自身の名をタイトルに掲げたフルアルバムについて、cinema staffにインタビューを敢行!

cinema staff | 2011.06.02

 今年1月にリリースした両A面シングル「水平線は夜動く」で、cinema staffが急成長する予感はあった。自分たちの根底にある音楽観を変えることなく、よりポップに表現する次元にすぐ手が届く地点まで来ていたからだ。だから新作のフルアルバムを楽しみにしていた。
 バンド名をタイトルに掲げたフルアルバム『cinema staff』は11曲入り。予想を遥かに超えた好仕上がりの内容だ。しかも前述の「水平線は夜動く」収録の楽曲は1曲も収録されていない、正真正銘の新作だ。1曲目「白い砂漠のマーチ」から、ラストの「海について」まで、砂漠から海への旅がテーマになっている。また、このバンド本来のサウンドの激しさが、突出することなくメロディと共存している。特にリードトラック「skeleton」のポップさは、cinema staffの高いオリジナリティを誇示していて頼もしい。一方、「海について」は3部構成で、バンドの力の限りを尽くした大作と言っていい。
 大きくジャンプアップした辻 友貴(g)、飯田瑞規(g&vo)、三島想平(b)、久野洋平(dr)の4人に、初のフルアルバムの手応えを訊いてみた。


EMTG:“海”がアルバムのひとつのキーワードになってますね。
三島:岐阜で生まれ育ったんで、子供の頃、海に対しては怖いイメージをもってました。高校・大学になってからは大好きになりました。川って、大きさとしては水たまりのイメージでしかないんです。だから海は、僕にとって“憧れの象徴”なんです。
EMTG:でもいくら岐阜県育ちだからって、イマドキ“海への憧れ”って大げさでしょ。まさか海を見たことないのかな?(笑)
三島:そういうことじゃないです。もちろん見たことありますよ (笑)。でも、子供の頃から海に憧れてたのは本当で、それは今もありますね。なんかこう、すごく遠いところにある憧れみたいなイメージはずっと消えてない。“海は到達点”っていう印象がずっと残ってます。
EMTG:このアルバムの前に「水平線は夜動く」をリリースしてたから、アルバムの“海”のイメージと関連してるのかと思ってたけど、「水平線は夜動く」はアルバムには入ってないんだ。
三島:今回のアルバムは去年の6月くらいから作っていて、それと並行して「水平線は夜動く」を作ったんです。
EMTG:すごい創作パワーだね。1st フルアルバム『cinema staff』は、予想を超えてポップな曲が多い。特にリードトラックの「skeleton」は、どんな曲の作り方をしたの?
三島:ポップだなぁと思いながらつくる瞬間って、あんまりないんですよ。我々はメロディを後からのせるので。
EMTG:えっ??どういうこと?
三島:まず最初にオケを作るんです。
EMTG:あの複雑なアンサンブルを?
三島:はい。僕らの曲って、実は歌を抜いて聴いてみると、意外と複雑だったりするんです。結果的に歌が入ることによってポップになる。その部分については、飯田くんのヴォーカリゼイションの力が大きいと思います。
EMTG:飯田くんにとって、今回のアルバム作りはどうだったの?
飯田:僕は曲も歌詞も書かないので、はっきり言えば、大きなコンプレックスがありました。実はこれまで自分の存在がこのバンドにとってどういうものか、分からなかったんですよ。それが、今回、初めて「僕が歌うからcinema staffなんだ」って思うことができました。
EMTG:それは凄いことだね。僕の感想を言うと、初めてcinema staffのライブを観たとき、「よくこんな複雑なバックの音の中で、流れるようなメロディを歌えるな」って驚いた。そんなのできるの、飯田くんしかいないんじゃないかって(笑)。
飯田:あはは、ありがとうございます。やっと自分でもそう思えるようになったんです。
辻:ライブでMCもどんどんやるようになってきたしね。
EMTG:いいね。それこそバンドの進化だ!
三島:僕の中でも、作曲の方法論がちょっと変化して、オケの自由度が上がって、全体がポップになったっていうのは、凄く不思議ですね。
EMTG:それはこっちのセリフでしょ(笑)。だって、オケが自由で複雑になってるのに、メロディがポップになるのって、奇跡だよ!
三島:そうですね。トラックにメロディが乗って、初めて、「あ、こうなるんだ」と。そこに最近、すごく楽しみを覚えるようになりました。自分の頭のイメージの範囲外で起きることの方がすごく楽しいなって。
EMTG:イメージ外なの?(笑)
一同:(笑)
三島:何ができんだかわかんないけど、楽しい(笑)。
EMTG:そんなあ(笑)。たとえば「海について」は、7分を超える大作だよ!それも範囲外?
三島:「海について」の原型になるカケラみたいなのは、ちょっと前からあって、それを形にしようと思ったのは、今回のアルバム制作の後半ですね。マズイことになりそうだなっていうのは、何となく思ってたんですけど(笑)、まさかああいう形になるっていうのは、最初は全く考えてなかったです。
EMTG:それにしても変な曲だよね、いい意味で。
三島:変な曲って、よく言われます(笑)。
EMTG:確かに。大作を仕上げた達成感はある?
三島:自分の中で、到達点とまではいかないけど、しっかりひとつの形にできたかなと思ってます。
EMTG:それにしても久野くんは、相変わらず暴れてる(笑)。
久野:やっぱり普通なのは嫌なんですよ。ただ、どんなにドラムが暴れても、曲として成立する自信が出て来ましたね。
EMTG:ギター・プレイにも、前以上にオリジナルなスタイルを感じる。
辻:今まではライブで思い切り暴れたいから、ギターはシンプルにやっとこうと思ってたんですが・・・。
EMTG:シンプルって言葉はいいけど、もしや“手抜き”?(笑)。
辻:厳しい!(笑)。これまでは先にライブでやってた曲を、後で録音する形が多かったんです。ライブの仕方もそういう意識だったんで、ギター・プレイは簡単にっていうイメージがあったんですけど、最近はスタジオで難しいことやってます。「これ、ライブでやれるのか?」っていうくらい(笑)。
EMTG:今回のギターはすごくいいね。頑張ってる。
辻:はい、僕、このアルバムで生まれ変わりました!!
EMTG:簡単に生まれ変わるなあ(笑)。
一同:(爆笑)
EMTG:ライブはどうするの?
辻:どうしましょう?!(笑)
三島:(笑)単純に曲だけで言えば、まだライブでやったことのないアルバム曲があって、それをどうセットリストの中に入れていくか、どういう見せ方をしようかっていうのを、今、考えてるところです。すごく楽しみではありますよね。僕らのライブがどう変わるのか、やってみないとわからないです。
EMTG:わからないって言ってる割に、自信がありそうだなあ。
三島:ライブをやって一回、自分たちを客観視できたら、何かまたちょっと変われると思ったりします。
EMTG:楽しみに待ってます!

