ファンキー加藤、ファーストアルバム『ONE』は“自分の分身”

ファンキー加藤 | 2014.08.22

 ファンキー加藤のファーストアルバム『ONE』が完成した。FUNKY MONKEY BABYSの解散から1年と少し。苦しみから光を掴んで生まれたソロデビューシングル『My VOICE』から始まったこの『ONE』完成までの旅路は、平坦な道ではなかった。東京ドームでの解散の翌日から『リスタート』したひとりの「言葉を歌うミュージシャン」の辿った軌跡がリアルに綴られ、彼自身の分身とも呼べる今作について。彼を動かす原動力とは。楽曲を生み出すパワーの源とは。『ONE』に込めた想いのすべてを聞くべく、ファンキー加藤を直撃する。

EMTG:『ONE』完成しました。
ファンキー加藤:完成しましたよ。ようやく。
EMTG:完成した「今」、この『ONE』に対して何を感じますか?
ファンキー加藤:作品と呼ぶには遠すぎるような気がしてます。これは「作品」ではなく「僕」。分身のような感覚ですね。これまではメンバーで、そしてスタッフさんたちの想いを詰め込んで詰め込んで「作品」にしてきたんですが、今回は僕自身の身を切るように知恵も経験も体力もすべて注ぎこんだので、本当に「分身」。愛着はひとしおですね。
EMTG:よくファーストは“これまでの自分自身”というけれど、そのもの。いわゆる「ファーストアルバム」。
ファンキー加藤:そう、いわゆる「ファーストアルバム」。今までソロでシングルを発売してきて、どれも「僕の作品です」って言えるんですけど「僕自身です」って言える1枚はこの『ONE』なんですよね。もちろんシングルという、僕というミュージシャンへの入口な部分があって、そこをさらに踏み込んでいったら僕の奥底にあるものまで見える、と言いたいくらいに提示できた「僕」です、ってこの『ONE』を届けたいですよね。
EMTG:すごく大衆的なのに、物凄くミニマムな世界観を歌っているようにも感じて。多くの人たちに届けようと歌っているものが非常にパーソナルな印象がありますよね。
ファンキー加藤;元々、誰かのためにって思えることに僕はすごく幸せを感じられるし、誰かのためにって思わないと本領発揮できない人だからっていうのがあります。例えば、今回の曲で言えば『終わらない未来』は、仮タイトルを『6月3日』にしようとしたくらいに、6月2日の東京ドーム(注:2013年6月2日。ファンモンの解散ライヴ2DAYSの2日目)を終えた、その次の日の自分に宛てた曲で。そういう曲も含め、『ONE』には僕自身を吐きだせたなという気持ちがあります。
EMTG:『My VOICE』(注:ソロ初シングル)が出てくるまでってすごく苦しんでいましたよね。あの曲が出来たからこそ、見えてきたアルバム像みたいなものはあった?
ファンキー加藤:『My VOICE』が本当に、自分の感情やスタイルを作ってくれました。ありのままの自分を出せたという心境だったんです。その前は+αを求めすぎていたんですよ。ファンモンの解散で3分の1になってしまった自分が、残りの3分の2の力を何かで埋めようとしちゃっていた。あるはずのない+αを、何かで埋めることで、自分は3分の1じゃないんだ、っていう思いに囚われすぎてたんですね。でもそれでもいいじゃないかって吹っ切って作れたのが「My VOICE」です。そこからは充実していて、ペン先が止まることなく作ってこれた気がしています。それがアルバムに辿り着いた。
EMTG:歌うべきもの、歌っていくこと。それが見えたのは制作の過程だった?
ファンキー加藤:そうですね。まぁ、変わらないってことですよね。ファンモンでやっていたことと変わらない。自己中心的な表現ではなくて、そこに誰かがいて、君という人がどう感じるか、君という人に笑ってもらいたい、君という人にこの想いを届けたい、というところこそが、僕自身の原動力の全てで、そこは変わってないですね。
EMTG:フリーライブで全国を巡って、数多くのファンの人と触れ合った。あの時間を境に変化したことってありましたか?
