FOMARE、満を持して放つ1stフルアルバム『FORCE』インタビュー

FOMARE | 2019.06.13

 群馬発の日本語ロックバンド、FOMAREがキャリア初となるフルアルバム『FORCE』を完成させた。表題曲について、映画『STAR WARS』のファンであり、「自分たちの力強さ、迫力を感じさせられる作品」とメンバーが位置付けるように、今作は怒濤の2ビートから壮大なバラード・ナンバーまでを揃えた最高作に仕上がった。自身の根っこにある音楽ルーツを忘れずに、徹底的に自分たちのやりたいことをやるというバンドの芯を貫いた今作について、アマダシンスケ(Vo・B)、カマタリョウガ(G・Cho)のふたりに話を訊いた。

EMTG:バンドとしては初のアルバムですね。前シングル「スノウドロップ」から1曲も入れてない、まずはそこに驚きました。
アマダ:そうですね。今までの曲を入れる選択はなかったです。不安だったけど、名作ができたと思ってます。
カマタ:ずっとミニの規模感でやっていたら成長もないし、フルは夢でしたからね。ただ、制作最中は苦しかったです。
EMTG:どの辺が一番大変でした?
アマダ:ツアーをずっとやっていたから、レコーディングまで1ヵ月しかなかったんですよ。その時点で1曲もなかったですからね。
EMTG:マジですか!
アマダ:はい。その1ヵ月で10曲作って、アレンジもみんなでやったから、達成感はありました。
EMTG:曲作りは絞り出す作業の連続ですか?
アマダ:そうっす。出て来い!メロディ出て来い!って。
EMTG:今作は2ビートのパンクから壮大なバラードまで、すさまじい振れ幅のアルバムができました。
アマダ:特にアルバム一枚通してのコンセプトはないけど、自分たちが前回できなかったこと、妥協したこと、反省したことを今回で完全にやり直したくて。後悔しないアルバムを作りたかったんです。今までの自分には絶対に負けたくないし、もちろん同年代のバンドに負けたくない気持ちはあるけど、一番は自分たちの過去の作品に負けたくなくて。しかも過去の作品も半年に一枚ぐらいのハイペースで出してますからね。前シングルから半年しか経ってないけど、その期間じゃ考えられないくらいの楽曲を出せたと思います。
EMTG:前回できなかったこと、反省した点というと?
アマダ:僕の声の出し方とか、お客さんがもっとグッとくるメロディを作りたいとか…7曲目の「赤と青」はピアノを初めて導入して、それもカマタが弾いたんですよ。
EMTG:そうなんですか!
カマタ:ピアノはずっとやりたかったんですよ。もともとピアノをやってて、それからギターを手に取りましたからね。封印してたものを今回解き放ちました。アマダの声とピアノのアレンジがとっても気に入ってます。それを7曲目に入れてるのもこだわりです。最近の若手がやりがちな流れは避けて、ちょっと昔のバンドがやりがちな推し曲を後ろのほうに持ってくる。そういうこともやってみたかったんです。
アマダ:ほかにレゲエっぽい曲(「One Day」)をやったり、俺らが好きな2ビートのメロディックがあったり、ほんとにいろんな楽しみ方ができるアルバムですからね。曲がFOMAREを超えてきたなと。
カマタ:「One Day」のギターは地元・群馬の先輩であるG-FREAK FACTORYを聴き直して、こうやるんだ!って参考にしました。常にリスペクトしてますから。
EMTG:本当に多彩な曲調を散りばめてますけど、作品通しての統一感はすごくありますね。ピアノを導入した「赤と青」みたいなアプローチも以前からやりたかったこと?
カマタ:やりたかったけど、具現化しないだろうと思ってたんです。でもアマダがピアノを前提としてメロディを付けてくれたから、やってみたらハマッたという。ピアノロックバンドの凝った曲ではなく、どこか懐かしさを感じさせたくて。Kiroroとかああいうエモーションをやりたかったんですよ。
アマダ:KiroroはJポップではなく、Jエモですよ!FOMAREらしさを残しつつ、かっこよくて、エモーショナルな曲を作れました。
アマダ:全曲シングルカットできるくらいの名曲だと思います。
EMTG:あえて訊きますけど、シーン的にはもっとノレたり、騒げる曲をたくさん入れたほうがウケはいいように思いますが。
アマダ:シーンを気にしてなくはないけど、そこに寄せるバンドはダサイと思う。俺たちから世の中に寄るよりも、世の中から寄ってきてほしくて。時代に媚びるとブレちゃうと思うから、自分たちがかっこいいと思うものを突き詰める。それがFOMAREのコンセプトでもありますね。
EMTG:というのは?
