Uru 7枚目のシングルは戸惑い揺れ動く恋心が切なく胸に響く極上のバラード

Uru | 2018.12.04

 12月5日にリリースされる、通算7枚目となるUru待望のシングル「プロローグ」は、TBS系 火曜ドラマ『中学聖日記』のためにUruが作詞・作曲を手掛け書き下ろした楽曲だ。戸惑い揺れ動く恋心が切なく胸に響く極上のバラードは必聴。
 リリースに先駆けて10月30日からスタートした先行配信は各配信サイトにて軒並み1位を獲得しており、すでに自身最大のヒット作となっている今作には、中島美嘉の「雪の華」のカバーや昨年リリースしたドラマ『コウノドリ』主題歌「奇蹟」のセルフカバーも収録される。そんな最新音源についてUruに訊いた。

EMTG:今回はどういったところから制作に携われましたか?
Uru:ドラマ『中学聖日記』の主題歌という事で脚本をいただいたのと、原作を読ませていただいて、そこから“自分だったらこうかな?”とか、色々と想像として書かせてもらったんですけど、テーマが結構難しかったというか、すごくシビアというかナーバスだったので少し悩みましたね。
EMTG:少し切ない歌詞になってますよね。
Uru:はい。立場を超えて人を好きになるっていう、気持ちにブレーキをかけているような、本当はいけないのに好きなってしまうっていう背景がにじむような書き方ができたらいいなと思いました。
EMTG:今回、作曲もUruさんですが、そこにのせたい気持ちを、音でも言葉でも表現していった感じ?
Uru:そうですね。あと、先方からのリクエストもあったんです。サビに向けて高まっていく気持ちの高揚感と、サビの頭はエモーショナルな感じが欲しいという風に。
EMTG:具体的に、パーツでリクエストがあったんですね? 雰囲気という感じではなくて。
Uru:すごく音楽も大事にされているドラマのプロデューサーの新井順子さん、演出の塚原あゆ子さんとやり取りさせていただいて、一緒に作っていったんですけど、テーマが切ないというか、気持ちを押し殺しているんだけど、でもやっぱり溢れてどうしようもないという切なさが曲と一緒にできていった感じですね。
EMTG:Uruさん自身の気持ちとしては、理解できるなって感じだったのか、そこに行く前にブレーキをかけてしまうのかどちらでした?
Uru:好きになってはいけない人のことを好きになったことはないんですよね。好きになる前にブレーキがかかる方なので。でも、もし自分がこの登場人物だとしたらって考えましたね。どうしようもないですよね、好きになってしまったら……。歌詞の中にも書いたんですけど、何を考えてるかわからなくて、気持ちが読めないとか、どことなく寂しそうだったり、影があるような人のことを気になったり、惹かれて行くっていうのは私も一緒で、これはドラマや歌の主人公も私も共通項なんです。
EMTG:歌うときに浮遊感というか、張らない感じを少し意識してるのかなって思ったんですけど、声や歌い方に関しての意識は何かされていました?
Uru:そうですね、AメロとBメロはすごく意識しましたね。
EMTG:サビより?
Uru:そうですね、サビより全然平歌を意識して歌ってます。この曲は自分との対話というか、“自分どうなの?”ってボソボソと独り言を言っているみたいな、気持ちの整理をつけながらっていうのがAメロとBメロにあって、心の中でボソボソ言ってるような表現にしたかったので、口を横に開かないように縦にして、母音も“お”に近づけた歌い方をしたいなって思って。なので、そういう表現になってます。
EMTG:なるほど。縦に口を開くと横に開くよりもどういう感じの声になるんだろう?
Uru:人って、驚いた時とか楽しい時って口を“あ”の形に、縦に大きくなるじゃないですか。そういう爆発的な表現じゃなくて、あえて自分を静観するような心の中で悶々としてる感情は、縦にあまり開かないようにしました。でも、歌詞はわかるようになんですけど(笑)。
EMTG:この曲に「プロローグ」っていうタイトルをつけた意味は?
Uru:これは最初のデモの段階から題名が先に決まっていて。始まりなんですよね。自分の気持ちに気づくっていうところも始まりだし、始まっているってことも、すでにそこに目を向けるっていうか、もう抑えてもどうしようもないぐらいのところまで来てるっていう。あと、たとえばこれがハッピーエンドなのか、違うのかっていうちょっと濁った感じで歌詞の中では終わっているんですけど、それも難しい何か--障害というか壁がお互いにあって、それを乗り越えて結ばれたとしても、ここから先に色々あるだろうなっていうので、本当にここは序章中の序章なんだっていう “最初の歌”って意味で、「プロローグ」ですね。
