伊藤祥平カラー全開の2ndシングルが完成!!

伊藤祥平 | 2012.07.13

EMTG:伊藤さんは、10歳のときにギターを始められたそうですね。
伊藤祥平:僕は福岡・久留米の出身なんですが、小学校5年生の時に友達と一緒に行った夏祭りのステージで、お兄さんがギターを弾いてるのを観て“なんてギターってカッコいいんだろう!”と思って。親にギターを買ってもらったのが音楽を始めたきっかけですね。でも最初なぜかアコースティックギターではなくクラシックギターがきて(笑)。普通はそれにナイロン弦を張るんですがスチール弦を張って。当時小学5年生の僕にはネックが太くて、自然と星飛雄馬的なスパルタな環境でした(笑)。それで中1か中2の時のお年玉で初めてアコースティックギターを買って。弾いてみたらもう、“何でこんなに弾きやすいんだ!”っていう感じでしたね(笑)。
EMTG:その中でエリック・クラプトンを知り、音楽ルーツを探求していくうちに、黒人ブルースやR&B、ソウル、ジャズ等に魅せられたそうですね。歌うことに目覚めたきっかけは何ですか?
伊藤祥平:高校2年の時、ルーサー・ヴァンドロスっていうブラコン(ブラックコンテンポラリー)のシンガーを初めて聴いたときに、ギターの時と同じくらい歌というものに火がつきました。“僕もこうやって人に歌とギターで伝えられないかな”って、シンガーソングライターとしての意欲がどんどんわいていきましたね。
EMTG:その後、大学に進学されたようですが、それでもやっぱり音楽をやりたくて2010年に上京されたんですか?
伊藤祥平:NHKのトンコツTV(九州・沖縄地域の若手アーティスト発掘番組)でグランプリを受賞させていただいて、いろんなお話を受けるようになって。いろいろ葛藤したんですが、矛盾を感じるようだったら音楽の道で頑張ってみようと思いました。
EMTG:実際に上京して気持ちの変化もありましたよね?
伊藤祥平:東京で生活し始めた時に、“あっ、自分の夢はこんなに大変なんだ”って踏み出してみてわかりましたね。福岡にいたときは、“自分の好きなように作ったものが自分の音楽だ”っていう感じだったんです。でも東京にきて環境が変わり、“もっと人に聴かれるためには?”とか、今まで自分が感じてこなかったことを考えながら音楽をするようになった時、“あっ、これがこの世界なんだな”って。そこで決意を固めたところがあります。
EMTG:どのように気持ちを強く持って活動してきたのですか?
伊藤祥平:僕は、自分の憧れてるアーティストになりたいって思うタイプで。例えばジョージ・ベンソンが大好きなんですけど、“ジョージ・ベンソンは絶対に通ってきた道だ!”って思えば、がんばれる性格なんです(笑)。
EMTG:さて、今作の2ndシングル「ヒビキワタレ」ですが、デビューシングル「Dream of Life」よりも伊藤さんの特徴である歌とアコギが前面に押し出されている印象を受けました。
伊藤祥平:そうですね。前作は「バクマン。(第2シリーズ)」のテーマ曲として書き下ろした楽曲で、本来自分が持っているものとのバランスを見ながら「Dream of Life」を作ったんですが、今回はより自分の色が出てるのかなって思います。
EMTG:また歌詞も、魂の叫びのような強いメッセージを感じました。
伊藤祥平:前作は“夢に向かっていこう”っていう明るい感じだったんですが、今回は“這い上がっていくぞ!”ぐらいの、自分のもっと奥のほうにある感情をぶつけた歌詞になりましたね。
EMTG:その力強さはサウンドにも歌にも出ていますね。
伊藤祥平:サウンドに関しては、打ち込みのドラムに生のギターを融合させた、デジタルとアナログの新しい試みに挑戦することができて。いいハイブリット感が生まれて、聴いたことのないような曲に仕上がったかなと思います。歌は、キーがものすごく高くて大変なんですけど(笑)、その切羽詰まった感が、歌詞やサウンドのジレンマとマッチしてていいなって思いますね。
EMTG:どんなふうに伝わるとうれしいですか?
