Silent Siren10枚目のシングル「八月の夜」インタビュー

Silent Siren | 2015.08.04

 10thシングルのタイトル曲「八月の夜」が浮き彫りにするのは、恋愛が成就する手前の何とも言えないもどかしさ。青春時代の甘酸っぱい風景、夏だからこそ感じる独特の切なさを、疾走感に満ちたサウンドで描いている。Silent Sirenのロックバンドとしての熱量も存分にこもった仕上がりだ。そして、カップリングの「secret base~君がくれたもの~」は、ZONEの名曲のカバー。 スペシャルドラマ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のエンディングテーマに起用されたこの曲の仕上がりも素晴らしい。さらに多くの人々にサイサイの音楽を届けたいという気持ちが漲っているのも感じる本作。彼女たちに想いを語ってもらった。

EMTG:「八月の夜」は、すぅさんの作詞作曲ですが、「ストロベリームーン」(3rdアルバム『サイレントサイレン』に収録)と同じタイミングで作った曲なんですよね?
すぅ(Vo & G):そうなんです。この曲、もともとはもっとテンポが遅くてバラード的な感じだったんですよ。テンポを速くした結果、疾走感が出ました。メロ的には切ないんですけど、グルーヴが出たと思います。
EMTG:「いいメロディだなあ」ってグッと来ている内に、「あれ? テンポ、すごく速いんだな」ってふと気づく曲ですよ。
すぅ:割と速めですからね。BPMを190で作ってみたんですけど、そのテンポだと速過ぎて歌えなくて(笑)。最終的には2落として188になりました。
あいにゃん(B):最初から最後まで勢いで行く感じの曲なんですよね。今までの夏の曲とは違った落ち着いた雰囲気ではあるんですけど、すごくロックな部分が出ています。
ひなんちゅ(Dr):歌詞もいいですよ。夏の曲なのに、夏であることをストレートに示す単語がないのが独特です。ツアーの名古屋で初めてやったんですけど、お客さんの反応もすごく良かったです。「乗れるし泣ける」っていうものになっていました。フェスでも盛り上がりそうですね。
ゆかるん(Key):この曲で描かれている「夏だから、もう一歩進んで何かできるんじゃないかな? でも……触れたいけど触れられない」っていうもどかしさは、誰もが経験したことがあると思うんです。あと、夏独特の切なさもすごく入っている曲ですね。
EMTG:この歌詞の主人公、気になる相手と恋人同士にはまだなっていないけど、「もう少しで付き合うようになるかも」っていう感じみたいですね。
すぅ:そうなんです。この2人が最後にどうなるのか明確に言っていないんですけど、聴いてくださる方々それぞれに想像して頂けたらなと思っています。
あいにゃん:最後の方で《会える理由やっと見つかったんだ》って言っているから、私は良い兆しを感じるけど。
すぅ:うん。そうやって想像してもらえたらいいなあ。
あいにゃん:風景とかを限定したワードは歌詞の中に入っていないので、いろんな方々の思い出や体験と重ね合わせて頂きやすいと思います。
ひなんちゅ:『NANA』の中に奈々とノブがコンビニからの帰り道で河原を歩くシーンがあるんですけど、その感じを私は想像しました。何かしらのきっかけで2人きりになって、「手つないでいいのかな? でも、まだ好きって言ってないし……」っていうのが思い浮かぶんですよね。
EMTG:大好きな漫画で何回も読んだ場面って、自分が実際に体験したことと同じくらい鮮やかに記憶に刻まれますよね。
ひなんちゅ:その感じ、すごく分かります。『NANA』は私にとっての青春の漫画なので。私、あの物語の中に自分がいると思っているくらいなんですよ(笑)。「八月の夜」は、まさに『NANA』でイメージしやすかったです。
EMTG:今、青春真っ只中のファンのみなさんは、好きな人のことを思い浮かべて聴くんじゃないでしょうか。
すぅ:この曲を聴いて一歩踏み出して手とかつないで欲しいですね。
EMTG:「八月の夜」は、サイサイからファンのみなさんへ贈る恋愛応援ソングとしての面もあるんですかね?
すぅ:応援ソング? うーん、恋はやはり自分自身でなんとかした方が良いと思います(笑)。
EMTG:おっしゃる通りですね(笑)。
すぅ:でも、聴きながらいろんなことを思って頂けたら嬉しいです。
EMTG:この曲、ライブで演奏してみて感じたことは何かあります?
ひなんちゅ:やっぱり感じたのは、「速い」です(笑)。初めてやった名古屋はアンコールの1曲目だったんですけど、身体を温めておかないと叩けない曲だと思いました。
あいにゃん:出だしからスイッチを入れておかないといけない曲ですよ。でも、私はこういう曲が好きなので、「演奏していて楽しい」っていうのが一番感じているところですね。
ゆかるん:私もこの曲、楽しい。イントロのメロディが好きなので、演奏しながら浸っちゃいます。
すぅ:それぞれの楽器の聴かせどころも作りたかったんですよね。シンセはこの曲の切なさを表現する上で大事ですし、ドラムもフィルのキメが印象的ですし。あと、ベースのドゥーンってやるの何て言うの?
あいにゃん:スライドだね。この曲、スライドをいっぱい入れています。
すぅ:その滑らかさとドラムのスパンスパン!って感じのニュアンスとのコンビネーションも気持ちいいですよ。ドラムは最後の方のシャンシャンシャンシャンっていうのが好き。
