小林武史氏との初タッグ。back numberの2015年第一弾シングルは切ない王道ラブバラード!

back number | 2015.01.21

 しんしんと積もる恋心。切なくも温かく、不器用だけれどまっすぐな想い。back numberから届いた2015年最初のシングルは彼らの王道とも呼ぶべきミディアムバラードだ。メンバーたっての希望で実現したプロデューサー・小林武史氏との初タッグにより、楽曲のみならずバンドそのもののポテンシャルも最大限に引き出され、そうして生まれたback number史上最強のラブソング「ヒロイン」。JR SKISKIのCMソングにも抜擢され、間違いなくこの冬を代表する1曲となるだろう今作についてボーカル&ギターの清水依与吏にたっぷりと語ってもらった。

EMTG:ニューシングル「ヒロイン」は2015年の第一弾であり、4thアルバム『ラブストーリー』後の最初の作品でもあるわけですが、何か新たな一歩みたいなことは意識されましたか。
清水:これに関しては全然しなかったです。1ミリも意識しなさすぎて、逆にこれでいいのかなって(笑)。この曲を作ったのがたしか去年の1月か2月かな、その頃ってもう一回、アコースティックギターと歌だけで成立するものを作りたいと思っていた時期で。で、できた曲を提出したら、メンバーもスタッフもみんな“これがいい”って言ってくれて“そっか。でも全然新しくないけど大丈夫?”みたいな。
EMTG:新しさというより、むしろ、この王道的な楽曲のよさにみなさん惹かれたのかもしれないですね。
清水:自分の中では新しいことをやりたいって気持ちもあったので、どうなんだろうと思ったんですけどね。でも意外とback numberがやってないことってここなんじゃないの? って。実は明るいバラードってあんまりないんですよ、ウチ。これは絶対いい曲になるからってみんなに言われたので“だったら小林武史さんと一緒にやりたいです!”って。曲自体が新しくなさすぎるぶん、新しい人と一緒にやらなきゃダメだと思ったんですよ。
EMTG:それで今回、プロデューサーの小林武史さんとタッグを組まれたんですね。
清水:僕がどうしてもご一緒したかったんです。確実に僕という人間を育ててくれた方のひとりだと思ってるんですよ。ホント小林さんがプロデュースされた曲で何回泣いて、何回ときめいたことか。だからバンドをやめるまでに一度は小林さんとやりたくて。まさかここでプロデュースしてもらえるとは思ってなかったですけど。
EMTG:実際、どんなふうに作業は進んだんでしょうか。
清水:自分が今まで培ってきたものをすべてぶつけたいと思っていたので、一緒に編曲させてくださいってお願いしてプリプロルームに入らせていただいてました。でも僕もその都度、思ったことがあれば伝えてたんですけど、終わってみると、すべて小林さんの手のひらの上だったなって(笑)。小林さん、僕が付けたコードについて“こっちのコードのほうがいいんじゃない?”とか一切、口出しされないんですよ。一緒にやるけど、あくまで引き出すよ、みたいな感じで。ただ、さすがに不安になりましたけどね、“もしかして俺、諦められてるのかな”って(笑)。なので正直に伝えたんです。そしたら“うん、俺はダメだなと思ったらすぐ言うから。それだけ普通にいいものをスッと持ってくるから俺も驚いてるよ”って言っていただいて、それでかなり救われました。
EMTG:その経験は宝物ですね。
清水:すごかったです。でも、この1曲じゃ、まだ小林さんの2兆分の1も見えてない気がするので(笑)。底が知れないってこういうことを言うんだなって思いましたもん。だってこの曲のイントロなんか5秒ですよ?
EMTG:え!?
清水:“イントロ、何か弾いてみようかな。じゃあ、ちょっとサビを聴かせて。……うん、そうだよね”って、次の瞬間には♪ティリリリ~、みたいな。すっげぇな、この人! ってホント思いました。
EMTG:ちなみに小林さんはback numberについて何かおっしゃってました?
清水:“美味いものは美味い、っていうバンドだよね”って。途中でうまみ調味料ドーン、じゃなくて、美味いものをそのままで出せるバンドだと思うから、俺もやいやい口出しはしないよ、って言っていただいて。個人的には全然いじくり回していただいてよかったんですけど(笑)、とにかくこの曲に関しては“シンプルがいい”ってずっとおっしゃってました。
EMTG:最初から見抜いてらしたんですね、back numberの本質を。
清水:ひと言でいうなら“さすが”です。僕ら自身が改めてback numberを教わる、みたいな。改めて自分たちの王道、自分たちの投げるストレートが決まった感覚はありますね。最近は変化球というか、ちょっと曲がるくらいのほうがいいんじゃないかって思ったりもしてたんですけど、オマエらがまっすぐ投げなくてどうするんだって小林さんに音楽で教えていただいた気がします。
