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THE BAWDIES 東京公演、初日新木場 STUDIO COASTをレポート

THE BAWDIES | 2018.05.08

 4月22日、新木場スタジオ・コーストで 「Thank you for our Rock and Roll Tour 2004-2019」の初日を迎えたTHE BAWDIES。初のベスト・アルバム『THIS IS THE BEST』発売直後でもあり、この夜の彼らは初日らしい緊張感と高揚感にプラスアルファの盛り上がりを加えた、素晴らしいライブを見せてくれた。

 2018年は2004年の結成以来15周年目、そして2009年4月22日にメジャーデビューしてから10周年目になる彼らが、5年ぶりに全国47都道府県を踏破するこのツアーにひときわ気合を入れていることはいうまでもない。しかもそのファイナルは、2019年1月17日に3度目の日本武道館が発表されたばかり。その告知をボディにペイントした赤い二階建てバスが会場の入り口に停車していて、格好の撮影場所になっていた。

 フロアに入ると目に飛び込んできたのはバンドのロゴが真ん中に描かれたカーテン。このカーテンの向こうはTHE BAWDIESの世界と知らせている。そしてお馴染みの「Soul Man」が流れ、カーテンが振り落とされると4人がステージに現れた。MARCYのドラムで始まった曲は「EMOTION POTION」。ベースを持ってパワフルに歌うROYを真ん中に、JIMはギターを弾きながら早くもオーディエンスとコミュニケートし、TAXMANは落ち着いてギターリフを刻んでいる。曲の途中でROYが叫んだ。「15年間の感謝とR&Rの愛を叫んでいきたいと思いますんで、皆さんもR&Rへの愛を叫んでいただけますか!」  4人の後ろには、バンド・ロゴが大きなネオンサインとなって輝いている。この名前を背負って彼らは15年歌い続けてきた。

 早くもミラーボールが輝いてフロアの熱気を高める中、次々に演奏される曲が、彼らの歩いて来た道だ。3曲ほど演奏したところでROYが言った。 「このR&Rへの愛と感謝を、47都道府県すべての皆さんに伝えていこうという旅が、今日始まりました。よろしくお願いします! 1曲、まずお届けさせていただきたい、この曲から始めたいと思っています。いやもう始まってますけど、歴史はここから始まったと思います」  その1曲は、記念すべき彼らのファーストシングル「I BEG YOU」。ドラムの前にフロントの3人が集まり、4人が向き合う形で演奏をスタートさせたところは、まるでバンドの始まりを目撃しているようだった。けれど演奏が始まれば、10年分増えた経験に裏打ちされたタフでダイナミックなサウンドで、今の彼らを見せつける。いつものライブなら気づかないことを、このツアーは気づかせてくれそうだ。

 それだけでも十分嬉しいのに彼らのサービス精神は更に追い討ちをかけてくる。このツアーは冒頭に書いた通り初のベスト・アルバム『THIS IS THE BEST』を携えてのもので、お馴染みの曲が次々に演奏されていったが、ちょっとした新味を加えたアレンジで喜ばせてくれた曲が少なくないのだ。聴き覚えのあるルーツ・ロックの一節をイントロに持ってきたり、途中でテンポを変えてみたり、ブレイクを入れて気を持たせてみたりとライブならではの遊び心も覗かせて新鮮に楽しませてくれる。もちろん曲を知らなくても楽しいことに変わりはない。この日の演奏を聴いていると、R&Rはシンプルだけどシンプルだからこそ楽しみ方は色々できる、と身をもって伝えているように思えた。

 ROYが言う「R&Rへの愛と感謝」とは、そういうことなのだろう。そんな彼らの答えるように、オーディエンスの腕があがりウェーヴになりハンドクラップが沸き起こった。

 「LEMONADE」のようにゆったり聴かせるバラードも4人が一丸となるホットな「NICE AND SLOW」も、TAXMANがリード・ヴォーカルを取る「LOVER BOY」も、彼らにしか出せないサウンドが体を揺らしてくる。どんどん高まる熱気を落ち着かせるように、ROYがMCを始めると、TAXMANとJIMも加わって思い切り素の会話になっていく。バンドは15年目だが小学校から一緒のROY、JIM、MARCYの3人と、高校からのTAXMAN(そこにこだわられるのに本人はうんざりしているらしい)ならではのユルく率直なやりとりも、彼らならでは。そうしてユルめた空気が曲に入った瞬間にパッと引き締まり、待ってましたとばかりにオーディエンスも一瞬にして熱を取り戻す。

 JIMのギターが空気を切り裂いて始まったのは「THE EDGE」。ROYが自分たちができる最新のR&Rと胸を張ったナンバーだ。ROYが力強く歌い、TAXMANが前に進み出てギターを鳴らす。タイトル通りエッジの効いた演奏は息の合った4人ならではのものだし、4人それぞれが個性を発揮して音を作っているからこそのグルーヴィーなサウンドになる。こうしたMCと曲の緩急が最高だったのが「HOD DOG」だ。

 冬季オリンピックで話題になった女子カーリング・チームの「もぐもぐタイム」をネタにした爆笑ものの「HOD DOG劇場」から、間髪入れず曲に入るとオーディエンスは沸騰した。前半のMCでROYが言っていた「俺たちが見たいのはあんたらの魂が爆発する瞬間、魂の打ち上げ花火!」とは、この瞬間のことだろう。

 ここから中盤は、さりげなくベスト・アルバム未収録曲も入れたりしながら一気に駆け抜け、曲が進むほどに4人の存在感と、それが足し算ではなく掛け算になったようなバンドの大きさに取り込まれていった。ノーブレスで声を出し続けシャウトするROY、JIMとTAXMANのカラフルなギター、クールなMARCYのドラム、どれもここにしかない。