カマタ:メロディック上がりで2ビート大好き人間だけど、それだけをやるのは嫌なんです。切ない曲、エモーショナルな曲も欲しいし…その全部をやりたいんですよ。ライブがダイバーだらけじゃなくても、聴きどころではちゃんと聴いてくれるお客さんがいてほしくて。そういう意味で今回は使える曲ばかりですからね。2ビートとしっとりバラードが混在している作品を出せるのがうれしくて。
EMTG:そういう意味で、今作はやりたいことをきっちりとやりきれた作品だと?
カマタ:そうですね。最初に2ビートをやったのが『0.02』という作品で、その辺から変わり始めましたからね。そこに収録されている「新しい歌」でメロディック小僧だった頃にやった曲を再録したんですよ。お客さんの反応も良かったし、俺らももっとやりたいなと。
EMTG:皆さんが通ってきたメロディックはどの辺ですか?
アマダ:dustbox、OVER ARM THROW、TOTALFAT、SHANKとか。
カマタ:掘り下げてNobも聴いてました。
アマダ:HAWAIIAN6もすごく好きだし、今もそういうバンドと対バンしたいんですよ。メロディックから始まっているので、そこは一生離れないですね。
カマタ:ライブのやり方もメロディックだと思います。メロディック3ピースが好みだから、そのスタイルでバラードとかをやってる感覚です。
アマダ:そう、こんな武器も持ってるんだぜ!って。
EMTG:根っこは完全にメロディック小僧なんですね。
アマダ:いまだにキッズですね。それを俺らなりに表現したら、今の音楽になるんです。日本語で歌うことにそこまでこだわりはないけど…メロディックを聴いてなかったら、絶対かけなかった曲が多いから。
カマタ:メロディックと言うぐらいだし、メロディへのこだわりは半端ないですからね。
アマダ:歌詞よりも何よりも、メロディにはこだわってます!dustboxを聴いてもメロディが一番残りますからね、「Right Now」「Spacewalk」とか。俺らは日本語だけど、メロディ先行で入るバンドになりたくて。
EMTG:メロディックに影響を受けたバンドは英語詞で歌うことが多いですが、FOMAREはなぜ日本語で歌うんですか?
アマダ:英語は書けないし、日本語のほうが俺の声に合ってるし、より聴きやすい曲を作れると思うから。「フローズン」(「Frozen」)とかカタカナで言ってますからね(笑)。この曲は3拍子で始まり、それを裏切るように2ビートにテンポチェンジしたり。それもやりたかったことなんですよ。MVのスケールも半端ないし。監督が曲を聴いて、雪山しかないと思ったみたいで。
カマタ:お金はとんでもなくかかってると思います。ドローンも飛ばしてますからね。
EMTG:「Frozen」のMVは今作のスケール感を象徴するような内容で見応えがありました!歌詞で考えたことは?
アマダ:「赤と青」とかは言葉の使い方も成長させたくて、なるべき客観的に書きました。悲しくも切なくもないし、別れでも出会いの曲でもないけど、なんかでも優しくて、誰にでも寄り添える歌詞だなと。
カマタ:サビにグッとくる歌詞があるし、語呂もいいので最高です。言葉とサビのメロディがハマッてないとダメですから。
アマダ:曲作りもサビの歌詞とメロディから作りますからね。
EMTG:これまでのFOMAREは、歌詞の中で「好きです」「愛してる」のような直接的な表現がなかったにもかかわらず、「秋の夜」では「君の事をずっと愛すよ」と歌詞で言ってますよね?
アマダ:そろそろ言ってもいいのかなと思い、そこは勇気を振り絞りましたね。今まではそういう歌詞はハマらないと思ってたんですよ。
EMTG:FOMAREはストレートでキャッチーなものが好きじゃないですか。
アマダ:はははは。好きなんですけど、そこは…俺が言うと胡散臭くなる気がして。その曲では自然と入ってくる流れで言えたから。これまでは好きという気持ちを遠回しに伝えてたけど、「愛すよ」て言ってますね…恥ずかしい。
EMTG:いいじゃないですか。曲調も歌詞も今作で振り切れましたよね。それと、FOMAREがライブでよくやってる「タバコ」(1stシングル「stay with me」収録)という曲があるじゃないですか。冒頭からめちゃくちゃ切ない歌詞で始まりますが、あの曲はどんな気持ちで書いたものなんですか?
アマダ:17歳の頃に書いた曲なんですけど、すごく夢を見てた時期で、今みたいなバンドの状況に憧れてたんですよ。まだ作品もリリースもしてないのに、今自分が死んだら、この曲はどうなるのかなって。自分がこの世からいなくなっても、残るくらいの名曲を作りたかったんです。今、FOMAREが歌ってる曲の中でも一番古いものですね。しかもあの曲は歌詞もまったく変えてないんですよ。逆に今はああいう曲を書けないですね、ギター、ベース、ドラム、メロディ、どれも超シンプルですからね。でも歌うにつれていい曲に成長しているなと。あの曲はライブでより活きる曲だと思います。僕にとって大事な曲ですね。

