andropニューアルバム『daily』と10周年に向けアニバーサリーイヤー突入

androp | 2018.12.13

 今春フルアルバムをリリースしたばかりにも関わらず、早くもニューアルバム『daily』をリリースするandrop。先日無事大成功のもと幕を閉じた今秋敢行の全国ライブハウスツアーと並行して制作された今作は、<daily=日常>のタイトルの感受とおり、身近で親しみやすく直接的な、なんだか寄り添ってくれるような楽曲たちが収まっている。シンプルながら温かく染み入ってくる歌やメロディ、各曲を通じて伝えられるそのメッセージも、とても柔らかく優しく身近に感じる今作。特にアコースティック作品でもないのに、極めてそれに近い人間っぽさや人肌感を擁しているのも印象的だ。 いよいよ10周年アニバーサリーイヤーへの突入も近づき、ますますの盛り上がりを見せているandrop周辺。まずはこの集った方々への感謝や慈しみが詰まった今作から、そのアニバーサリーイヤーはスタートする。

EMTG:なんでも今作は今秋行われたツアーと並行して制作されたとか?
内澤:そうなんです。「アルバムを作ろう!!」と打ち合わせを始めたのが9月の2日頃で、翌々日(9月4日)にはツアー開始でしたから。まさにツアーと共に制作を開始して、ツアーが終わり(11月15日)には制作が終了…の予定がちょっと超えてしまいましたが(笑)。
EMTG:どうして今回はそんなキツい行程を?
内澤:当初は特にリリースの予定も無かったんです。でも、「Hilari」(今夏発売の最新シングル)の反応が良く、「その勢いでアルバムを年内に出してもいいんじゃないか?」とのスタッフからの意見もあり。
EMTG:受けてたったと?
内澤:当初から厳しい戦いになる予想はありました。なので最初は、「無理です」とうテンションだったんです(笑)。ツアーにも集中したかったし。とは言え、年内に完成するか?は別にして制作が出来るのは嬉しいことでもあったので、それでも「全力でやってはみます」と回答して。
前田:ぶっちゃけその時点では無理だろうな…と予想してました。あきらかに曲を作る内澤くんの負担が大きいんで。ツアー中となると、まず基となる楽曲が作れないだろうと。でも実際は出来ちゃいましたから。改めて、“こいつスゲえヤツだな…”と感じました。
EMTG:私は今作を聴いて、2017年暮れに行ったビルボードライブが、ようやくここに帰着した印象を持ちました。
内澤:確かに。
EMTG:でも決定的に違うのは、あのライブはアコースティック楽器を用いての温かみや人間味の出し方だったのに対して、今作は打ち込みやデジタルも交えたバンドサウンドであの雰囲気を出しているのが面白くて。
佐藤:今作もですが、数作前から「原曲の良さを大事にしよう」との意識はメンバー間でもありましたから。「メロディの良さ、曲の良さを最大限に引き出せるアレンジをしよう」と。そこにあのビルボードでの雰囲気が上手く加えられた感を僕も非常にしていて。それこそ今作は、<もう全曲リードでも良い>と思えるほど珠玉の曲たちが揃いましたからね。
EMTG:ホント名曲揃いです。元々andropの元曲はメロディアスで良い曲揃いなんですが、それをバンドサウンドでコーティングしていた感があって。それが今回、丸腰になったぶん本質が見えやすくなった印象があります。
内澤:まさにその辺りはビルボードライブのおかげでもあります。あのライブって、やはり生身や自分たちの本質での勝負を迫られる場でもあったので。楽曲の本質を自身で見出し、そこをどうやって引き立たせて集まった方々に聴かせるか?あの経験が今作では多分に活かされましたから。
EMTG:そこで浮かんだ疑問は、それを何故アコースティック・アプローチではなく今回のような打ち込みも交えたバンドサウンドで表そうとしたか?って部分なんですが…。
内澤:いや、さっきのビルボードで得たものの話、あれはプレイやアプローチよりも、むしろそぎ落とし方の方で。「より楽曲をクリアにするためには、どのような方法が最適か?」を考えるキッカケをあのライブでは与えてもらったんです。
EMTG:私はあの雰囲気を当日のアコースティック楽器類で表すのではなく、あえてみなさんらしい方法論で勝負しているのも、いかにもandropらしく映りました。
内澤:その辺りを「自分たち」と捉えて下さっているのは非常に嬉しいですね。というのも、常に自分たちは誰も聴いたことのない質感や、自身でもやったことがないものにトライしようとの気質があるので。自分たちでも想像出来ることは繰り返しやらない。そんな中、今回はレコーディングが凄くタイトで。それこそ「レコーディング日がここしかない」そんな状況の中、僕の曲が前日に出来て、練習する間もなくメンバーは録らなくちゃいけない。そんな状況の中、みんな頑張ってくれました。ピンチや窮地に立たされてる中、最高のプレイをしなくちゃならない、そのプレッシャーたるや…。
EMTG:実際にみなさんは、そんな状況の中いかがでした?
前田:その辺りはライブと同じですよ。一瞬でその場その場で最高のものを出す。で、その中でも瞬発的にこうだと浮かんだものに対しては自分なりのアレンジや、ひと工夫を交えてみる。それが結果、余計なことを考えたり、迷ったりせず、その楽曲の良いところを自然とパッと察知して料理できた要因なのかなって。
伊藤:その辺りも先のライブツアー中だったこともいいように作用していたんでしょう。もしレコーディングのみだったら、すぐにエンジンや勘が取り戻せるか?ということやパッと臨機応変に応対できたか?ということも疑問で。やはりその辺りはライブツアー中でエンジンもかかり、身体も温まっていたことも大きかったです。
EMTG:不思議ですよね。話を聞く限り、かなり緊迫感のあるスリリングなレコーディングを想像しますが、音からはその辺り微塵も感じさせず。むしろ逆に余裕すら覚えるという。
