Nulbarich 約1年ぶりとなる待望の3rdアルバム『Blank Envelope』リリース

Nulbarich | 2019.02.06

 昨年11月に初の日本武道館ワンマン公演を大成功に収めたNulbarich。その武道館でも「JUICE」、「VOICE」といった新曲群を披露し、幅広い客層を巻き込んで至福の光景を作り上げていた。その先述した2曲を含む3rdアルバム『Blank Envelope』が早くも完成。TVドラマやCMソングなどタイアップ曲を多く含み、また、武道館以前と以降に制作した楽曲を一枚にパッケージした今作はこれまでになくスケールの大きなサウンドで真っ向勝負している。JQの歌メロも磨き抜かれており、世代や時代を超えて愛されるであろう、傑作に仕上がっている。JQにじっくりと話を訊いた。

EMTG:まずは去年11月に行った初の日本武道館ワンマン公演を振り返って、どんな感想を持ってますか?
JQ:デビュー2年で武道館に立てたのは光栄なんですけど、実際に立ってるみると、楽しかったというより、次のステップをどうしようかなって、そればかり考えてましたね。Nulbarichの音楽を途絶えさえないためにはどうすればいいのかなど・・・いろんな思いが頭を過ぎってました。
EMTG:ライヴ中にこの先のビジョンを考えていたんですか?
JQ:そうですね。今までは右も左もわからない状態で、でかい場所でやれたらいいという漠然としたイメージしかなかったですからね。なので、これからもより多くの人を巻き込みたい、音楽的にもスケールアップしたいと思ってました。
EMTG:ちなみにあの日は緊張してました?
JQ:いや、緊張は全然なくて。
EMTG:ですよね、初の武道館公演とは思えないリラックスぶりで(笑)。
JQ:うん、死ぬほど準備したし、不安要素はなかったですからね。先のビジョンを見れたのも、あの日に緊張しなかったからでしょうね。なんだろ、自分の力だけでここまで来たとはひとつも思ってなくて。音楽はかけ算で、僕たちの音楽をいいと思ってくれたマネージャーやレーベルの人に出会うことが大事だし。僕ひとりではたくさんの人を集められないので、用意してもらった武道館みたいな気持ちが強くて。
EMTG:今、JQさんが守らなければいけないものとは?
JQ:武道館をやったときに幅広い層の人が集まってくれたから。あんなに自由で協調性のない武道館も珍しいなって。
EMTG:はははは。
JQ:すごくハッピーな光景だなと思って。親子づれから、10代のカップル、サラリーマンがいたりとか、一つの音楽でみんながそれぞれに楽しんでくれてたから。理想的な景色だったんですよ。なので、この景色を失いたくないなと。
EMTG:なるほど。今作は外に開けたスケール感のあるアルバムで、さらに幅広い層に刺さる素晴しいアルバムだと思います。
JQ:ありがとうございます。8曲目(「Toy Plane」)以降は武道館以降に作った曲なんですよ。その前はタイアップ曲もあるので、武道館よりも先に作っていたけど、8曲目は武道館を経て、いままでよりも広い景色を描いたアレンジが多いかなと。
EMTG:曲作りの上でより大きな会場を意識して?
JQ:そうですね。自然とそれが描けるようになったから。
EMTG:8曲目より前の楽曲群もスケールアップしている印象を受けますが。
JQ:ああ、そうですね。17年にジャミロクワイのサポートアクトで武道館をやらせてもらったときも、単独でワンマンをやることを想像させてくれたし。フェスやイベントで立った会場でワンマンをやることも多かったですからね。
EMTG:今作はメロディがブラッシュアップされて、シンガロングしたくなる楽曲が多いですね。
JQ:デビューした頃はトラックメーカー、プロデューサーの経験が長かったので、曲の聴き方も全体像で聴くことが多かったんですけど。ヴォーカリストとして人前に立つことで、メロディの大切さだったり、去年は曲を聴くにも自然とメロディを追ってる自分がいましたからね。よりヴォーカルに耳がいくようになったのかなと。
EMTG:それはものすごく大きな変化じゃないですか!
JQ:そうですね。前作よりも歌にフォーカスして曲を作った気がします。この歌詞を届けるにはどのメロディがベストだろう、と考えたりして。歌詞とメロディは対な存在だし、だいぶ曲の作り方は変わりましたね。
EMTG:その作り方の変化というのも、このアルバム名とも関連してますか?
JQ:『Blank Envelope』は"宛名のない封筒"という意味なんですけど、宛名を意識しないことで、封筒の中に自分たちの純粋な思いを詰め込んで、世の中に落とすという。それが一番アートである姿というか、ターゲットを決めてしまうと、広告みたいになってしまいますからね。美術品もそうですけど、アートとされる作品は聴く人がどう思うかはあまり考えていないし、聴く人に自由を与えた方が純粋に聴いてもらえると思うんですよ。僕は絵も大好きなんですけど、美術館に行くと、いちいちこういう風に見てくださいって書いてないじゃないですか。僕は作者がこういう思いで書いたから、こう見てくださいと言われたら、何も入って来ないんですよね(笑)。だから、この作品も好きに聴いてくださいって感じで、聴く人のことを想定してたら、このアルバム名は付けてないですね。
EMTG:今作のジャケのアートワークもどこかユニークですよね。これはゴヤが描いた「我が子を食らうサトゥルヌス」のオマージュですか?
JQ:そうです。長場雄さんというイラストレーターが書いてくれて、ジャケの中にも4枚ぐらいこういうアートが入ってるんですよ。オマージュだけど、めちゃくちゃ深読みしたくなる絵だと思うんですよね。この絵自体はすごくポップに肉を食べてるけど、その意図は長場さんにしかわからない。ゴヤの絵ってタイトルを決める前に本人が亡くなっているので、この絵の真実を知ってる人は世の中に誰もいなくて。でも絵を見た人はそれぞれの思いで語るじゃないですか。その絵の存在ってアートだなと思うし、僕のアルバムも自由に聴いてほしいという気持ちがあるので。僕の深読みだと、今回のアートワークは長場さんがゴヤの絵を自分なりに消化して、ポップに世の中に届けようとしているのかなと。そういう意味で僕の中では自分のアートに対する思いと一致したんですよね。より多くの人に聴いてもらいたい欲はありつつ、そこに自分の思いもスッと入れているから。僕らの音楽を抜きにしても、2800円の価値があると思います。
EMTG:今作はNulbarichとしての音楽的な成長もきっちり刻まれていると思うのですが、いかがですか?
JQ:単純に引き出しは増えたと思いますね。メンバーも手癖が一つ二つ増えてるなあと思うし。それぞれの成長も感じられたので、そのケミストリーが楽曲のクオリティを上げているのかなと。例えば「Sweet and Sour」とかBPM80のテンポ感なので、意外と遅いんですよ。重過ぎると、軽快に聴こえないけど、ちゃんと緩くグルーヴしてますからね。あと、「Toy Plane」に関してはいままで王道バラード・メロディはあまりやってこなかったから。メロディだけでも独立して聴ける曲だと思います。
EMTG:「Toy Plane」はシンプルだし、エモーショナルな歌がより際立ってます。
JQ:そうですね。アレンジもトラップ要素が加わっているし、1曲通してこういう感じも珍しいのかなと。
EMTG:あと、「Stop Us Dreaming」は今作の中でもかなりアッパーな曲調ですね。
JQ:この曲は歌詞も理想を掲げて、俺らいい感じだぜ!みたいなことを歌っているんですけど(笑)。いままでの僕たちの歌詞はそれぞれに楽しんでやって行こうぜって感じで、そこまでまっすぐなメッセージはなかったですからね。アルバムの最後で何を言おうと思ったときに、今めっちゃ楽しい!今日は歌い狂うぜ!みたいなことを言ってもいいのかなって。この曲だけを聴くとバカッぽいけど、1曲目から踏まえて聴くと、無邪気にこういう言葉を言い放つのも大事だなと。いままではそんな勇気はなかったけど・・・俺らは誰にも止められねえぜって、そういう童心みたいな気持ちも芽生えてきたから。今なら素直にこういう曲も歌えるかなと。
EMTG:なるほど。
JQ:音楽に対して、素直に向き合えているんでしょうね。最初の1、2年は訳もわからずやってたし、充実しているかもわからいまま、スケジュールに追われていましたからね。今はこの環境に感謝しているし、ヒネクレる要素もないですからね。
EMTG:肩の力が抜けてきたというか、ありのままの自分を曝け出せるようになってきた?
JQ:そうっすね、まんまって感じかもしれない。
EMTG:今作はポジティヴなヴァイブが詰まっていると思います。では、3月から始まるレコ発ツアーはどんなものにしたいと思ってます?
JQ:武道館の規模からすると、会場のキャパは狭いですけど、前回のツアーよりは大きくなってますからね。今回はしっかりと音楽に特化したツアーにしたいなと。武道館は演出や映像だったり、エンターテイメント性を意識していたけど、今回のツアーはもう一度音楽に還るというか、Nulbarichとは?というものを見せられたらいいですね。