ファンキー加藤:それは『輝け』(ソロ2枚目のシングル)の段階から変わってきましたよね。『My VOICE』のときは、もちろん、誰かに向けて届けてはいたのですが、その誰かというのは不確かだったんだなと思います。ただ、インストアライブツアーで全国を回った事で、こんなにも沢山の人が、ソロになってもなお必要としてくれてるんだって感じれたことがもの凄く力になりました。『輝け』の歌い出しの ♪君の話を聞かせて ♪ って言うのは、まさにインストアライブツアーで体験したことですからね。
EMTG:インストアライブツアーで体験したこと?
ファンキー加藤:握手で会えたのは10秒足らずですが、その中でもの凄く沢山の想いをくれたんです。中には人生相談もあったりして。いじめられてるんです、仕事がうまくいきません、学校で友だちができません。その短い時間の中で解決してあげられなかったみなさんの悩みの一筋の希望の光が見えればいいな、と思って『輝け』は作ったし、七夕に毎年書いてるブログでコメント欄にみんなの願いを書いてもらうんですけど、そこから作ったのが『CHANGE』だったり。楽曲制作をする上で、みなさんがそこにいるっていうことに力をもらっています。
EMTG:相手が見える、誰かのための歌なんだよね。
ファンキー加藤:そうなんです。でも裏返すと極度の淋しがり屋っていうのはあると思うんです。誰かに必要とされていたい、誰かの力になりたい、誰かと繋がっていたい。僕は人一倍それが強い。だから「オレはこうだぜー!」と歌うんじゃなく、誰かの歌になりたいっていうのがいちばん強いですよね。
EMTG:アルバムのレコーディングも楽しそうでしたしね。
ファンキー加藤:疲れはありましたけど、本当に心からため息をつくことはなかったし、本当に楽しくて、充実していました。それは夢途切れる瞬間の苦しさを知ったから。次の目標がない日々を知ってしまったから。その時の苦しさに比べたら、なんてことはなかったです。1年前は苦しかった。本当に。でもその時期を体験していなかったら書けなかった曲もありますよね。
EMTG:今回の『ONE』 を完成させて、音楽家として、どんな人だと思いますか?
ファンキー加藤:言葉を歌うミュージシャン、ということを前からずっと思ってます。メロディを綺麗に歌うんじゃなく、言葉を歌うミュージシャン。今回の『ONE』では、それをより追求できました。詞先というスタイルに出会えたこともそうですが、これまで以上に言葉をワンフレーズワンフレーズしっかり意識して書けたと思います。
EMTG:これぞ「僕自身です」という1枚?
ファンキー加藤:後悔はないです。やり残したこともないので、充実感がすごくあります。
EMTG:そして日本武道館へ。
ファンキー加藤:過剰な演出はせずに、早く感謝を伝えたいです。ありがとうって言いたい、ただいまって言いたいって思ってます。……泣いちゃうかも。オレ。
EMTG:男泣き予告!そして、その日本武道館後には全国ツアーも。
ファンキー加藤:38か所42公演!ずっとファンクラブイベントや日本武道館で東京に来てもらわなきゃいけないことも多かったし、インストアライブツアーで「また来てください」「また来るよ」の約束で握手したので、それを果たせるのは嬉しいですね。
EMTG:では最後に、日本武道館、そしてツアーでも響く曲を収録したファーストアルバムに『ONE』とつけた理由を教えてください。
ファンキー加藤:トリオからソロ、3人から1人の『ONE』、そんな1人の男の1枚目のアルバムという意味の『ONE』、そしてこのアルバムでひとつになりたいという、ALL FOR ONEの『ONE』です。ファーストアルバムならではだし、ここじゃないとこのタイトルとは廻り合えなかったかなとも思ってますし。潔いし、ファンキー加藤らしいとも感じているので、ぜひ受け取ってもらいたいです。

【取材・文:えびさわ なち】





  ■次回、集中連載、第3弾!!
  ファーストソロアルバム『ONE』収録曲について、1曲ずつ語ります。
  セルフライナーノーツの前編をお届けします。
  第3回目はこちら