ひなんちゅ:あれはチャイナシンバルの音。速い曲ってシンバルをいっぱい鳴らしても良い気がしていて。だからこの曲、いっぱい鳴らしています。
あいにゃん:ひなはシンバルを鳴らしたがるんですよね(笑)。
ひなんちゅ:自分のイヤモニに返してもらう音もシンバルを大き目にしていますから。
すぅ:今後、シンバルを叩いてテンションが上がっているところをライブ中にチェックするよ。
ゆかるん:「金物(シンバル類のこと)好きだなあ~、ひな」って。
ひなんちゅ:ライブ中にそんな余裕ないでしょ(笑)。
あいにゃん:ちゃんと前見てください(笑)。
すぅ:私はFコードを弾くとテンションが上がるんだけど。
あいにゃん:楽器って、そういうのあるよね。
EMTG:ローコードのAmとか、めちゃくちゃ響きが暗いからテンション下がりそう。
ゆかるん:私、ギターのコードはAmだけ弾けるんですけど(笑)。
あいにゃん:なんか、いつの間にかバンドマンっぽい会話になってる(笑)。
EMTG:(笑)曲のお話に戻りましょう。歌詞の主人公、好きな人との帰り道に買ったアイスを冷凍保存するじゃないですか。キュンとした気持ちを冷凍保存しようとしていると同時に、また会えるための願かけみたいなニュアンスも感じて、すごく印象的です。
すぅ:また会ったり話をしたりするきっかけって、一生懸命探すものですから。教科書を借りるとかもそうですし。ちょっとしたきっかけをみんな探しているんですよね。
あいにゃん:何か借りるっていうのは、返すっていう理由が生まれますから、学生時代によくやっている人がいましたね。
すぅ:それが青春なんだよ(笑)。この歌詞のアイスの部分も、まだ付き合っていないからこその、今度また会うための理由探しなんです。
EMTG:アイスと言えば……すぅさんのブログのタイトルになっていた『アイスは目を見つめながら食べます』を思い出すファンもいるんじゃないでしょうか(2015年6月3日のすぅのオフィシャルブログ)。
すぅ:そのタイトル、この人(ゆかるん)が(笑)。
ゆかるん:私が考えました(笑)。すぅがまさにそうやったんですよ。私がアイスを食べている時にすぅが来たから、「一口食べる?」って差し出したら、私の目を見つめながら食べたんです。
EMTG:そのアイスは冷凍保存したんですか?
すぅ:もう食べ終わりました。ゆかるんとはいつでも会えますので(笑)。
EMTG:(笑)では、カップリングとして収録された「secret base~君がくれたもの~」のお話に移りましょう。ZONEのカバーですね。
ひなんちゅ:そうなんです。この曲、私たちの世代は、みんな知っていますからね。私もカラオケで何回歌ったか分からないくらいです。
あいにゃん:私、この曲が主題歌だった『キッズ・ウォー』も観ていました。
すぅ:偉大な曲ですよね。私たちのカバーは、ドラマ版の『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のエンディングテーマです。アニメ版のファンだったので、すごく嬉しいお話でした。
ひなんちゅ:原曲が大好きな方々がいることも分かっている分、全力でカバーさせて頂きました。知っている作品や、子供の頃から聴いていた曲にこうやって携わるのって、不思議な気持ちにもなります。
ゆかるん:不思議な気持ちっていうの、私もすごく分かるなあ。
すぅ:今回、カバーするにあたって、ドラマの撮影現場もメンバーみんなで見させて頂いたんですよ。キャストのみなさんが役にピッタリで、すごく感動しました。
ひなんちゅ:この曲、ドラマの世界観と合わせるためにテンポを変えたり、いろんな試行錯誤がありました。トラックダウンする時に、ドラマの監督さんとかスタッフさんがいらっしゃったんですけど、1回聴いて「これでいいドラマが撮れます」っておっしゃってくださったのが、すごく嬉しかったです。
あいにゃん:私たちもドラマの放送が楽しみなんですよ。ぜひ、たくさんのみなさんに観て頂いて、サイサイのことも知ってもらえたらなと思っています。
EMTG:いいシングルになりましたね。今年の夏もサイサイにとって実りの多いものになるんじゃないでしょうか。
すぅ:ここからさらに頑張っていきたいです。今年は夏フェスもたくさん出るんですよ。
EMTG:『サイサイフェス2015』もありますが、さのまる(栃木県佐野市のゆるキャラ)が出るんですね?
すぅ:はい。さのまるが出演者のアーティスト枠で発表されたのは、うけました(笑)。
ゆかるん:さのまる、すぅと仲良しなんです。
ひなんちゅ:手紙交換をしている文通相手です(笑)。
すぅ:さのまるはサイサイがライブをやると、いつもお花をくれるんです。タオルとかギフトセットももらいました。「サイサイくんといつかコラボしたいわーん」って言っていたんですよ。
あいにゃん:さのまるとサイサイくん、仲良くなって欲しいよね。さのまるって喋るんだっけ?
すぅ:喋らない。サイサイくんも喋んないからなあ。
あいにゃん:その辺もどうなるかお楽しみですね(笑)。
ゆかるん:『サイサイフェス』、お客さんにも出演者のみなさんにも楽しんで頂けるフェスにしたいよね?
あいにゃん:うん。主催イベントは大変な部分もあるんですけど、去年もすごく達成感があったんです。これからもどんどん続けて、さらに大きいものにしていきたいです。