【取材・文:荒金良介】




<ミュージックビデオ>

Nulbarich - Sweet and Sour (Official Music Video) [Radio Edit]

tag一覧 J-POP アルバム インタビュー 男性ボーカル Nulbarich

リリース情報

Blank Envelope

Blank Envelope

2019年02月06日

ビクターエンタテインメント

1. Blank Envelope (Intro)
2. VOICE
3. Silent Wonderland
4. All to Myself
5. JUICE
6. Sweet and Sour
7. Kiss You Back
8. Toy Plane
9. Ring Ring Ring
10. Focus On Me
11. Super Sonic
12. Stop Us Dreaming
13. I’m Home (Outro)

お知らせ

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RICHO GRⅢ 発売日
単焦点カメラというか、ズームができないデジカメが欲しくて。
それを調べてました。GRⅡを買おうか、めっちゃ迷っていたんですけど、GRⅢが出るという噂を耳にして。単焦点カメラって、すごくキレイに撮れるんですよ。
去年スタッフにデジカメを買ってもらったんですけど、物足りなくなったんですよね。もっといいものが欲しいなと(笑)。



■ライブ情報

【Nulbarich ONE MAN TOUR 2019- Blank Envelope-】
03/31(日) 宮城 仙台PIT
04/07(日) 北海道 Zepp Sapporo
04/10(水) 大阪 Zepp Osaka Bayside
04/13(土) 広島 BLUE LIVE 広島 ※SOLD OUT
04/17(水) 愛知 Zepp Nagoya ※SOLD OUT
04/19(金) 福岡 Zepp Fukuoka ※SOLD OUT
04/20(土) 香川 festhalle ※SOLD OUT
04/24(水) 東京 Zepp Tokyo ※SOLD OUT
04/25(木) 東京 Zepp Tokyo ※SOLD OUT

<追加公演>
05/09(木) 東京 TOKYO DOME CITY HALL 

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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