THE NOVEMBERS、自主レーベル“MERZ”から新作『zeitgeist』をリリース!

THE NOVEMBERS | 2013.11.28

 THE NOVEMBERSが 自らのレーベル“MERZ(メルツ)” を立ち上げ、ニューアルバム『zeitgeist』(ツァイトガイスト)をリリースする。“時代精神”を意味するタイトルのもと、このアルバムには健全な疑問がたくさん織り込まれている。たとえば《おまえのその拳はどこに下ろす?》という疑問は、やがて《好きな事をしてもいい だけど誰一人として 人を傷つけないこと そんなものを想像できるかい》と集約されていく。自分の胸に刃を突きつけるようなフレーズは、“自分だけのバンド”を探しているリスナーにぜひ聴くことを勧めたい。
 メロディの美しさはそのままに、歌詞とサウンドが飛躍的にアップした。独自の美意識で、ロックバンドの存在意義を朗々と歌い上げる。ついにむき出しになったTHE NOVEMBERSの全貌を、中心人物・小林祐介に聞いてみた。この時代に疑問を感じずに生きている者を、アーティストとは呼ばない。

小林:今年5月に出した4th EP『Fourth wall』のレコーディングが終わった直後から制作に入りました。コンスタントにリリースしたいってところから『GIFT』と『Fourth wall』をEPっていう形で出して、この流れのアルバムを作りたいと思って、今回の『zeitgeist』を作り始めたんですよ。
EMTG:その間、Charaと一緒にライブやったりしてたから、超忙しかったね。
小林:Charaとはライブだけじゃなく、THE NOVEMBERSと並行して曲もアレンジしたりしてたから、忙しかったです。でも、そうやっていろんな音楽性や価値観を行き来してるうちに、自分の中で大きな変化が起こったことも確かです。
EMTG:その刺激から音楽も伝えたいことがよりはっきりしてきたし、自主レーベル“MERZ(メルツ)”も立ち上げたんだね。
小林:これまでUKプロジェクトと一緒にやってきて、いい関係だったし、恵まれてたと思います。で、今の時点で僕らをどうしたいのか、UKに聞いてみた。そうしたら僕らもUK側も、お互い、THE NOVEMBERSをもっと広めたいっていう気持ちは同じだった。んですけど、そのアイデアや道筋のようなものの共通項をうまく見出せなかったというか。だったら、得意、不得意はあっても、一度すべてを自分たちでやる環境に身を置いてみようかなって思ったんですよ。何より僕ら自身が飛躍や変化を望んでたんです。「実家を出る」みたいな感じですかね(微笑)。
EMTG:バンドとしては、一大決心だね。
小林:はい。バンドとして、自分たちで先のことを考える時期だと思った。そうすると、自然に「音楽をちゃんと作らないと」っていう気持ちになる。
EMTG:それが『zeitgeist』に表われていると思う。メンバーひとりひとりの意志をすごく感じる音 になってる。
小林:自分たちで全部やるのは大変だけど、だからこそそういう変化も起こりますよね。
EMTG:『zeitgeist』の制作は、具体的にはどんな風に進んだの?
小林:おおまかな作曲はいつものように、僕の打ち込みのデモから始まりました。ただ、これまではそのデモをバンドでどう演奏するか起こしていく時間があったんだけど、今回はデモを1回聴かせたらすぐにレコーディングに入ったりする曲もありました。デモの時点で僕がフレーズを決め込んで、余計なことはしないで、シンプルにやりたかったんですよ。その分、仕上げに時間をかけられました。
EMTG:余計な音がない分、リスナー に伝わりやすくなったんだね。
小林:昔は感情を過剰に表現したかったんだと思う。でも今回は、真顔なパンキッシュさというか。フリクションやP-MODELってバンドがやっていたように、アートを日常に忍ばせたかった。日常的なシンプルな表現の中で、伝えたいと思ったんですよ。
EMTG:聴いていて、『zeitgeist』には一貫したテーマがあると感じた。アルバムタイトルは“時代精神”って意味だけど、今は希望がなかなか感じられない時代だと思う。
小林:だからこのアルバムで、僕らは未来を見ようとしている。1曲目の「zeitgeist」で問題提起して、最後の「Flower of life」でたどり着く。今の世の中、漫然と楽観的になんかやってらんないじゃないですか。でも、そういうシリアスな気持ちを持っているからこそ、ポジティブにたどり着けると思う。それを提案したかったんです。
EMTG:社会に対して誰でも疑問に思ってることはあるけど、なかなか実際に向き合おうとはしないもんね。
小林:ある意味、大きなお世話なんですけど、それに言及したい。そんなことすると、嫌われたりするかもしれないけど、無関心や無視されるのがいちばんイヤなんですよ。もちろん好かれるのは嬉しいですけど。
EMTG:そういう提案を、いろんな形で提示しているのが『zeitgeist』なんだね。
小林:そうですね。世相に意識を持って欲しいっていうメッセージや問い掛けをしていきたい。いいとか悪いとか言う前に、自分を取り囲む環境を知って欲しい。それには、自分というものを意識しないと、取り囲んでいるものが何なのか、つかめないと思う。たとえば首相が変わるたびに文句を言ってるだけなら、そういう人はいつどこに行っても何もできない。国とか街とか自分を取り巻く環境ってあるけど、どこかの国では真理であっても、それが他の国にとって普遍的な真理ではないと思う。日本でダメって言われてることが、別の国ではいいことなのかもしれない。自分の居場所がないと思って死んでいくくらいなら、もっといろんな場所を知った方がいいと思う。だからTHE NOVEMBERSも、もっといろんな国や環境でやってみたいと思うようになったんですよ。
EMTG:メッセージしたいことが、すごくはっきりしてきたね。
小林:そうですね、自分らしくあることを一層ためらわなくなりました。僕がCharaに憧れるのは、自分らしくあることを恐れないから。自分を強く信じてるから、人が集まってくるんだと思う。
EMTG:今年のライジングサンで、小林くんが参加したCharaのライブはかっこよかったよ!
小林:Charaと一緒にやってみて、時代を作ってきた人のヒット曲には輝きというか、生命力があるなあと思った。歌いたいとか、聴きたいって気持ちにさせる力がある。今までヒット曲とかアンセムを作る事には興味なかったけど、商業ベースではないヒット曲やアンセムがあると、改めて実感した。ラーズの「ゼア・シー・ ゴーズ」みたいな曲を作りたいっていう、新しい目標ができました。
EMTG:それはすごくいい目標だね。 そして、最後の質問! 『zeitgeist』には“この子”っていうフレーズがたくさん出てくるけど、これは何の象徴?
小林:自分の作る音楽でもあるし、バンドも含めあらゆるものの未来の象徴でもある。“次に行く”ことを祝福したいから、僕らは独立したんです。明日の朝をちゃんと喜びを持って迎えられることが、いちばん健全だと思うんですよ。
EMTG:それはいいね。ありがとうございました!