【取材・文 平山雄一】

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リリース情報

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2011年06月01日

残響record

1. 白い砂漠のマーチ
2. 火傷
3. skeleton
4. 明晰夢
5. You Equal Me
6. super throw
7. cockpit
8. 実験室
9. 錆のテーマ
10. どうやら
11. 海について

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INFORMATION

■ライブ情報

♪two strike to(2) night~日本シリーズ~
※ワンマンツアー

◆2011年6月22日(水)
千葉 LIVE SPOT LOOK
OPEN18:30/START 19:00
[問]VINTAGE ROCK
03-5486-1099

◆2011年6月24日(金)
横浜 F.A.D YOKOHAMA
OPEN18:30/START19:00
[問]VINTAGE ROCK
03-5486-1099

◆2011年6月29日(水)
仙台 FPARK SQUARE
OPEN18:30/START19:00
[問]GIP
022-222-999

◆2011年7月1日(金)
札幌 sound lab mole
OPEN18:30/START19:00
[問]Mount Alive
011-211-5600

◆2011年7月6日(水)
高松 DIME
OPEN18:30/START19:00
[問]DUKE高松
087-822-2520

◆2011年7月8日(金)
広島ナミキジャンクション
OPEN18:30/START19:00
[問]YUMEBANCHI広島
082-249-3571

◆2011年7月9日(土)
福岡 DRUM SON
OPEN18:00/START18:30
[問]キョードー西日本
092-714-0159

◆2011年7月16日(土)
新潟 CLUB RIVERST
OPEN18:00/START18:30
[問]CLUB RIVERST
025-250-0430

◆2011年7月23日(土)
心斎橋 CLUB QUATTRO
OPEN17:30/START18:30
[問]キョードー大阪
06-7732-8888

◆2011年7月24日(日)
名古屋 CLUB QUATTRO
OPEN17:00/START18:00
[問]JAIL HOUSE
052-936-6041

◆2011年7月27日(水)
渋谷 CLUB QUATTRO
OPEN 18:00/START 19:00
[問]VINTAGE ROCK
03-5486-1099

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