ROTTENGRAFFTY 5年ぶりのニューアルバム『PLAY』

ROTTENGRAFFTY | 2018.03.09

 来年結成20周年の「古都のドブネズミ」ことROTTENGRAFFTY(以下 : ロットン)。ツインボーカルを擁したこの5人組は、へヴィでラウドなサウンドと歌謡性を帯びた歌やメロディを基調に、様々な音楽性や同期を融合させてきた。その独特の音楽性を用い、ライブを中心に活動し、自力で現在まで昇りつめてきた彼ら。そんなロットンがこの度、ニューアルバム『PLAY』を届けてくれた。近年、彼らが取り込んできた様々な音楽性を内包し昇華した今作は、まさに人生(PLAY)のサウンドトラック。様々な人生のシーンを彼らならではの歌とサウンドで彩っている。
3月からは全国ツアーもスタートし、秋には日本武道館でのライブも決定している彼ら。そのニューアルバムの話を中心に、ギターであり全曲の作曲とアレンジに作詞、等を手掛けているKAZUOMIに色々と話を訊いた。
そう、この1枚は彼らのこれからの黄金期を華々しく演出(PLAY)してくれる!

EMTG:アルバム制作中の終盤に、KAZUOMIさんが体調を崩されたと聞きました。今は復調されたようですね。
KAZUOMI:アルバムを作り終え、ここにきてようやく体調も回復してきました。まだ現在ライブはお休みしていますが、近々復帰予定でいます。一時期は「このままだとアルバムを作れないかも?」ってところまで陥りました。思考的にも体力的にも、なんかヤバいところまでいっちゃって。
EMTG:その間も他のメンバーだけで予定していたライブを行っていると聞きました。
KAZUOMI:はい。「絶対にライブを空けない」との意思の下、4人で繋いでくれています。本当に感謝と、申し訳ない気持ちでいっぱいです。「もう、なんとしてもアルバムを完成させなければ!」との気概を持って今回の作品を仕上げました。
EMTG:そんな満身創痍で完成させた今作ですが、個人的には、かなり「美しいアルバム」が出来た印象を受けました。加えて、ここのところ採り入れてきた様々な音楽的な要素が集約され、昇華された作品かなと。
KAZUOMI:そう感じてもらえるととても嬉しいです。でも、“5年もアルバムを出してなかったのか…”と自分の中で意外さもあって。と言うのも、常にシングル等、音源は出してきたし、ツアーもそれなりの数を毎年コンスタントに行ってきましたからね。“どうして、こんなにアルバムを作らなかったんだろう…?”って感じで(笑)。でも、今おっしゃってくれた「これまでの要素の集約や昇華」は、自分的にはまだ自覚がないんです。
EMTG:では、自身では全体的にどのような作品になったと?
KAZUOMI:感情の沸点が高い楽曲ばかりを詰め込んだ作品になったと思います。僕はロットンでは基本、感情の起伏の高い音楽を目指して作っていることが多いので。今作の曲たちはもタイプは違えど、それぞれその起伏の激しい楽曲ばかりで。自分の中ではそう思っています。
EMTG:確かに。あとは凄く一つの大きな物語のようなストーリーを感じました。
KAZUOMI:ああ、そうですね。今回、「寂寞 -sekibaku-」って1曲目にあるじゃないですか?実はこれが今作で最後に出来た曲なんです。それまで自分の望む曲が出来なかったので、「寂寞 -sekibaku-」とは違う曲を入れる予定だったんですが、自分としては感情の沸点を温度をもうひと越えする曲が欲しくて。そんな中、最終レコーディングに入る直前で、この曲が出来たんです。そこでアルバムの全貌がようやく見えた気がします。「寂寞 -sekibaku-」というタイトルも、「哀しげな様や様子」といった意味で。そういった世界から始めてみたかったんです。今回は。
EMTG:この曲が1曲目なのは少々意外でした。
KAZUOMI:これまでの自分たちだったら1曲目らしからぬ曲かもしれないですね。でも、今回はこの曲を作品の序章にしたかった。
EMTG:従来なら1曲目はグイッと腕を掴んで連れて行くタイプの曲をもってきそうなところです。
KAZUOMI:そうですね。「始めろ!!」みたいな。でも、そうじゃないところが自分的に新しい試みでもありました。今のロットンではカッコ良くなるんじゃないかなって。
EMTG:凄くプロローグ感があり、逆に間に本来序章的にトップに入れるであろうインタールードを入れた理由も分かりました。ところで今回はどうしてそのような心境に?
KAZUOMI:それが一番自然に感じたんです。他のメンバーからは違った意見も出ましたけど、僕の中ではそれがよかったから。この曲が出来た瞬間から1曲目にしようと決めていました。
EMTG:でも、この曲から始まるが故に、逆にそこからグローリーに向かっていく作品一枚を通した大きな作品の流れやストーリーも生まれましたよね。
KAZUOMI:そうなんです。そもそもアルバムのタイトルの『PLAY』にしても、以前から決めていたことで。
EMTG:それは?
