ぼちぼち年末を意識させられる時期となってきた。毎年暮れには“紅白（こうはく）”という言葉が身近になるが、2015年の“こうはく”と言えば、やはり及川光博ことミッチーが20周年記念で行ったアニバーサリーツアー“ワンマンショーツアー2015 光博歌合戦”が印象的だ。徹底的に練られた彼のショーは伝統的にチケットの入手が困難。熱狂的なベイベー（彼の女性ファンの総称）のパワーで、気づけばライブはソールドアウト、“あ~、今回ももまた見られなかった……”と、潔くライブを断念してしまった皆さん、嘆くなかれ！　当日の模様を収めた映像作品『及川光博ワンマンショーツアー2015　光博歌合戦』が、絶賛発売中だ。収録されたのは5月30日の舞浜アンフィシアター。ツアーファイナルは7月5日のNHKホールだったが、アンフィシアターは彼にとって初の会場。円形ステージを座席がグルリと囲む、何とも雰囲気のある華やかな会場である（かつてはシルク・ドゥ・ソレイユの専用劇場だった）。

　エンタメには並々ならぬ情熱を注ぐミッチーのこと、初めての会場でもぬかりなく挑み、別次元のパフォーマンスを見せてくれた。オープニングの登場シーンで一気に観る者にマジックをかけ、夢の世界へと引き込む。ミッチーの動きとシンクするバンドのサウンドに、これまたキレキレの動きで彼を盛り上げるダンサー達……。いやはや、言葉で説明すると薄っぺらい表現になってしまうが、ここはぜひとも映像で御確認いただきたい（もう何度も見ているベイベーや男子諸君もも多いだろうが……）。スキのない表情や熱気の伝わるステージは必見だ。アニバーサリーライブゆえ、収録されている楽曲も豪華。今年リリースされた話題のシングル「Who’s That Guy」や「ダンディ・ダンディ」、さらには「フィアンセになりたい」「死んでもいい」など、ベイベーに人気のポップチューンがズラリ。年末にかけて、友達同士で見て“光博（こうはく）”の世界にひたるのもなおよし……である。

　そして、このレビュー、なぜこのタイミングでアップしたのかと言えば……10月24日は、ベイベー達には重要な記念日だからなのだ。なので、EMTG MUSICからもひと言、ご挨拶させていただこうという次第。

　“ミッチー、誕生日おめでどうございます！　今後も期待しております！”

【文：海江敦士】