UNISON SQUARE GARDEN、ニューアルバムリリース!「僕らは歌に重きを置いてきたから、まずそこを示さなきゃ」

UNISON SQUARE GARDEN | 2011.07.06

UNISON SQUARE GARDENが、3rdアルバム『Populus Populus』を完成させた。そのまま読めばポプラの木であり可愛らしい響きのタイトルだが、実際は彼らのポピュラーミュージック観が鮮烈に反映されたアルバムである。人懐っこくも質が高く、さらにヒネリや切迫感がリアリティのスパイスとなっているのだ。「カウンターアイデンティティ」、「オリオンをなぞる」というタイアップのついた2枚のシングルで、今までより名と音が世の中に広まりつつあるこのタイミング。ぜひとも、彼らが描くこの物語の中で、ポップの魔法にとりつかれてほしい!メンバー全員に話を聞いた。


EMTG:今作は、事前に何かコンセプトはあったんでしょうか?
斎藤:2ndアルバムを録り終えてから、物凄いたくさん曲を作ったんですね。60曲くらい、バンドアレンジまで詰めながら、どんなアルバムにしようか考えていたんですけど、その中で、シングルでも出した「オリオンをなぞる」ができて、吹っ切れたというか。僕らはロックバンドとしてやってるけど、それが一個形になったんで、より世の中の真ん中で勝負するために、ピアノとかストリングスっていうポップスの要素を取り入れて、より多くの人と闘いに行くアルバムを作ろうと思いました。
EMTG:今まで以上に幅広い楽曲が入っていますけど、どれも着地点はポップですよね。
田渕:何をもってポップかっていうと難しいんですけどね。ポップミュージックは大衆が好きなものって解釈できるんですけど、僕は大衆を違うところに連れていくものっていう思いがあって、大衆にこいつらについて行ったら間違いないなって思われるためには、俺らはこういうことをやってますって、わがままにやらなきゃって思ったんですよね。そこで、僕らは歌に重きを置いてきたから、まずそこを示さなきゃなって思ったし。
鈴木:今まではどこか悔いが残るとか、次やるとしたらこうしたいっていうのがあったんですけど、今回はやり切ったから、次早く作りたいっていう欲望もないですね。一番売れるアルバムになると思いますね、そこは決定事項なんで。
EMTG:アルバムタイトルも、ポプラって木になぞらえて、ポピュラーって意味に繋げているんですよね?
田渕:わかりやす過ぎる種明かしでお恥ずかしい(笑)。僕らがどれだけポップに振り切っても、それが認められるかはリスナーによるところだと思いますけど、ポップの概念がさっき言ったような感じにならなきゃ、音楽の文化は育たないだろうという危機感もあって。ポプラポプラって唱えていたらいつかポップになるんじゃないのかなって願いも込めました。でも、タイトルに意味は求めたくないんですけどね。記号的にしたいので。例えば『Popular is necessary』みたいな(笑)、そんな重苦しいものじゃないんで。音楽はもっと気軽にみんなが手にとるものっていう思いもあるので、押しつけがましくはしたくないんです。歌詞も、説明し過ぎないで、余白を残してあげようとは思っていますね。その上で、あんまり他の人が言わなそうな言葉を使うとか。それが、リスナーに、新しい景色を見せるために自分たちができることだと思っています。
EMTG:新しい景色を見せられるっていう言葉からは、音楽の力を信じていることが伝わってきます。
田渕:まぁ、単純に他の人がやっていることよりも、自分たちがやっていることが好きだっていう。ただの自己愛みたいなものですよ(笑)。
EMTG:(笑)。でも、その自己愛で聴き手が幸せになってるんですよ?
田渕:聴く人に対しても、音楽って自分の為だけのものであって欲しいと思っていて。誰が作った曲であろうが、これは俺のものだっていう感覚を、もっとわかってもらいたいんですよね。何か最近って、共有みたいなことがテーマになっているというか、大きなステージでシンガロングや手拍子をすることが当たり前になっていますけど、それが僕は凄く嫌で。リスナーも自分たちで楽しみ方を考えないとよくないだろうっていう疑問があるんですよ。そのためには自分たちは何をするかっていったら、俺たちってカッコいいよね、楽しいよね音楽って言うだけにして、あとはお客さんに聴いてもらった感触で決めてもらえればいいかなって。この考え方ってマイノリティなんでしょうけど、そういうバンドが出てこないと、リスナーは成長しないんじゃないかなって思っていて。
EMTG:うーん、マイノリティというよりは、単純に考えたら凄く正しい気がしますけどね。
田渕:いや、いいんですよ。ただ、いつかくるチャンスの為に自分たちを曲げないでいたいんです。お客さんに歩み寄って、自分たちがぶれてる瞬間にチャンスが巡ってきても、そのチャンスは掴めないと思うし。きたるチャンスのために、自分たちの音楽を、情熱とお金が続く限りやらせていただいてますっていう現状なんですよね。
EMTG:そうやって自らを貫いている姿勢って、ポップでありながらひねりや毒が滲み出ている曲からも感じられるところがあるんですが、実際にそういうものがみなさんも好きなんですか?
鈴木:だまし絵が好きで、岡本太郎が好きで、スーパーバタードッグが好きで、っていう俺が叩くから、こういう音楽になっているんだと思います。
EMTG:それこそ斎藤さんの声質って、毒にも薬にもなるような感じがします。
斎藤:よく言われるのは、他の人と違う声ですねって。それってネガティヴにも武器にも思えるし、だったらネガを置いておいて、ちゃんと自分自身と向かい合って、人前で歌う意味や、ちゃんと闘っていることを体現するべきだなって思っています。
EMTG:優しく歌っているようで、実は鋭い歌詞だったり、歌声と歌詞の組み合わせの妙も感じるんですけど、田渕さんは、歌詞を書く時に、そういうことを考えますか?
田渕:斎藤くんがこれを歌ったら面白いなっていうのは思うかな。一時期、僕の書く歌詞に毒が強過ぎて、声と合わないって周りに言われたこともなくはなかったんですけど、今はぎりぎりのところを攻めていますね。
EMTG:特に表れている感情って苛立ちや焦燥感だと思うんですけど、そういう感情が歌詞を書く原動力になったりはしますか?
田渕:あるんじゃないですかね、多分(笑)。歌詞は最後にポジティヴに持っていきたい、けど体のいい、願えば夢は叶うみたいな歌詞は書かないようにしています。現実はつまらないです、僕もつまらないと思っています、でも、そうじゃないでしょってことを、基本的には歌っていると思います。ただ、僕らがこういうところで語る真髄みたいなことは、最後に届けばいいと思ってるんです。第一には、音楽って楽しいねっていうことに気付いて欲しくて、深く掘った時に、こういうことを考えてるんだって行き着いてくれたらいいかな。

【 取材・文:高橋美穂 】

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リリース情報

Populus Populus

Populus Populus

2011年07月06日

トイズファクトリー

1. 3 minutes replay
2. kid,I like quartet
3. プロトラクト・カウントダウン
4. きみのもとへ
5. 僕らのその先
6. スカースデイル
7. ワールドワイド・スーパーガール
8. CAPACITY超える
9. 場違いハミングバード
10. カウンターアイデンティティ
11. 未完成デイジー
12. オリオンをなぞる
13. シュプレヒコール~世界が終わる前に~

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■ライブ情報

♪UNISON SQUARE GARDEN"Populus Populus" TOUR 2011 ~3rd album release tour~
◆開始日:2011年7月9日(土)~

※ツアーの詳細はオフィシャルサイトをご確認下さい

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