EMTG:この後アンサーソングとかできそうだよね。「PUZZLE」はどんな感じに作られました?
Uru:これは曲が先にできたんですけど、何年か前に作っていた曲で、やっと音源にできたんです。
EMTG:何処から最初に出来ていったの?
Uru:まずイントロが先にできた曲だったので、そのイントロのイメージで、街の雑踏やネオン、イルミネーションとか、夜な感じの妖艶なイメージが湧いて来たんです。これも「プロローグ」と似ているんですけど、一筋縄ではいかない恋愛の曲になってます。
EMTG:恋愛を描いていく時って、どういうところから書いて行くの? 「プロローグ」は禁じられた恋っていうところから気持ちから切り込んで言ったと思うんだけど、「PUZZLE」はどこから?
Uru:これもドロドロしていて、抜け出せないループにはまった状態を歌いたかったので、闇とか夜とかを想像しましたね。でも、自分たちでも結末は知っていて、お互いに結ばれてはいけないっていうのがわかっているところからの情景や、見ているものからです。背景描写的なところからという感じで。
EMTG:なんか、より切ない感じというか。
Uru:そうですね(笑)。「プロローグ」よりもっと深みにはまってしまってる感じの曲です。
EMTG:結末が見えてしまっていても、もうこの世界では諦めていて、次の世界で2人が出会えたら……みたいなとこだったりとかね。
Uru:そこに気持ちを持っていくしかないっていう。それしか救われないというか、どうしようもないし、生まれ変われるかどうかもわからないのにそう思うことでしか気持ちを消化する手段がないっていう、そういう渦に巻き込まれてずっと抜け出せない感じの曲ですね(笑)。
EMTG:そうだよね。この曲も息遣いっていうか、ギターでいうとフィンガーノイズみたいなちょっと余韻みたいなのを感じたりしたんだけど、そこらへんも意識はあったり?
Uru:それは無意識だったかもしれないですね。
EMTG:そうなんだ! 「プロローグ」よりこっちの方が感じたかも。
Uru:そうかもしれないですね。より大人な感じに(笑)。
EMTG:そうなんだね。この曲を「PUZZLE」っていうタイトルにしたのは?
Uru:私の中での解釈なんですけど、2人は心に満たされない何かがあって、それでお互いを求めてしまっているっていう。でも、それを埋めるのはきっとお互いにこの相手ではないっていうのがわかっていて、なので、“最後のピースはあなたじゃない”、“最後のピースはわたしじゃない”っていう風に心を満たしているひとつひとつがパズルのピースだとしたらという意味で、「PUZZLE」にしました。
EMTG:そして、カバーの「雪の華」。これはどうしてチョイスしたんですか?
Uru:リリースが12月だったので、冬の名曲を歌いたいなというのがあったのと、YouTubeでカバー動画をアップしていた時期に、実はこの「雪の華」もピアノで弾いて仮歌まで録った曲だったんです。でも、私の中で中島美嘉さんの「雪の華」っていうのがすでに完成形になっていて、「雪の華」はイコール中島美嘉さんみたいなリスペクトがあって。それで、伴奏に自分の声をのせた時になんだか違うなって感じて、諦めていた曲だったんですね。でも今回、冬のバラードで浮かんだ曲の中に「雪の華」もあって、その当時は挑戦を諦めたけど、“中島美嘉さんのように歌おうとしてたからうまくいかなったのかな”って考えて、“私が歌うんだったら”という歌い方で再挑戦した感じの曲ですね。
EMTG:カバーってどうしても完成形があるから、どうしてもそこに引っ張られるよね。それってどうやって自分のものにしたの?
Uru:自分のものにできてるかはわからないですね(笑)。でも、原曲が持っている雰囲気は絶対壊したくなくて。歌を聴いた時にこの情景が浮かんでくるような……雪がはらはら、しっとりと降っている中で、男女が寄り添って未来や今までのことを思ったりしているような、お互いをぎゅっと求め合っているような光景というか。そういう景色みたいなものが、中島さんの「雪の華」を聴いた時に見えて来たんですけど、それは絶対壊したくないなと思って、今回もその世界観を大事にしながら歌いました。
