注目の3ピースバンド、oddが1stミニアルバム『biotop』をドロップ!

odd | 2012.11.07

千葉・柏を中心に活動している、odd(オド)。情熱的なパンク/メロコアをベースに、ボサノバやソウル、ファンクといったルーツミュージックをブレンドした音楽性で注目を集めている3ピースバンドだ。11月5日にリリースされる1stミニアルバム『biotop』は、彼らが培ってきたoddらしさに、様々な新しい試みを導入した力作に仕上がっている。メンバーのryo(Vo、Ba)、tetsu(Dr、Cho)、masahiro(Gt、Cho)に話を訊いた。

EMTG:1stミニアルバム『biotop』がリリースされますが、何故このタイトルに?
ryo:僕が中学生のときに「総合」っていう授業が組み込まれたんですけど、実際にビオトープを作ったことがあって。校庭に穴を掘って、青いビニールシートを敷いて、水を入れて池を作って、そこでどういう風に生物が生活していくか?っていうのを観察したんですけど、それが頭に残ってたんですよ。それをバンドに置き換えたというか。僕らが例えば池だったとしたら、そこから生まれてくる曲とか、そこに集まってくるお客さんとか、いろんなものに囲まれて、影響し合って共存してるっていうイメージです。
EMTG:なるほど。曲を作り始めたのはいつ頃ですか?
ryo:それがヤバくて! ツアーでライブを45本やって、そのファイナルが5月5日だったんですけど、そこからですね。レコーディングいつだったっけ?
tetsu:6月の中頃ぐらい。ツアーが終わった後もいろいろ決まってたから、本格的に始めたのは5月の半ばぐらいでしたね。「withdrawaltz」と「prayer」は自主のミニアルバム(『colorful seed』)に入ってた曲なんですけど、それもアレンジしてるんで、1ヶ月でほぼ8曲作った感じです。
ryo:でも、ツアー中にミニアルバムを録るのは決めていたんで、アコースティックギターを機材車に積んでたんですよ。それで夜な夜な浮かんだメロディーとかを携帯に吹き込んで“やったー!”とか言いながら作ってたんですけど、2人は寝てたり、どっか行ってたりしてて(笑)。
EMTG:じゃあ合間を見つけては曲を作っていたと。
ryo:いや、そこまでストイックじゃなかったです(笑)。アコギも気が向いたときに機材車に積む感じだったんで、あればラッキーっていう。
tetsu:地方で車中泊したときに、曲作りをしようかっていう話になって、一緒にやった日が1日だけあったんですよ。そのネタは使われなかったですけど(一同笑)。
EMTG:使われてたら美しい話だったのに(笑)。
tetsu:あと松山のホテルでもギター弾いてたよね? その曲も……。
masahiro:使われてない。
EMTG:ははは(笑)。『biotop』は前作の『qualia』に比べると、良い意味で肩の力が抜けて、すごく伸び伸びしてる印象を受けたんですけど、制作自体はギリギリだったんですね。
ryo:そうですね。プリプロのときも、ほとんど何も出来てないような状態だったし。あれ意味なかったよね?
tetsu:『qualia』のときと比べると、確かに意味は薄れてたけど(笑)、あれがあったから新たに肉付け出来たところもあって。でも、なくてもよかったなっていう感じはある(笑)。
masahiro:『biotop』を録り終わってからプリプロの音源を聴いてみたんですけど、全く別物になってましたね。メロディーもそうですけど、ギターもコードすら変えてるものがあったりとか。レコーディングで付け足したフレーズもあったりしたし。
EMTG:そういうアドリブ感が伸び伸びしたところに繋がったのかも。リード曲の「nina」はアップテンポな曲ですけど、これはリード曲を意識して作ったものですか?
ryo:っていうよりは「PVを撮る=推し曲」じゃないですか。でも、自分的にはどれになっても良いと思ってたんですよ。
tetsu:「prayer」か「nina」か「route 6」かなとは思ってて。「nina」は最初にデモを聴いたときに、キャッチーだし明るいから映える曲だなとは思ったんですよ。でも、その3曲の中では一番ドンケツだったんじゃないですかね。
masahiro:僕は「route 6」か「nina」かなって思ってました。
ryo:俺はこれが推し曲になるっていうことすら考えてなかった(笑)。
EMTG:候補にも挙がっていた「route 6」は、すごくキレイなんだけど、儚くて、でも力強いですね。
ryo:自分の地元のことを書こうと思って。バンドで活動してる柏と、地元の葛飾を国道6号線が結んでるんですよ。それを題材にして、恋愛的な話をくっつけたり、膨らませていって。あと、ちょうどその時期にアニメを見始めてたんですけど……。
tetsu:「まどマギ」(魔法少女まどか☆マギカ)でしょ?
ryo:そうそう。歌詞に出てくる「ヴァルプルギスの夜」って「まどマギ」の最終ボスなんですけど、どういう意味だろう?と思って調べたら、どっかの国のお祭りのことだったりして。あと、「るろうに剣心」を読み返したりしてたんで、例えば「幾星霜」とか、昔のキレイな日本語を現代の言葉と混ぜてみようとか。そういういろいろな思いつきとか、影響を受けてたものをポンと出したような曲ですね。
EMTG:アニメや漫画にインスパイアされることもあるんですか?
ryo:いや、このときはたまたまです(笑)。
EMTG:そうでしたか(笑)。本作はoddとしての新しい試みもたくさん入ってますね。「withdrawaltz」はバイオリンを入れていたりとか。
ryo:リフを考えたのはマー君(masahiro)なんですけど、“なんてカオスな感じなんだろう!”って。身体が初めて聴くような旋律というか。
masahiro:ギターのリフを作るのと同じ感覚で作ったんですけど、考え込まずに最初にポンって出たものを使ってますね。元々癖のある曲だったんですけど、それがよりカオスになった感じです(笑)。
EMTG:あと、日本語詞も大幅に増えています。
ryo:日本語の方が、声とか歌のニュアンスを出しやすいんですよね。ちょっと張ってみたり、苦しそうにしてみたり、抜いてみたりとか。そういうニュアンスは日本語で歌う方がツヤも出るから、じゃあ必然的に日本語詞にした方がいいなって。そういうスタンスで考えつつも、この曲は英語の方がカッコイイなって思ったものは英詞にしていて。そこは結構直感的ですね。
EMTG:「蓮華」や「波紋」っていう、曲タイトルが日本語なのも初めてですよね。
ryo:変に「蓮」を英語に訳すよりも、ストレートにしたくて。tetsuは懸念の声を上げてましたけど。
tetsu:若干戸惑いましたね。でも、どこかのタイミングでやらないと、ずーっと英語のタイトルだけど、歌詞は日本語みたいな感じになるし、英語にこだわる必要性はないって言ってて。実際メロディーも和な感じだし、歌詞も良かったからいいなと思いました。
EMTG:完成した作品を改めて聴くといかがです?
ryo:自分達のオリジナリティがグっと凝縮出来たし、濃密に反映出来たと思います。やりたいこととか、自分達らしさを出すスキルが上がったんだろうなって。それもあって、早く次の作品を作りたいですね。楽しみです。