【取材・文:荒金良介】

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リリース情報

FORCE

FORCE

2019年06月12日

small indies table

1.Continue
2.Frozen
3.生まれ変わっても
4.5cm
5.One Day
6.君が都会へと帰ってく
7.赤と青
8.lonely
9.LINK
10.秋の夜

お知らせ

■コメント動画




■ライブ情報

FOMARE「FORCE TOUR 2019
6/14(金) 群馬県 群馬SUNBURST (ONEMAN LIVE)
6/19(水) 埼玉県 HEAVEN’S ROCK 熊谷 VJ-1
6/20(木) 栃木県 HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
6/26(水) 滋賀県 滋賀B-FLAT
6/27(木) 福井県 福井CHOP
6/28(金) 石川県 金沢vanvan V4
7/7(日) 沖縄県 桜坂セントラル
7/10(水) 宮城県 仙台MACANA
7/11(木) 岩手県 盛岡CLUB CHANGE WAVE
7/12(金) 青森県 八戸LIVE HOUSE ROR ME
7/15(日) 北海道 札幌 BESSIE HALL
7/16(火) 北海道 帯広 REST
7/17(水) 北海道 苫小牧ELLCUBE
7/19(金) 秋田県 秋田CLUB SWINDLE
7/20(土) 山形県 酒田Music Factory
7/21(日) 福島県 郡山#9
7/26(金) 山梨県 甲府KAZOO HALL
7/27(土) 長野県 松本ALECX
7/28(日) 富山県 富山SOUL POWER
8/2(金) 茨城県 水戸LIGHT HOUSE
8/8(木) 新潟県 GOLDEN PIGS RED STAGE
8/9(金) 栃木県 ASHIKAGA SOUNDHOUSE PICO
8/19(月) 大分県 club SPOT
8/20(火) 宮崎県 宮崎SR BOX
8/22(木) 鹿児島県 鹿児島SR HALL
8/23(金) 熊本県 熊本Django
8/26(月) 福岡県 福岡LIVEHOUSE CB
8/27(火) 佐賀県 佐賀GEILS
9/5(木) 岐阜県 柳ヶ瀬ants
9/6(金) 三重県 松阪M’AXA
9/9(月) 静岡県 静岡窓枠
9/14(土) 和歌山県 和歌山CLUB GATE
9/17(火) 奈良県 奈良NEVER LAND
9/24(火) 千葉県 千葉LOOK
9/25(水) 神奈川県 横浜F.A.D
9/28(土) 島根県 松江 AZTiC canova
9/29(日) 鳥取県 米子 AZTiC laughs
10/4(金) 広島県 広島セカンドクラッチ
10/5(土) 愛媛県 松山WstudioRED
10/6(日) 高知県 高知X-pt.
10/11(金) 大阪府 大阪BIGCAT
10/18(金) 岡山県 岡山IMAGE
10/19(土) 徳島県 club GRINDHOUSE
10/20(日) 香川県 高松DIME
10/22(火) 愛知県 名古屋DIAMOND HALL
10/25(金) 兵庫県 神戸太陽と虎
10/26(土) 京都府 京都MUSE
11/2(土) 山口県 周南LIVE rise
11/3(日) 福岡県 小倉FUSE
11/4(月・祝) 長崎県 ホンダ楽器アストロスペース
TOUR FINAL
11/22(金) 東京都 新木場STUDIO COAST (ONEMAN LIVE)

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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