EMTG:もう、Uruちゃんの声を感じるからね。とくに高音のところの透明感とかはUruちゃんじゃないと出せない感じですごい気持ちよかった。中島美嘉さんの原曲は、エモーショナルだよね。綺麗だけど、叫びに近い気がするというか。だけど、Uruちゃんの「雪の華」は、ちょっと幻想的なところが強くなってる気がしますかね。
Uru:ありがとうございます。個人的には、中島さんのファルセットのところというか“華を”のところとか好きですね。歌詞でいうと“誰かのために何かをしたいと思えるのが愛ということを知った”とかですかね。
EMTG:なるほどね。「奇蹟」のセルフカバーはどんな感じですか?
Uru:この曲は出だしが特に難しいんです。オリジナルが難しいので、セルフカバーをする時は、アレンジをピアノと私の声っていうシンプルな形で表現したいなと思っていたんです。でも、この曲はシンプルにすればするほど難しくって……。オリジナルは音がたくさん入っていて、歌詞的にも生命力を強く感じる感動的な楽曲ですけど、今回はどっちかというと母性を感じるような優しい感じで歌えたらいいなと思って、そういうアレンジになってると思います」。
EMTG:やっぱりアレンジが違うとそういう声質だったり歌い方になったりするの?
Uru:その時によって違うんですけど、この曲は優しい雰囲気にしたいというのを、ピアノのHidenoriさんと相談しながら作ったので、同時ぐらいですかね。
EMTG:最後に、Uruちゃんにとって、2018年はどんな感じでしたか?
Uru:相変わらず、すごいスピードで駆け抜けていったなという感じです。この間年が明けたばかりなのに、もうカレンダーが1枚なのかって。今年、「プロローグ」もそうなんですけど9月にリリースした「remember」でも、私が作曲したものをシングルとして世に出していけたという嬉しさと、私のことを知ってくださった方が去年よりも増えたのかなって感じていて。“Uruってどういう人なんだろう? どういう音楽作るんだろう?”というところを、今まで以上に知ってもらえたんじゃないかなと思うと嬉しいですね。制作意欲を掻き立てられるような年だったと思います。
EMTG:前に三輪車みたいなバイクが欲しいって言ってたけど、2018年は絶対にやろう!って思っていたことで、達成できたことはあった?
Uru:バイクも結局調べただけで、やろうと思うとなかなか(笑)。やろうと思ってできたこと、ないかもしれないですね。でも、本はたくさん読もうと思っていたので、本は読めたかもしれないです。
EMTG:なんか印象的なのあった?
Uru:「13階段」という本なんですけど、死刑囚の話なんですよ。どういう風に死刑されるのかとか、どういう理由でとか、日本の死刑制度についてとか。
EMTG:何でそんなの読もうと思ったの?
Uru:みんなに言われます(笑)。でも、普通に生活をしていたら知らなかったようなことですし、衝撃的で。今年いちばんの衝撃でした。寝る前に読んでしまうと変な夢を見てしまいそうなダークさですね(笑)。犯した罪を死刑という制度によって裁くこと、それが正義なのか悪なのかっていう部分とか、考えさせられましたね。読んで良かったです。なんとなく本屋で手に取って、それこそプロローグを読んだ時に“これ買おう”ってすごく惹きつけられて。自分の知らない部分について書いた本っていうのをいっぱい読みたいですね。
EMTG:それって歌詞に影響があったりってするの?
Uru:そうですね。心の描写が細かく書かれてるので、文章でこういう風に表現するんだなとか、知らず知らずのうちに染みてるかもしれないですね」

【取材・文:武市尚子】

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リリース情報

プロローグ

プロローグ

2018年12月05日

Sony Music Associated Records

1. プロローグ
2. PUZZLE
3. 雪の華
4. 奇蹟 Self-cover ver.
5. プロローグ -instrumental-
6. PUZZLE -instrumental-

お知らせ

■ライブ情報

Uru Live「 T.T.T 」 supported by uP!!!
2019/03/10(日) TOKYO DOME CITY HALL

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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