ファンキー加藤、今尚、夢を追いかけている挑戦者たちに捧げる「中途半端なスター」をリリース

ファンキー加藤 | 2016.02.10

 サッカー女子なでしこジャパンの澤穂希、引退のニュースを例に挙げ、身近に感じていた人や自身の年齢に近い世代の現役引退の話を耳にすると、いろいろと思う所、考えさせられる事があるという。
 FUNKY MONKEY BABYSの解散を経て、現在ソロアーティストとして挑戦し続けるファンキー加藤。今の自分を色濃く反映したという作品「中途半端なスター」を今回リリースするファンキー加藤に話しを聞いてみた。

EMTG:「マイナビ転職」のCMソングとしてもうお馴染みの5thシングル「中途半端なスター」。どういうものにしようと思ってましたか?
ファンキー加藤(以下、加藤):4thシングル「MUSIC MAGIC」が、実験的テイストの曲でもあったので、2016年一発目は、ファンキー加藤のド真ん中でいこうと思いました。自分のなかで王道と呼べる前向きな応援ソングを作ろうと。ちょうどその制作時期に「マイナビ転職」さんからもオファーをいただきまして。
EMTG:「つながるから」から二度目のタイアップ。先方からのリクエストはありましたか?
加藤:絵コンテを見せていただきましたが、ありがたいことにあとは任せてくださったんです。なので、その期待に100%応えてみせましょうと。
EMTG:大人になることのせつなさ、それでもなお価値のあることなど、考えさせられる曲でした。歌詞はどんなふうに発想していきましたか?
加藤:これまで歌詞を書くときは、「作詞ノート」を元にしていたんです。生活のなかで思いついたことや、映画を観たり、本を読んだりしてピンときた1ワード、1フレーズを書き溜めてたいわゆるネタ帳なんですけど。それが、今回いよいよ尽きまして(苦笑)。
EMTG:そうなんですか!
加藤:次どうしようかな? と暗中模索しました。そんなとき、スタッフから、「誰かを励ますというより、今の自分の立ち位置から見えるリアルな風景を書いてみれば」という話が出て、「なるほど。面白いかも」と、そこを掘り下げるところからスタートしたんです。
EMTG:どんなことを考えましたか?
加藤:僕も30代後半になりまして、ふと見渡せば、同じ年代のスポーツ選手がどんどん引退していってるんですね。一線で活躍する人たちはみんな歳下。そんな現実にせつなさを覚えつつ、それでもまだ、心のなかには、逆転満塁ホームランを狙いたいという強い願望もある。そういう自分と向き合いました。
EMTG:引退報道を受けて、加藤さんご自身が残念に思った方はいらっしゃいましたか?
加藤:澤穂希さんですね。澤さんはライブにもよく足を運んでくださいますし、食事をご一緒したりと、仲良くさせていただいてるんです。ニュースを知ったのは、ちょうどこの曲のレコーディングのタイミング。一瞬、ガクッと力が抜けるような衝撃を覚えました。また新たなフィールドに向かって、駆け抜けて行ったんだなとも思ったんですが。
EMTG:いろんな転機が訪れる年代なのかもしれないですね。
加藤:僕の場合、20代半ばから10年間やってきたグループの解散という大きな区切りがありました。30半ばで、ひとりポーンと大海原に放り出された。というより、自分からすすんで飛び込んでいきました(笑)。その分岐点で、考えることも得ることも多かった。
EMTG:そろそろ3年になりますね。
加藤:そんな今、客観的に自分の立ち位置を眺めてみたとき、もう一踏ん張りしなきゃいけないなという気持ちになりました。「中途半端なスター」というのは、ある意味自分を揶揄する言葉でもありますね。というのも、2015年、全国各地でのホールツアーや多方面のイベント出演など、精一杯頑張ったつもりでしたが、年末の大きな歌番組からお声がかかることがなかった。僕は悔しさを公言する人なので、ツイッターで思いっきり悔しさをつぶやきもしました(笑)。ま、それがいい意味での危機感となり、もう一踏ん張りという心境に至ったと思うんです。そこが色濃く反映された歌詞になりました。
EMTG:同年代、いや、もっと上の世代の人たちにとっても、リアルなエールになっていると思います。転職ではないですが、加藤さんも6月公開の映画『サブイボマスク』で、主演という新たなエリアに挑戦していますね。
加藤:いやー、最初は躊躇しましたよ。音楽を始める前から役者に興味はあったので、ソロになったタイミングでその道もと思いはしてたものの、いきなりの主演と主題歌。荷が重すぎるなと正直思いました。でも、踏み出してみて、結果よかった。学べることもたくさんありました。
EMTG:気持ちの勢いは、サウンドにも反映されてますね。
加藤:アレンジの田中隼人は、ファンモン時代から公私共々支えてくれてる男なんです。彼と、「ファンキー加藤のド真ん中と言えば4つ打ち。しかも、そこに温かい生のストリングスが入ってくるってヤツじゃないか」と話して、方向性を決めていきました。
EMTG:いい制作環境なんですね。