EMTG:ところで「ヒロイン」の曲自体はスッとできたほうでした?
清水:はい。久々にふとメロディが浮かんできたんですよ。車でドライブしてるときだったんですけど、まったく別の歌詞と一緒にワーッとメロディが出てきて、サビなんかは車の中でまるっとできあがっちゃって。最近は車もないのでドライブ自体、あんまりしないんですけど、久々にレンタカーを借りてちょろっと首都高でも走るか、と。音楽をかけずに鼻歌混じりでドライブしてるとけっこう出てくるんですよ。
EMTG:今、まったく違う歌詞とおっしゃいましたが。
清水:最初は「電子レンジ」って曲でした(笑)。でも小林さんとのタッグが決まったのとはまた全然別のタイミングでJR SKISKIのCMソングというお話をいただいて、さすがに電子レンジじゃちょっとな、と。それに歌詞を変えても曲が持ってるもの、メロディは明るいながらもその中に愁いもちゃんとあるってところは揺るがなかったですしね。逆にタイアップをいただいたおかげで“雪”をキーワードに書こうと思えたし、そこが決まってからは作詞も早かったです。
EMTG:主人公の“僕”が全身で“君”を求めてる感じが切なくて素敵です。
清水:でも全身で好きって言ってるんだけど、実は頭だけは“ちょっと違う”って思ってる、みたいな。そういうダッサい感じ、“いや、別に好きじゃねーし”みたいなのがあるんですよ。“別に付き合うとかじゃねーし”みたいな。フラレるのは怖いし、でも雪とか花火とかを見たときに“あの子と見たいな”と思ってしまう、そういう感じ。だから、これは自分の中のヒロインに気づく歌なのかなって。それで「ヒロイン」っていうタイトルにしたんですけど。
EMTG:カップリングの「アーバンライフ」は刹那的な男女の物語にアグレッシヴなバンドサウンドが相まった、back numberのもうひとつの顔と言えそうなロックナンバー、「アップルパイ」は倦怠期カップルの機微をポップに昇華した名曲と呼びたい1曲で。それぞれにセルフプロデュースで「ヒロイン」とは対極に位置するような仕上がりですが、こちらは「ヒロイン」のあとにレコーディングされたんですか。
清水:そうです。「ヒロイン」がまっすぐでまぶしい曲だったので、カップリングの2曲はサウンドにしろ歌詞にしろ思いっきり逆サイドに振らないと今の俺たち的には収まりがつかないなって気持ちがあって。曲はどっちも2010年頃に作ったものなんですけど、「ヒロイン」が最近の曲だということも含めて、今だったらこの2曲をいい形にできるんじゃないかなって。
EMTG:歌詞も当時のもの?
清水:いや、歌詞は最近書きました。
EMTG:ということは歌詞でも「ヒロイン」を意識した上で真逆に振ってみよう、みたいな? 特に「アーバンライフ」とか。
清水:そうですね。さっきも言いましたけど「ヒロイン」はまぶしいじゃないですか。もちろん、このまっすぐな気持ちって大事なんですけど、でも男ってそれだけじゃないし。3曲、それぞれの感情がありますけど、「アーバンライフ」みたいなことを本心で思っちゃうような部分もあると俺は思ってるので。「ヒロイン」がタイトルチューンとなると歌詞もここまでやらないとちょっとバランス取れなかったんです。
EMTG:綺麗なだけになっちゃう。作品にはやはりback numberくささみたいなものがほしい?
清水:ですね。やっぱりシングルでもアルバムでも、今の自分たちが全部出てるって思えないと気持ち悪いんですよ。“back numberってこうだよね”とか、あんまり考えないようにしてますけど、今の自分たちはこれです、っていうものはずっとやり続けてる気がします。
EMTG:どこかに生き様が入っていないとイヤなんですね。たとえみっともないものだったとしても。
清水:だと思います。完璧なものを作りたいって思ってるのにも関わらず、最後に汚したくなるってちょっと意味わかんない部分でもあるんですけど、でも、どっちも本心なんですよ。言い訳したくないですしね。それに、なんだかんだ言って「ヒロイン」も改めて聴いてみると手垢だらけなんですよ。そういうものを結果、J-POPど真ん中のCMソングとして流していただける、たくさんの人たちに聴いていただけるって、改めて自分たちのやってきたことは間違ってなかったんだなと思えました。
EMTG:さて2015年はどんな年になるでしょう。
清水:ありがたいことにこうやってCMに使っていただけて、back numberのことを知ってくれる人も少しずつ多くなってきて。いろんな意味で、いよいよ答え合わせが近づいてるんだろうなって思います。
EMTG:答え合わせ?
清水:今までより多くの人がback numberというバンドの存在を知って、その上で何人がいいと思ってくれるか、何人がライヴに来てくれるか。その答え合わせがどんどん近づいてきてるなって感じます。ただ、それを怖がらないだけの準備期間はいただきましたし、怖くてもちゃんと進む覚悟があるので。2015年はそういう年になるでしょうね。

