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沖縄出身のラッパーRude-αが主催するイベント「TEEDA」でメジャーデビュー発表

Rude-α | 2019.03.14

 17時40分ごろ会場に着くと、ISSEIによるオープニングDJが続いていた。ヒップホップ、ブギーファンク系の選曲が観客の気分を盛り上げる中、フロアは徐々に埋まり、開演時間には最後方までびっしりと若者が詰めかけていた。「TEEDA」は沖縄出身のラッパーRude-αが気になるアーティストを招いて開催するイベント。2017年6月のvol. 2から東京に移り、過去にはゆるふわギャング、AFRO PARKER、LUCKY TAPES、踊Foot Works、DATS、SUSHIBOYSらが出演している。

 暗転したステージに4人の女の子が立ち、ライトが点くと、トップバッターを務める18歳、吉田凛音のライブがスタート。ダンサー2人とDJを従え、卓越したラップスキルを武器にガールズクラッシュ感のある「Ride On Turtle」から「サイダー」のような爽やかポップまでスタイルを問わず魅せる。キュートさに苦味を秘めた声質が特徴的で、いい意味でアイドルっぽくない堂々とした物腰も場に相応しかった。

 2番手は5人組バンドSPiCYSOL。メロウなシティポップ風サウンドにサーフミュージックのリラックス感をまぶした“Surf Beat Music”の魅力もさることながら、フレンドリーなステージさばきも堂に入り、たびたび観客に唱和を促して盛り上げる。ヴォーカルKENNYの色気のある歌声はもちろん、キーボードからトランペットまで大車輪のPETEも強いインパクトを残した。

 Rude-αと同郷のAnlyはアコギをかき鳴らすファンキーなカッティングが心地よい。ルーパーを使って音を厚くしていくスタイルで、「Moonlight」や「FIRE」のダイナミズムは圧巻だった。ラップもうまく、シンコペーションの効いたメロディでも言葉が明瞭に聴き取れる。生まれつき茶色い髪を高校の先生に咎められた経験から生まれた「MANUAL」の“わざわざ揃えなくても世界は十分美しい”というメッセージが頼もしかった。

 ギター、ベース、キーボード、ドラムとDJ ISSEIの5人からなるバンドが「Mirror Ball」のイントロを奏でると、主役のRude-αがステージに飛び出してくる。出会いの喜びに、彼も観客もいきなり感情を爆発させた。続くは「この夜を超えて」。観客のスマホを奪って自分を撮影して返し、フロアにジャンプを促す。エンジンはすでに全開だ。

 お次はバンドとのセッションで、ファンクメタル的な演奏に乗せてフリースタイルを聴かせる。2月に配信スタートした新曲「グッバイベイビー」は、クールな仕上がりの音源とは対照的に、ISSEIのヴォイスパーカッションも加わって、生ならではのホットなヴァージョンとなった。

 ピアノのみをバックにしたポエトリー調の「Happiness」を歌った後、「世の中ほんとくだらないことばっかだよ。みんなにはそんなところにいてほしくないから、俺がもっと楽しい場所へ連れていくよ。俺と一緒にこのつまらない世の中を抜け出せるやつどんだけいますか!(イェー!)OK。誰もいない場所まで行こうぜ」と煽って「Boy Meets Girl」、そのまま「俺が運転手だ! おまえらは後をついてきて! 一緒に行こうぜ、武道館へ!」と「Train」を続ける。ブルーハーツ「TRAIN-TRAIN」の翻案とも言えるこの名曲を、Rudeは「未来は俺たちの手の中だぜ!」と叫び、オリジネイターに敬意を表して締めた。

 アンコールで再登場すると、ISSEIと二人で「19」を披露。「お知らせがあります」と物販を紹介した後、「5月21日にニューEP『22』をリリースすることが決定しました。そして、そのEPでソニーミュージックからメジャーデビューが決まりました」と発表。満場の拍手と歓声、「おめでとう!」のかけ声に包まれた。

「東京に出てきて3年、長かった。出会いも別れもあった。楽しいことも悲しいことも(声を詰まらせる)いっぱいあって、悔しくて涙を流したことも、酒飲みながら友達に、俺、絶対売れるからさ、って夢を語ったときもあった。やっと新しいステージで戦う覚悟ができました。俺は武道館に、ここにいる全員も、今から出会う人たちも絶対連れていく。約束する、マジで。絶対にでかい景色見せる。命懸けて言うよ。絶対」と「絶対」を繰り返し、観客にスマホのライトを点灯するよう要請。「この景色大好きなんだ。わー、やばいな。俺、幸せ者やなってめっちゃ思うわ。これを武道館とか、その次は東京ドームとか、いろんな場所でやろうね」

 アンコールの最後は「水平線の向こう」。イントロで「生まれはコザの街 今は下北沢 あのときのちっぽけなガキが いつの間にかメジャーだってよ 笑ってくれてありがとう 泣いてくれてありがとう 生きてくれてありがとう 出会ってくれてありがとう すべての人に捧げます 愛してるぜ」とフリースタイルでラップしてから歌い、アウトロで「生まれてきてよかった。おまえらがフロアで踊ってる限り、俺の音楽は鳴りやまない。ひとりじゃないぜ、俺がいつでもそばにいるよ。Peace、One love、愛してるぜ」と語ってステージを後にした。

 こんな、考えようによっては歯が浮くようなカッコいい言葉を真顔で全力で吐けるのもRude-αの才能である。「主役になりたい」と話す彼は、カッコはつけ切らないとつかないということを体で知っているのだと思う。「ありがとう」も「絶対」もすべて本気。この素直さがあれば大丈夫。メジャーデビューに向けて視界は良好、どこまでも爽やかで温かいイベントだった。

【取材・文:高岡洋司】

tag一覧 J-POP ライブ 男性ボーカル Rude-α

リリース情報

グッバイベイビー

グッバイベイビー

2019年02月27日

TEEDA

01.グッバイベイビー

お知らせ

■ライブ情報

Rude-α presents TEEDA vol.5
03/23(土)阿倍野ROCKTOWN【大阪】

IMAIKE GO NOW
03/24(日)今池ライブサーキットイベント

SPACE SHOWER NEW FORCE 2016→2019
03/26(火)Shibuya WWW

バリはやッ!ZIP!フェス
04/27(土)Zepp Fukuoka

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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