佐藤:状況はそうでしたが、心の中での焦りは不思議となかったんです。逆に一曲一曲丁寧に心に余裕を持って作ろうと意識していたぐらい。なので僕らの録りにしても、もう次の作業に移らないといけないって状況だったにも関わらず、けっこうギリギリまでこだわって各パートをレコーディングしてましたから。
内澤:中途半端で次にいっちゃうと、作品の中途半端さもだけど、次の曲をレコーディングしている時にも頭をよぎったりしますからね。
佐藤:それもあって、ヤバいヤバいと焦って作っては全くなかったです。焦って作ってもろくなことはないし後悔するのは、過去のレコーディングでイヤというほど経験しているんで。
内澤:みんな時間が無い中でも心の肝は据わっていてくれてて。自分も曲作りで(楽器の)レコーディングが押しそうな時にもメンバーから、「あとは俺たちはなんとかするから、納得のいく自分がいいと思える曲をとことん作ってくれ」と泣きそうになるメールが返ってきたりしましたから。
EMTG:いい話じゃないですか。
内澤:それが故の各曲満足のいく、納得のいく楽曲たちへとつながっていったんです。ホント今回は短い時間ながら全て自分の納得のいく楽曲たちですから。
伊藤:でも、内澤君もキチンと僕らのプレイのことまで意識してデモを作ってくれているのがヒシヒシと伝わってくるんですよね。もうデモの段階で我々ならではの各パートになってる。なので、レコーディングの際はわりとそれに従って叩いて、逆に生まれた空いた時間で、何かそれ+αを入れるアイデアを探したりしていました。例えば、“パーカッションをこう入れてみよう”とか。叩くにしても昔はディテールを追っていたのが、今は印象を追って叩いている自分が居たりして。
EMTG:あと今作はこれまで以上に生活に根差している感があったんです。なんか「暮らし」や「日々の営み」とでも称すればいいのか…。
内澤:正直、最初は歌詞のコンセプトは全くありませんでした。“どういったものにしたら良いか?”等は手探りで。そんな中、今回はそれこそツアーと一緒にかけ抜けて制作している感もあり、と同時に、この制作が終わったらの10周年イヤーへの突入も意識し始めて。いわゆる、その10周年を迎えるにしても、自分たちだけの力じゃなく、支えてくれた人。それはファンであったり、ライブに来てくれるお客さんだったり、周りのスタッフだったり、レコードメーカーやツアー回りの方々だったりを実感しながらの制作に移り出したんです。その方々に自分たちの楽曲がどう作用出来るのか?聴いてくれる人たちの日々の営みの中での力や糧や存在になってくれるのか?を考えながら作ったのが凄く大きいですね。
EMTG:その人たちの顔を浮かべながらのレコーディングに変わってきたり?
内澤:それもありました。その方々に何かを返したい、そんな想いが歌詞を作っている時に常に頭にあったので。その辺りが各曲タイプは違えど反映されているとは自分でも感じます。聴く方々の居場所になれるような楽曲になれたらいいなと考え書いたり作ったりしてましたから。おかげでこれまでにないほど、ストレートで包み隠してない言葉としてメロディ共々表すことが出来ました。
EMTG:いよいよこれから10周年のアニバーサルイヤーに突入ですが、そこに向けての意気込みを。
内澤:このアニバーサリーは、けっして自分たちだけの祝いとは捉えてなくて。「自分たちを10年間続けさせてくれて、生かさせてくれてありがとう」との意味合いでのアニバーサリーなんです。なので、自分たちも含め、自分たちを支えて下さった方々も逆に一緒にお祝いしたくて。それは10年間ずっと僕たちを支えてくれた方のみならず、最近自分たちを知ったり、聴いてくれたり、気に入ってくれる方も含め。そんなみなさんにありがとうを伝えたいし、そんなことが伝えられる1年にする予定です。
佐藤:みなさんに喜んでもらえる記念年らしい事柄を色々と用意しているんで、それらを楽しみに待っていて欲しいですね。

【取材・文:池田スカオ和宏】

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リリース情報

daily

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2018年12月19日

ユニバーサルミュージックジャパン

1.Hikari
2.Blue Nude
3.Blanco
4.Saturday Night Apollo
5.Canvas
6.Home

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■ライブ情報

androp member page Special Live 2018
2018/12/21(金)日本橋三井ホール

MERRY ROCK PARADE 2018
2018/12/24(月)ポートメッセなごや

FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY
2018/12/28(金)インテックス大阪

COUNTDOWN JAPAN 18/19
2018/12/31(月)幕張メッセ国際展示場

J-WAVE INNOVATION WORLD LIVE PLUS
2019/01/24(木)豊洲PIT

HMV GET BACK SESSION androp「anew」 LIVE
2019/01/26(土)下北沢GARAGE

大ナナイト〜TAKASAKI club FLEEZ 15th
2019/02/09(土)、02.10(日)

HMV GET BACK SESSION androp「relight」 LIVE
2019/02/19(火)LIQUIDROOM ebisu

-LIVE HOLIC 5th ANNIVERSARY- uP!!! SPECIAL LIVE HOLIC extra vol.3 supported by SPACE SHOWER TV
2019/03/30(土)幕張イベントホール

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