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カノエラナ ひとりぼっちの全国ツアーを経て迎えた、満員御礼のツアーファイナル!

カノエラナ | 2018.04.12

「みんな帰ってきたよー!!」

真っ白いチャイナ服でステージに現れ元気よく挨拶したカノエラナを、満員御礼の大歓声と拍手が迎えた。3月31日、東京・渋谷WWW。カノエラナ『全国キャラバンツアー2018』のファイナルだ。1曲目に歌われたのは弾き語りの「トーキョー」。もうそれだけで、充分すぎるほどの感動に包まれるオープニングだ。

というのも、このツアーは今年2月からスタートしたのだが、ファイナル以外の25公演は、全箇所弾き語りによるフリーライブとして行われてきた。サブタイトルに『~ぼっちカノエの武者修行、装備はギターと水のみです。~』と掲げ、インストアライブなども行いつつ、その日に路上ライブの時間や場所をSNSで発信しながら、名物マネージャー ヨリミツサンと二人三脚で全国を旅してきたのだ。興奮気味のただいまとおかえりでスタートしたこの日のファイナルは、『~ぼっちカノエの武者修行、終わりと始まりのキョウカイセン~』。第一部は弾き語り、第二部はバンドスタイルというスペシャルバージョンで構成されていた。

第一部の2曲目として披露されたのは、ソングライティングの天才的なセンスが爆発している「たのしいバストの数え歌」。カノエは「ひとりぼっちの寂しい開幕だったけど、みんなすごく大きい声で「ウェーイ!!」って感じやったんで(笑)、私のテンションもめっちゃ上がっております! 今日は最後までよろしくお願いします!」と短めに挨拶をする。ここからは、部屋の主に恋してしまった地縛霊目線の「恋する地縛霊」から、地縛霊に想いを寄せる男性目線の「地縛霊に恋をした」へと続き、カノエ自身も念願だったという<地縛霊シリーズ>を満喫することが出来た。突飛な着眼点だけど、彼女の手にかかればこんなにもユニークな、そして感動すら覚えるラブソングになる。イケメン彼氏が出来た親友とのやりとりを歌った「大事にしてもらえよ」も、クスッと笑いながら聴いているのにやたら切ない気持ちがこみ上げてくる曲だ。彼女のクリエイティビティ、そしてライブになった時の表現力が格段に上がっていることも実感できる流れだった。

また、武者修行の成果は次の1曲にも大きく反映。お客さんの「ワン!」という合いの手が必須の「ヒトミシリ」を歌い始めた6曲目は、そのまま「エスカレーターエレベーター」~「バレンタインのうた」~「たばこ吸うのやめてよ(なかなか鼻水が止まらないなうver.笑)」~「恋する地縛霊(イントロのみ)」~「トーキョー(イントロのみ)」~「I」~「ヒトミシリ」というメドレー形式に。LINE LIVEなどでもやっていたそうだが、路上ライブで最後1曲という時に飛び出した“繋げてください”というムチャ振りに応える形で編み出したそう。画面越しであっても、ライブであっても、双方向のコミュニケーションから生まれるこういったトライは本当にワクワクする。「ワンマンじゃないと出来ないかなと思って」と言っていたが、イベントやフェスなどでもどんどん取り入れてほしい試みだ。

弾き語りのラストは「キミにコイしてニジュウネン」。今日は3月31日、2年前に渋谷CLUB QUATTROで初めてのワンマンライブをやった記念日でもあるということで、「331は私にとって本当に大事な日。今日もそういう日になったなと思ってて。これからも自分の在り方というか、キョウカイセンというか、これからカノエの歩んでいく道的な感じを示していけたらなと思ってます」と語り、「いつも大事な日に歌っている曲」としてこの曲が歌われた。初心、そして所信。武者修行を終えた彼女の新たな決意が感じられるような歌だった。

武者修行の旅をダイジェストで追ったムービーに続き、バンドスタイルの第二部がスタート。アッパーな自己紹介ソング「カノエラナです。改」をテンション高く披露しつつも、CDでは楽器隊だけだった間奏部分でカノエのスキャットが入るなど仕掛けもキラリと光る。「シャトルラン」ではハンドマイクでステージを動き回り、モニターに足をかけて煽ったり、ハイキックを決めたりとアクティブなパフォーマンスで盛り上げた。キャラ濃すぎでいつも笑いの耐えないメンバー紹介のコーナーを終え、ここからはバンドサウンドでじっくり聴かせる3曲を。呼吸と気持ちを整えアカペラで歌い始めた「サンビョウカン」は、彼女のシンガーとしての魅力も堪能できる曲。「嘘つき」ではカノエを含む全プレイヤーが思いっきりエモーショナルな音を鳴らし、「あーした天気になぁれ」ではアコギ2本にアコーディオン、ベース、ドラムという編成で繊細なアンサンブルを作り上げた。

