Ghost like girlfriend、ニューミニアルバム『WINDNESS』インタビュー

Ghost like girlfriend | 2019.01.15

 渋谷と下北沢のストリートを舞台にしたミュージックビデオが印象的な「fallin’」が、じわじわとSNSなどで注目を集めているGhost like girlfriend。これまでに2枚のミニ・アルバム『WEAKNESS』『WITNESS』をリリースしているが、続く新作『WINDNESS』が完成した。これまでは顔写真やプロフィールなどが伏せられた謎めいたアーティストだったが、ようやくインタビューに応じてくれることになった。

EMTG:『WEAKNESS』『WITNESS』に続く新作『WINDNESS』で3部作完結。当初からこうした流れを描いていたんですか?

岡林健勝:3部作は、結果的にそうなったんです。自分の中で音源としては1作目、2作目で完結していたんですけど、次第にライブがしたいと思うようになって、そのためにはどういう曲が必要なんだろうと、架空のセットリストを組んでみたんです。それで足りない曲を作ろうと思って、今回の『WINDNESS』が出来ていきました。ようやく人の前で自分の曲を出せる準備ができたのかなと思います。
EMTG:架空のセットリストから曲を作っていくというのは面白いですね。実際、『WINDNESS』は1曲目の「shut it up」が緊張感のあるオープニングで、5曲目「raining like hell」はスケール感のある曲に後半の盛り上がりを想像します。
岡林健勝:それは意識して作りました。このアルバムの曲順は架空のセットリストのままなんです。3月に渋谷WWWでワンマンライブをやるんですけど、自分の目標としては2017年にやる予定だったんです。知り合いのバンドが3年前にWWWで満員のライブをやって、喜びもあるけど悔しさもあって、自分を鼓舞するために”2年後にここでライブやる!”ってその知り合いに宣言したんですよ。それを叶えられるように活動してきて、でも1年遅れているので焦りもあったりして、一段とライブを意識して作りました。
EMTG:以前はライブをやることを考えていなかったのですか。
岡林健勝:1作目を作ったのは22歳の時だったんですが、これを逃したら沢山の人に聴いてもらえる機会を、2度と失くすか、10年後になるんじゃないかと思っていて。背水の陣というか、「ここで死んでも構わない」というぐらいのアルバムを作ったつもりです。悔いのない作品ができたんですが、この作品を出してくれるレーベルと出会って。CDショップの店着日に行ってみたら予想してなかった大きな展開があったりして、出して終わりじゃないんだと思ったんです。それに納得のできる1作目ができたことで、これを超えるアルバムはどんなものだろうとずっと考えていて、それで出来上がったのが2作目で。その間は、ライブをやらず自分の顔も出さず、音源だけを発表しようと思っていました。
EMTG:Ghost like girlfriendとして『WEAKNESS』を出す前は、本名の岡林健勝でソロ活動をしていたんですよね。
岡林健勝:高校2年ぐらいから曲作りを始めて、衝動に駆られてレコード会社にデモテープを送ったら反応があって、そのレコード会社に所属して20歳まで活動していたんです。でも僕がシングルにと思った曲を却下されたり、突然プロデューサーという全然知らない人が来たり、勝手にレコーディングされていたりとか、もういろいろあって。
EMTG:まだ10代なのにそれはキツいですね。トラウマになっちゃいそう。
岡林健勝:だから自分は音楽をしたくないというか、しちゃいけないんじゃないかってところまで行ったんですよ。大学3年で周りは就職活動とかする時期だったので、納得できれば音楽を辞めれるかなと思った時に、人任せになって自分で決断を下せなかったことに悔いが残ったんですよね。最後に納得出来るようにとそこから作り始めたら、しばらく忘れていた”音楽って楽しい”という気持ちが蘇ってきて、作品ができる頃には音楽続けたいという気持ちに戻っていたんです。
EMTG:その1作目に収録の「fallin’」が、じわじわとSNSなどで注目されてきたのは、純粋に岡林さんとリスナーが音楽で結びついていることを示していると思えますね。
岡林健勝:最初はそれが理想でした。今24歳なんですけど、24年間生きてきて、熱中できるものは音楽しかなくて、それは多分これからも変わらなくて。だからそれだけが届いてくれればいいと思って最初は顔も姿も伏せてという方法をとったんですが、やってみて気づいたのは、こういう人がこの音楽を作ってやっているというのがわかった方がいい音楽なんじゃないかなと。それで、顔を出すようになったんですけど、音楽を中心につながるというのは今後も大事にずっと続けていきたいです。
EMTG:では新作『WINDNESS』について伺いましょう。 このタイトルはどういう意味ですか?
岡林健勝:手触りなどを指す英単語がないかと調べたらグーグルで出てきたんですけど、手触りとか一目見た感じとか、五感に関する言葉を意味しています。見つけた瞬間絶対これだと思って、タイトルにしました。
