メロフロート、3rdシングル「ひとつだけ」3月9日リリース!

メロフロート | 2016.03.08

 ボーカルふたり、DJひとりという3人組のスタイルで、昨年メジャーデビューを果たしたメロフロートが3月9日に3rdシングル『ひとつだけ』をリリースする。デビュー以来、1stシングル「夢のカケラ」、2ndシングル「未来」と、聴き手を元気づけるポジティヴなメッセージを放ち続けてきた彼らにとって、今作はその原点となるナンバーだ。47都道府県を裸一貫で敢行している自信を糧に、ここから3人は日本にメロフロート旋風を起こしにゆく!

EMTG:47都道府県を路上ライブしながら回るツアー、大変なんじゃないですか?
KENT:移動は全部鈍行で、電車とか夜行バスですからね。
Yu-Ki:しかも、ひとつの県でCDを100枚売らないと、次の県に進めないっていう。
KENT:路上でCDを売って生計を立てるっていうことをしてます。
EMTG:ライブをしたのは駅前とか繁華街みたいなところ?
KENT:そうです。基本的には主要都市と言われるところで、まず駅を狙っていくんです。熊本だったら熊本駅とか、鹿児島だったら鹿児島駅とか。で、まずは1回、2回歌ってみてその土地の特徴を見極める。「これはちょっと場所を変えなあかんな」と思ったら、地元の人に「このへんに栄えてる場所はどっかないですかね?」みたいに訊いたりしてましたね。
KAZUMA:そうやって教えてもらった繁華街で、路上ライブが禁止されてて、できそうにない場所があって。別の場所探そうってなって、マップで調べて、「この周辺、学校めっちゃある」っていう場所を見つけて、その最寄り駅に行ったんですよ。
Yu-Ki:学園都市みたいな書かれ方をしててんな。Wikipediaで調べたら「無人駅」って書いてあったんですけど。無人駅って大体過疎じゃないですか。でも、そのときは路上ライブをできる駅がなさすぎて。ただひたすら焦りましたね(笑)。
DJ KAZUMA:「無人駅!?行けるぞ、ここ!」ってな(笑)。
KENT:行ったらもう……。
DJ KAZUMA:学校はいっぱいあったんですけど、そこの学生は寮に住んでるんですよ。あんまり駅を使わないんです。
KENT:本数が1時間に1本とか2本なんで、「じゃあ、(下校の)タイミングを狙えば学生は来るんだろうな」って待つんですけど、ほんまにひとりとかな。
Yu-Ki:都会にはないノスタルジーだけ感じて帰ってきましたね。
EMTG:全国各地を細かくまわってみて、それぞれ学んだことはありましたか?
KENT:今やっと自分がやるべきものがこれなんやなっていうのを見つけられたというか。それまでは小中学生のときにやってた野球でも、「坊主するのが嫌やから」っていうしょうもない理由で箸を投げたりしてたんです。でも、音楽に対しては投げずに、どんなにしんどくても諦めずにいられる。やっぱり俺は音楽をやる宿命なんじゃないのかなぐらいに思ったりもしました。それに気づかせてくれたのは、各地方に回っていくなかで、自分らの音楽を必要としてくれる人らと出会えてたことなんです。
DJ KAZUMA:僕、実は人としゃべるのが苦手なタイプなんです。「見えへん」ってよう言われますけど(笑)。でもいろんな土地で、いろんな人と出会った時に、「あ、人と接するのってこんなに楽しいんや」って思えたというか。やっぱり人ってこっちから何かを発信せんと、心を開いてくれないじゃないですか。だから、どうやったら興味を持ってくれるか。それを考えることに、人とのコミュニケーションの楽しさを感じられて。この頭(アフロ)も、興味を持ってもらうきっかけになるんですよ。だから、もともと苦手だった人との接し方も少しは克服できるような、その一歩踏み出せたなっていう感じですね。
Yu-Ki:最初の3、4県目ぐらいまでは「好きやから」でできると思うんですよ。でも、続けていくなかで「俺、今何をしてるんだろう?」って思ってしまう瞬間も正直あるんです。でもそういう時に、「なんで、ここまで来れたんやろ」って考えたら、その辛さ以上に返ってくるもんがあるんですよね。それはお金じゃないですよ、絶対。もしかしたら、言い方が間違ってるかもしれないんですけど、自分を中心に渦ができていくっていうか。そういうのを感じてるうちに、やっぱり、その人たちのためにも、やり遂げなあかんなと思いましたね。やるごとに自分ひとりの夢じゃなくなっていってた気がしたんです。
EMTG:話を訊いてると、今回の「ひとつだけ」で歌われてること、《1つだけの夢に向かって がむしゃらにあきらめず走る》っていうのは、メロフロートのことそのものですね。
Yu-Ki:だから路上ライブ中は歌って(辛さを)誤魔化してきたところがありますよ。やっぱり自分らの歌が前向きなんで、それを歌うことで自分を騙す瞬間もあるんです。
