レビュー

小田和正 | 2011.12.21

毎年恒例のクリスマスの約束(TBS系)前に届けられた小田和正究極のベスト・カバーアルバム。
豪華なメンツによる既発曲13曲に新録2曲。全15曲収録。

新録のKimaguRake(キマグレン&Rake)は「キラキラ」を彼等らしいラテンフレーバーに。JUJUのしっとりとした「言葉にできない」。槇原敬之のアーバンソウルな「秋の気配」。小田自身もコーラス参加の大橋卓弥「たしかなこと」。ギターが印象的でエモな仕上がりのChara「Yes-No」。憂いのある歌声が印象的な河口恭吾「ラブ・ストーリーは突然に」。同じアカペラの仕上がりだがRAG FAIRは「僕等の時代」を彼らの真骨頂であるボイパで、スターダスト・レビューは「水曜日の午後」を重厚なコーラスワークで聴かせる。丁寧に歌い上げる山本潤子「眠れぬ夜」。ボサノバ調アレンジが秀逸な松本英子「ワインの匂い」。矢野顕子は「夏の終わり」をおなじみの矢野節で大胆にアレンジ。匂い立つ様な鈴木雅之「私の願い」。松たか子の語りと小田のコーラスをフューチャーした佐藤竹善「生まれ来る子供たちのために」。中村あゆみは「君住む街へ」を壮大なロッカバラードに。新録MONKY MAJIKは「my home town」を気持ちの伝わる力強い音で響かせる。

作品への愛情とオリジナル感にあふれる本作。聴いて一番感じたのは小田作品の永遠性。1970年代?2000年代までの作品がカバーされているのだがメロディーだけでなく歌詞さえも古さを感じさせない。

どの世代の心にも響く普遍性はまさに言葉にできない。 これぞエバーグリーンミュージック。

【 文:山村哲也 】

リリース情報

言葉にできない~小田和正ベストカバーズ

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言葉にできない~小田和正ベストカバーズ

発売日: 2011年12月21日

価格: ¥ 2,914(本体)+税

レーベル: アリオラジャパン

収録曲

1. ワインの匂い - 松本英子, 武部聡志
2. 夏の終り - 矢野顕子
3. 私の願い - 鈴木雅之
4. 生まれ来る子供たちのために - 佐藤竹善
5. 君住む街へ - 中村あゆみ, 鎌田ジョージ
6. my home town - MONKEY MAJIK
7. キラキラ - KimaguRake
8. 言葉にできない - JUJU, 松浦晃久
9. 秋の気配 - 槇原敬之, 槇原敬之
10. たしかなこと - 大橋卓弥, 大橋卓弥
11. Yes-No - チャラ
12. 「ラブ・ストーリーは突然に」 - 河口恭吾
13. 僕等の時代 - RAG FAIR
14. 水曜日の午後 - スターダスト・レビュー
15. 眠れぬ夜 - 山本潤子, 瀬尾一三

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