でんぱ組.inc初のベストアルバム発売!ピンキーが語る5年の活動の軌跡と、これからの夢。

でんぱ組.inc | 2016.12.16

  “萌きゅんソングを世界にお届け!”をキーワードに、秋葉原から世界に向けて強力なインパクトを与え続けるでんぱ組.incが、初のベストアルバム『WWDBEST ~電波良好!~』をリリース。新曲「WWDBEST」を含む、全42曲収録の3枚組という大ボリューム。まさに、でんぱ組.incの歩みと、カラフルな楽曲がたっぷりと楽しめる作品となっている。ベストアルバムの話題を中心に、現在までの活動について、ピンキーこと藤咲彩音に話を聞いていった。

EMTG:ベストアルバム『WWDBEST ~電波良好!~』について、藤咲さんはどんな印象をお持ちですか。
藤咲:まず最初に思ったのは、でんぱ組.incって曲が増えたなって(笑)。昔はワンマンライブで曲が少なくて困るくらいだったのに、いつの間にか全部できないくらいに増えて、曲を披露できないのがもったいないなって思いがあったんですよ。だから、ベストが出てたくさんの曲を聴いてもらえるのがうれしくて。しかも、3枚組で3000円って安いし、MVが詰まったDVDがついても4000円じゃないですか。
EMTG:お得ですね(笑)。
藤咲:そうなんです(笑)。なので、初めてでんぱ組.incのライブに行くって友達がいたら、これ持ってれば完璧だからってプレゼントしやすいかなって思います。
EMTG:新曲の「WWDBEST」は、でんぱ組.incにゆかりのある11人の作家の方が作った、これまでの歌詞やサウンドが散りばめられたアップチューンですね。
藤咲:これはベストじゃないとできない曲だなって。でんぱ組.incの総集編みたいな感じがします。私の歌ってるフレーズって、“全力疾走!君に届け”“終わりなんて来ないって 笑ってあげる”とかわりとポジティブなところなので、未来を見据えて明るい気持ちで歌わなきゃって無我夢中でレコーディングしました。
EMTG:では、ベスト盤の中で、藤咲さんがいちばん思い入れのある曲を挙げてください。
藤咲:私は「サクラあっぱれーしょん」ですね。でんぱ組.incの中で不動の一位なんですよ。これが出たのが2014年の3月で、ちょうど高校の卒業のタイミングだったんです。卒業式が終わって、すぐ川崎のインストアイベントに行ったんです。そのとき、みんなからヘアスプレーと色紙をもらって、ファンの人にもおめでとうって言ってもらえて、そこで「サクラあっぱれーしょん」をやったのが感無量でした。でんぱ組.incって、曲の中のメンタル的にも上がったり下がったりが多いじゃないですか。この曲は、幸せしかない曲だから、フレッシュな気持ちになれるんです。落ち込んでてもすっと聴ける曲だし、アップテンポだし好きだなって。あと、日本武道館で最後に歌ったっていう思い出もあります。
EMTG:「サクラあっぱれーしょん」の歌詞で好きなところは?
藤咲:やっぱり、サビの♪君の未来を明るく照らすなんて お茶の子さいさいさい♪ですね。私、落ち込むときは落ち込んで、そのあと這い上がれるなって思ってるんです。そういうバネが人間いちばん強くなれると思うので、この曲聴いて、落ちてる人が頑張ってもらえる手助けになる気がします。
EMTG:では、この5年間のでんぱ組.incの活動で、自分にとってターニングポイントとなった出来事を聞かせてください。
藤咲:自分の中で、気持ちがパッと切り替わったのが「キラキラチューン」のときです。私は、元々音楽業界とか全然知らなかったから、こんなに早くシングルを発売するんだって思ったんですよ。
EMTG:2012年の5月23日に「でんぱれーどJAPAN/強い気持ち・強い愛」、その2ヵ月後の7月18日に「キラキラチューン/Sabotage」が発売されてますから、リリースのスパンがすごく短かったときですね。
藤咲:そうなんです。だから、自分もプロとしてちゃんとやらないといけないんだってハッと思って、それから自分のことをよく考えるようになったんです。正直、それまでは、でんぱ組.incの活動が、部活感覚、アルバイト感覚だったんです。その頃は、毎日ライブがあるわけじゃないし、まだディアステージでも働いてたし。でも、ハッと気づいて、藤咲彩音、ピンキーであることをすごく考えるようになりました。で、歌声がより今の形になったのが「W.W.D」のレコーディング中です。ヒャダイン(前山田健一)さんに、「もっとこうしたらピンキーらしさが出るから」って言われて何度も何度も録り直して、今の声になったんです。それまで、どう歌っていいかもわからない状態で悩んでたんですよ。でも、いろんな声で歌っていいんだよって言われて、救われた気がするって思いました。それ以降の曲は、地声だったりギャーって声を織り交ぜたりするようになったんです。ただ、自分の歌を確立しなきゃって思いつつ、歌割りがなかなかもらえなくて悔しくてもがいてたんです。で、『WORLD WIDE DEMPA』ってアルバムのとき、「イツカ、ハルカカナタ」で、ひとりで歌い出しをもらったときは超うれしかったです。
