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EGO-WRAPPIN’、灼熱の大阪でも夏の野外ワンマン開催!

EGO-WRAPPIN’ | 2013.08.13

 7月の東京に続いて大阪城野外音楽堂でEGO-WRAPPIN’ AND THE GOSSIP OF JAXXによる夏の野外ワンマン“Dance, Dance, Dance ?あなたとマリアージュ?”が開催された。
 通常のツアーともフェスともまたひと味違うメニューで全22曲に及んだライブは、定番曲からお楽しみのカバー、意表を突く新展開的なアプローチまで。彼らの尽きない魅力を多彩なフルコースで表現した、記録的な猛暑を忘れさせる最高のサマー・ダンス・パーティーとなった。

 序盤はまさかのキラー・チューン3連発から。始まりを告げるホーン隊のイントロからアッパーな「BRAND NEW DAY」に流れ込むと、さらにテンションと加速度を高めて「PARANOIA」「サイコアナルシス」へ。ここで一旦「盛り上がる3曲やって、もうないやん」(森)「ノンノン、ちゃんと考えてきてますから。ペース配分考えて、最後まで一緒にダンスしような」(中納)とMCで和ませると、ボサノバの名曲「黒いオルフェ」をSKA化した「BLACK SUNDAY」とともにステージ前方からシャボン玉が吹き出して場内を優しく包み込んだ。前半はそのまま裏打ちのビート感を保ったまま、ジャイヴ王ことキャブ・キャロウェイの「ミニー・ザ・ムーチャー」のダンサブルなカバーでお馴染みのコール&レスポンスも連発しながら一体感を高め、心地よいラヴァー ズ・ロック調に仕立てたカルチャー・クラブのメロウな大ヒット曲へ。曲調に合わせるように穏やかな風も吹いてきて、夕暮れ時の野音は極上の“イヴニング・タイム”を迎えた。

 中盤は森と中納の2人だけがステージに残り、野外では初の弾き語りスタイルで「finger」、そして今年4月に発表された最新作から「fine bitter」「blue bird」をしっとり聴かせ、「よし、陽も沈んできて」(中納)と再び徐々にビートを効かせながら後半戦へ。最初期の名曲である「Calling me」の終盤で中納とホーンの2人がステージ裏に下がり、森が「ココからが見せ場なんで。練習した姿を見てやって下さい」と思わせぶりなMCを挟んだ後に残ったメンバーだけで「スカル」を演奏し始めると、なんと蛍光塗料でペイントした骸骨のお面と黒タイツに身を包んだ中納が、同じく蛍光のスケルトン全身タイツの4人のダンサーを引き連れて現れ、歌いながらコンビネーション・ダンスも披露!意表を突く演出で盛り上げると、同じく10年発表の『ないものねだりのデッドヒート』収録の変則的な曲展開をみせる「Bell 5 Motel」、06年作の『On The Rocks!』に収録された「Sundance」とエゴ流のニューウェイヴ解釈が際立ったダンサブルな曲を連打し、その流れを保ったまま元バズコックスのピート・シェリーによる83年のソロ曲でTV番組『アメトーーーク!』のオープニング曲に起用されている「Telephone Operator」のカバーを。異色のロッキン・ニューウェイヴ打線で見事に野音を熱狂に持ち込むと、「大阪、調子はどうだい?応答せよ!」(中納)と煽って最新作に収録されたエゴ流のアフロ・ビート・チューン「10万年後の君へ」を投下し、これまでにない流れで盛り上がり必至の「くちばしにチェリー」「GO ACTION」へ。改めて彼らの音楽的な引き出しの多さを再認識させる“攻め”の終盤だった。

 アンコールに登場すると、最新アルバムから「水中の光」を披露。そして最後の曲「a love song」のイントロでは、ピアノだけを伴奏に急きょ中納がマイクを通さずに歌い始め、場内をさらなる一体感で包んで終演を迎えた。
 スペシャルな演出、選曲、そしてサプライズを呼び込む“EGO-WRAPPIN’の夏”がココに新たに始まった。

【取材・文:吉本秀純】
【撮影:渡邊一生】

tag一覧 ライブ 女性ボーカル EGO-WRAPPIN’

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リリース情報

steal a person’s heart

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2013年04月10日

トイズファクトリー

1. 水中の光
2. FUTURE
3. AQビート
4. 10万年後の君へ
5. on You
6. ウィスキーとラムネ
7. 女根の月
8. ちりと灰
9. Fall
10. blue bird
11. fine bitter

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セットリスト

EGO-WRAPPIN’ AND THE GOSSIP OF JAXX 「Dance, Dance, Dance 〜あなたとマリアージュ〜」
2013.8.11@大阪城野外音楽堂

  1. BRAND NEW DAY
  2. PARANOIA
  3. サイコアナルシス
  4. BLACK SUNDAY
  5. love scene
  6. Mother ship
  7. MINNIE THE MOOCHER
  8. Do you really want to hurt me
  9. finger
  10. fine bitter
  11. blue bird
  12. I’m Gonna Love You Just A Little Bit More
  13. Calling me
  14. スカル
  15. Bell 5 motel
  16. Sundance
  17. Telephone Opelator
  18. 10万年後の君へ
  19. くちばしにチェリー
  20. GO ACTION
Encore
  1. 水中の光
  2. a love song

お知らせ

■ライブ情報

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2013 in EZO
2013/08/16(金)北海道 石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ

「V-ROX」in Russia
2013/08/24(土)ロシア ウラジオストク市中央広場 / Vladivostok city Central square(Russia)

Shibuya CLUB QUATTRO 25th Anniversary "QUATTRO QUARTER"
2013/08/30(金)渋谷クラブクアトロ

RUSH BALL 15th
2013/08/31(土)大阪府 泉大津フェニックス

21st Sunset Live 2013 -Love&Unity-
2013/09/08(日)福岡県 芥屋海水浴場キャンプ場 特設ステージ

New Acoustic Camp 2013
2013/09/14(土)群馬県 水上高原リゾート200

KOYABU SONIC 2013
2013/09/15(日)大阪府 インテックス大阪 5号館

THE ZEN KAI vol.4
2013/09/22(日)京都 河村能舞台

マチノブンカサイ2013
2013/09/29(日)岡山県 旧内山下小学校

peaceful garden 2013
2013/10/05(土)長野県 大町市木崎湖キャンプ場

Barbate Rock presents "MIRAGE of MUSIC"
2013/10/13(日)東京 新木場STUDIO COAST

DOHATSUTEN三十路(ミソジ)まえ "七色の虹をかける野郎ども"
2013/11/03(日)広島クラブクアトロ

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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