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LAMP IN TERREN、旅人という名の自主企画ライブ“VOYAGER ’15”をレポート

LAMP IN TERREN | 2015.07.13

 LAMP IN TERRENの自主企画ツーマンライブ“VOYAGER ’15”が渋谷WWWで行なわれた。昨年は下北沢CLUB251を舞台に赤色のグリッターとの同期対バンが話題となったテレンの自主企画。“VOYAGER =旅人”を意味するタイトルは、これまでの辛いことがあって今日がある、ここまで来れて良かったと思える楽しい日にしたい、という想いが込められている。今回、今のテレンの勢いを物語るように、会場の規模も400人キャパへとスケールアップ。共にロックシーンでしのぎを削る4人組ギターロックバンドHalo at 四畳半を迎えて、熱い共演を繰り広げた。

 「いま一番倒したいバンドとして呼ばれました。僕らも(テレンを)倒したいと思ってます」という盟友同士らしい発言が印象的だったHalo at 四畳半。渡井翔汰(Vo・G)、白井將人(B)、齋木孝平(G・Cho)、片山僚(Dr・Cho)の4人が、激しくも、どこか幻想的なギターロックで会場を温めると、LAMP IN TERRENへとバトンを託した。

 テレンのライブは川口大喜(Dr)によるカウントを合図に「林檎の理」からスタート。空気をビリビリと震わせるエモーショナルなギターロックにのせて、《月には少しも近づかないんだ》というフレーズでは、すっと天井を指さして歌う松本大(Vo・G)。1曲で歌の世界に聴き手をぐっと引き寄せてしまう。徐々に疾走感が増していく「リメンバー」、映画主題歌として話題の「ボイド」と、静けさと熱さとが微妙に入り混じる、松本の繊細なボーカル。その横で中原健仁(B)はベースを弾きながら一緒に歌を口ずさみ、川口も歌の世界に呼応するように顔をくしゃくしゃにしながらドラムを叩いていた。
 テレンのライブを見て、歌の力に惹きこまれるのは、演奏が歌を引き立てるとか、歌に寄り添うという、そういうレベルではなく、メンバー全員が歌に共鳴して演奏するからだ。

 Halo at 四畳半とテレンの出会いを明かしたMCは、松本の率直で飾り気のない人となりがわかる話ぶりだった。自分から声をかけた当時のことを、「一方的に知ってたけど、自分から“好きなんだ”っていうのは、すごく悔しいことなんだ……」と言う。ライブハウスでしのぎを削る関係とは、共に夢を語り合う仲間でもあり、ライバルでもあるのだ。だからこそ「こうしてツーマンができて本当に嬉しいです!」と素直によろこびを伝えていた。

 そして、「こんなことは初めて言うけど…」と前置きをして、「今日みんなと出会えたことを忘れられない1日したいと思います」と言って、何かを震い立たせるように歌い始めたのは「L-R」。激しく点滅する光のなか、「遊ぼうぜ!渋谷!」とフロアを煽っていく。お客さんも一緒に声をあげて歌った「ランデヴー」のあと、しっとりとギターを弾きながら、「辛いときは僕らの音楽を鳴らしてほしい。一人ぼっちだと思うな!」と、熱心に訴えた松本。ラストナンバー「メイ」では、高らかに歌い上げるメロディと、解放的なバンドサウンドが渋谷WWWを至福の空間に変えて、感動的なムードの中ライブは幕を閉じた。

 アンコールでは、お客さんとの間にこんなやりとりがあった。「ともすると必要じゃない、最悪、いらない、音楽というもの……」という松本の発言に、「え――っ!?」と、ブーイングで返したお客さん。それに松本は、「だって電気がなかったら音楽は聴けないんだよ(笑)。だけど、君たちが俺にそうやって言うぐらい音楽が大事だと思ってるのが嬉しいです。その気持ち、大切にしてください。僕らも、君たちが絶対に必要だって言えるバンドになれるように頑張ります」と語りかけたのだ。
 音楽が必要のないもの、とは命を燃やして音楽を届けるバンドマンがライブハウスで言うには不似合いかもしれないが、そんな矛盾の中で音楽を強く信じ続けるLAMP IN TERRENらしい偽りのない言葉だと思った。
 そして、まさにそんな矛盾とともに生きる“僕”の歌「send me」で、ほとばしる衝動を全開にした3人。「俺は目の前にいるあなた達と自分から(未来に)踏み込んでいきたい。俺たちと一緒に最後まで行こう!」と、松本が声を荒げると、全ての力を注ぎこむようにして、最後の1曲「ワンダーランド」を届けた。
 気がつけば、ライブの初めはどこか繊細にも見えたバンドの佇まいが、終わってみれば、剥き出しの感情をストレートに伝える熱いものへと変わっていた。

 LAMP IN TERRENは7月1日にリリースした最新アルバム『LIFE PROBE』と共に、今夏は全国の夏フェスにも多数出演。10月、11月には東名阪で初のワンマンツアーを開催する。

【取材・文:秦理絵】
【撮影:山川哲矢】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル LAMP IN TERREN

リリース情報

LAMP IN TERREN『LIFE PROBE』

LAMP IN TERREN『LIFE PROBE』

2015年07月01日

A-Sketch

1.メイ
2.林檎の理
3.Grieveman
4.reverie
5.ボイド
6.王様のひとり芝居
7.into the dark
8.イツカの日記
9.multiverse
10.「ワンダーランド

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セットリスト

LAMP IN TERREN presents
“VOYAGER ’15”
2015.6.30@Shibuya WWW

  1. 林檎の理
  2. Sleep Heroism
  3. クライベイベ
  4. リメンバー
  5. ボイド
  6. multiverse
  7. 緑閃光
  8. L-R
  9. ランデヴー
  10. メイ
ENCORE
  1. send me
  2. ワンダーランド

お知らせ

■ライブ情報

LAMP IN TERREN THE FIRST ONE MAN TOUR "BLUESYARD ~landing probe tour 2015~"
2015/10/30(金)梅田Shangri-La
2015/10/31(土)名古屋ell.FITS ALL
2015/11/05(木)渋谷CLUB QUATTRO

HighApps TOURS 2015
2015/07/07(火) 高松DIME
2015/07/08(水) 広島ナミキジャンクション
2015/07/09(木) 福岡Queblick
2015/07/21(火) 仙台enn 2nd
2015/07/22(水) 新潟CLUB RIVERST
2015/07/24(金) 札幌COLONY

JOIN ALIVE 2015
2015/07/19(日) 北海道 いわみざわ公園

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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