ふくろうず、東名阪“ピンポイント”ツアー、恵比寿リキッドルームでファイナル!

ふくろうず | 2013.09.24

 ふくろうずが約2年ぶりのミニアルバム『テレフォン No.1』を引っさげての"ピンポイント"ワンマンツアー「ふくろうずの内弁慶ツアー ~パピプペピンポイントNo.1ver.~」最終日は恵比寿リキッドルームで開催された。ツアー・ファイナルとは言っても、名古屋と大阪、そして今回の東京という、まさにピンポイントなツアーなので、ほぼ一週間で終わってしまうというコンパクトさ。これもふくろうずらしい、と言えばらしいのだが、全公演ソールドアウトしたことを考えると、次回はもっと本数があってもいいのかもしれない。

 開場中のリキッドルームのステージは、電話のイラストが投影された白幕で覆われていて、中の様子は見えず。そして定刻を少し過ぎた頃、電話のベルの音とともに、内田万里(Vo・Key)の「テレフォンナンバーワン!ツー!スリー!フォー!」という声が暗闇に響き、一曲目の「テレフォン No.1」からライブがスタート。ふくろうずはボーダーの衣装でライブをやることが多く、今回のお客さんもボーダー率が高かったのだが、幕が開いて登場したメンバーは全員ドット柄の衣装。と、そんな肩透かしをオーディエンスに食らわせながら、曲中では電話の小道具を持ち「もしもし東京の皆さん?○???%$&#!」と良く聞き取れないながらも客をいじる内田。ここらへんの細かい演出も、本数は少ないとはいえライブを重ねてきた貫禄が出てきた感じ(?)だ。オーディエンスも大歓声で応える。そして間髪入れずに「カシオペア」、ふくろうず流ハードコアパンクな「パニック!パニック!パニック!」、「S・O・S・O・S」、「季節外れな曲をやります」との一言から「春の惑星」と、新作全7曲のうち5曲をプレイという序盤のセットリストだった。

 ここまで一気に進んだ印象もありつつ、この後は一転して前作「砂漠の流刑地」に収録されている美メロソングな「通り雨」、今日が土曜日でベタ過ぎ(!)な「サタデーナイト」と新旧入り乱れた流れに突入し、オーディエンスはじっと聴き入っていた。そこから突然、他のメンバーを退場させて始まったのが内田の弾き語りコーナー。今までも気が向いた時に「うんこまん」というお下品な名前でやったりやらなかったりしていたソロ活動がここで正式お披露目(?)なのかはわからないが、その小学生レベルな名義とは裏腹に、そこで演奏された「ループする」は、曲が持つ切なさだけを抽出したかのようなステキな出来だった。

 そんな曲の余韻に浸ったのも束の間、再び登場した他のメンバーは、今度は夜店で売っているようなチープに発光するサングラスを着用して登場し、「ループする」の感動を完全にぶった斬ってくれはりました。で、そこで演奏されたのが、なんでもメンバーがファミレスで「次は銀河じゃね?」みたいな会話から作ったという新曲で、「GINGA GO」なる仮タイトルの怪作。ふくろうず流ダンステクノとでも言うような、ベースの安西卓丸がパソコンとキーボード、さらにはボコーダーを駆使し、そこにギターの石井竜太の轟音ギターが重なった打ち込みダンスナンバー。そして曲終わりには、メンバー3人がセンターでポーズを決めて見たが、果たしてこれは次のアルバムに収録予定なのだろうか。音源になった時にどんな形になっているか楽しみではある。

 そしてここからはライブでの定番となりつつある「トゥーファー」や、安西の腰の動きが激しい「だめな人」でリキッドルームを完全にコントロールしていたふくろうず。本編最後は内田の「これからもずっと…見つめてほしい!」というMCからアルバムでも最後を飾る「見つめてほしい」でこの日のライブを締めくくった。

 このツアー後はまた制作期間に入るふくろうず。次の作品の時のツアーにも大きな期待を寄せるに十分なパフォーマンスを発揮したツアーだった。

ふくろうずの内弁慶ツアー ~パピプペピンポイントNo.1ver.~
恵比寿リキッドルーム セットリスト

1. テレフォン No.1
2. カシオペア
3. パニック!パニック!パニック!
4. S・O・S・O・S
5. 春の惑星
6. 通り雨
7. サタデーナイト
8. ループする(弾き語り)
9. GINGA GO(新曲・仮タイトル)
10. グッドナイトイズカミング
11. トゥーファー
12. だめな人
13. GOOD MORNING SONG
14. 見つめてほしい
Encore
1. マーヴェラス(新曲・仮タイトル)
2. 砂漠の流刑地
3. 街はいつも雨のよう

リリース情報

テレフォンNo.1

テレフォンNo.1

発売日: 2013年07月24日

価格: ¥ 2,000(本体)+税

レーベル: エピック

収録曲

1. GOOD MORNING SONG
2. カシオペア
3. テレフォンNo.1
4. パニック!パニック!パニック!
5. S・O・S・O・S
6. 春の惑星
7. 見つめてほしい

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