THE PRIVATES、30年間が詰まったオリジナルと洋楽カバーの2枚組アルバムをリリース!

THE PRIVATES | 2014.10.02

 夏の終わりの9月6日、下北沢CLUB QueにTHE PRIVATESを観に行った。そのライブは、ひとことで言えば“愉快”。バンド・ミュージックのタフさとラフさにあふれ、オーディエンスたちはみんなニコニコ身体を揺らしていた。オリジナル・メンバーの5人は自分たちの音楽を楽しみ、その楽しさがそのままフロアに伝わっていて嬉しくなった。
 僕と彼らとの付き合いは30年近くになる。まだR&RとR&Bが色濃く結びついていた時代をルーツに、ひた走ってきたこのバンドの命は、30年経っても輝いていた。その鮮やかな光を感じさせてくれた「エレベーターNo.9」から、ニューアルバム『Les beat hi-fi mono』のDisc1は始まる。Disc2は、仲井戸“Chabo”麗市や甲本ヒロト、チバユウスケらが参加して、THE PRIVATESのルーツロックをカバーしている。こんなに普通で豪華な30thアニバーサリー・アルバムは、他に絶対にない。
 30年をかけてオンリーワンの存在になったバンドの中心人物、延原達治にTHE PRIVATESの今を聞いてみ た。

EMTG:今日は一人?
延原:いいじゃない、俺、一人で。
EMTG:この前の下北沢のライブがあまりに良かったから、みんなに会いたくてさ。
延原:いーの、いーの、あんまり誉めないで(笑)。
EMTG: 相変わらずだなぁ(笑)。そんな調子で、もう30年になるんだね。
延原:そうなんだよ。今回のアルバムはもっと前に作る気持ちになってたんだけど、震災があって、それどころじゃなくなって。でもツアーはしてたんだよ。で、3年経っちゃった。ようやく去年、30周年イヤーにアルバムとツアーをやろうって話になって。
EMTG: まず、オリジナル・アルバムのDisc1は?
延原:ほとんど、ライブでやってきた曲。アルバムを作るってことがなくても、曲は作ってるからね。
EMTG:Queでも、ニューアルバムの曲をどんどんやってたし。
延原:そうそう、新しい曲ができると、それをやりたくなるのはバンドとして当然だよね。すぐにみんなに聴かせたいっていうか。
EMTG:しかも今回のアルバムは、いろんなタイプの曲が入ってる。面白かったのは、たとえば「DOGGIN’ AROUND」っていう曲は、日本の60年代のグループサウンズみたいなテイストなのに、そこに行かずにTHE PRIVATESらしく仕上がってる。
延原:グループサウンズは嫌いじゃないんだけど、そういうのやってる人って、たいていステージ衣装を揃えたりして、コスプレ志向があるでしょ。俺たちはそれが全然ないんだよね。60年代のカルチャーは好きだけど、その後に出て来るパンクもデジタルもストロングな魅力があるからね。俺たちは80年代のバンドだから、当時の先輩たちを否定しないと前に出られない。
EMTG:80年代のバンドブームの中で、DJプレイを始めたのも、THE PRIVATESは早かったもんね。
延原:なんでバンドがDJやるんだって、ほとんどわかってもらえなかったけど(笑)。その時その時で、「音楽の冒険をやっていこう」って、メンバーの中でずっと言ってたからね。できてないことでも、とりあえずやらないと様になんないっていうか。そうやってTHE PRIVATESはバンドのカラーを作ってきたんだよ。
EMTG:初期のストーンズみたいな「バビロンの歯車」があるかと思えば、先行配信された「キッスを、もう一度」はポップなロックだし。
延原:「キッスを、もう一度」は、Dr.kyOnさんが「山口冨士夫さんがマイナーコー ドを使うと、ロマンティックなんだよね」って言ってて、それをヒントに作ったんだ。
EMTG:僕はあの曲のテンポ感がすごく好き。あれはベテランバンドにしかできない。だけど、この前のライブではちょっと速すぎたな。
延原:そうなんだよ。レコーディングだとゆったりやれるんだけど、ライブになると速くなる。
EMTG:まだ、ベテランじゃないってこと?(笑)
延原:それはドラムの森原のせいだ!
EMTG:またそんなこと言ってる(笑)。そして、カバーが10曲入って、2枚組になった。
延原:最初はライブでよくやってるカバーを2,3曲、ボーナストラックで入れようかってことだったんだけど、それが5、6曲になり、じゃあディスクを分けましょうってなった。
EMTG: 選曲の基準は?
延原:ストーンズやザ・フーも50、60年 代のブルースとかR&Bのカバーをやってるけど、そういう曲は避けて、でもマニアック過ぎないものを、時代も国境も超えて選んだ。で、それを誰と一緒にやりたいかを考えて、スタジオに来てもらって録った。満足のいく選曲になったと思う。
EMTG:ヒロトやチバのブルースハープが、持ち味が全然違ってて、その聴き比べが楽しかった。もちろん延(原)ちゃんのハープとも違うし。
延原:ほんと、ほんと。ワンフレーズたりとも聴き逃せないよ!このカバー曲をレパートリーにしたバンドをやれるね。
EMTG:それと、オリジナルの「最後まであきらめるな」と、カバーの「WANG DANG DOODLE」の盛り上げ方に共通点があるのも面白かった。
延原:そうなんだよね。どっちの曲も、始まりと終わりが全然違う。シンプルなリフを、短時間でどれだけヒートアップできるか、3分間でテンションをどこまで上げられるかっていう。
EMTG:2枚組を完成させた感想は?
延原:出来上がってみて思ったのは、30年間を振り返ったつもりはないけど、要素としては俺たちの30年分が入ってるね。60年代のガレージもあれば、パンクもスイートソウルもある。結果的に、オリジナルとカバーの対比にもなってるしね。
EMTG:いいアニバーサリー・イヤーになったね。
延原:来年の1月にリキッドルームでファイナルをやって、30周年を終わるつもり。もちろん、その先もやってくよ。最近はロックバンドはたくさんあるけど、ロックンロール・バンドは少なくなってて。俺たちを見て「ロックンロール・バンドをやりたい」って思ってもらえたら、いいな。