EMTG:遠くに見えていたものを実際に手で触れる、といったことでしょうか。
岡林健勝:3作の中でこれが、制作から発売までが一番短いんです。短時間にできた5曲を収録しているので、わりと歌詞から浮かぶ情景に触れることができれば、自分が言いたい今の気持ちをそのまま、触れられるようなアルバムというか、自分のモードだったり心模様みたいなものに、タイムラグなく触れてもらえるアルバムになりました。そういった意味もアルバム・タイトルに込めています。
EMTG:5曲それぞれカラーが違って色々な手触りを楽しめますね。さっきも言いましたが1曲目は緊張感があって。
岡林健勝:この曲は、TVでIKKOさんが4文字でなんでも言えるって番組を見ていて、これを音楽に持ち込もうと。4文字の半分の2文字で考えたら、「行け」「見ろ」といった命令形しか浮かばなくて、その中で「行け」から行進のイメージが浮かんで、そこからテンポが決まりました。行進はどこへ行くのか考えたら、ちゃんと自分の血の通った音楽を届けられる世界。自分の音楽が実った世界に行きたいというのがあったので、自分の夢とかそういうものに対する姿勢を書いていきました。
EMTG:ヒップホップを意識した曲でしょうか。
岡林健勝:これは楽曲の前半がドラムだけで、後半が爆発したみたいに曲調が変わるんです。そういう曲がライブにあったら楽しいだろうなと思って書いたんですけど、その時期にCHAGE and ASKAとQUEENを聴いてて、そういうスケール感のある楽曲が欲しいなと思って。QUEENの「We Will Rock You」のイメージ。あの曲も後半からガッと変わるじゃないですか。
EMTG:じゃあハデなギターソロはブライアン・メイのイメージで?
岡林健勝:ギタリストの方に、思い切りいっちゃってくださいって(笑)。一度に二つのことをやるのが苦手で、ライブでは頑張ってましたけど。基本的に歌に関して向いていないというか。喘息だし鼻炎だし。
EMTG:いきなり弱点さらしますね(笑)
岡林健勝:向いてないけど、でも「好きなんで続けさせて下さい」って感じでやってるのが、音楽を始めてからの姿勢なんで。だからギター下手でもなんとか乗り越えて、ライブやれたらと思っています。
EMTG:ヴォーカルにファルセットを使う曲も多いですけど、これは誰かの影響ですか。
岡林健勝:特に誰というのはなくて、周りのミュージシャンに訊くと、浮かんだメロディでも歌えなければキーを下げるというんですけど、自分は浮かんだメロディが気持ちいいメロディなら、ファルセットで対応していく感じですね。歌いたくてやってる感じです。そういうのが歌えるようになっていく様も楽しいので。
EMTG:こんなアーティストになりたいとか目標とするシンガーとかは?
岡林健勝:最初に影響を受けたのは、ジャニーズにハマってた妹の影響で知った堂本剛さんのソロ・プロジェクトで。その後はBase Ball Bear、フジファブリック、星野源さんとかですね。あとこの3部作を作る前の音楽が楽しくなかった時期に、三浦大知さんを見に行ったら、こっちが嫉妬するぐらい楽しそうに歌っていて、「俺そっち側になりたい!」って思ったんです。ここで挙げた人たちが築いてきた山に近づけたらって思います。
EMTG:いよいよ『WINDNESS』がリリースされ、3月7日に念願の渋谷WWWでのライブがありますね。その時は、さっきおっしゃったセットリストで演奏するんでしょうか。
岡林健勝:いざ曲ができてアルバムになったら、思った以上に曲にパワーがあると、リハーサルとかしてると気付かされるので、ちょっと変わってくると思います。自分が曲を書いていた頃に思っていた2倍も3倍もライブで曲が力を発揮すると思うので、それを最大限活かせるように頑張ってやりたいと思います!

【取材・文:今井智子】




<ミュージックビデオ>

Ghost like girlfriend「shut it up」MV

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リリース情報

WINDNESS

WINDNESS

2019年01月16日

Beacon LABEL

1.shut it up
2.Tonight
3.cruise
4.you’re my mirror
5.raining like hell

お知らせ

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この取材の数時間前に星野源さんの新譜のフラゲ日だったのでCDを買いに行って、その場で聴きたかったのですぐにCDを取り込んで同期しようとしたんですけど、入らなくて。調べているうちにここにたどり着きました(笑)。



■ライブ情報

WWW -WEAKNESS,WITNESS,WINDNESS-
03/07(木)Shibuya WWW

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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