【取材・文:平山雄一】

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ビデオコメント

リリース情報

zeitgeist

zeitgeist

2013年11月30日

MERZ

1. zeitgeist
2. We
3. Louder Than War (2019)
4. Wire (Fahrenheit 154)
5. D-503
6. 鉄の夢
7. Meursault
8. Sky Crawlers
9. Ceremony
10. Flower of life

お知らせ

■マイ検索ワード

リチャード・ロイド
前回は『ベニスに死す』っていう映画の主演のダーク・ボカー(男性)が美しかったので、画像検索をしたんですが、今回はリチャード・ロイドです。テレヴィジョンっていう僕の好きなバンドのギタリストだったんですが、美しい方です。また画像検索をしてたくさん保存しました。次も「美しい人シリーズ」を紹介できたらなと思います(笑)。


■ライブ情報

“zeitgeist” RELEASE TOUR 「Flower of life」
2014/01/13(月・祝)宇都宮HEAVEN’S ROCK
2014/01/23(木)名古屋APOLLO THEATER
2014/01/24(金)梅田Shangri-La
2014/01/26(日)福岡DRUM SON
2014/01/27(月)広島Cave-Be
2014/02/16(日)仙台enn 2nd
2014/02/21(金)恵比寿LIQUIDROOM

Ceremony - THE NOVEMBERS performing what you want in TOKYO
2013/11/29(金)新代田FEVER

Tour I’M FREE “AFOCの47都道府県制覇!形ないものを爆破しにいくツアー/迷わず行けよ編”
2013/12/04(水)京都磔磔

小林祐介アコースティックワンマンライブ「migaru」
2013/12/05(木)京都 SOLE CAFE

エンジョイ!冬のネバーランドリリースツアー
2013/12/07(土)松本ALECX
2013/12/16(月)新潟CLUB RIVERST

0,8秒と衝撃。
2013/12/20(金)福岡Queblick

nhhmbase presents 『空欄に千とするコスモスvol.15』
2013/12/23(月・祝)渋谷O-nest

COUNTDOWN JAPAN 13/14
2013/12/31(火)幕張メッセ国際展示場1?8ホール、イベントホール

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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