KAZUOMI:『PLAY』にも色々な使われ方がありますが、今作の場合のPLAYは「人生」をPLAYするという意味を持たせていて。様々な人生の場面みたいな。その人生の中には、「寂寞 -sekibaku-」のような心情もあれば、「PLAYBACK」のような決意にも似た感情もある。中には「夏休み」みたいなこともあるし、恋をした心境も。このアルバムの曲たちが人生の一編一編として、それを集めて『PLAY』と称したんです。でも、あくまでも作り手の僕がそう思っているだけで、聞く人の感受性でどんな意味になっても構わないんですよね。音楽なんて聞く人が主人公ですから。
EMTG:今作はこれまで以上に様々なタイプの感情が入ってますもんね。
KAZUOMI:それこそ人生には浮き沈みが必ずあるでしょ。それらも踏まえこのタイトルが良いなって思ったんです。『PLAY』と言う言葉のおかげで色々なタイプの楽曲たちも一つの作品にまとめることが出来たように思います。
EMTG:あと今作には、ここ数年トライしてきた、みなさんの音楽性と80年代J-ROCKのメロディの融合がようやく確立された感もありました。
KAZUOMI:そうですね。自分でも凄くMIX ROCKなアルバムに仕上がったと思っていて。それこそ色々なジャンルの音楽やタイプがあって。その中でも、やはり一本芯を通したところはその歌やメロディ。僕たちの良さの一つは激しさであるし、それとは相反するメロディの旋律でもあると思います。僕がこのバンドで目指し、表現したいメロディアスさというのは、邦楽だったりするんです。いわゆる歌謡曲的な。
EMTG:どの曲も根底には、そこはかとなく歌謡曲成分を有してますもんね。
KAZUOMI:僕自身、小さい頃にテレビ等で流れていた歌謡曲に凄く影響されたし。あの世界観は2人のボーカルにハマると確信していて。逆にあの洋のメロディをハメてもそんなに良くならないところがあって。それもあり、あえて日本語で歌ってもらっている部分もあるし。その激しさと歌謡性のロットンならではの融合は、僕が追い求めるテーマでもあります。
EMTG:その辺りが僕が先ほど称した「美しい」って部分でもあるんです。ところでそれらは意識的に表しているものなんですか?
KAZUOMI:出そうとして出す場合と知らず知らずに滲み出ちゃってる場合があります。でも、気づいたら滲み出てたってパターンが多いかも。瞬発力的な激しさと、つい聴き入ってしまうメロディや歌、その両立はここにきて、より確立出来たかなと思います。新しい試みで言えば、「『70cm四方の窓辺』」でしょうか。
EMTG:私もこの曲は、これまでロットンが融合にチャレンジしてきた一つの結実のような楽曲だと捉えています。
KAZUOMI:この曲、詩としては、とくに何かを伝えたいとかでは無いですからね。なんかこういった歌を作りたくて。シンプルな楽曲であり頭の中で思っていた言葉をそのまま歌にする。実はそれが真理だったりする。そんな曲。この曲が出来た時は、「なんか、できたかも…」と自分の中では感慨深くなりました。この曲で更にこのバンドの表現が増したなぁと感じます。「PLAYBACK」は、あえて自分たちの出自を今の自分たちで表してみたんです。今のロットンのフィルターを通し形にしたミクスチャーといいますか。
EMTG:この「PLAYBACK」は、今の時代にはない、あの頃ならではの懐かしさも感じられました。
KAZUOMI:あの頃のツインボーカルの掛け合いやグルーヴィーなリズム、それからラウド感をまたここにきてやりたくなったんです。今やこのような音楽性って珍しいのか。今の時代だからこそ、逆にカッコ良く響くのかなって。演奏していてとても新鮮でした。
EMTG:リリックに関しても以前にも増して分かりやすく情景が浮かぶものが増えましたね。ストレートな表現になったというか。
KAZUOMI:「Just One More…」の「...」は、「Kiss」ですからね。このフレーズは曲を作っている時点から浮かんでた言葉で。その世界観から派生して曲を作っていきました。英語のフレーズにしても、あえて伝わりやすい言葉に留めました。表現や伝え方にしても、どんどん新しい扉を開き、チャレンジしていけたらと思ってて。それが今作では随所で出来たと思っています。僕自身、このバンドの今後の可能性が楽しみで。
EMTG:で、今作を引っ提げて全国ツアーがありますね。しかも全都道府県ツアーと言う。
KAZUOMI:ツアー自体、2年ぶりですね。それもあり、なるべく多く回ろうと組んだらこうなりました。このツアーでどこまで自身を高めれるか?ある種、修業。どこまでこのツアーを突き詰め、毎ライブに向き合い楽しめるか。本当に楽しみです。やはり作品を出し、そこで回るツアーがバンドとして最も成長できるタイミングだと思うし。あとライブってステージに立つ人間だけが作るものじゃないと常々思っているので、来てくれる人と共にどんなライブが作れるのか凄く楽しみです。
EMTG:で、そのツアーのファイナル公演は、いよいよ日本武道館ですね。
KAZUOMI:このキャリアにして初めての試み。このツアーを経て、僕たちのライブがどんな形になっているのかわかりませんが。来てくれる人の心にずっと残るような、自分たちにとっても「もう2度とあんなライブは出来ないな」と思えるような1日になれば良いなぁと思っています。

