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never young beach&CHAI スプリットツアー「NEVER YOUNG BEACH AND CHAI ASIA TOUR 2019」

never young beach&CHAI | 2019.10.30

 Zepp Nagoyaを皮切りにスタートしたnever young beachとCHAIによるアジア・ツアー「NEVER YOUNG BEACH AND CHAI ASIA TOUR 2019」の日本編最終公演が、10月21日、Zepp Tokyoで開催された。この2組の共演は台北、バンコクと続くが、この日の公演はすでに“ファイナル”と呼ぶにふさわしいような両者の空気感。少ない本数ではあるが、それぞれがホームとかアウェイとか関係なく作り上げてきたこの時間を、最高に楽しんでいることが伝わってくるようなライブだった。

 先攻はCHAI。ライブの開幕を告げる<C・H・A・I!>のSEとともにピンクのネオンサインが光り、ゾクゾクするような期待感がフロアいっぱいになったところでメンバーが登場。ユナ(Dr.&Cho.)のカウントが入り、「Hi, Everybody! We are CHAI! It’s a showtime!」というマナ(Vo.&Key.)の第一声がオーディエンスを煽る。1曲め「CHOOSE GO!」はマナとユウキ(Ba.&Cho.)とカナ(Vo.&Gt.)、フロント3人がキュートかつクールに振りを揃えて視覚的にも楽しめるナンバーだが、疾走するビートとベースの重低音、ギターの歪みとのギャップがなんとも痛快。その後も「ボーイズ・セコ・メン」、「あのコはキティ」、「ファッショニスタ」と続き、可愛かったりカッコ良かったり、全力で音楽を爆発させるパフォーマンスで魅了していった。恒例の自己紹介&宣伝コーナーは、カルチャークラブの「カーマは気まぐれ」の替え歌で。<NEO NEO NEO NEO NEOかわいい みんなで「PUNK」を聴こう なりたい私になるためだよ 私はCHAIだよ>とアカペラでキメると、フロアからは盛大な拍手と歓声が沸き起こっていた。マナ全力の英語MCでのコール&レスポンス、からの「N.E.O.」ではこの日もイントロで歓声が上がり、会場は一瞬でダンスフロアと化した。「クールクールビジョン」、「GREAT JOB」ではフロントの3人がキーボードやシンセで音を作り上げ、極上のダンストラックでオーディエンスをこれでもかと踊らせる。が、「THIS IS CHAI」では逆に、極彩色のフリンジが鮮やかなマントをすっぽり被った4人がフロントに並んで全力でダンス! ステージもフロアも一体となった盛り上がりのままユナの先導で<ブー!ブー!>でお馴染みの「ぎゃらんぶー」へなだれ込み、満員のフロア全員が、親指を下に向けながらあまりにも幸せなブーイングサインを共有した。<私を止めるものは何もない>、<思ってるよりもずっと わたしの世界は広い>と歌われる「フューチャー」では、この曲の歌詞に呼応するように、フロアのあちこちで拳が突き上げられている。CHAIのメッセージはちゃんと届いているよということを伝える、力強いリアクションだ。

 「今日は見に来てくれてありがとー! ネバヤンとのスプリットツアーなんだけどさ、CHAIはこういう対バンツアーをすることが初めてなんだよね! やったー! しかもそれが大リスペクトのネバヤンとやれるなんて嬉しいねー! ありがとねー!」

 ほっこりするユナのゆるーいMCを挟んで、惜しまれつつもラストの「アイム・ミー」へ。ありのままの自分でいよう、みんなそのままで素晴らしいんだからというこの曲に込められた想いは何度聴いてもグッとくるし、こんな気持ちを忘れちゃダメだなといつも思う。最後は、みんなで胸を張って<Because I’m me>。“かわいい”とか“かっこいい”、“楽しい”といった目先の第一印象だけ(それも充分大事なことだけど!)で終わらないのがCHAIのライブの凄いところだ。幸せな気持ちを会場いっぱいに残したまま、4人は笑顔でステージを後にした。