【取材・文:平山 雄一】

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ビデオコメント

リリース情報

Les beat hi-fi mono

Les beat hi-fi mono

2014年10月01日

ワーナーミュージック・ジャパン

[Disc1]
1.エレベーター No.9
2.ONE MORE TIME
3.バビロンの歯車
4.DOGGIN’ AROUND
5.キッスを、もう一度 
6.リメンバー 
7.どこかにときめき
8.ブギウギ一晩中!
9.GAKKO SHUFFLE
10.あいつはさかさま
11.誰もいない街
12.君が君に
13.最後まであきらめるな

[Disc2]
1.THE MEMPHIS TRAIN (オリジナル:Rufas Thomas)
<Guest>Dr.kyOn
2. I’M READY(オリジナル:Fats Domino) 
<Guest>花田裕之
3.BLACK NIGHT(オリジナル:Arthur Alexander)
<Guest>仲井戸“CHABO”麗市/オカモトショウ (OKAMOTO’S)
4. ROLLIN’ STONE(オリジナル:Muddy Waters)
<Guest>柴山“菊”俊之 /甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)
5.DONNA(オリジナル:Ritchie Valens)
<Guest>下山 淳
6.HEART BEAT(オリジナル:Buddy Holly)
7.I FEEL GOOD(オリジナル:Benny Spellman)
<Guest >真島昌利 (ザ・クロマニヨンズ)
8.KOKO JOE(オリジナル:Don&Dewey)
<Guest>Takashi "Mr.PAN" Manabe (THE NEATBEATS)/Dai "Mr.Gully" Ura (THE NEATBEATS)
9.MOJO WORKOUT(オリジナル:BOBBY LONG&HITS SATELITES)
<Guest>オカモトショウ (OKAMOTO’S) /オカモトレイジ (OKAMOTO’S)/岡本雅彦
10.WANG DANG DOODLE(オリジナル:Howlin’ Wolf)
<Guest>チバユウスケ (The Birthday) /加藤“Yotchan”義明 (Ex.村八分)

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お知らせ

■マイ検索ワード

尾道 西国寺 烏天狗
今度友達が俺の出身の尾道で、「Ails」という音楽のイベントをやってくれるんです。元ブランキージェットシティの照ちゃん(Ba)とか、ザ・グルーヴァーズの藤井一彦(Gt&Vo)とか出る音楽イベントで。場所は西国寺という寺なんですが、小さい頃から大好きで、すごい大きな烏天狗のお面が飾ってあるんです。その写真を見たくて、検索しました。


■ライブ情報

Les beat hi-fi mono tour 2014
2014/10/08(水)仙台 enn
2014/10/09(木)八戸 ROXX
2014/10/12(日)北見 ONION HOLL
2014/10/13(月)札幌 SUSUKINO 810
2014/10/15(水)久慈 UNITY
2014/10/16(木)盛岡 Club Change
2014/10/18(土)山形 Sandinista!
2014/11/15(土)江古田 BUDDY
2014/11/20(木)岡山 Desperado
2014/11/21(金)小倉 WOW!
2014/11/22(土)大牟田 STUDIO GUMBO
2014/11/23(日)熊本 ONEDROP Diningstudio
2014/11/24(月)福岡 CB
2014/11/26(水)広島 NAMIKI JUNCTION
2014/11/27(金)出雲 APOLLO
2014/12/11(木)下北沢 CLUB Que
2014/12/12(金)下北沢 CLUB Que
2014/12/13(土)駒ヶ根 COUNTRY☆CAFE
2014/12/14(日)伊那 GRAM HOUSE
2014/12/26(金)名古屋 得三
2014/12/27(土)京都 拾得
2014/12/28(日)新宿 red cloth
2015/01/10(土)大阪 難波 Mele
2015/01/11(日)神戸 VARIT
2015/01/17(土)恵比寿 LIQUIDROOM

STELLA presents 『JUMBLE JUNK SHOW vol.15』
2014/10/11(土)帯広 MEGA STONE

TIKITIKI ROCK’SHOW VOL.3
2014/10/19(日)花巻 なはんプラザ COMZ ホール

THE PRIVATES×夜のストレンジャーズ 2マンショー!!
2014/11/01(土)大阪 難波 Mele

Rock’n’Roll Barbarians Tour
2014/11/02(日)京都 OOH-LA-LA
2014/11/03(月)浜松 G-SIDE
2014/11/04(火)下北沢 SHELTER

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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