  
  応募期間は、9月7日まで。
  ※コインケースの色は選べません。
  ※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。

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リリース情報

ONE(初回生産限定盤A)[CD+DVD]

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2014年09月03日

ドリーミュージック

[CD]
1. リスタート
2. 輝け
3. 終わらない未来
4. 太陽
5. My VOICE
6. まわせ!
7. 愛の言葉
8. 僕らの詩
9. CHANGE 
10. Good Show
11. もっと勉強しておけばよかった 
12. 桜 ふわり ふわり
13. FLY

[DVD]
ドキュメンタリー映画「ファンキー加藤My VOICE ~ファンモンから新たな未来へ~」完全収録!

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■ライブ情報

「I LIVE YOU 2014」in 日本武道館
2014/09/19(金)日本武道館
2014/09/20(土)日本武道館

カルピスソーダ presents ファンキー加藤 白熱 ALL STANDING LIVE!
2014/09/29(月)なんばHatch
2014/10/01(水)Zeep Tokyo

ファンキー加藤×TSUTAYA 1stアルバム『 ONE 』発売記念スペシャルライブ
2014/11/05(水) 都内某所

ONE FOR HALL TOUR 2015
2015/01/24(土)【千葉】市川市文化会館 大ホール
2015/01/31(土)【山梨】コラニー文化ホール(山梨県立県民文化ホール)
2015/02/06(金)【神奈川】神奈川県民ホール
2015/02/08(日)【栃木】宇都宮市文化会館
2015/02/13(金)【福岡】福岡サンパレスホール
2015/02/14(土)【鹿児島】宝山ホール(鹿児島県文化センター)
2015/02/21(土)【和歌山】和歌山県民文化会館
2015/02/22(日)【滋賀】滋賀県立芸術劇場(びわ湖ホール)
2015/02/28(土)【愛知】名古屋国際会議場センチュリーホール
2015/03/01(日)【愛知】名古屋国際会議場センチュリーホール
2015/03/07(土)【広島】広島市文化交流会館(広島文化学園HBGホール)
2015/03/08(日)【山口】周南市文化会館
2015/03/14(土)【埼玉】大宮ソニックシティ
2015/03/15(日)【埼玉】大宮ソニックシティ
2015/03/27(金)【香川】香川県県民ホール(アルファあなぶきホール)
2015/03/29(日)【高知】高知県立県民文化ホール・オレンジホール
2015/04/04(土)【大阪】大阪国際会議場(グランキューブ大阪)
2015/04/05(日)【大阪】大阪国際会議場 (グランキューブ大阪)
2015/04/11(土)【岩手】盛岡市民文化ホール 大ホール
2015/04/12(日)【秋田】秋田県民会館
2015/04/18(土)【奈良】なら100年会館
2015/04/20(月)【兵庫】神戸国際会館 こくさいホール
2015/04/25(土)【大分】iichikoグランシアタ
2015/04/26(日)【長崎】長崎ブリックホール
2015/04/29(水・祝)【熊本】市民会館崇城大学ホール
2015/05/04(月・祝)【北海道】ニトリ文化ホール
2015/05/06(水・祝)【北海道】函館市民会館
2015/05/09(土)【宮城】仙台サンプラザホール
2015/05/10(日)【福島】郡山市民文化センター 大ホール
2015/05/16(土)【新潟】新潟県民会館
2015/05/17(日)【長野】ホクト文化ホール
2015/05/23(土)【富山】富山オーバード・ホール
2015/05/24(日)【福井】福井フェニックスプラザ
2015/05/30(土)【徳島】鳴門市文化会館
2015/05/31(日)【愛媛】松山市民会館・大ホール
2015/06/06(土)【岐阜】長良川国際会議場
2015/06/07(日)【静岡】静岡市民文化会館大ホール
2015/06/13(土)【鳥取】米子コンベンションセンター(BIG SHIP)
2015/06/14(日)【岡山】岡山市民会館
2015/06/21(日)【沖縄】沖縄市民会館
2015/07/03(金)【東京】NHKホール
2015/07/04(土)【東京】NHKホール

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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