【取材・文:田中 大】

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リリース情報

日々凛々

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日々凛々

発売日: 2018年06月20日

価格: ¥ 2,407(本体)+税

レーベル: テイチクエンタテインメント

収録曲

01.わたしはわたしのためのわたしでありたい
02.永遠 
03.コインロッカーにて
04.かぜ薬
05.玉ねぎ
06.わたしのしあわせ
07.ぽたり
08.不幸ちゃん
09.最初のグー
10.癖

ビデオコメント

リリース情報

八月の夜(初回生産限定盤A)[CD+DVD]

八月の夜(初回生産限定盤A)[CD+DVD]

2015年08月05日

ドリーミュージック

[CD]
1. 八月の夜
2. secret base 〜君がくれたもの〜

[DVD]
八月の夜(Music Video)八月の夜(Music Video Making)

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お知らせ

■ライブ情報

Silent Siren主催の夏フェス
「サイサイフェス2015」開催!

2015/08/25(火)東京・新木場STUDIO COAST
http://saisaifes.com/

音霊 OTODAMA SEA STUDIO 2015 ~板野友美×Silent Siren~
2015/08/05(水)音霊 OTODAMA SEA STUDIO

LOOP vol.6
2015/08/12(水)Zepp DiverCity Tokyo

SUMMER SONIC 2015
2015/08/15(土)大阪・舞洲サマーソニック大阪特設会場

NAONのYAON2015~SUMMER~
2015/08/23(日)東京・日比谷野外大音楽堂

音楽と髭達2015
2015/08/29(土)新潟・HARD OFF ECO スタジアム新潟

松崎しげる デビュー45周年「黒フェス」~白黒歌合戦~
2015/09/06(日)幕張メッセ 国際展示場

肉ロックフェス 2015
2015/09/12(土)さいたまスーパーアリーナ けやきひろば

風とロック芋煮会2015 KAZETOROCK IMONY LAND
2015/09/26(土)福島県 白河市しらさかの森スポーツ公園

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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