ReVision of Sence、2作連続リリースの第一弾ミニアルバム『罪』インタビュー!

ReVision of Sence | 2018.05.07

 誰もが何かしらのコンプレックスやネガティブさを抱えている。それを気休めや慰めの言葉等をかけずに、あえて直視させ、努力次第では逆にそれらが天授以上の武器や個性となる可能性があることを説くバンドがいる。ReVision of Sence(以下:リビジョン)だ。彼らはラウドロックやエレクトロ、ダンサブルさをポップに昇華したサウンドの上、それらをあえて明るくキャッチーでメロディアスな歌にしてきた。伝聞だけで彼らにネガティブで悪趣味な印象を持つのは早合点。リビジョンの歌をよく聴いて欲しい。そこにはそれらを武器やチャームポイントに変えられるキッカケやヒントも満載だ。そして、それらが更に強固になったのが、この『罪』と言える。サウンドもテーマも違った4種の「それでいいの?」「それでいいのだ!」が詰まった今作。さぁ、何かしらコンプレックスを抱えているあなた。それらを笑い飛ばし、前向きにさせてくれる、この方法論集に手を伸ばせ!

EMTG:今作を始め、最近のみなさんからは、自身の立ち位置や役割、伝えるべく歌とその方法等に、かなり自覚的になった印象があります。
河井教馬(Vo/以下:かずま):やはり分かりますか。確かにそれはあります。自分たちの出来ること、やるべきことを現在の自分たちの形でやろうと、半ば明確に取り組んだのが今作でもありましたから。特に今回は4曲入りだったし、逆にそれだけでやってみようと。で、「罪」を背負いました(笑)。
EMTG:(笑)。今回もどの曲からも根底の「お前はお前のままで大丈夫だから」とのメッセージが汲み取れました。
偉町大介(Gt):これまでもその様な伝え方だったんですが、伝わりづらいところはあったかもしれません。
上村元隆(Ba):今作はよりその辺りも明確化してますから。
嘉藤康介(Gt):言葉や伝え方も徐々にシンプルになってきてますからね。今作2曲目の「負け犬のパーティ」はまさにそれで。
辻友遥(Dr):「ネガティブス」(4曲目)にしても、♪ネガティブスはダメよ♪と、どギツいワードながらも、♪ダメよ♪とちゃんと否定してますから。そのあたりかずま(河井)流の思いやりかなと。
EMTG:確かに今作に限らず、みなさんの歌は「反対の反対は賛成」的で、最終的には肯定してくれてます。
かずま:その辺りは歌う対象がより明確化されたのも関係してますね。
EMTG:それは?
かずま:自分たちを欲してくれる人たちの存在がより明確になったと言うか…。そこから、かつての僕が憧れのミュージシャンに求めていたように、未来のなりたい自分をイメージできる歌をうたうべきだと気づいたからなんです。僕も諦めそうになっていた気持ちを、よく音楽で持ち直していましたからね。僕たちのライブには、そんな昔の僕に似たヤツらが沢山いて。それを実感し出してからは、テーマも割と絞って、それらを色々な角度から歌うようになりました。
EMTG:ちなみにそのテーマと言うのは?
かずま:自分にコンプレックスを持っている人たちを肯定してあげる歌ですね。だけど、それも無条件に肯定するのではなく、「自分はこのままでいい」と開き直る前に、その状況を抜け出す努力をしてみようよと。周りに何と言われようが、それを保持する為に努力する姿が僕は一番かっこいいと思っていて。「やりたいことをやれ!」じゃなくて、「やりたいようにやればいい!」の方。いわゆる自分の納得の行くやり方をすればいいし、それは肯定してあげたいんです。
EMTG:そこにはかつての自身の投影もあったり?
かずま:それはあります。フロアにも、"ああこいつ昔の俺みたいやな…"とか、"俺もこうやったな…"ってヤツが沢山いますから。なので、そんな同じような境遇のヤツには、自分なりの説得感のある形で前向きになってもらえたり、力になったりしたいんです。だから、こういった歌の伝え方をしてしまうし、結果、俺らのことを嫌いな人も多いんやろうなって(笑)。
EMTG:むっちゃ不器用ですね。もっとスマートにやる方法は幾らでもありそうですが。
かずま:それを選ばなかったし、選べなかったんです。
EMTG:基本、みなさんの歌は、余計なおせっかいですもんね(笑)。
かずま:まさにそこなんです! 言わんでもいいし、突かんでもいいところを突いてしまう。やはり、何とかしてあげたい! どうにかしてあげたい! って思っちゃうんですよね。そんな上手に生きれないヤツらと、そうだった頃の自分とが重なってほっとけない。
辻:そんなかずまをあえて光り輝かそうとプレイしている節はあります。
偉町:その辺りは僕らも一緒の気持ちですね。音楽的にも目まぐるしかったり、展開も多かったりするんで、一致団結して挑まないと空回りしちゃう時もあるし。
嘉藤:そのさじ加減や塩梅も大事なんです。大げさにやらないと伝わらない時もあるし、逆にやり過ぎると空回りしちゃう時もある。もうその辺りは毎回感覚ですね。
上村:常に泥くさくやってますから。
偉町:基本、ライブキッズがノレる曲を意識して曲を作ったりアレンジをしています。それは今作でも変わりなくて。今回の「あなたが好きって言ってくれた、化粧をずっと変えれない」(3曲目のスウィングなテイストの曲)に関しては初めての試みでもあり冒険でもありましたけど。
EMTG:そんなマイノリティを相手に、しかもかなりピンポイントにも関わらず、よくここまでこれましたね。
かずま:周りからも言われてました。「今はライブハウスだから、そのような方法論でも通用するけど、もっと多くのお客さんを相手にするようになったら通用しないぞ」って。でも実際そんなことなかったですから。
EMTG:それは?
かずま:ネガティブな面って誰にでもあるじゃないですか。根本的にコンプレックスの一部をピックアップして歌ってはいますが、それらも人それぞれですから。各人でその想いの重ね方も違うし。僕らはそれをあえて言語化しているだけなんです。そこに各人がおもいおもいの自身の何かしらを重ねたり、投影してくれてたんですよね。
EMTG:それが結果、その誰しもが抱えているコンプレックスを正の力に変える原動力になっていたと。あと、歌にしろサウンドにしろ、悲壮に伝えず、あえて明るくキャッチ―でポップに伝えているのもリビジョンの特徴かと。
かずま:その辺りを楽しんでもらえないと、ただのひどい歌をうたっているバンドで終わってしまいますから(笑)。これらをあえてエンタテインメント化させることで前向きやポジティブな力に変換させてもらうことは意識してます。「ブスだけど頑張るぞ!」「デブだけど負けない!」って。自分たちが歌にしろライブにしろ最終的に持っていきたいのはそこなんです。
EMTG:分かります。リビジョンのライブからは帰路、毎回元気ややる気をいただいてます。
かずま:各曲歌っている内容はヒドいですけど(笑)。その中に希望はキチンと入れ込んできた自負はあって。というのもこれらは全て自分のことを歌ってきたようなものですから。例えば自分がある人を歌でディスったりしても、お客さんにとっては自分の中での近い対象をそこに重ねて、その対象の人をディスっているような…。
EMTG:ある種の代弁者ですね、それは。今作1曲目「いいねパラサイト」にしても、インスタを例にとってはいますが、聴きようによっては消費社会への警笛や価値観への問いのようにも響きますもんね。
かずま:この曲を始め、実は言いたいことや伝えたいことは小難しいことだったりするんです。でも、それを固いまま伝えても面白くない。なので、それをあえてポップに伝えてます。逆にそれが嫌悪感を抱く人や聴かない人、心証を悪くする結果に結びついちゃってるのかもしれないけど(笑)。自分らでは特に聴く人は選んでないんです。逆にみなさんから選んでもらえないという(笑)。聴いてもらえば、自分たちが面白半分でそれらをテーマにしたり、けしてそれらをバカにして歌ってないことが伝わってもらえるんでしょうが…。
EMTG:今作のタイトルは『罪』ですが、この後、夏以降発売予定の『罰』と合わせての2部作とか?
かずま:その辺り特に何も考えてませんでしたが(笑)、とりあえずタイトルだけは2作で対にしたかったんです。だけど、「白と黒」や「光と影」やないやろうと。ひなたの部分が無いですから、俺ら(笑)。かと言って「月とすっぽん」も違うし(笑)。そんな中、「罪と罰」、これは両方ともネガティブで自分らっぽいゾと。しかも、この原作(ドストエススキー作)って、世の中を変える為なら罪を犯してもかまわないって内容じゃないですか。世の中を変えるためなら悪者にでもなる。それってまさしく今の自分らと重なるんです。
EMTG:その辺り、リビジョンがずっと宿していた根底にあるテーマとも合致しますもんね。
かずま:そうなんです。何が正義で何が悪なのか? 自分が信じたものは果たして本当に正義なのか? って。僕らの歌も、ある人が見れば悪で、ある人から見たら正義にも映る。じゃあ、その正義をどう自分なりに証明していくか? それが今回の各曲でもあるんです。
EMTG:むちゃくちゃコンセプトがしっかりある作品じゃないですか。
かずま:が故に、これを正義だと信じてもらえそうな人たちに向けて歌おうじゃないかと。なので、以後の『罰』では、同じことを違った角度から面白く歌えたらなと思ってます。今はまだ何も構想してませんが(笑)。