EMTG:《「夢」って何? わからなくなって》というフレーズも含めて、実体験というか。
Yu-Ki:そこは僕も好きですね。ここはKAZUMAが歌うのが良いんですよ。フロントじゃない人が歌うのが。僕らからしたら、この3人は同じ立ち位置にいるつもりですけど、お客さんから見たら、DJはサポートみたいなイメージになることがある。だからこそ、あえてKAZUMAが歌うことで、ぐっと来るものがあるかなと思ったんです。
DJ KAZUMA:たしかにフロントが輝いてほしいっていう、ちょっと一歩引いた部分もありますね。メロフロートとして一緒にやるまではDJをやったことがなかったし、僕も前に出て歌いたい人間やったから。でも……こんな話したら、気持ち悪くなるかな(笑)。僕は後からメロフロートに入ったこともあって、ふたりに対して尊敬というか、憧れがあるんです。だから、これはほんまに一歩引いた考えになってしまうかもしれんけど、よりふたりをぐっと、勢いをつけられる人でいたいっていう気持ちはあるんですよね。
EMTG:なるほど。楽曲はインディーズ時代から歌ってる曲ですよね?
DJ KAZUMA:『好きだから大好きだから』(インディーズ盤)で初めてリリースしたので、2年前に一度出した曲ですね。。
Yu-Ki:自分で言うのもなんですけど、その時、メロフロートとしていちばん曲づくりの手応えがあった時期なんですよ。スタートダッシュを切れたというか。わかる?
KENT:ああ、そうやった!
DJ KAZUMA:ひとつのかたちになったような。
Yu-Ki:そう。俺はそう思う。ターニングポイントだったんです。だから、そういう意味では、この曲が3枚目のシングルとして出せるっていうのが、僕はめっちゃ嬉しいんですよね。
EMTG:その時どんな手応えを掴んだんですか?
Yu-Ki:それは……うまく説明できないんですけど、当時、まだ自分たちで何を歌いたいかが確立してない時期だったんです。ただ、ひたすら書きたいことを書いてたんです。そういう時期に「ひとつだけ」を書いたら、周りにいた人たちが、その方向かもしれんって言ってくれて。
EMTG:つまり、自分たちらしい表現を模索するなかで、迷いも含めて等身大のポジティヴなメッセージを歌うことが、この頃からメロフロートの中で正解になっていった?
Yu-Ki:そうですね。自分としては、いろいろとわからん時期だったから、わからん気持ちをそのまま書いたのかもしれないですね。もしかしたら。
KENT:そのときのリアルなことが、この曲に書いてることやったもんな。
EMTG:インディーズ時代と、歌詞の内容は変わってるんですか?
Yu-Ki:Cメロが大きく変わったんですよ。
EMTG:アップテンポな展開の中で少ししっとりと聴かせる部分ですね。
Yu-Ki:そこを今、自分の中で噛み砕いて考えてたんですけど……その時の歌詞は、ほんまに前だけを向いてたというか、聴いてくれてる人を支えてあげることを歌詞に書いてたんです。《何度もその小さな背中を押してあげるから 素直に笑う君を待ってる》っていう、外に対して歌う目線で歌ってたんですね。
EMTG:ああ、それと比べると、今回のバージョンは印象が変わりますね。《かならず叶う夢なんてあるはずもないけど 下を向いたままじゃ走れないだろ?》っていう。
Yu-Ki:その時は、自分たちの活動の中で、まだ苦しいことをあんまり知らん時期だったんですよ。ただ好きなことをやってたので、しんどいことが何もなかったから。
EMTG:そこから、いろいろ経験したことで自分の弱さを曝け出す歌詞になってる。
Yu-Ki:なってますよね。2年前は、ただみんなの背中を押したい、みたいな感じだったけど、今はこの歌を聴いた人が自分に置き換えてほしいと思うんです。
EMTG:タイトルを「ひとつだけ」にしたのは?
KENT:何かひとつでも、自分が夢中になれることに向かって熱を注げばいいんやでっていうメッセージですね。僕らもメジャーデビューしたことで、より音楽ひとつに打ち込めるなという想いで、この曲は歌わせてもらってます。駆け出しの頃は「好き」っていう気持ちがほとんどだったけど、今は仕事としても割合を広げてやれるようになって。ひとつの好きなことでもあり、これ一本を仕事としてやっていきたいっていう気持ちですね。
EMTG:わかりました。そろそろアルバムを作ってたりしますか?
Yu-Ki:え?アルバムですか!?
EMTG:メジャーデビューして3枚目のシングルなので、そういう話もあるかなと思って。
Yu-Ki:そうですよね。アルバムも作れたらいいですね。
KENT:でも、まずは「ひとつだけ」っていうインディーズ時代から歌ってた曲でもあるので、この曲で、なんとか火をつけたいなって思ってます。全県にメロフロートを知ってる人が最低でもひとりいる。知らない人がいない状態なんで。ここから、ちょっとずつ火を大きくしていきたいなと思ってます。