【取材・文:池田スカオ和宏】

tag一覧 J-POP アルバム インタビュー 男性ボーカル ROTTENGRAFFTY

リリース情報

PLAY[通常盤]

PLAY[通常盤]

2018年02月28日

ビクターエンタテインメント

1. 寂寞 -sekibaku-
2. PLAYBACK
3. 世界の終わり
4. SHRED
5. Just One More...
6. hereafter
7. 「70cm四方の窓辺」
8. Rainy
9. 夏休み
10. P.I.L
11. アイオイ
12. So...Start

お知らせ

■ライブ情報

ROTTENGRAFFTY PLAY ALL AROUND JAPAN TOUR 2018
03/24(土)[兵庫] 神戸太陽と虎
03/25(日 [和歌山] 和歌山SHELTER
03/27(火)[大阪] 梅田クラブクアトロ
03/29(木)[奈良] 奈良NEVERLAND
03/30(金)[滋賀] 大津U★STONE
04/04(水)[長崎] 長崎Studio Do!
04/05(木)[佐賀] 佐賀GEILS
04/07(土)[大分] 大分T.O.P.S BittsHALL
04/08(日)[宮崎] 宮崎SR-BOX
04/10(火)[児島] 鹿児島SR-HALL
04/11(水)[熊本] 熊本Django
04/13(金 [福岡] 福岡BEAT STATION
04/15(日)[香川] 高松オリーブホール
04/16(月)[徳島] 徳島club GRINDHOUSE
04/18(水)[高知] 高知X-pt.
04/19(木)[愛媛] 松山WstudioRED
04/21(土)[山口] 周南RISING HALL
04/22(日)[島根] 出雲APOLLO
05/07(月)[千葉] 千葉LOOK
05/08(火)[埼玉] HEAVEN’S ROCK熊谷
05/10(木)[山梨] 甲府CONVICTION
05/11(金)[栃木] HEAVEN’S ROCK宇都宮
05/13(日)[神奈川] 横浜F.A.D
05/15(火)[群馬] 高崎clubFLEEZ
05/16(水)[茨城] 水戸LIGHT HOUSE
05/22(火)[三重] 松阪M’AXA
05/23(水)[岐阜] 岐阜CLUB ROOTS
05/25(金)[愛知] 名古屋ダイアモンドホール
06/01(金)[静岡] 静岡Live House 窓枠
06/05(火)[長野] 長野 CLUB JUNK BOX
06/06(水)[富山] 富山MAIRO
06/08(金)[石川] 金沢EIGHT HALL
06/10(日)[京都] KBSホール
06/14(木)[福井] 福井CHOP
06/15(金)[新潟] 新潟LOTS
06/22(金)[北海道] 函館 club COCOA
06/24(日)[北海道] 帯広MEGA STONE
06/26(火)[北海道] 北見 Onion Holl
06/27(水)[北海道] 旭川CASINO DRIVE
06/29(金)[北海道] 札幌PENNY LANE24
07/31(火)[秋田] 秋田 Club SWINDLE
08/01(水)[青森] 青森Quarter
08/03(金)[岩手] 盛岡Club Change WAVE
08/04(土)[山形] 山形SESSION
08/06(月)[福島] 郡山Hip Shot Japan
08/07(火)[宮城] 仙台Rensa
08/21(火)[鳥取] LIVE HOUSE 米子 AZTiC laughs
08/23(木)[岡山] 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
08/24(金)[広島] 広島クラブクアトロ

ROTTENGRAFFTY PLAY ALL AROUND JAPAN TOUR 2018 in 日本武道館
10/03(水)[東京] 日本武道館



ビクターロック祭り2018
03/17(土)[千葉] 幕張メッセ国際展示場

10-FEET "Fin" TOUR 2017-2018
03/21(水) [岐阜] 岐阜club-G

TAKASAKI ARENA LIVE FESTIVAL “GBGB2018”
05/03(木)[群馬] 高崎アリーナ

rockin’on presents JAPAN JAM 2018
05/05(土)[千葉] 千葉市蘇我スポーツ公園

MONOEYES「Mexican Standoff Tour 2018」
05/28(月)[広島] 広島クラブクアトロ

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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