【取材・文:池田スカオ和宏】

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リリース情報

罪

2018年05月02日

BUSU RECORDS

1.いいねパラサイト
2.負け犬のパーティー
3.あなたが好きって言ってくれた、化粧をずっと変えれない
4.ネガティブス

お知らせ

■コメント動画




■ライブ情報

ReVision of Sence 罪と罰ツアー ~一生クズの罪編~
05/08(火)東京 渋谷CHELSEA HOTEL
05/10(木)名古屋R.A.D
05/15(火)大阪 梅田Zeela
05/23(水)岡山IMAGE
05/25(金)福岡Queblick
05/30(水)千葉 柏DOMe
06/01(金)静岡Sunash
06/04(月)新潟GOLDEN PIGS-BLACK STAGE
06/07(木)北海道 札幌COLONY
06/13(水)宮城 仙台MACANA
06/15(金)埼玉 西川口Hearts
06/22(金)兵庫 神戸 太陽と虎
06/27(水)広島CAVE-BE
07/10(火)名古屋CLUB QUATTRO
07/17(火)渋谷CLUB QUATTRO
07/26(木)大阪 梅田CLUB QUATTRO

ReVision of Sence 罪と罰ツアー ~いいクズの罰編~
11/15(木)Zepp Nagoya
11/19(月)Zepp Osaka Bayside
11/21(水)Zepp DiverCity【ずーまー生誕祭】

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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