【取材・文:本間夕子】

tag一覧 シングル インタビュー 男性ボーカル back number

リリース情報

はじめまして。17歳です。ハッピーエンド建設中。

はじめまして。17歳です。ハッピーエンド建設中。

発売日: 2016年09月14日

価格: ¥ 1,500(本体)+税

レーベル: mona records

収録曲

1.ハッピーエンド建設中
2.しろくま観覧車(しろくま in the 南極)
3.BTB海岸
4.ナンパりんごマンゴー
5.ガール都営浅草線
6.バイバイバイまたね

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リリース情報

ヒロイン(初回限定盤)[CD+DVD]

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2015年01月21日

ユニバーサル シグマ

[CD]
1.ヒロイン
2.アーバンライフ
3.アップルパイ
4.ヒロイン (instrumental)
5.アーバンライフ (instrumental)
6.アップルパイ (instrumental)

[DVD]
「ヒロイン」MV、love stories tour 2014~横浜ラブストーリー2~ダイジェスト

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僕のカメラと相性のいいレンズを見つけるのにちょっと苦労していて、いろいろ調べたんです。これなんですけど(と、バッグから取り出す)、カメラ自体はデジタルでもレンズはフィルム撮影用なんですね。古いけど根強く人気のあるレンズで。今のデジタルのレンズって性能が良すぎて、光とか丸く写るんですけど、これで撮ると六角形なんですよ。もう味わいが全然違うんですよね。このレンズに出会ってやっと“自分の眼はこれだ”って思えたんです。


■ライブ情報

アーバンライブツアー2015
2015/03/25(水) 【新潟】新潟LOTS
2015/03/26(木) 【新潟】新潟LOTS
2015/03/31(火) 【宮城】仙台Rensa
2015/04/01(水) 【宮城】仙台Rensa
2015/04/03(金) 【北海道】Zepp Sapporo
2015/04/08(水) 【愛知】Zepp Nagoya
2015/04/09(木) 【愛知】Zepp Nagoya
2015/04/13(月) 【大阪】Zepp Namba
2015/04/14(火) 【大阪】Zepp Namba
2015/04/17(金) 【広島】BLUE LIVE広島
2015/04/19(日) 【福岡】Zepp Fukuoka
2015/04/23(木) 【東京】Zepp Tokyo
2015/04/24(金) 【東京】Zepp Tokyo
2015/04/29(水) 【沖縄】桜坂セントラル

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