EMTG:それはうれしいですね。あと、印象深いライブを挙げるとすると?
藤咲:私が、もう1回やりたいのが日比谷の野音(2013年9月16日)です。なんでかと言うと、超悔しいんですよ。私たちが主演した映画「白魔女学園」の演出を取り入れたんですけど、時間もあまりなくて、立ち位置とか踊り出しが全然覚えられなかったんです。周りから見たら気づかない細かなとこなんですが、自分の中でそれが悔しくて。演出含めて、それを越えなきゃいけないっていうのをずっと思っていました。今まで言わなかったけど(笑)。で、そのあとの代々木第一体育館2デイズ(2015年2月10日、11日)は、RPGの中に私たちが入り込んでって演出を組んだものだったじゃないですか。そのときは、完全に頭に入れて完璧にやり終えました。あと、武道館(2014年5月6日)は、振りとかすごい間違えたんですよ(笑)。来年1月20日の武道館では、あのときの自分に勝って完璧にやりきりたいです。
EMTG:藤咲さん、一個一個反省点があって、それをクリアしていってますね。
藤咲:そうですね。そういうのは大事だなって。バネと一緒ですね。
EMTG:バネの論理で生きてると(笑)。
藤咲:ハイ、バネの論理で生きてます(笑)。
EMTG:あと、海外もたくさん行ってますが、印象深いところは?
藤咲:台湾です。めっちゃ行ってるし、初めて海外でワンマンライブしたのも台湾だったんです。海外はもっと行きたいし、ワンマンライブで回りたいですね。でも、そのためには自分たちの認知度も上げなきゃだし、自分たちのクオリティも高くしないといけないから、そこは日本で鍛え上げなきゃいけないと思います。去年行ったヨーロッパも楽しかったし、あとニューヨークに行きたいんです。MVとか撮ってみたくて。ニューヨークに行きたすぎて、ニューヨークの地図の絵柄のiPhoneケースにしてるんです(笑)。
EMTG:(笑)。そして、来年1月には“でんぱ組.inc幕神アリーナツアー2017 電波良好Wi-Fi完備!”が開催されますが、どんなツアーになりそうですか。
藤咲:ベスト盤も出るし、ライブでのベストみたいな、ギュギュッと濃い内容になると思います。大きいアリーナだし、武道館もあるし、今まで以上にたくさんの人に届けるって感じで、歌もダンスも大きくやりたいなと思ってます。
EMTG:では最後に、2017年の目標を聞かせてください。
藤咲:今年、個人のお仕事がめっちゃ多かったんです。富士山に登ったり、フルマラソンに挑戦したり、ブランドを立ち上げたり、埼玉特命観光大使になったり、ニァピン(妄想キャリブレーションの星野にぁとのユニット)を稼働させたり、MCの仕事もさせてもらったり、めっちゃ動いたなって。なので、今年やってきたことを来年も続けられるようにしたいです。なおかつ個人のアイデンティティを強くしていくのが目標ですね。私ブレがちなので、芯を強くして、ピンキーってキャラをもっと確立しないとなって。でんぱ組.incとしては、まずは1月のアリーナツアー、武道館を成功させることですね。とにかく、個人でもでんぱ組.incでも、チャレンジャーでいたいっていうのはすごく思ってます。

【取材・文:土屋恵介】

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リリース情報

WWDBEST ~電波良好!~[初回限定盤]

WWDBEST ~電波良好!~[初回限定盤]

2016年12月21日

トイズファクトリー

[ディスク:1]
01.電波良好! 1. 電波良好!
2. Future Diver (6人ver.)
3. でんぱれーどJAPAN
4. キラキラチューン
5. W.W.D
6. 冬へと走りだすお!
7. 強い気持ち・強い愛
8. Sabotage
9. でんでんぱっしょん
10. ノットボッチ…夏
11. ORANGE RIUM
12. 君も絶対に降参しないで進まなくちゃ!
13. くちづけキボンヌ (6人ver.)
14. W.W.D II
他28曲収録

お知らせ

■ライブ情報

でんぱ組.inc
幕神アリーナツアー2017
電波良好Wi-Fi完備!

2017/01/06(金) 幕張イベントホール
2017/01/08(日) 幕張イベントホール
2017/01/09(月・祝) 幕張イベントホール
2017/01/14(土) 神戸・ワールド記念ホール
2017/01/15(日) 神戸・ワールド記念ホール

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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