加藤:「パンチインせずに一発で録りたい」とベーシストの方が言ってくださるなど、携わってくれたみなさんが、魂を込めて音に向かってくれました。その全体を隼人がしっかり指揮してくれましたね。弾き手の方たちがひるむくらい緻密なストリングスのラインも考えてくれましたし。
EMTG:制作の空気そのものが、逆転満塁ホームランという感じだったんですね。
加藤:はい。フルスイングしました。
EMTG:「マイナビ転職」のCMでは、ファンと公言なさっている石原さとみさんと「共演」。
加藤:石原さんとは、「つながるから」が起用された前回のCMの記者会見で初めてご一緒させていただきました。ちょうどツアー前だったので、「7月のファイナルに来てください」とお誘いしたんです。そしたら、「必ず行きます!」と。そこまではよくある話じゃないですか。でも、石原さんは本当に来てくださって、しかも、立ちづらい雰囲気が充満する関係者席で、ずっと立って、タオルもブンブン回してくれてたんです。
EMTG:ワーッ、素敵な方ですね。
加藤:またさらにファンになりました。なので、今回の「共演」もすごくうれしいです。
EMTG:さて、せっかくなのでカップリングのお話も。「急性ラブコール中毒 Part.3」は、カッコいいソウル・テイストですね。ブルーノ・マーズを彷彿とさせます。
加藤:実は大好きで、2014年の来日公演を観に行ってるんです。ジャジーで、ファンキーで、カッコよかった。その興奮を抱えたままスタジオに入って作りました。お客さんと同じフリで踊れたらいいなとも思ってたので、昨年11月に仙台で初披露した折には、初めて振り付け師さんに入ってもらったんです。
EMTG:楽しそう! 昔のディスコ的な?
加藤:そう。ジョン・トラボルタ的な、見て一発で踊れるヤツです(笑)。反響が大きかったので、今後ライブの定番ソングとなっていくと思います。
EMTG:「花鳥風月」には深い感動を覚えました。
加藤:ありがとうございます。実はSNSや手紙で、悩みを打ち明けてくる人も多いんです。なかには、大切な人を失った悲しみに打ちひしがれてる人もいる。そういったところに寄り添う曲を作りたいと思いました。ストレートに悲しみを書くのではなく、すべてのものに神が宿るという日本人ならではの感覚を織り込んで書けたら、聴いてくれる人の寂しさが少しは和らぐんじゃないかなと。そうそう、これは詞先で書いた曲です。
EMTG:そうなんですね。
加藤:以前は100%曲先だったんですが、ソロになって、マッキー(槇原敬之)さんに、「詞先ってすごく楽しく曲作れるよ」とアドバイスをいただいてから、やってみようかなと思い立って。
EMTG:そうすることで、ある型から抜け出せるというところがありますか?
加藤:メリット、デメリットはあると思うんですけど、僕の場合はしっくりきました。曲先だと、メロディが言葉をはじいちゃうことがあるんですが、詞先だと、言葉がメロディを生んでくれる。無理なく、心に浸透しやすい曲になる気がするんです。バラードは、ほとんど詞先ですね。最初からクリアに物語が見えているときは、余計そのほうがいい。この曲もまさにそうでした。
EMTG:本当に言葉がスッと入ってきました。個人的な話で恐縮ですが、まだ田畑の残る近所を散歩しながら「花鳥風月」を聴いたとき、とても感動したんです。内側にあった寂しさが溶けていくような気がしました。
加藤:光栄です。八王子出身なので、僕もたぶん同じような風景を感じながら書いていたと思います(笑)。
EMTG:貴重なお話がうかがえてよかったです。2016年はどんな年にしていきたいですか?
加藤:長期プランで物事を考えるのは苦手なので(苦笑)、目の前のことを一つひとつ、逆転満塁ホームランを狙うつもりでフルスイングしていきます。

【取材・文:藤井美保】

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ビデオコメント

リリース情報

中途半端なスター(初回生産限定盤)[CD+DVD]

中途半端なスター(初回生産限定盤)[CD+DVD]

2016年02月24日

ドリーミュージック

1. 中途半端なスター
2. 花鳥風月
3. 急性ラブコール中毒 Part.3

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■ライブ情報

musicるTV × BREAK OUT presents LOVE BOX 2016
2016/03/21(月・祝)国立代々木競技場第一体育館

MUSIC CARNIVAL 2016
2016/03/26(土)グランメッセ熊本

LIVE SDD 2016
2016/03/27(日)大阪城ホール

I LIVE YOU 2016 in 名古屋
2016/04/16(土)日本ガイシホール

FM802 SPECIAL LIVE 紀陽銀行 presents REQUESTAGE 14
2016/04/29(金・祝)大阪城ホール

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