 終盤は「.IT’S TOO LATE」などテッパンの曲にフロアが揺れる中、ラストを飾ったのはベスト・アルバムの唯一の新曲「FEELIN’ FREE」だ。リリースから4日しか経ってないにもかかわらず、待ってましたとばかりに熱気が更に高まった。 演奏が終わると4人は礼儀正しく頭を下げ、ステージを降りた。彼らへの拍手はそのままアンコールとなり、間も無く4人は再びステージへ。オーディエンスとのコール&レスポンスを楽しみ、恒例の“わっしょい”をTAXMANは観客の中に仁王立ちして行い、それでも終われず会場全体と記念撮影。いいスタートを切ったツアーは1月17日の日本武道館まで、いい進み方をしていくに違いない。

【取材・文:今井 智子】
【撮影:RUI HASHIMOTO (SOUND SHOOTER)】

tag一覧 J-POP ライブ 男性ボーカル THE BAWDIES

リリース情報

THIS IS THE BEST

THIS IS THE BEST

2018年04月18日

ビクターエンタテインメント

[DISC-1]
1. SHAKE IT BABY
2. LITTLE GIRL
3. I BEG YOU (Album ver.)
4. I’M IN LOVE WITH YOU
5. MY LITTLE JOE
6. SHAKE YOUR HIPS
7. EMOTION POTION
8. YOU GOTTA DANCE
9. SO LONG SO LONG
10. KEEP ON ROCKIN’
11. I’M A LOVE MAN
12. HOT DOG
13. IT’S TOO LATE
14. KEEP YOU HAPPY
15. SAD SONG
16. B.P.B
17. A NEW DAY IS COMIN’
18. JUST BE COOL
19. LOVE YOU NEED YOU feat. AI
20. YEAH

[DISC-2]
1. ROCK ME BABY
2. LEMONADE
3. RED ROCKET SHIP
4. SING YOUR SONG
5. 1-2-3
6. NO WAY
7. NICE AND SLOW
8. LOVER BOY
9. KICKS!
10. COME ON
11. THE SEVEN SEAS
12. THE EDGE
13. 45s
14. DANCING SHOES(“NEW”ver.)
15. RAINY DAY
16. SUNSHINE
17. NEW LIGHTS
18. FEELIN’ FREE

お知らせ

■ライブ情報

「Thank you for our Rock and Roll Tour 2004-2019」
2018/05/08(火)[千葉] 千葉LOOK
2018/05/11(金)[長野] NAGANO CLUB JUNK BOX
2018/05/12(土)[富山] MAIRO
2018/05/16(水)[栃木] HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
2018/05/17(木)[茨城] mito LIGHT HOUSE
2018/05/24(木)[神奈川] F.A.D YOKOHAMA
2018/06/06(水)[奈良] 奈良NEVER LAND
2018/06/08(金)[徳島] club GRINDHOUSE
2018/06/09(土)[愛媛] WStudioRED
2018/06/13(水)[三重] M’AXA
2018/06/15(金)[福井] 福井まちなか文化施設 響のホール
2018/06/16(土)[岐阜] 岐阜club-G
2018/06/21(木)[山形] 山形ミュージック昭和Session
2018/06/23(土)[岩手] Club Change WAVE
2018/06/24(日)[福島] 郡山HIP SHOT JAPAN
2018/06/28(木)[京都] KYOTO MUSE
2018/06/30(土)[岡山] CRAZYMAMA KINGDOM
2018/07/01(日)[鳥取] 米子 AZTiC laughs
2018/07/05(木)[長崎] DRUM Be-7
2018/07/07(土)[熊本] 熊本B.9 V1
2018/07/08(日)[大分] DRUM Be-0
2018/07/22(日)[沖縄] 桜坂セントラル
2018/09/21(金)[島根] アポロ
2018/09/23(日・祝)[広島] 広島CLUB QUATTRO
2018/09/24(月・振休)[山口] 周南RISING HALL
2018/09/29(土)[滋賀] 滋賀U★STONE
2018/09/30(日)[石川] 金沢EIGHT HALL
2018/10/03(水)[静岡] LiveHouse 浜松 窓枠
2018/10/05(金)[兵庫] チキンジョージ
2018/10/06(土)[和歌山] SHELTER
2018/10/20(土)[山梨] 甲府Conviction
2018/10/21(日)[埼玉] HEAVEN’S ROCK Kumagaya VJ-1
2018/10/25(木)[宮城] Rensa
2018/10/27(土)[青森] 青森Quarter
2018/10/28(日)[秋田] Club SWINDLE
2018/11/09(金)[群馬] 高崎clubFLEEZ
2018/11/10(土)[新潟] NIIGATA LOTS
2018/11/20(火)[佐賀] SAGA GEILS
2018/11/22(木)[宮崎] SR BOX
2018/11/23(金・祝)[鹿児島] CAPARVO HALL
2018/11/25(日)[福岡] DRUM LOGOS
2018/12/01(土)[北海道] 札幌PENNY LANE24
2018/12/02(日)[北海道] 札幌PENNY LANE24
2018/12/08(土)[香川] 高松MONSTER
2018/12/09(日)[高知] X-pt.
2018/12/15(土)[愛知] Zepp Nagoya
2018/12/16(日)[大阪] Zepp Osaka Bayside
2019/01/17(木)[東京] 日本武道館



「SPACE SHOWER TV × Monster Energy モンスターロック LIVE 2018」
2018/05/09(水)[愛知] 名古屋DIAMOND HALL

「OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2018」
2018/05/19(土)[大阪]堺市・海とのふれあい広場

「TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2018」
2018/05/26(土)[東京] 新木場・若洲公園

「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2018」
2018/09/01(土)[山梨] 山中湖交流プラザ きらら

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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