2ndアルバム『392』が好調な売り上げを記録したCNBLUE。このアルバムのリリース記念、またインディーズ最後となるライブが、9月25日に横浜アリーナで行われた。
ステージはアリーナ中央に組まれた360度の円形ステージ。チケットも瞬時にソールドアウトしており、ステージを囲む観客の熱気も相当なもの。ファン層も幅広く、日本におけるバンドの浸透度の高さを物語っている。

オープニングは円形ステージから伸びた花道を通り、メンバーがステージに到着してからのスタート。
1曲目は「The Way part2~Ready N Go~」。アップテンポで勢いのあるナンバーで、キッチリと観客のテンションをつかんでくる。彼らの作り出す音楽は80’sロックの持つポップでキャッチーなメロディー、ラップを取り入れたハードで最新型のミクスチャーサウンド、そして情感のこもったバラードなど、様々な要素が融合した個性的なもの。英語の歌詞も多く、一緒に歌えるサビが多いのも強みだ。

ニューアルバム『392』から新曲「Man in front of the Mirror」等を初披露したり、韓国でのヒット曲「ひとりぼっち」や「直感」など日本でもすっかりおなじみになっているナンバーを次々と披露。MCもそれぞれが日本語で語りかけ、G＆Vo.ヨンファによる「僕達は、今日ここで命かけます！」という宣言にはひときわ大きな歓声が起こった。
その後もメリハリのある構成で、時にヨンファとジョンヒョンのツインボーカルで、そして後半になるとベースのジョンシンも得意なラップを導入した曲でアクセントを作る。ドラムのミンヒョクもコーラスワークで曲に参加したりと、メンバー全員が歌に参加して、歌そのものに厚みを重ねていく。本編最後は「kimio」で、観客との合唱を楽しみながらのシメとなった。

　アンコールでは10月19日に日本でのメジャーデビューシングルとなる「In My Head」を「初公開です！」として、観客にプレゼント。ファンキーなギターリフにヘヴィーなロックが融合した、彼らとしては挑戦的な楽曲での勝負曲。
このあと、12月のZeppツアー、そしてツアーファイナルの国立代々木競技場第一体育館を発表。デビュー前にして、この快進撃の発表には驚かされるばかりだ。だが、彼らは日本で武者修行を始めた初期インディーズ時代から、ライブハウスやストリートライブの活動で地道に実力を培っていたのである。今日のパワーもそうした積み重ねあってこそだ。

こうしてアンコールも、ついに大ラス曲の時間を迎える。それは彼らがファンへの感謝を込めて歌われる「a.ri.ga.tou.」。ファンの多くが知っているこのナンバーでは、もちろん合唱でバンドとオーディエンスは一体に。演奏終了後、終わらない声援の中、彼らは何度も花道を歩きながら観客に挨拶。最後、楽屋に戻りながら、何度も手を振っていたのが印象的だった。日本でのメジャーデビュー以降も、まだまだ成長を続けそうなCNBLUE。その伸びしろには多いに期待したい。

【 取材・文：海江敦士 】