 後攻のnever young beachは、メンバーが登場してもなお薄暗いままのステージで「うつらない」からスタート。後方から射している黄味がかかったライトがメンバーのシルエットを浮かび上がらせ、安部勇磨(Vo,Gt)のゆったりとした歌声がじわじわと会場を包み込んでいく。過去の3作とは一線を画し、削ぎ落とされた緻密なサウンドや女性コーラスの導入など、バンドにとっての新境地ともいえる最新アルバム『STORY』の、より濃い空気感を伝えるようなオープニングだ。鈴木健人(Dr)のシンプルなドラミング、巽啓伍(Ba)の柔らかなベースライン、そして阿南智史(Gt)とサポートメンバー山本幹宗のギターが丁寧に色彩を重ねていき、オーディエンスは音の波に体を預けるように揺れている。続く「白い光」は前作『A GOOD TIME』からのナンバーだが、1曲めのグルーヴを引き継ぐどっしりとした仕上がりに。スティールパンの音色が心地いい「Let’s do fun」では安部がギターを置いてハンドマイクを持ち、ゆらゆら漂うように歌っている。季節も時間も場所も、どんどん曖昧になっていくような引力だ。曲終わりのMCで「ここから縦ノリにすることも出来るんだけど、敢えてしないのよ。テーマは“じわじわ”」と安部。「でも徐々に、縦も横も」と言葉を添えつつ、クロスさせた両腕を掲げながら「今日は“ここ”に向かっていくから。楽しんでください!」と挨拶した。「SUNDAYS BEST」で日差しを感じ、「自転車にのって」では景色が動いていくような感覚。じわじわ上がっていくムードの心地よさを、「なんかさ」のイントロのギターリフがさらに上げていった。アレンジを変え、久々にやるという「ちょっと待ってよ」。音源よりも感情的な生々しさが映えていた「いつも雨」。そして「明日、発表があると思うんですが」と前置きし、新曲を披露。阿南がアコギを弾くしっとりとしたナンバーで、この曲はnever young beachが映画『ロマンスドール』(タナダユキ監督、高橋一生・蒼井優出演)のために書き下ろしたもののようだ。今年5月にあれだけの新作をリリースしておきながら、「新曲作ったのっていつぶりだろね?」と安部が時差ボケのような発言をするも、「昔のことのよう。毎日突っ走りすぎて」と阿南。話はあっという間にスマブラの話題へとすり変わってしまったが(笑)、それほどのペースでバンドが前進しているのは間違いない。後半戦はオーディエンスとの繋がりを軸にしながら「どうでもいいけど」~「あまり行かない喫茶店で」と続き、ひとつになったエネルギーは「STORY」~「fam fam」~「お別れの歌」と目に見える形で大きくなっていく。言葉にならない感情が込み上がってくるようなこの感じは、まさにnever young beachのライブの真骨頂だ。アンコールを求める声が収まるわけもなく、再びステージに現れたメンバーはCHAIを呼び込み「明るい未来」を9人で披露。安部は「年末感がすごい(笑)」と表現していたが、和気藹々、なんとも多幸感溢れるエンディングとなった。

 CHAIはこの後ヨーロッパへ向かい、never young beachは中国へと出発。つまりそれぞれの海外ツアーを挟んで、11月15日・台北THE WALLと11月17日・バンコクMaho Rasop Festivalでこのスプリット・ツアーを終えるというわけだ。最終公演にして、また何か新たな空気感が生まれそうな両者の再会。スペシャルなライブになることは間違いなさそうだ。

【取材・文:山田邦子】
【撮影:never young beach by Yosuke Torii
CHAI by YOSHIO NAKAISO
never young beach & CHAIセッション by Yosuke Torii】

tag一覧 J-POP ライブ never young beach CHAI

セットリスト

NEVER YOUNG BEACH AND CHAI
ASIA TOUR 2019
2019.10.21@Zepp Tokyo

    CHAI
  1. 01.CHOOSE GO!
  2. 02.ボーイズ・セコ・メン
  3. 03.あのコはキティ
  4. 04.ファッショニスタ
  5. 自己紹介
  6. 05.N.E.O.
  7. 06.クールクールビジョン
  8. 07.GREAT JOB
  9. 08.カーリー・アドベンチャー
  10. 09.THIS IS CHAI
  11. 10.ぎゃらんぶー
  12. 11.フューチャー
  13. 12.アイム・ミー
    1. never young beach
    2. 01.うつらない
    3. 02.白い光
    4. 03.Let’s do fun
    5. 04.SUNDAYS BEST
    6. 05.自転車にのって
    7. 06.なんかさ
    8. 07.ちょっと待ってよ
    9. 08.いつも雨
    10. 09.新曲
    11. 10.どうでもいいけど
    12. 11.あまり行かない喫茶店で
    13. 12.STORY
    14. 13.fam fam
    15. 14.お別れの歌
    【ENCORE】
    1. 01.明るい未来

お知らせ

■ライブ情報

NEVER YOUNG BEACH AND CHAI
ASIA TOUR 2019

11/15(金) 台北 THE WALL

Maho Rasop Festival 2019
11/17(日) Live Park Rama 9(Bangkok 10310, Thailand)



<never young beach>
never young beach 2019 中国巡演 影响呈現
/ sound of the xity presents

11/05(火) 深圳 Shenzhen B10 Live
11/06(水) 北京 Beijing 疆进酒 Omni Space
11/08(金) 上海 Shanghai MODERN SKY LAB
11/09(土) 杭州 Hangzhou MAO Livehouse

SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY
SWEET LOVE SHOWER 2019 ~Bay Area~

12/01(日) 新木場STUDIO COAST



<CHAI>
“PUNK” Europe Tour 2019
10/30(水) BRIGHTON - THE HAUNT
11/01(金) PARIS - PITCHFORK PARIS
11/02(土) AMSTERDAM - PARADISO NOORD
11/08(金) BENIDORM - PRIMAVERA WEEKENDER

CHAI presents「CHAIとみてみチャイ」
12/13(金) 大阪 BIG CAT
12/14(土) 名古屋 BOTTOM LINE
12/19(木) 赤坂 マイナビBLITZ赤坂

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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