伊藤祥平:僕も大学の時に現実的な夢か、音楽の夢か、矛盾を抱える日々があって。今、社会的に不景気で夢とか似合わない時代でもあるけど、自分らしさというものを内に塞ぎこむんじゃなくて、自分に正直に、欲ばりに生きていいんじゃないかなって。心臓がドキドキ鳴ってるような感覚、それが生きてる証なんだぞっていう意味も込めています。同世代の方にも聴いてもらって、心に刺さるものが少しでもあればうれしいですね。
EMTG:2曲目の「君にありがとう」ですが、WOWOW連続ドラマ『分身』の中で、主演の長澤まさみさんが歌唱した曲のセルフカヴァー曲ですね。
伊藤祥平:劇中歌の歌詞は監督さん達が書かれたものなんですよ。それとは別に、自分でも歌いたくて歌詞を付け直したんです。福岡から離れて2年ちょっと経つんですけど、今だから感じる感謝の気持ちを書きました。東京の人って地元から上京している人が多いと思うので、そういう方にも響く曲だと思いますね。
EMTG:3曲目の「We got rhythm(one take ver.)」は、ギター弾き語りで一発録りされたものですね。リズムパートからメロディパート、さらにはベースパートまでアコギで表現した、伊藤さんの素晴らしいアコギテクニックが堪能できる曲でもありますね。
伊藤祥平:ありがとうございます。そういうギター奏法をしてるっていうことを、もっとみなさんに知ってもらいたい部分だなと思います。こういう作品は高校生の時に作ったものが多くて、この「We got rhythm」も高校2年生ぐらいでしたね。
EMTG:えっ、高校2年生でこんな曲を作ってしまったんですか!?(笑)
伊藤祥平:はい(照笑)。スティーヴィー・ワンダーの「Another Star」という曲が大好きで、そういうラテンっぽい曲を作れないかな?と思って作った曲です。土臭い感じとオシャレなコードが上手いこと曲になって、僕自身も“よくこんな曲、作れたなあ”って思いますね(笑)。
EMTG:改めてどんなシングル作品になったなと思いますか?
伊藤祥平:自分の心の葛藤をぶつけた力強い作品になったと思います。楽曲それぞれ個性が非常に強いし、曲の幅も感じてもらえるかなと。また、僕の音楽ルーツも垣間見れると思いますし。新しい伊藤祥平という存在をみなさんに知ってもらえるのかなという気がしています。
EMTG:では最後に、これからどんなアーティストを目指していきたいですか?
伊藤祥平:まずはツアーができるようになりたいです。僕の場合、生楽器を演奏するので、ライブが一番ダイレクトに音楽を伝えられる場所だと思うので。全国各地を廻って、そこでたくさんの人に喜んでもらうのが僕の目標です。

【取材・文:牧野りえ】

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ビデオコメント

リリース情報

ヒビキワタレ

ヒビキワタレ

2012年07月13日

ワーナーミュージック・ジャパン

1. ヒビキワタレ
2. 君にありがとう
3. We got rhythm (one take ver.)

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“Laylaコード”
最近、ライブでエリック・クラプトンの「Layla」をエレキバージョンでやっていたんですけど、アコギでやる人いないからおもしろいかなと思って。ライブで演奏するために調べました。


■ライブ情報

『TBC夏まつり2012』
2012/07/21(土)宮城県仙台市 勾当台公園・市民広場

『Knave3マンイベントSunset
2012/07/28(土)南堀江knave

『INOUEISEKI VOL.13』
OTODAMA×eggman×MUSIC ON! TV

2012/09/21(金)渋谷eggman

その他ライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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