【取材・文:秦理絵】

tag一覧 シングル 男性ボーカル メロフロート

リリース情報

青く冷たく

青く冷たく

発売日: 2020年12月23日

価格: ¥ 2,200(本体)+税

レーベル: ユニバーサルミュージック

収録曲

※全曲ノンストップMIX
01. 君泳ぐ
02. 走馬灯
03. Seafloor
04. 花の片隅で
05. 逆行
06. 青く冷たく
07. ボーナストラック

ビデオコメント

リリース情報

ひとつだけ(初回限定盤) [CD+DVD]

ひとつだけ(初回限定盤) [CD+DVD]

2016年03月09日

SMAR

[CD]
1.ひとつだけ
2.サクラヒトヒラ
3. ひとつだけ (inst)
4. サクラヒトヒラ (inst)

[DVD]
「ひとつだけ」Music Video/「ひとつだけ」(Live at Zepp Namba 2015.9.25)

お知らせ

■ライブ情報

LIVE EDGE
2016/03/11(金) 名古屋up set
2016/03/12(土) 岡山Crazy mama KINGDOM
2016/03/13(日) 大阪梅田ピカデリー
2016/03/25(金) 福岡INSA
w/ SUNLITE/ぱんち☆ゆたか 他

メロフロート& SUNLITE全国9都市ツーマンTOUR 2016
2016/03/18(金) 京都 MUSE
2016/04/08(金) 東京 ASTRO HALL
2016/05/27(金) 仙台 MACANA
2016/06/17(金) 福岡 BEAT STATION
2016/07/01(金) 奈良 NEVERLAND
2016/07/30(土) 名古屋 CLUB QUATTRO
2016/08/21(日) 神戸 VARIT
2016/09/17(土) 大阪 Zepp Namba [FINAL!!]

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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