バンマス木谷将夕(B)の「ミュージシャンはみんな不思議だよ」というひと言から派生し、「カノエのことを好きでいてくれる人は、みんなまともじゃない(笑)。でもそれが最高!」というカノエの名言(!?)まで飛び出したMCのコーナー。楽屋よりも楽屋感がありそうなゆるゆるとしたトークを終えると、「どうしてもバンドで歌いたくて、セットリストになかったけどぶち込んだ」という「星と太陽」から後半戦へ。力強いアカペラから始まって、バンドの音もどんどんスケール感が増していく。琴や鈴のような音色を取り入れた和テイストなイントロから一転、あでやかなロックサウンドへと昇華する「ツキウサギ」。ゲームの世界に迷い込んだような電子音が楽しい「エスカレーターエレベーター」。そして最後は「祭りだワッショイ!」の掛け声が響き渡る「夏の祭りのわっしょい歌」と、お客さんも全員参加型の曲で大いに盛り上がりながら本編を終えた。

アンコールの声に応えて登場したカノエはまず、この日のライブ音源が配信されることや、3ヶ月連続弾き語りワンマンについて告知。バンドメンバーを呼び戻し、「こういう和やかな空気でライブ出来るのがすごい楽しいなあって思います。今日は本当にありがとうございます!」と語り、嬉しそうにメンバーを紹介して「真夏に片想い?」を披露した。最後はみんなで一緒に声を合わせて歌う「START」。ツアーの終わり、ファイナル公演の最後。たくさんの思いを乗せた”はじまりのうた”が力強く会場に響いていた。

お知らせにもあったが、3ヶ月連続で行われるワンマン『しゃんしてぎゃんしてどぎゃんすっ?』は弾き語りによるワンマンだ。あらゆる武器(楽器)を駆使して繰り広げられるとのことだが、弾き語りの強みも、バンドスタイルの楽しさも会得してきたこの旅の手応えがさらなる形でお披露目されることは間違いないだろう。しかし毎度のことながら、タイトルの付け方が天才的。相変わらずの郷土愛と伏線の張り方、絶品です!

【取材・文:山田邦子】
【撮影:スズキメグミ】

tag一覧 J-POP ライブ 女性ボーカル カノエラナ

リリース情報

「キョウカイセン」

「キョウカイセン」

2018年02月07日

ワーナーミュージック・ジャパン

1. カノエラナです。改
2. トーキョー
3. おーい兄ちゃん
4. サンビョウカン
5. 恋する地縛霊
6. 地縛霊に恋をした
7. 嘘つき
8. たのしいバストの数え歌
9. エスカレーターエレベーター
10. ダイエットのうた
11. あーした天気になぁれ
12. シャトルラン
13. ツキウサギ
14. ヒトミシリ
15. 星と太陽(Live)
※iTunesアルバムバンドルのみ

セットリスト

全国キャラバンツアー2018ファイナル~ぼっちカノエの武者修行、終わりと始まりのキョウカイセン~
2018.03.31@渋谷WWW

    ■第一部
  1. 01.トーキョー
  2. 02.たのしいバストの数え歌
  3. 03.恋する地縛霊
  4. 04.地縛霊に恋をした
  5. 05.大事にしてもらえよ
  6. 06.ヒトミシリ~スペシャルメドレー
  7. 07.キミにコイしてニジュウネン
  8. ■第二部
  9. 08.カノエラナです。改
  10. 09.シャトルラン
  11. 10.サンビョウカン
  12. 11.嘘つき
  13. 12.あーした天気になぁれ
  14. 13.星と太陽
  15. 14.ツキウサギ
  16. 15.エスカレーターエレベーター
  17. 16.夏の祭りのわっしょい歌
  18. ■アンコール
  19. EN 01.真夏に片想い?
  20. EN 02.START

お知らせ

■ライブ情報

しゃんしてぎゃんしてどぎゃんすっ?vol.1
04/26(火)東京・渋谷Milkyway

ミニライブ&サイン会
04/29(日)鹿児島・イオンモール鹿児島 水の広場

CALDERA SONIC
04/30(月)神奈川・CLUB CITTA’

HUG ROCK FESTIVAL 2018 GW
05/03(木祝)
東京・渋谷 TAKE OFF 7 / CYCLONE / GARRET / WWW / CHELSEA HOTEL / Star lounge / Milkyway / aube / gee-ge. / UNDERBAR / eggman
*会場行き来自由

雪から星へ~スノーマンからスピラ・スピカになりましたツアー~
05/06(日)福岡・INSA Fukuoka

しゃんしてぎゃんしてどぎゃんすっ?vol.2
05/25(金)東京・渋谷Milkyway

HAPPY MUSIC &PETS Vol.0 ~Adoption PARK and Live Music Crawl in 下北沢~
06/10(日)東京・下北沢 合計5会場

YATSUI FESTIVAL! 2018
06/16(土)
東京・渋谷 TSUTAYA O-EAST / TSUTAYA O-WEST / TSUTAYA O-nest / TSUTAYA O-Crest / duo MUSIC EXCHANGE / 7th FLOOR / clubasia / VUENOS / GLAD / SOUND MUSEUM VISION / HARLEM PLUS / LOFT9 Shibuya

しゃんしてぎゃんしてどぎゃんすっ?vol.3
06/24(日)東京・渋谷Milkyway

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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