね。

【取材・文:小川智宏】

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リリース情報

Satisfaction

Satisfaction

2019年07月17日

GIMMICK-MAGIC

01.Satisfaction
02.Man on the Moon
03.Satisfaction(Original English Version)

お知らせ

■マイ検索ワード

TAKE:「ビリ―・アイリッシュ」。顔が好き(笑)。好きな顔なんです。曲も。
TARO:目が綺麗ですよね。TAKEほど好きじゃないけど俺は。綺麗だと思う。
TAKE:そこまで言われると、俺がめっちゃ好きみたいだけど(笑)。
JUN:エンジニアさんに薦められて、「Moog Grandmother」(アナログ・シンセサイザー)を検索しました。
TARO:作曲の参考になるものばっかり探してるんですけど、最近だと「桑田佳祐 歌詞」とか「椎名林檎 歌詞」とか。そういうのを見て研究してましたね。
AKIRA:「銅 スネア」でした。いちばん上に出てきたのはワンクリック詐欺でしたけど(笑)。



■ライブ情報

Attractions “Satisfaction” TOUR
with Guest


<名古屋>2019.9.1 (Sun.)
Open 17:15 / Start 18:00
会場: CLUB UPSET
www.club-upset.com
GUEST:Newspeak
(問)JAILHOUSE / TEL 052-936-6041
(平日11:00~19:00)

<東京> 2019.9.26 (Thu.)
Open 18:00 / Start 18:30
会場: WWW
GUEST:AAAMYYY、Black Boboi
https://www-shibuya.jp
(問)WWW / TEL 03-5458-7685

<大阪> 2019.9.27 (Fri.)
Open 18:30 / Start 19:00
会場: NOON + CAFE
GUEST:Newspeak
noon-cafe.com
(問) キョードーインフォメーション /
TEL 0570-200-888(全日10:00~18:00)

※上記3公演は一般発売中
TICKET: ¥3,000(Tax incl. /
ドリンク代別/整理番号付)

<福岡> 2019.10.22 (火・祝)
Open 18:00 / Start 18:30
会場:DRUM LOGOS
GUEST: SE SO NEON
http://www.live-drum.com/index1.shtml

オフィシャル先行
7月20日(土)12:00~7月31日(水)23:59
イープラス抽選受付
https://eplus.jp/attractions-of/

一般発売:8月24日(土)10:00~
各プレイガイドにて販売



Setouchi Beach Jam2019
08/04(日)瀬戸田サンセットビーチ

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO
08/16(金) 石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ

Local Green Festival
08/31(土)横浜赤レンガ地区野外特設会場

新木場サンセット2019
09/05(木)新木場 STUDIO COAST

27th Sunset Live 2019 -Love & Unity-
09/07(土) 芥屋海水浴場・キャンプ場 特設ステージ

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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