【取材・文:山口哲生】

tag一覧 アルバム 男性ボーカル odd

ビデオコメント

 PV「nina」

リリース情報

biotop

biotop

2012年11月07日

suplex music / sputniklab inc.

1. route 6
2. nina
3. H.G.L
4. tougenkyou
5. withdrawaltz
6. 波紋
7. 蓮華
8. prayer

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お知らせ

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●ryo
シモクラセカンドハンズ

お茶の水にある老舗の中古楽器店なんですけど、いつもメンテしてもらってて。それで、中古ベースが入ってないかなぁってよく見てます。

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アーセナル チャンピオンズリーグ

アーセナルが好きなんですよ。昨日ちょうどチャンピオンズリーグの試合がやってたんで、それを調べました。

●masahiro
ラブバカンス

夕方にドラマの再放送がやってて、稲森いずみさんが出てたんですけど、僕、好きなんですよ。で、このドラマなんだっけな?と思って調べたんですけど、タイトルを間違えてて(笑)。本当は「ロングバケーション」でした。


■ライブ情報

odd“biotop”release tour
2012/11/18(日)柏ALIVE
2012/11/23(金)郡山#9
2012/11/24(土)仙台K’s STUDIO
2012/11/25(日)盛岡club change wave
2012/11/30(金)滋賀B-FLAT
2012/12/01(土)大阪 心斎橋新神楽
2012/12/03(月)名古屋 今池HUCKFINN
2012/12/07(金)山口 周南RISE
2012/12/08(土)福岡 小倉FUSE
2012/12/09(日)大分club SPOT
2012/12/15(土)下北沢SHELTER(TOUR FINAL!!! ONE MAN!!!)

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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